佐藤優のレビュー一覧
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「共謀罪」(改正組織犯罪処置法)はアメリカの司法官僚から日本もつくれと言われてできた法律だそうだ。
コンスピラシーセオリーというのはアメリカの「共謀共同正犯」理論が日本に入ってきたので日本では使えないだろう。日本の刑法理論は人間は何を思っても思うこと自体で罰することはできないというもの。(外形のある行動しか罰しない)
アメリカの下げたわしで、ろくでもないもの。
そのろくでもない法律を骨抜きにしているのが日本の文化(文化拘束性)でしはらく立つと骨抜きにされ法律だけがボロビルのように沢山残っている。
司法試験改革もアメリカからの圧力・要請でやったが結局、文化の拘束性で企業が弁護士をもっと使うと -
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ネタバレ国策捜査がどう生まれどのように行われるかが良く分かる。後半の西村検察官とのやり取りがハイライト。
独特の風貌もあり何となく怖い人、悪い人という印象だったが一変。明晰な頭脳で国家の為に尽くした外交官であったのだろう。もちろん自身に有利なように書いている部分はあるのだろうが、それでも抜群の頭脳と豊富な知識量を持つことに疑いの余地はなく、こういう人を外交官から失ったのは明らかに国家の損失。現代の知の巨人。
・ナショナリズムには二つの特徴がある。第一は、「より過激な主張が正しい」という特徴で、もう一つは、「自国・自国民が他国・他民族から受けた痛みはいつまでも覚えているが、他国・他民族に対して与えた痛 -
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ネタバレ朝鮮半島を巡る情勢を中心に、米中の衝突について、手嶋・佐藤両氏の対談で語られます。
面白いと思ったのは、第2章。”OSを共有する米朝トップが「歴史的合意」を演出した”というタイトル。OSとは何か、というと、①反知性主義と②宗教(キリスト教長老派)、の2つ。
まず、”反知性主義”について。反知性主義とは、”日本語から受ける印象は、「知性がない人たち」になるのですが、それは違うのです。その考え方をごく簡単に言えば、「知性と権威が結びつき、エリートが国の舵取りを担うことに激しく抗う」ということになるでしょうか”(手嶋氏、66ページ)。トランプ大統領の強さの源泉として紹介されています。その考え方が -
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さくっと読めて、深い内容。
特に私のように政治法律関係に疎い(が、いま勉強しないといけない)人間には面白かった。
<ほんとうの市民社会の論理>
国民は政治をやらないで「欲望」を追求するんです。経済活動なり、文化活動なりの欲望を追求する。それで税金を納める。それによって社会が発展していくんだというのが、基本的な資本主義社会、市民社会の考え方です。
<刑事と民事>
裁判というのは、大きく分けると「民事裁判」と「刑事裁判」があります。この教科書でも「争い事や犯罪」ときちんと分けて書かれていますね。
「争い事」が民事、「犯罪」が刑事というわけですね。
<近代社会は複雑性>
そこで、その -
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"基礎学力として、数学、英語、歴史が重要。
語学に関しては、初級のレベルにいる限りは毎日欠かさず行わないと、あっという間にレベルは落ち込む。最低でも毎日30分。初級からの学習時は、最初の1か月間はかなりの時間を割いて集中的に一つの科目のみ行う。その後、平日3時間、土日は5時間学習を続けること。初級レベルを脱するには、100時間から200時間が必要。
学習に最適なテキストの紹介もある。
本書はキリスト教を学ぶことが前提の学生に向けた講義なので、難しいと感じる部分があるが、21億人(1993年の調査)の人々が信仰している宗教を学ぶ良い機会。
世界宗教信者の割合では、キリスト教33%