佐藤優のレビュー一覧

  • 人生の極意

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    SPAの1番後ろの指定席にある人生相談をまとめた本。本を引き合いに誠実かつ警鐘を含めた回答が好きです。
    悩みの種類は千差万別ですが佐藤氏の方針が一貫しているからこそ成り立っていると思います。

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    2016年03月29日
  • この国が戦争に導かれる時 超訳 小説・日米戦争

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    佐藤優という人はよくまあこんな本を探してきたものである.大正時代の大ベストセラーを現代語訳し,そして解説までつけている.
    現代日本が世界的に置かれている状況を,この小説を基にして解き明かしている.反知性主義や順応性の気構えといったものが跋扈するとき,政治は過ちを繰り返してしまう事を暗に示している.そして,日本はその道を進んでいることをこの本は警告している.

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    2016年03月27日
  • 新・地政学 「第三次世界大戦」を読み解く

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    ネタバレ

    2016/3/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2018/11/14〜11/16

    佐藤優氏は数多くの対談本を出しているが、山内氏との対談本は初めて。実に噛みあった議論で地政学について深い考察を進めている。良書。

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    2018年11月16日
  • 知性とは何か

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    誰にでも「自分が欲するように世界を理解しようとする態度」という一面は在る。それは否定出来ないが、と言って「実証性や客観性を軽視もしくは無視」というのも困る…「実証性や客観性を軽視もしくは無視」に対して、「実証性や客観性を少々重視」ということにして、「どうでしょうか?」と考えるというようなこと…大切にしたいように思う。或る意味、本書を読んで“スッキリ”したような気もしている。

    或いは…「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解しようとする態度」と本書の著者が定義する「反知性主義」とでも呼ぶべき傾向を、「自身も強めに帯びているのかもしれない」ことを“自覚”しているが故に

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    2016年03月10日
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生

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    [無人革命]ヨム・キプール戦争、ユーゴスラビア内戦、そしてアフガニスタンとイラクにおける対テロ戦争を経て、今や軍事の構図を変えた感のあるドローンの歴史と、それに携わった人々の歩みを記した作品。傍流中の傍流だった技術や考え方がいかに革命をもたらしたかが詳述されています。著者は、国立航空宇宙博物館の研究員や「ダラスモーニングニュース」の記者を長年にわたり務めたリチャード・ウィッテル。訳者は、英語と独語の翻訳を多く手がける赤根洋子。原題は、『Predator: The Secret Origins of the Drone Revolution』。


    無人機が本格的に実践投入されてからまだ日が浅い

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    2015年11月11日
  • 異端の人間学

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    ページめくってまず行間が空きすぎてるのにびっくり。これなら1時間で読めるわいと思ったら思いのほか内容は濃くて、特に最後のほう、哲学的な話になっていったあたりはすっかり引き込まれた。二人の知識人が実に素直に詩や自らの戦争体験への思いを語る貴重な書。異国の地で様々な経験を重ねた両名がここまで敬意を持って外国人の叙情に心を傾けることに感動。

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    2015年10月07日
  • 憂国のラスプーチン 1

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    久しぶりに再読。
    拘置所のつらさが想像される。
    政治家も検察も闇が深い。
    しかし、政治家も検察も官僚も商社マンも、一人の人間。
    人間ドラマが深い。

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    2015年09月22日
  • 知の教室 教養は最強の武器である

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    ネタバレ

    2015/8/4 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2018/4/1〜4/8

    佐藤優氏の作家10周年記念出版。
    全10講座からなるが、ベースにあるのは、「教養」。大学から教養教育が消え、実学志向が強まっているが、そのことが日本人を劣化させているような気がして仕方ない。成果主義が強まって、どこもかしこも、成果、成果であるが、短絡的なことだけでは、長期的なヴィジョンを持てないだろう。昔の教養に戻る必要は無いと思うが、新しい時代の教養教育が必要だと思う。

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    2018年04月08日
  • 「ズルさ」のすすめ

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    すぐに使えるノウハウ本と言うわけではないけど、考え方の肥やしになる、面白い本。何が書かれてたか、空で思い出すものではないけど、ふと、判断を迫られた拍子に思い出しそうな内容が詰まっていると思います。

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    2015年06月25日
  • 超したたか勉強術

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    反知性主義に対してどうすればいいのか?

    自らが反知性主義に陥っていないか?

    反知性主義は自分が理解したいように世界を理解する態度をいう。合理的ではあるが実証性と客観性を欠落しているという。

    はっきりいって僕が今まで生きてきて自分と関わった人間の内で反知性主義でない人間を探す方が難しい。それならお前は反知性主義ではないのかと問われるだろう。そうなのです。自らが反知性主義でないということは自らの理解・認識が誤っているなら素直に反省する姿勢を持ってしかありえないと思う。そして自らの誤りを省み、知性と学問による実証性と客観性・・・それは他者性とも言えますがそれを見出しながら自己を省察してい

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    2015年06月16日
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生

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     現時点でドローンの定義は明確ではないが、本書ではプレデターとして知られる軍事作戦に用いる無人偵察機、無人攻撃機の発案から開発、採用、実用に至るまでを記したノンフィクションである。よく、ここまで実名を出したと思えるほど、多くの個人名が出てくる。
     有人パイロットの集団である空軍には嫌われ、予算や軍官僚組織に阻まれ、開発には苦労してきたことが良く分かる。
     まずは長時間飛行、偵察、遠距離リアルタイム操作、照準、ミサイル搭載と技術的に1歩1歩進んできたが、飛翔体としての進歩よりも、それを使いこなすための技術の進歩の方が大きいのが特徴である。そのなかでもソフトウェアの役割がかなり大きそうだ。
     本書

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    2015年06月14日
  • 紳士協定―私のイギリス物語―

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    ジャンルと言われると自伝かと思われます。著者が外務省に入って、イギリスとソ連で研修を行っている期間だけの話ですので、小説といったほうが近いのかもしれません。
    外交官としての研修で語学を主として学ぶためにイギリスに14ヶ月滞在、その期間の話をホームステイ先の息子グレンとの出来事を主体に書かれています。まだ研修中の話ですので、外交官の世界については触り程度のことが書かれているにすぎません。そのため著者の純粋な人間観ややりたいことについて、とても人間的に書かれてあり、読んでいる自分と照らして読むことができました。
    自身の生き方に対して、少しだけ高度な視点で考える。著者の生き方を読み、そのように考えさ

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    2015年06月13日
  • 「ズルさ」のすすめ

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    副題に「いまを生き抜く極意」と書かれている、この一冊。著者の佐藤優さんのこれまでの激動の人生を通じて体得されたまさに、「いまを生き抜く極意」が綴られています。いわゆる勤め人の方にはオススメできる一冊です。付箋は19枚付きました。

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    2015年06月04日
  • 紳士協定―私のイギリス物語―

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    佐藤優はこういうのに集中して粗製乱造やめればいいのに… 一部、できすぎてて作ってないかというところはあるけど、自分自身とホームステイ先の少年の交流と階級の壁について。こういうものに私は弱いんだろうなあ、まあそりゃそうだろなあ。

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    2015年06月01日
  • 紳士協定―私のイギリス物語―

    購入済み

    学習と学問

     個人的な好みもあろうが、この本ほど、一文一文、一語一読まで読ませる本に出会ったのは初めて。 一文一文の意味を噛みしめるごとに、次の一文へ胸の高鳴りを覚えた。

     著者のロシア語習得のためのイギリス留学の必要性の行は、成程そういう事があったのかと腑に落ち、余韻を愉しみました。

     また、ホームステイ先ファミリーのグレン少年と筆者とのやり取りは、爽快感さえ覚えるほど愉しかった。

    人種は別で、使用言語も別で、だが普遍的な人間、人生観に、グレン少年との英語での会話を通して一致をみていく二人に、妙なる共感を覚えました。 

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    2019年11月16日
  • 無人暗殺機 ドローンの誕生

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    米軍がアフガニスタンやイラクで運用している無人機「プレデター」がどのような経緯で開発されていったのかを辿るノンフィクションです。1980年代、敵情偵察は人工衛星と有人偵察機が主な手段でした。人工衛星は情報を得たい場所を連続して監視する事ができず、有人偵察機は常に撃墜されるリスクがありました。それを補う手段として無人偵察機が開発され、1990年代のボスニア紛争で大きな効果を挙げます。2000年代に入り、9.11テロを受けてアフガニスタンでの対テロ作戦でビンラディンを発見しながらも、攻撃する事ができなかった教訓から、無人機の武装化が進みます。テクノロジーの発達と国際情勢からの要請がタイミングよく合

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    2015年05月16日
  • 母なる海から日本を読み解く

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    著者の母の故郷である沖縄の久米島の歴史を探求することが、本書の主題となっています。そしてそのことを通じて、琉球の人びとの精神に深く錨を下ろすとともに、日本国家の取るべき道についての構想へと思索をつないでいく試みをおこなっています。

    国民国家が近代の発明品だということは、いまや左派論壇のみならず右派論壇においても常識とされています。しかしながら、藤岡信勝に代表される自由主義史観の論者たちは、国民の物語を構築することの必要性を叫ぶのみで、それがシニシズムに取り込まれてしまう危険性を持っていることに気づいていませんでした(この問題をいち早く見抜いていたのは福田和也でした)。それに比べると、本書で著

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    2015年05月09日
  • 人間の叡智

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    [世を生きるには]外交から芸能に至るまで幅広く執筆活動を手がけている元外務省主任分析官の佐藤優が、一般の読者を想定して書き記した今日的日本論であり、今日的文明論。急速にその姿を変えつつある世界の中で国家や個人が生き残る術を説いた作品です。題名の厳かさにひるんでしまいそうですが、記述はわかりやすさに重きを置いているように感じられました。


    新書とは思えない程の情報の濃密さ(量というのとはちょっと異なるものです)にまたまた驚かされました。近年の動きを基にしながら、その深部で進む世界規模での構造の転換を救いとっていくあたりは非常に読み応えがあります。その見解に賛否はあると思いますが、一流のインテリ

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    2015年05月02日
  • サバイバル宗教論

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    『国家は悪である。この国家を以って資本の悪を制すると。労働者は怠けることがあるので、雇用は確保するけれどもストライキは禁止する。国家が間に立つことによって全体の調整をして国を束ねる。

    この束ねるというのがイタリア語の「ファシオ」なんです。ファシオは日本語に訳すと「きずな」という意味です。「きずな」というのはファシズムです。

    「日本人のきずなをつくっていく」ということは、「日本人を束ねていく」ということで、それが知らず知らずのうちにファシズムの罠にはまっていくことになるのです。

    国家の上からの「きずな」、ばらばらの人間をあるときにまとめるという「きずな」は、内側にいる人にとってはいいのです

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    2015年03月29日
  • 知の武装―救国のインテリジェンス―

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    佐藤優氏と手嶋龍一氏の対談もの。東京オリンピックのアジアでの安全保障の意味、飯島訪朝、尖閣問題、TPP等々のテーマの、インテリジェンス視点からの解き明かし。手嶋さんの著作はあまり読んだ事は無いのですが、他の著作も読んでみたくなります。

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    2015年03月15日