佐藤優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「努力をしているとも思わず努力している」
努力自体に喜びを求める姿勢
僕に大きく欠けているものかもしれません。
努力で元を取ろうとすると小さく収まってしまうとのことです。
第53話の僕のヒーローアカデミアの発目明に同じことを感じました。
努力してると感じずに楽しむことなんですよね。
総合知をつくる
自分の能力を他者のために使う
つまり全員が断片的な知識を相互に関連させて体系的な論やストーリーに組み上げる
まさにリーダーに求められる知識やと思います。
AI時代を生き抜く極意とのことです。
今の日本をなんとかしないといけない
そのためには教育やと著者はおっしゃいます
まさに我が意を得たり
日本人の底上げ無くしてこの国の復興はないと僕も思います -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕事以外の「場」を作るためには、仕事とは異なる学びの「場」に身を置くとよい。市民講座や大学の公開講座がお薦め。
数学は論理性を学ぶ最適な学問であり、最低でも中学数学まで、出来れば数ⅠAまで身に付けたい。
ボードゲームには頭を柔らかくし、発想力を鍛えるものが多い。
仕事の完成形をイメージできず、アウトラインを描けない人物は、リーダーとしての資格がない。
毎日1時間でもいいから、自分と向き合い、自分の内側の声を聴く時間を作ること。
読書にはビジネス系の古典に加えて、小説も必要。
生涯学習のカリキュラムを立てる。まずは興味のあるテーマを書き出し、どのように学ぶのか調べてみる。著者の学習領域は「歴史」「経済」「サイエンス」「健康」「ライフ(マネー)プラン」の5つ。
自分の人生の方向性を定めなければ、メンターを見つけることも出来ない。
メンターには年上で包容力のある人が向いている。いざというときに精神的な支えになってくれる。
メンターと巡り合うためには、相手に認めてもらえるレベルになっているひつようがある。そのためには読書や多くの人との付き合いが欠かせない。
仕事ができる人は、物腰柔らかく接するときと、毅然とした態度を見せるべき場面を使い分けています。
人間関係であれ仕事であれ、知識や経験であれ、広げていくには、まずは偏見や先入観を持たないこと。そのためには、たくさんの人に会い、そしてたくさん良書を読み、自然や芸術に触れる。感性を柔らかくしておくことが、何より大事です。
・管理職になることが成功ではないし、管理職になれないことは失敗でも負けでもありません。現場で営業活動をする能力と、チームをまとめ上げるマネジメント能力はまたっく違うもの。これは単純にその人の能力うんぬんの問題というよりも、適性の問題です。
幹部候補選抜を早々に受け、管理職のラインに乗った人とそうでない人の違いは、その人の能力ではなく年次などの運や適性の違いにすぎない。能力と適性を混同して、いたずらに自分を責めたり自信を失ったりする必要はないのです。
・20代はとにかく目の前の仕事を覚える。30代は会社組織の一員としてひたすら成果を出すことに努める。しかし40代になったら、自分の能力と適性についていま一度振り返るべきでしょう。そして、これから自分が進む道をしっかり絞り込む必要があります。
・そこであらためて軌道修正をするなり、そのまま今の働き方を続けるなり、一つの結論を導かなければなりません。その客観的な尺度となるのが、40歳の時点で会社の課長以上の管理職になっているかどうか。30代でクリアしている人は、少なくとも会社から管理職としてのキャリアを期待されていると考えていいでしょう。
しかし40歳を過ぎてクリアしていない人は、自己評価はどうあれ会社としては管理職の適性を評価していないと考えられます。もちろん業種や職種によって差はありますが、少なくとも45歳で管理職になっていない人の挽回はまずないととらえておくべきです。
・大事なのは、たとえ会社がそのように評価したとしても、それは自分の絶対的な能力が低いのではないということ。その会社は、管理職としての適性を評価していないということにすぎません。そのような現実を見極めたうえで、自分でどう動くかという主体的な判断と選択が重要なのです。
・一番怖いのは、漫然と40代をすごしてしまうこと。目先の仕事の忙しさに流され、それをこなしているうちに気がつくといつの間にか50歳。管理職の道は閉ざされ、給料は一向に上がらない。50代からは転職も独立起業もさらに難しくなります。
・もちろん、毎月の給料のためにどんな仕事も環境も我慢して会社にしがみつくのも、自分のなかで完全に割り切れるなら一つの選択でしょう。ただし、我慢に我慢を重ねて働いたとしても、おそらく会社がまともに面倒を見てくれるのは60歳まで。60歳から65歳の労働環境ほかなり厳しいはすです。
・通常のビジネスパーソンの場合、環境や仕事を簡単に変えることはできません。一つの方法として、職場とは別の「場」を持つことが有効です。職場環境を大きく変えるのではなく、職場以外にもう一つ、「自分の場所」を設定する。それによって新たな刺激や情報を獲得し、感性が衰え頭が固くなることを防ぐのです。
たたし、異業種交流会というのは玉石混交です。参加している人たちは前向きで意識の高い人が多いのかもしれませんが、なかには明らかに営業が目的だったり、宗教の勧誘が目的の人も潜んでいたりします。下手に関係ができると、あとあと面倒なことになるケースもある。
・単に交流するという目的の会より、テーマや目的が決まっている勉強会の方がいいと思います。そういう場では、人脈を広げたいとギラギラしている人ではなく、知的好奇心や趣味など、純粋な動機で参加している人が多いでしょう。そういう集まりの方が勉強になるし、趣味や方向性が一致しくいるのでいい関係が築けるはずです。
・意外に面白いと思うのが、土日や夜などに行われている市民講座や大学の公開講座です。文化系、自然環境系、ビジネス実用系、語学・資格系、趣味系など多分野にわたって講座が開かれていて、しかも授業料が安いものがほとんどです。
・数学は論理性を学ぶ最適な学問です。数学的な思考を身につけることで、物事を論理的に把握し、分析し、判断することができるようになる。
・論理性というのは仕事をするうえで非常に大切な能力です。状況を正確に判断し、的確な行動や対応をとる。コミュニケーションのなかで相手の言うことを理解し、こちらの意図を明確に伝える。仕事をするうえで最も基本的な能力が、この論理性なのです。
・まずは、中学までの数学をしっかりマスターしましょう。余裕があるなら高校数学の最初のレべルである数ⅠAまで範囲を広げる。分数の計算、因数分解や四則演算、正と負の概念、実数と虚数の概念、確率と集合、平均や中央値の概念など、数学の基本概念が頭に入っくいるだけで、物事のとらえ方や考え方が変わってきます。
・さらに私が深刻だと思うのが、昨今の中高一貫教育の弊害です。それらの学校のなかには、とにかく目先の大学合格者数を上げたいばかりに極端な指導を行うところがある。たとえば、中学生の初期の段階で理数系が苦手な学生は文系の勉強に特化させ、早稲田や慶応の文化系の学部に狙いを定めさせる。そうすると、早い段階から数学の勉強を捨ててしまうことになるわけです。
・そもそも40歳を過ぎると、あらためて何かを学ぶという機会も減ってきます。まして、知らない人たちと一緒に、まったく違う環境で学ぷこともほとんどなくなる。環境を変えて新しい何かを学ぶということは、非常に大きな刺激になります。マンネリから脱し、脳を柔らかく保つために必要なことでもある。
・頭を柔らかくし、発想力を鍛えるにはどうすればいいか。一時、ブレーンストーミングやマインドマップなどが流行りましたが、いまの時代はあまり効果がない気がします。というのも、たとえばブレーンストーミングの場に一人だけ能力が高い人がいたりすると、その人に他の人たちの意見や考え方が引っ張られてしまう。すなわち同質化が進んでしまうという弊害があります。これでは意味がない。同じレべルの人同士でやらなければいいブレーンストーミングにはならないのですが、それが実は難しいんですね。
・私がおすすめするのはゲーム。たとえば「現代大戦略2003 テロ国家を制圧せよ」というゲームソフト。あるいはボードゲームもいいです。「DOMEMO (ドメモ)」というゲームには28枚の数字が書かれたタイルがあり、見えない自分のタイルの数字を当てていきます。論理力や推理力が鍛えられます。その他にも「アグリコラ」「パンデミック」「カタンの開拓者たち」など、これらのボードゲームを通じて、楽しみながら頭を柔らかくし、ビジネスに役立つ論理カや推理力、交渉力やマネジメントカを鍛えることができます。
・もう一つ、発想力を高めるには、その材料となるいい情報をできるだけ早く、たくさん集める必要があります。情報収集の方法としてネットは欠かせません。まずは広く浅くでいいので、関連情報をどれだけ集めることができるかがポイントになります。そのために検索エンジンが重要になっくくる。グーグルやヤフーなどは一般的ですが、私は「専門検索システム」をよく活用しています。
・本人の能力とも関係するのですが、仕事の仕方のタイプとして、その仕事の完成形をしっかりイメージしてから仕事を進めるタイプと、アウトプットがある程度出た段階そ、次第に完成形をイメージしていくタイプの二つがあると思います。
アウトプットが揃わないと完成形がイメージできないタイプの上司だと、下が疲弊していきます。というのも、そういう上司は最初は間口が広いのです。「とりあえずやってみシてくれるかな?」で仕事を振る。
朝令暮改にならないようにするためには、仕事の方向と完成形をしっかりイメージすること。実は、これこそがリーダーにとって大切な能力であう要件だということもできます。仕事の完成形をイメージできず、アウトラインを描けない人物は、リーダーとしての資格がないということになります。
・今の20代、30代は全体の空気を敏感に読み取って、組織や集団に順応するのが得意です。しかも40代に比べると社内の人間関係を求めたり、心のつながりなどを重視したりする傾向があるようです。上司の評価を過敏なまでに気にする若手が多いのも、その傾向の一つと見ることもできるでしょう。
40代と今の20代、30代は意外に大きなジェネレーションギャップがあるというのが私の見立てです。個人主義的でクールな40代と、場の空気を重んじる20代、30代。そんな人たちが一つのチームでいい関係を築くのは、それほど簡単ではないかもしれません。
ただでさえ個人主義的志向の強い40代の人は、関係性を重視する20代、30代を面倒な人間たちたととらえ、避けようとする傾向があるように思います。
・仕事に必要な人脈というのは状況によって変わってきます。たとえば、自分が異動したりすると、関係性は変わらざるを得ない。そのときそれまでひんぱんに連絡していた相手に対して、急に連絡しなくなったりすると、「あいつは冷たいヤツだ」とか「計算高いヤツだ」と陰口を言われたりする。そんな悪評が広まれば、その後の仕事にも支障が出てきます。
そうならないようにするには、たとえ利害関係的には意味がなくなったとしても、露骨には切らないようにする。しばらくはつき合って、次第にフエードアウトしていくのです。相手も仕事でつき合っているのですから、露骨なやり方でなければ納得するはずです。
・辛酸をなめたり、困難を乗り越えたりという体験を共有した間柄というのは、やはり紳が強まるものなのです。それは、一緒に修羅場をくやって来た「戦友」だからでしょう。
・何に時間を使うと一番効率よく収益を上げられるか?常にその視点で考える姿勢が大事です。長期的な視点がないと、目先の利益に追われてしまします。その意味で、休息時間というのも非常に大切です。一見すると何心していないような時間によってエネルギーを補充し、仕事の生産性を高める。これはマルクスがすでに資本論でも触れています。
・ー日1時間から2時間、必ずインプットの時間、勉強したり知識や教養を身につけたりするための時間を持つことがおすすめです。あまりに予定をつめ込みすぎるのも、時間の使い方としてあまりおすすめしません。余裕のないスケジュールを組むと疲れ切ってしまいます。また、何か不測の事態が起きんときに対応できません。できれば週に1日の「バッファ時間」を設ける。予定通り進まなかった仕事や、こなすことができなかった案件、突然の予定の変更などをこのバッファ時間で調整するのです。
・自分の時間を作るために、私は情報をあえて遮断する時間をつくっています。携帯を切り、パソコンのメールも見ない。みなさんも1日1時間でも2時間でもいい、外部の騒音を一切遮断してみてください。
本当に大事な情報は、自分の内側から出てくるもの。もっと日常的な問題に対して、やるべきことかそうでないか、つき合うべき人なのかそうではないのかなど、誰もが無意識では答えを出しているのかもしれません。内側からのメッセージに耳を傾け、聞き分けられるかどうかにかかってきます。
そのためにも、外界の騒音をシャットアウトして、自分の内側の声にそっと耳をすませること。そんな時間が、雑音にあふれた今の時代には必要なのです。
・会社の仕事を抱えるビジネスパーソンの場合はそこまで時間をとれないにしても、やはリインプットは重要です。情報収集や勉強だけでなく、芸術作品に触れたり自然と戯れたりすることも大切なインプットの一つでしょう。
・将来役に立つ勉強はいろいろあります。手軽で効果があるのはなんと言っても読書でしょう。特に中間管理職になったとき、読んでおきたい書籍がいくつかあります。「失敗の本質」「7つの習慣」など、ビジネス関連書でも古典と呼ばれるくらいになっている本には、普遍的な価値が備わっています。西洋の歴史を知るにはまずギリシャであり、それに続くローマの時代を抑えなければならない。「ローマ帝国衰亡史」は格好の古典。
・小説を読んでいる人と読んでいない人では、どうしても人間の幅が違ってくるように感じます。というのも、優れた小説には作者の感性や感情がさまざまな形でちりばめられています。深い内面の思索のなかで、私たちの日常の常識を超えた解釈や感性が明らかにされていることもある。
・小説にもさまざまなジャンルがありますが、ビジネスパーソンに特におすすめなのは歴史小説です。歴史の流れを知ることができるのと同時に、激動の時代を生き抜いた人たちのストーリーを読むことで、人間関係の機微や人としての生き方、考え方を学ぶことが出来ます。「樅の木は残った(山本周五郎)」「坂の上の雲(司馬遼太郎)」など。
・学習を始める前に、自分でこれから学ぶべきことのメニューをつくるといいでしよう。まず興味のあるテーマを書き出してみる。それに合ったコンテンツを探す。どんな方法でどうやって学ぷか。それこそネットを駆使しながら調べてみます。セミナーに参加するのか、大学の社会人講座のようなものに参加するのか、あるいはネットでコンテンツを探すのか。さまざまな方法、手段があるはすです。
・私自身も、知識と理解を深めたい領域を明確にしています。それは「歴史」「経済」「サイエンス」「健康」「ライフ(マネー)プラン」の5つ。ビジネスパーソンとして特に意識したいものばかりですが、意外にポイントになるのが「サイエンス」です。科学的な素養は、文系の人こそ身につけておくべきものです。AIについて、あるいは脳の働きについて、これからの世の中の動きを知るには、こうした理系的な知識も必要になります。あとはライフプランやマネープランをしっかり立てること。生涯に必要になるお金、入ってくるお金をしっかり計算し、どういう生活をしていくか計画を立てる。そうでないと不測の事態が起こったときに対処できません。
・学びを継続するなかで、自身のライフワークのようなものを見つけたいものです。一生をかけて興味のあるものを探求することは、自己実現や成長のためというより、生きる張り合い、生きがいとして必要です。勉強していくと何が変わるか。情報や知識の量はもちろんですが、興味の対象、楽しいと思える対象が変わわってきます。勉強により興味の対象が広がってくることで、仕事終わりに毎日のように飲みに行ったり、キャバクラや風俗に2万円、3万円と使ってしまったりするようなことがバカバカしくなってくるはずです。本当の人生の達成感や満足感というのは、ドーパミンによってもたらされるものとは異なります。それはコツコツ積み重ねて形にしていく喜びで、学習をする喜びがまさにその満足感や達成感であり、ドーパミン的な快楽地獄の落とし穴にハマることから救ってくれます。仕事に追われる40代以降のビジネスパーソンこそ、自分の時間をつくり出しながら自分で決めたものを学ぶべきです。
・社外の勉強会やセミナーで出会った経営コンサルタントなど、外部の人たちにもメンターとして適任の人がいるかもしれません。社内にふさわしいと思える人物が見当たらないのであれぱ、そういう社外人脈を活用する。社内外を問わず、そういう人物に近づき、メンターとして教えを請う。自分の方向性が定かでなければ、そういう人物は見えてきません。仮にあなたのすぐ目の前にいても、気がつかずに通りすぎてしまうでしょう。
・意外に参考になるのが、第二の人生を生き生きと楽しく、幸せそうに暮らしている人です。経営者だとか役員になり、キャリアコースに進んでいける人は結局ひと握りにすぎません。大多数はどこかで弾き出される。市井の人で好きなことをやりながら、たとえ金持ちでなくても金銭的に困窮せず、楽しく人生を謡歌している人。そんな人のなかにこそ、人生の師、メンターが眠っている可能性があります。たとえば何かのサークルでもいいし、町内会や趣味のグループでもいい。マイべースで楽しく生きている人は、顔つきを見ただけでなんとなくわります。そんな人の生き方にこそ、実は幸せのヒントがあると思うのです。
・メンターだからといって、師匠や先生だと考える必要はありません。一緒にいて気分がいやされたり、楽しかったりする存在も、広い意味でメンターだと考える。いろんなことを相談でき、そばにいるだけで安心する。そういう存在も必要です。特に自分が教える、引っ張っていくという人ではなく、包容力があるタイプ。こういう年上の人は、意外にいざというときに精神的な支えになってくれるものです。
・憧れというと自分とはかけ離れた上の人間、はるかに実カが高い人物に抱く感情です。私の実感として、自分の能力を2割くらい上げてくれるような人物がメンターとして適任だと思います。あまりに実力がかけ離れている人物は実際的なメンターとしては難しいし、むしろ負荷がかかりすぎてマイナスになることもあります。
・よきメンターに巡り合い、よい関係を築くうえで必要なことは何か?それは、ある種の「素直さ」だと思います。相手を尊敬し、相手から真剣に学びたいという姿勢、ひたむきな気持ちがあるかどうか?それは敏感に相手に伝わります。教えたことを素直に学び、自分に取り込もうと頑張る姿、そして成長していく姿に、相手もその気になって真剣に向き合ってくれます。また、自分をさらけ出せる潔さも必要でしょう。知らないということを認められるかどうかということでもあります。
・相手から見て「こいつは面白そうだ」とか、「いい質問をするな」と期待を抱かせるくらいのものがなければいけません。私も人からよく質問されることがありますが、最近はあまりに基本的で幼稚な質問が多いようです。しっかり勉強しているなと捻らせるような質問を投げかけてくれると、こちらもついつい話をしてしまう結局のところ、相手から引き出すには、自分自身が相応のレべルになっていなければいけません。そのためには、繰り返しになりますが、たくさん本を読むこと、たくさんの人とつき合い、引き出しを多く持つことが大事なのです。
・40代の人間関係では、上手に人と交渉したり駆け引きしたりする技術も必要です。もっと言うなら、上手に相手とぶつかることができるかどうか。仕事ができる人は、物腰柔らかく接するときと、毅然とした態度を見せるべき場面を使い分けています。ケンカというのは落としどころ、ゴールが見えていなければダメ。感情で怒るのではなく、役割や立場でぶつかる。お互いわかっているからエスカレートしません。一見声を荒げても、それはパフオーマンス、演技です。だからいい外交官はいい役者でもある。
・昼間仕事をしていると強い眠気に襲われたりしませんか?あるいは最近疲れやすくなったりして、仕事に集中することができなくなったりしていませんか?身に覚えのある人は睡眠障害を疑った方がいい。睡眠時無呼吸症候群は肥満体型の人がなるというイメージが強いですが、実は鼻と喉の構造的な問題から起こることも多く、意外にやせ型の人が擢患しているケースも少なくありません。自分は肥満体型ではないから大丈夫だと考えるのは早計です。少しでもあやしいと感じたら、専門病院で相談するのが賢明です。
・人間関係であれ仕事であれ、知識や経験であれ、広げていくにはどうすればいいか?まずは偏見や先入観を持たないことでしょう。40代になると、ある意味さまざまな知恵がつきます。それは同時に、先入観に毒されてしまう危険もある。色眼鏡で周囲を見てしまうわけです。そうならないためには本当の意味での教養、品性と知性が必要です。そのうえで、いろいろな物事や人たちと真正面から向き合う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアメリカトランプ政権の白人至上主義的な「アメリカファースト」政策。
イギリスのEUからの離脱。
フランス、ドイツ、オーストリアをはじめとする欧州諸国での極右勢力の台頭。
筆者はそこに、「ファシズムが入り込んでくる可能性は十分に考えられる」と語る。
日本とて例外ではないのだと。
では、「ファシズム」とは何か?
多くの違った現象をひとくくりにしてレッテル貼りするような粗雑な理解では、20世紀ファシズムの持つ「魅力と危うさ、そしてその犯した過ち」を正確に評価することはできないのだと。
一般的にあまり知られることのない文献をもとに、ファシズムの本質を解き明かしていく。
そして、現代日本においては「中途半端なファシズムのなかに、本来のファシズムとは別種の危機や脅威が存在する」と説く。
併せて、「完全なファシズム国家」といえる北朝鮮への対応について思慮をめぐらせていく。
「同じ内容の話を違った視点から眺めて知識を積み上げていくことは、学びにとって非常に重要です。これまで身につけた知識と関連する話が出た際に、一度振り返ってみることで、学んだ内容が『重ね塗り』されます。ファシズムの内在的論理は非常に複雑なので、『器に何度も漆を重ねて塗る』ように知識を上積みしていかなくては、理解を正しく深めることはできないのです」
正しい知識とバランスある思考こそが、現在と未来を切り開いていく羅針盤となる。 -
Posted by ブクログ
大和王権の時代から、徳川幕府の始まりの辺りまでを、通史として一気に勉強するという目的で編纂されています。個々の時代については、出来事と背景について学ぶことで、それが次の時代にどのようにつながっていったのかを理解することができます。こういった歴史の学び方は今までになく、一通りの日本史の流れについて、すっきりと整理できた満足感を持つことが出来ました。ただ骨太のため、読むのにほぼ1年かかりました。今なら、日本史で大きな革命が、大化の改新と明治維新であったことが納得できます。
この本で、日本史を通して学び、その知識の背景のもと、各時代の中身を勉強すると非常に強いと思います。昨年流行した応仁の乱についても、深く考えることができると思います。 -
Posted by ブクログ
長い間、この世界を支配してきた考え方が、少しずつ崩れてきていることは多く感じているのではないでしょうか。そんな時代に、その根幹を今一度見つめ直し、今まで過小評価されてきた「見えない存在」というものを考え直すことが、お二人の対談のテーマとなっています。こういった本質を考え直さなければいけない時代が近づいてきていることを感じました。国家、資本、宗教と3つのテーマを起点としつつ、そこから私たちの存在をどのように考えるのか。そのために忘れられている何について思い出さなければならないのか。そこからしか「なぜ私たちは生きているのか」の答えが見出せないという気がします。それに気づかせてくれる貴重な示唆を与えてくれる内容だったと思います。
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Posted by ブクログ
前から気になっていた一冊。
「キリスト教」をはじめとした、宗教って日本人にとってはちょっととっつきにくい世界。でも、帯に書いてあるように「もう、知らないでは許さされない!」の通り、教養して知っておかなければいけないことの一つ。
新潮講座「一からわかる宗教」を文字お越ししたもので、とても簡潔かつ分かりやすいので読んでいてスイスイと読み進められると共に、スッと頭の中に入ってきて良著!
本編とは関係ないけど、本の読み方で「抜き書きのすすめ(P.150〜)のところがツボだった。佐藤優さんといえば、次々にいろんなジャンルの本を出版しているけど、その内容を垣間見ることのできる一か所。
難しい本も、大事なところをどんな方法でもいいので抜き出して「要約」をつくることで理解度が一気に促進されるんだということを改めて認識。読める冊数は限られるかもしれないけど、大事だと思うことや重点的に読みたいジャンルはこのくらいの読み方をしなければ、結局は浅い知識にしかないらないので意味がない。
さあ、僕もこんな読み方をして、自分の得意とするジャンルを深めよう! -
Posted by ブクログ
著者が、母校である浦和高校で行った講演記録と、校長先生との対談録。
浦和高校といえば、埼玉県下では最もレベルの高い県立の男子校で、公立高校トップクラスの東大合格者数を誇る進学校だが、本書で言う「受験刑務所」というわけではない。周囲の浦高出身者を見ても、学校行事や級友との交友を全力で楽しみ、場合によっては1浪してきっちり有力校に進学するという感じだし、向上心をちゃんと持った人が多い。
受験だけ考えれば特定科目だけ一生懸命やるのが「効率的」なんだろうけど、教養の幅が広い人ほど大学以降の伸びしろがあるように思う。高校生やその保護者向けという感じもあるが、自分がどうやって教養を深めるか、という視点では、ビジネスパーソンにも参考になる内容だと思う。 -
ネタバレ 購入済み
漫画版もおもしろい
私は佐藤優氏のファンで、彼の著作はかなり購読しています。その彼の出世作となった『国家の罠』の漫画化が本作ですが、普段萌マンガ中心の私には伊藤潤二は食指が伸びませんでした。
しかし、最近にわかな伊藤潤二ブームを感じることと、相次ぐ官僚の不祥事のニュースから、本作に興味を持ち、購読を始めました。
読んでみると、やはり凄く面白い。一気に全巻読んでしまいました。
感想としては、原作のドキュメントの時とあまり大きな違いは無い気がしますが、一つ一つのエピソードや人物の印象が、漫画だとより印象に残りやすいかもと思いました。これが伊藤潤二の力なのかも知れませんが。
漫画版の方だけで浮かんだ感想としては2つ。
老齢でガン療養中だった鈴木宗男氏の元秘書を、鈴木氏を脅すために逮捕勾留した検察の非人道的行いに腹がたったこと。
3巻にある「国民は賢い。いずれインターネットから有用な情報や真実を自ら見つけるようになるでしょう。」という主人公の予言が、現状ではただ虚しく響くだけのものであることが悲しかったこと。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本書の対談の目的は、2020年度から実施される高校の学習指導要領に入る新必履修科目「歴史総合」の発展に貢献したかったと山内昌之は言う。
山内昌之は中東の歴史が専門で、佐藤勝はご存知の通り元外務省分析官。
日本の近現代史で、これまで何となく気になっていた明治以降の歴史の背景や裏側の事情などを、この二人がつまびらかに語ってくれる。
二人の情報量の多さ(博識)と鮮やかな切り口に感動さえ覚える。
例えば、
〇黒船来航時の混乱については、「江戸幕府はオランダからの国際情勢報告と、中国との通商ネットワークから、(アヘン戦争について)かなり正確な情報を得ていた。(黒船来航は)まったく未知の危機への驚きではなく、脅威は予期していました。そして危機感を想像力で膨らませすぎた結果として、必要以上のパニックを起こしたわけです」
そして「ペリーの力ずくの対日外交の背景には、イギリスとの国際的海運競争という重圧もあった」として、米英の国際的海運競争の実態を解き明かしてくれる。
また、当時の幕府も薩長も外国が深入りすることを嫌い、「外国の介入より敗北を選んだ幕府」の背景に迫り、戊辰戦争が世界でも犠牲の少ない内戦で終結させた理由を解き明かす。
〇時代は下って、「昭和を通じて、陸軍が最も警戒し準備しているのは対ロシア戦で、少なくとも陸軍の一部には蒋介石の中国と長期戦などやっている場合ではない、という認識があった・・・(略)・・・昭和13年1月の大本営政府連絡会議では、参謀本部の実質トップの多田駿が(中国の)戦線拡大に断固反対し、それに対して和平工作の打ち切りを主張したのが外務大臣だった広田弘毅でした。城山三郎の『落日燃ゆ』によるフィクションは歴史の真実を錯覚させるという点で怖いものがある・・・(略)・・・この広田弘毅という人物がよりによってこの時期に外務大臣の座にいたことがたいへん不幸だった。普通考えられがちな陸軍と外務省のイメージがここでは逆転しているのです。その結果、近衛文麿首相が出したのが『国民政府を相手とせず』で有名な近衛声明でした」
これら以外にも、西郷・大久保の対立、太平洋戦争への決断や、戦後の国体という意味についても面白い対談が交わされている。
近現代史に興味のある人にとっては、非常に有意義な必読書になると思う。