佐藤優のレビュー一覧
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一国が戦争を始めるには必ずそれなりの理由がある。軍部の独走で戦争が始まるわけではない。国民の盛り上がりがないと戦争なんて簡単に始められないのだ。
大東亜戦争は今では「軍部の独走」「政府の嘘」等々散々なことを言われているが、当時本当にそんな簡単なことで戦争を始められたのか?始められるわけがない。
当時の世界情勢、東アジアの植民地化、過去500年にわたる白人による有色人種国の植民地・奴隷化、米英蘭による経済的圧力、中国の混乱等々、我慢に我慢を重ねた日本だったが、さまざまな理由が重なり戦争に踏み切った。
この本は開戦直後、日本政府が何を考えどうして宣戦布告に踏み切ったのか、何度かに分けてラジオ -
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神様のノートみたいなものが天国にはあって、そこに書かれていれはなにしていても天国にいける。誰にも確認できないけども、自分は書かれていると信じ、逆に、「この世で(書かれていないのに)力を握っている悪魔の手先どもにどう対抗するか」と考えるカルヴァン派の佐藤優と、あくまで努力によって人は救われると考えるバプテスト派の中村うさぎ。
性格も物言いも生き方もなにもかもが違う2人。佐藤が解く(説く)キリスト教の思想を、卑近なコトバでばきばきなぎ倒すのがとにかくそうかい。
でてくる表現も、キリストを「元本保証型」とか、肩が触れただけで「死ね」といって相手を殺す悪ガキとか、おもしろぶっとびすぎ。うさぎさ -
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佐藤優と中村うさぎ。共にキリスト教徒の二人が火花を散らす異色対談です。クロノスとカイロス、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終結論、宗教に何が出来るのか…。などのテーマを縦横無尽に語りつくします。
中村うさぎさんと佐藤優さんは文学部と神学部で学部こそ違えど同じ同志社大学の先輩後輩の仲だということは知っていました。しかし、中村うさぎさんのほうが先輩で、佐藤優さんのほうが後輩だということを僕はこの本を読むまで知りませんでした。この本は宗派こそ違えど、同じキリスト教を信じる二人が、時間の概念であるクロノスとカイロスにはじまって、キリスト教は元本保証型ファンドであるとか、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終 -
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世界で一番読まれている書物の中の書物らしい。
1巻は4つの福音書と佐藤氏の解説が収められている。
聖書を読むのは初めてなのだけど、
お釈迦様との比較という罰当たりなことをしてしまうと、
お釈迦様の彼岸は現実を認めるところから始まり、
イエス様の神の国は理想に生きるところから始まっている。
お釈迦様のお説きになった事は頑張ればまだ出来るが、
イエス様のお説きになったことをやるのはとても難しい。
なるほど、お釈迦様は真に目覚めた人で、イエス様は神の子だ。
そして神の子の言うことを聞くことが出来ない我々は罪深い。
しかし、入り口は反対側だが、仏教徒もキリスト教徒も同じく、
自分の持ち物を捨てて、 -
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東京裁判の法廷内で東条英機の禿頭をペチっと叩いたことで有名な大川周明。頭がおかしくなったゆえの狂態ともっぱらの噂だが、真偽は不明で詐病説もある。
大川周明は太平洋戦争の開戦時に連続ラジオ講演で、英米の植民地主義から東亜を守るために日本は止むを得ず開戦に至ったと、その経緯を歴史的背景から講義し、国家としての正当性を広く国民に知らしめた。そしてその講演をもとにした著書はベストセラーとなった。
簡単に言うとこうだ。
米国は太平洋制覇の野望を抱いており、日本が植民地化を進めている満蒙を我がものとするために画策している。日本が邪魔でしょうがないから様々な圧力をかけてくる。日本が戦争回避 -
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イギリスの植民地政策、アメリカの東アジア戦略について歴史的経緯と目的がこれ以上ないくらい完結明瞭に述べられていることに驚いた。
軍部の暴走によって引きずられた、大本営発表は国民を騙し続けた・・・そうした昭和の戦争についてのイメージをはっきりとした輪郭を持って規定しなおすことのできる、歴史的事実を踏まえて極めて明確な論理が「英米東亜侵略史」にはある。
大川周明については、A級戦犯だが東京裁判では精神に異常をきたして退廷されられた。ほとんどこれしか知らず、よって国家神道に沿って戦争を扇動した人間のように思っていた気がする。まさに自分の無知を恥じるばかりだ。 -
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ちょうど一年ほど前、民主党政権末期に出された一冊となります。
とても重く難しい論旨で、それだけに非常に読み解きがいがありました。
佐藤優さんによるここ数年間の日本の外交状況を軸にした分析、でしょうか。
私が読んだのは昨年(2012年)末でしたが、ゾクットする内容でありました。
「時期尚早に(第一次)安倍政権が成立してしまい、
日々発生する課題に追われて漂流してしまった」
時期尚早、まさしく本質を突いた言葉と思います。
素晴らしい理念であっても、それを受け入れるキャパも必要なのだと、今であれば。
「日本にとって中国はもはや潜在的脅威ではなく、顕在した現実的脅威である」
これが決 -
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「法学部の四年生が万引きするのと、同じ年の普通のお兄ちゃんが万引きするのでは、罪が全然違いますからね。」
海外事情に通じる2人による密度が濃い対談。
非常に内容が濃く、聞いたこともない話も多く、これは本当なのかと思いながら読んだ。
それは、たとえばウクライナの対ロシアにおける重要性や、鳩山元首相のイラン訪問の隠された部分等である。
しかし、彼らの話には強い説得力があり、納得してしまう。
きっと情報は確かなのだろう。
こういう本を読むといかに自分が知らないかについて知ることができる。
ほかにも、
日韓交換公文の紛争についての認識(p.19)
沖縄入りを果たせなかった黄門さま(p.32)
シリ -
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あの知の巨人佐藤優がチンポだのオマンコだの連呼しながら私達阿呆に分り易く悩みを解決してくれる非常に面白い本。これ程までに直情的な言葉を使っているのに、これ程まで知的に要領よく、かつ納得できるような回答が返せているのが本当に凄い。面白いです。
■『もちろん読書がもたらす弊害もあります。それは、自分の頭で考えることを怠ってしまう危険性です。』
考えたこともありませんでした。
■『小動物は、餌を与え、トイレの掃除をする人間を絶対に裏切りません。』
改めて言葉にすると凄い
■『息子さんは路頭に迷い、恐らく生活保護を受けて糊口をしのぐことになるでしょう。今後、生活保護の水準は下がってくるので、 -
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下がる賃金、厳しい就活、ひろがる格差。あなたの仕事がつらいのは、世界がすでに「新・帝国主義」時代に入っているからだと『外務省のラスプーチン』佐藤優氏が『語り下ろし』という手法を使って問いかける一冊。
僕も『国家の罠』に衝撃を受けて、筆者の本は大体読んできたつもりでございます。その中でも本書は『語り下ろし』という形式をはじめてとってあらわしたものだそうで、読んできた中でも屈指のる読みごたえある一冊でございました。
またさらに中学生の息子(娘)や、日本語を理解する外国人が通読できるように作られているので、(筆者の著作の中では)圧倒的に読みやすく、なるほどなぁと頷くことも多いかと思われます。な -
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元外交官、佐藤優氏がソ連崩壊直前、直後の混乱するロシアの状況について、著した本。
モスクワ大学でキリスト教神学について講義をした際の学生との交流。ソ連邦の民族問題に関する情報を得る目的で行った、ソ連科学アカデミー民族学研究所の研究者との接触と対話。ソ連崩壊の過程で吹き出していったソ連の民族問題と流血の事態などを中心にソ連崩壊からロシアへの激動を描いている。
ソ連崩壊の危機に際し、それまで抑圧されていた少数民族のナショナリズムが吹き出し、多数の人命が失われた。
この悲劇の原因を佐藤氏は、ソ連が民族問題をブレジネフ時代に解決し、終わった問題として取り扱い、事態の急変に適切に対処しなかった事に求めて