佐藤優のレビュー一覧

  • 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960

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    世の中に、いかに「左翼」や「右翼」という言葉が本来の意味とかけ離れて使われていることか。以前、この用語を使っている者(まあまあ著名な法律学者)対し、それはどういう意味で使っているのか、あなたがそこで意図している定義はなんであるのかと尋ねたことがあったが、さしたる考えもなく使っていることが分かり、法律学者であってもこんな程度の理解なのかとがっかりしつつも、まあそんなもん(=他方を批判するための文脈で適当に使うことが多いよね)だろうと妙に納得したのであるが、そういう鬱屈した気持ちを晴らしてくれる説明がされているのが本書。とはいえ、ここに書かれている内容が事実かどうか、論評されている登場人物の評が正

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    2021年12月22日
  • 子どもを守る仕事

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    「子どもを守る仕事」にはどんなものがあるのか、児童福祉制度の歴史とこれからや、子どもを守る仕事をする人に求められてることが書かれています。

    メモ:
    ・子どもを守る仕事をする人に求められてるもの:
    ▶子どもをありのまま受け入れて、子どもの代弁者になること
    ▶時代のニーズを感じ取る感性を養うこと

    ・自分のエゴイズムを大切にする
    ・時には冷たさも必要

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    2021年12月22日
  • 還暦からの人生戦略

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    本書は作者自身が還暦を迎えたことで感じたことを、これから還暦を迎える人たちに向けたメッセージである。
    重要なこととしては、職場以外の居場所の確保、健康、家族関係、お金をあげている。

    還暦を迎えると、多くの人がそれまでの職場中心の生活から離れるため、事前に準備をしておかないと孤独になってしまう。そのためには職場以外に居場所を事前に作っておくことが重要である。
    同じように仕事から距離をとるようになることで、自然と家族と過ごす時間が増えるため、家族との距離感の取り方も重要となります。
    健康にかんしては言うまでもない。
    お金に関しては出来るだけ貯蓄を減らさないためにも、働ける間は働く方が良い。その際

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    2021年12月19日
  • 人生、何を成したかよりどう生きるか

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    10代、20代の頃内村鑑三の一日一生と言う本に心身ともに支えられた。この本は前半部分を内村の伝説的講演を現代的に分かりやすく書き直したパートで成っている。とても読みやすく馴染みやすい文体で、言葉の一つ一つが心に染み、若い頃よりも今読むと、さらに自分の生き方やキャリアにヒントを与えられたように思う。お金、事業、思想を自ら生きた遺産として世に残すことを若いクリスチャンたちに勧める内容となっていて、その「何故か」の部分が信仰から生まれた思想でより重要となる。人がこの世の命を終えて天国に帰るとき、この世でかき集めたものは何一つ持って行くことはできない。だからお金を儲けるのは好ましくないというのが旧教的

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    2021年12月17日
  • 現代語訳 貧乏物語

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     資本主義社会で当然に発生する、多数の貧困の原因に迫った良書。大正時代の新聞連載の貧困解明は現代語訳でさらに読み易い。
     著者の結論は、富裕層の贅沢禁止という良心に訴えかける施策をチョイスしている。国家の資本への介入による富の再分配でなく、江戸時代の倹約令を彷彿とさせる処方は却って目新しい。
     戦前とはいえ、著者がその後日本共産党へ入党するとは、本書上では信じ難い。外部(植民地)からの富の奪取については触れてもいないのだ。

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    2021年12月13日
  • 獄中記

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    獄中記 (岩波現代文庫) 2009/4/16

    拘置所生活は、自分の内面との闘い
    2019年7月7日記述

    佐藤優氏による著作。
    2009年4月16日第1刷発行。

    著者が逮捕勾留されていた2002年から2003年にかけてノートに日々記録をつけていたモノを編集した本。
    このような環境に陥っても日々自分自身を向き合い
    ストイックな努力(読書・勉強)を続ける著者は凄い。
    むしろまとまった時間ができたと前向きに生きているなと感心する。

    拘置所暮らしをしているとリンゴなどの差し入れが
    非常に大きいのだなと思う。
    植えている木や動植物の鳴き声などが憩いにつながる。
    この辺りは実に現実味がある。

    印象

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    2021年12月12日
  • 21世紀の戦争論 昭和史から考える

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    2020年11月22日記述

    21世紀の戦争論 昭和史から考える
    2016年(平成28年)5月20日第1刷発行
    半藤一利氏と佐藤優氏による対談をまとめた本。
    初出
    週刊文春 2015年5月7日14日合併号「今こそ読むべき14冊」
    文藝春秋SPECIAL 2016年冬号「失敗の昭和史」
    文藝春秋 2016年3月号「新しい戦争と日本軍の教訓」

    はじめにで佐藤優氏が、あの戦争(第二次大戦)で活躍したエリートが戦後も日本の政治に表と裏の双方で影響を与え続けた。
    そのために、日本に破滅をもたらした因子が、温存されることになってしまった。
    という指摘をしている。
    その通りだと思う。
    しかし、全てをA級戦

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    2021年12月12日
  • 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方

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    新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)2014/11/20

    池上彰氏の見解が読めるのが本書の もっとも貴重な点
    2016年4月25日記述

    池上彰氏と佐藤優氏による対談本。

    対談本であるのである程度の基礎知識はないと興味が沸かないかもしれない。
    こういうどこどこの国はああだこうだという話が
    好きな人同士の会話のレベル高いバージョンという感じだ。

    普段わかりやすい解説に終始する池上彰氏の見解が読めるのが本書のもっとも貴重な点だろうか。

    本書内の北朝鮮、尖閣諸島に対する分析、対応策に関しては正直疑問もあったが・・
    ケソン工業団地は閉鎖になったし。
    日本人の大量帰還も起こっ

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    2021年12月11日
  • 読解力の強化書

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    読解力の本質が相手の内在的論理を知り、行間を読むことで相手を理解して、自分の論理との異同をも踏まえてうまく対応することが可能になることにある。それを鍛えるために文章を音読して論理を理解しながら、要約と敷衍を行う。自分が共感できれば感化が起こる。文字にない深いところで思想考え方が分かれば面白いだろうと思う。文学作品は解釈も価値判断も個々の自由裁量。自分の感性を磨く大変高度な作業をしているんだなあ。

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    2021年12月05日
  • 地政学入門

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    「現代の地政学」の新書版。
    前回読書時より理解がかなり深まっている。
    なぜ、フランスでテロが起きるのか、その前の出来事を読み解き、地政学と照らし合わせることで、理解できる。

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    2021年12月03日
  • 生き抜くためのドストエフスキー入門―「五大長編」集中講義―(新潮文庫)

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    佐藤優のドストエフスキー入門、さすがに奥が深い。キリスト教とロシアに深い知識がないと、、、難しい。でも彼の解釈で深い理解につながった。ホリエモンやプーチンについての解釈も面白く読んだ。

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    2021年12月01日
  • 先生と私

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    著者の幼少時から浦和高校入学までの自伝。

     中学時代の塾での講師との出会い、教会での牧師との出会いが読みどころである。

     佐藤優が最近までニーチェへの言及をほとんどしてこなかった事。これが当作で納得出来た。

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    2021年12月04日
  • 「知的野蛮人」になるための本棚

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    ホストは両者の関係が逆とホスト→惚れた女と惚れさせた男に移ったとたんホスト側の方が強きになる、いわゆる惚れた弱みにつけ込まれる。

    ビール、日本のビールはラガービールが、99%、喉越し重視。エールビールは匂いと味。

    詐欺師はマズローの5つの欲求をうまく利用して詐欺を行う。

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    2021年11月27日
  • 調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意

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    さまざまな雑誌のコラムでもお見かけしたことがあるので買ってみました。

    やはり大人になってもあらゆる分野にアンテナを張り、学び続けるのが重要だと再認識できました。
    本を読んでから自身の勉強が不足していると感じ、改めて小学校からの学習を再度し始めました。

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    2021年11月27日
  • 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960

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    日本共産党が革命政党であるという、当たり前の事実を、枝野さんは、ノンポリらしく良く判っていないのでは、という辺り、興味深いです。保阪さんが書いた、対立軸の昭和史(社会党の没落史)との合せ読み、お勧めします。★四つかな

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    2021年11月26日
  • 見抜く力――びびらない、騙されない。

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    人は頭がいいかもしれないけど、同じくらい頭が悪いという考えも持っていた方が生きやすいと思う。たとえどんな人であろうと。この本を読んで余計にそう感じました。

    ふだん考えていたことの色々が「限定合理性」の一言で片づいてしまった。

    GAFAについてそういう見方になるのか。なるほど。
    エリツィンの真相やバイトテロの話などが面白かった。

    今はAO入試という名前ではなくなっているのか。

    誰かに聞いたことを佐藤優というフィルタを通す形式が新鮮で面白かった。

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    2021年11月26日
  • 生き抜くためのドストエフスキー入門―「五大長編」集中講義―(新潮文庫)

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    ロシアの土壌で変質したキリスト教をバックボーンにしたドストエフスキー作品の超解説。日本人の感覚として普通に「良き人」と思える聖者も主流キリスト教神社的には異端であることが多いことに気づいた。考えてみれば当たり前なんだけど本を読んで「違うこと」や「多様性の存在」に気がつけたのは良かったな。
    とは言え欧米人の考え方の基本になっているキリスト教の考え方って倫理や哲学の範疇でしか読んでこなかったので圧倒的に知識不足であることを認識した。さっそく聖書アプリをインストールしてちょっとずつ読んでみることにした。
    そしてまたドストエフスキー作品を読み直してみよう!

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    2021年11月23日
  • 伝え方の作法 どんな相手からも一目置かれる63の心得

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    経験豊富なお二方の対談からは参考になる内容も多く、学びがありました。「教養とは知識の運用力。知識と知識をつなぎ合わせ、線から面で物事をとられられるようになる事で、わかりやすい説明ができるようになる。」なるほど、と思いました。知識を詰め込むだけではなく、アウトプットを前提としたインプットを意識していこうと思います。

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    2021年11月22日
  • 野中広務 差別と権力

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    kotobaノンフ特集から。名前くらいしか知らなかった政治家の人物評伝。少なくともいま現在、”自民党”の響きにポジティブな印象は持ち得ないんだけど、それは歴史全てを否定したい感情ではなく、寧ろ第一政党を走り続ける舞台裏とかは、大いに興味あり。55年体制を俯瞰する書も手元にはあるんだけど、特定の人物にスポットを当てつつその歴史を総括する、みたいな本書の方が、より取っ掛かりやすいのでは、と思ってまず本書に当たることに。そしてその思惑は、まあ正解だったかな、と。本書は、戦後政治史としても良くまとまっていて、適度にビッグネームの名前も挙がってくるし、入門書としても機能するものだった。当人物については、

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    2021年11月22日
  • 対決!日本史2 幕末から維新篇

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    正論。明治維新の功罪ははっきりさせなければならない。本当に、今の諸問題がそこから始まっているような気がする。ただ勝海舟は、過大評価のような気がする。

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    2021年11月18日