佐藤優のレビュー一覧

  • 野中広務 差別と権力

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    先日、これを読んでいたおかげで面白い機会に出会ったので二度目の読み返し。とにかくやはりこれは面白い。政策的にとか歴史的にどうかというのはまあそこまでなのかもしれないが、ドラマとしては素晴らしいなあと思う。

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    2013年11月27日
  • 新約聖書 2

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    使徒行伝と書簡、黙示録が収録されている。

    使徒行伝は続・福音書でキリストの死後から、
    パウロがローマにたどり着くまでの話で、
    書簡集はキリスト教の教義が説明されており、
    ヨハネの黙示録は世界の終末が描かれている。

    やはり自分はキリスト教徒にはなれないなあと思いつつも、
    「神の計画」「御心のままに」という表現に感銘を受けた。
    佐藤優氏は獄中で聖書を読み、イエス・キリストの受難と
    その後のキリスト教の勃興に勇気付けられていたらしい。
    なるほど。神の与えた試練には素直に従った方が良い。

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    2013年12月31日
  • 新約聖書 1

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    世界で一番読まれている書物の中の書物らしい。
    1巻は4つの福音書と佐藤氏の解説が収められている。

    聖書を読むのは初めてなのだけど、
    お釈迦様との比較という罰当たりなことをしてしまうと、
    お釈迦様の彼岸は現実を認めるところから始まり、
    イエス様の神の国は理想に生きるところから始まっている。
    お釈迦様のお説きになった事は頑張ればまだ出来るが、
    イエス様のお説きになったことをやるのはとても難しい。
    なるほど、お釈迦様は真に目覚めた人で、イエス様は神の子だ。
    そして神の子の言うことを聞くことが出来ない我々は罪深い。

    しかし、入り口は反対側だが、仏教徒もキリスト教徒も同じく、
    自分の持ち物を捨てて、

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    2013年12月31日
  • 日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く

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     東京裁判の法廷内で東条英機の禿頭をペチっと叩いたことで有名な大川周明。頭がおかしくなったゆえの狂態ともっぱらの噂だが、真偽は不明で詐病説もある。 
     大川周明は太平洋戦争の開戦時に連続ラジオ講演で、英米の植民地主義から東亜を守るために日本は止むを得ず開戦に至ったと、その経緯を歴史的背景から講義し、国家としての正当性を広く国民に知らしめた。そしてその講演をもとにした著書はベストセラーとなった。


     簡単に言うとこうだ。


     米国は太平洋制覇の野望を抱いており、日本が植民地化を進めている満蒙を我がものとするために画策している。日本が邪魔でしょうがないから様々な圧力をかけてくる。日本が戦争回避

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    2017年08月15日
  • インテリジェンス人間論

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    涙あり、笑いありの1冊であった。
    宗教絡みの部分は難解だったが、自分の知らないことを知ることができた。
    金日成のレシピが、面白かった!
    『鈴木宗男の哀しみ』と『ラスプーチン、南朝の里を訪ねる』が涙を誘った。
    『国家の罠』の中の収監されていた時のハンストをした時の思いが、鈴木宗男の哀しみにあらわれていると思う。
    読んで良かった!!

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    2013年06月30日
  • 新約聖書 1

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    「その日の苦労は、その日だけで十分である。」

    古典をより楽しく読みたいという思いが、聖書を手に取ったきっかけである。マタイ、マルタ、ルカ、ヨハネによる福音書が掲載されている。読みやすい。私が感じたのは、マタイが王道であり、マルタが簡易マタイであり、ルカはマタイ+-の情報であり、ヨハネは特殊である、ということである。特に、ヨハネは、ほかの3つと違い説明されている事柄も多く、また、他3つが同じような記載であっても、ヨハネだけは大きく違うこともあった。たとえば、「裏切りの予告」。

    ぜひ次の巻も読みたいと思う。

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    2013年06月25日
  • 日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く

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    イギリスの植民地政策、アメリカの東アジア戦略について歴史的経緯と目的がこれ以上ないくらい完結明瞭に述べられていることに驚いた。

    軍部の暴走によって引きずられた、大本営発表は国民を騙し続けた・・・そうした昭和の戦争についてのイメージをはっきりとした輪郭を持って規定しなおすことのできる、歴史的事実を踏まえて極めて明確な論理が「英米東亜侵略史」にはある。

    大川周明については、A級戦犯だが東京裁判では精神に異常をきたして退廷されられた。ほとんどこれしか知らず、よって国家神道に沿って戦争を扇動した人間のように思っていた気がする。まさに自分の無知を恥じるばかりだ。

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    2013年06月24日
  • 帝国の時代をどう生きるか 知識を教養へ、教養を叡智へ

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    ちょうど一年ほど前、民主党政権末期に出された一冊となります。
    とても重く難しい論旨で、それだけに非常に読み解きがいがありました。

    佐藤優さんによるここ数年間の日本の外交状況を軸にした分析、でしょうか。
    私が読んだのは昨年(2012年)末でしたが、ゾクットする内容でありました。

     「時期尚早に(第一次)安倍政権が成立してしまい、
      日々発生する課題に追われて漂流してしまった」

    時期尚早、まさしく本質を突いた言葉と思います。
    素晴らしい理念であっても、それを受け入れるキャパも必要なのだと、今であれば。

     「日本にとって中国はもはや潜在的脅威ではなく、顕在した現実的脅威である」

    これが決

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    2013年06月20日
  • 動乱のインテリジェンス

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    「法学部の四年生が万引きするのと、同じ年の普通のお兄ちゃんが万引きするのでは、罪が全然違いますからね。」

    海外事情に通じる2人による密度が濃い対談。
    非常に内容が濃く、聞いたこともない話も多く、これは本当なのかと思いながら読んだ。
    それは、たとえばウクライナの対ロシアにおける重要性や、鳩山元首相のイラン訪問の隠された部分等である。
    しかし、彼らの話には強い説得力があり、納得してしまう。
    きっと情報は確かなのだろう。
    こういう本を読むといかに自分が知らないかについて知ることができる。

    ほかにも、
    日韓交換公文の紛争についての認識(p.19)
    沖縄入りを果たせなかった黄門さま(p.32)
    シリ

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    2013年05月29日
  • インテリジェンス人生相談 個人編

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    あの知の巨人佐藤優がチンポだのオマンコだの連呼しながら私達阿呆に分り易く悩みを解決してくれる非常に面白い本。これ程までに直情的な言葉を使っているのに、これ程まで知的に要領よく、かつ納得できるような回答が返せているのが本当に凄い。面白いです。

    ■『もちろん読書がもたらす弊害もあります。それは、自分の頭で考えることを怠ってしまう危険性です。』

    考えたこともありませんでした。

    ■『小動物は、餌を与え、トイレの掃除をする人間を絶対に裏切りません。』

    改めて言葉にすると凄い

    ■『息子さんは路頭に迷い、恐らく生活保護を受けて糊口をしのぐことになるでしょう。今後、生活保護の水準は下がってくるので、

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    2013年05月28日
  • 人間の叡智

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    下がる賃金、厳しい就活、ひろがる格差。あなたの仕事がつらいのは、世界がすでに「新・帝国主義」時代に入っているからだと『外務省のラスプーチン』佐藤優氏が『語り下ろし』という手法を使って問いかける一冊。

    僕も『国家の罠』に衝撃を受けて、筆者の本は大体読んできたつもりでございます。その中でも本書は『語り下ろし』という形式をはじめてとってあらわしたものだそうで、読んできた中でも屈指のる読みごたえある一冊でございました。

    またさらに中学生の息子(娘)や、日本語を理解する外国人が通読できるように作られているので、(筆者の著作の中では)圧倒的に読みやすく、なるほどなぁと頷くことも多いかと思われます。な

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    2013年05月22日
  • 甦るロシア帝国

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    元外交官、佐藤優氏がソ連崩壊直前、直後の混乱するロシアの状況について、著した本。
    モスクワ大学でキリスト教神学について講義をした際の学生との交流。ソ連邦の民族問題に関する情報を得る目的で行った、ソ連科学アカデミー民族学研究所の研究者との接触と対話。ソ連崩壊の過程で吹き出していったソ連の民族問題と流血の事態などを中心にソ連崩壊からロシアへの激動を描いている。
    ソ連崩壊の危機に際し、それまで抑圧されていた少数民族のナショナリズムが吹き出し、多数の人命が失われた。
    この悲劇の原因を佐藤氏は、ソ連が民族問題をブレジネフ時代に解決し、終わった問題として取り扱い、事態の急変に適切に対処しなかった事に求めて

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    2013年05月18日
  • 動乱のインテリジェンス

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    様々な政治的・社会的な事件の裏に潜むインテリジェンスの動きについて,存分に書かれた本。インテリジェンスに初めて触れる者でも読みやすく,また読み物としての面白さもある。

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    2013年05月16日
  • 動乱のインテリジェンス

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    重慶市のホテルで英国人ビジネスマン、ヘイウッドの変死体が発見される。

    当局は病死として処理する。

    不審を感じた副市長で公安局長の王立軍が市長の薄煕来に捜査を進言。

    進言した王が解任される。

    王が米国総領事館へ駆け込み、アメリカ、イギリスの当局を巻き込み、薄煕来の妻、谷開来が殺害容疑で逮捕される。

    捜査により薄夫妻が5000億の蓄財をヘイウッドの力を借り海外へ不正送金していたことが判明。

    薄氏は現書記長・習近平の太子党の系譜の為、前書記長・胡錦濤の息のかかった安黴省で裁判が行われ、薄氏の妻へ死刑判決が出る。

    事件の真相は太子党内で力を付けて

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    2013年05月14日
  • とりあたま事変

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    『有罪が確定した元外交官の作家と、お笑い脱税マンガ家が、最凶コンビを結成!』この看板に偽りなし。佐藤優と西原理恵子の凹凸コンビが世の中のことを斬って斬って斬りまくる一冊です。

    『知の怪物』こと佐藤優さんと、漫画家の西原理恵子さんが衝撃のコンビを組んで、週刊新潮にタブーと聖域なき論調を展開しているコラムを書籍化したものが本書です。佐藤優さんの文章と西原理恵子女史の漫画は同じテーマを与えられてこそすれ、まったく別の作品といってもよく、僕は西原女史の漫画を一通り読んだ後で、また最初に戻って佐藤優さんの文章を通読させていただきました。

    この本に収録されてあるのは2009~2010年までの時事評なん

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    2013年03月31日
  • 人間の叡智

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     現在は、世界的な状況(各国間)と個人的な状況も帝国主義的な状況となってきている。
     この状況に対する処方箋が書かれている。
     非常に有益な書。

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    2013年02月10日
  • 人間の叡智

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    筆者が主張する新・帝国主義論を世界各地の状況から帰納的にまとめたもの。ナショナリズムのバイブル。ただ世界情勢の基礎知識がないと難しく感じる。基礎を身に付けた上で再読したい一冊。

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    2013年02月05日
  • 甦るロシア帝国

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    ネタバレ

    「私のマルクス」の続編的自伝。ソ連崩壊前後にモスクワ大使館で勤務しながら、モスクワ大学で神学を講義しながら出会った学生や、民俗学研究所幹部との交流について。神学・哲学の知識をバックグラウンドにした、ソ連崩壊に関する議論は何とも理知的。自分の学生時代とは違いますね(笑)。

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    2013年01月27日
  • 子どもの教養の育て方

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    なるほどなと思ったところ(抜粋)
    「高度な専門知識と経験を必要とする分野で、素人が嘴を挟んで事態が改善する可能性は皆無。」(p5)
    「子どもは反復で飽きない」(p81)
    「サムシング・グレート」、日本でいえば「お天道様が見ている」(p140)
    「悪い経験を小説を通じてさせてやる」(p221)
    教育の究極的な目的とは「信頼」

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    2013年01月12日
  • 帝国の時代をどう生きるか 知識を教養へ、教養を叡智へ

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    国家機能を強化するにはどうすれば良いのか?我々は、厳しいこの世界をどう生きればよいのか?この本で記されていることは理論編と実践編の二部構成になっていて、前半部は学術的ですが後半からは俄然面白いです。

    現在、筆者の論調が非常に面白く思います。筆者言うところの『帝国主義化』する世界でどう生きていけばいいのか?それをインテリジェンスの力で読み解いていくというのが本書の趣旨かと思われます。

    本書の構成は理論編と実践編の二つに分かれていて、前半部の理論編ではマルクス理論とその流れを受け継ぐ宇野経済学とその批判する論調を引用して現在の世界を語るのですが、第Ⅰ部では10章分の内容でかなりこれが難しいの

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    2012年12月25日