佐藤優のレビュー一覧
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[もう1つの「日本の」物語]1941年の真珠湾攻撃の直後から放送されたラジオ講演を土台として大川周明が著した『米英東亜侵略史』。この作品を基に、当時の日米が抱いていた世界観の違い、そして右翼の大立て者という印象の強い大川周明の思想体系に迫った作品です。著者は、本書が自身初めての第三者ノンフィクションということもあり、書き進める上で苦労をしたと語る佐藤優。
『米英東亜侵略史』の全文が、細かな脚注と共に引用されているため、取り上げられている作品をこの一冊で合わせて読み通すことができるという点が良い。大川周明の名前(そして東京裁判で東条英機の頭を叩いたこと)は知っていても、その歴史観や思想についてはほとんど無知だったのですが、今日に読んでも生々しく感じる帝国主義に対する批判的見方、世界がいくつかの小宇宙で成り立っているという見方を、1941年の時点で既に実証的に示していた点には驚かされました。
〜筆者から見て、大川の言説で最も評価できるのはそのリアリズムだ。〜
佐藤氏の筆力は相変わらずスゴい☆5つ -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界を知る最強コンビが、国際問題を解説する1冊!
テレビなどで多くの信頼を得ている池上彰氏。
ソ連・ロシアの元外交官である佐藤優氏。
世界を知るからこそ読み解ける、世界の紛争、国際関係、歴史問題、民族、宗教、イスラム国など様々な国際情勢を学ぶことができる。
予想をはるかに超える情報量!!
新聞やニュースなどで知る国際情勢をもう1歩深いところまで知ることができました。
本書を読んでいると、わからない言葉や、疑問に思うことがあるので、インターネットなどで調べながら読み進めると、より深く理解することができます。
本書は池上氏と佐藤氏の対談形式。
内容は「深すぎず浅すぎず広く」書かれているので、とても読みやすかったです。 -
Posted by ブクログ
「何千年も変わっていない」地形のような要素を前提に、「政治の動き」を考えるというのが“地政学”と呼ばれるモノである。ここで言う「政治の動き」には、「“歴史”が造られて行く際に作用する何か」というようなモノが色濃く入り込んで行くことになる。それは「紛争の種」、「文化」というようなモノということになる。最近は、それらに「情報インフラの発達がもたらす、質的な変化」というようなことも含まれるのかもしれない。
本書では、1980年代後半から1990年代初頭に旧ソ連諸国や諸地域の行方を考える中、各地の地理と歴史を慮る“地政学的”な考え方を見出したとする筆者が、最近の様々な問題を考えている内容が綴られている。
こういう本のような「少しだけ違う角度」という考え方…或いは非常に大切であると思う。一読の価値は高い… -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく面白い本だった。
竹内さんが疑問を抱いているように、私も佐藤さんみたいな知性を持った人がキリスト教徒なのか不思議だった。
その点については、やっぱり分からなかったけど、(人の信仰は、理解できないものなのかも)「最初の一撃」という考え方が教養のない私にも分かりやすくて、なるほど!と思った。
後半の竹内さんの動物行動学の話も興味深かったし、読んでよかった。
「『聖書』には、到底できないことを基準として掲げることによって、全員がそれを守れない罪びとであることを認識させる。 」「神が人間をつくったんじゃなくて、人間が神をつくった」とまで言うのに、それでも信仰の揺るがない佐藤さんはすごいな。
表紙のイラストが可愛すぎる! -
Posted by ブクログ
・①学校の勉強、②受験勉強、③自分の人生の問題を解決するような知識をひたすら追いかける勉強、④社会人として知らねばならないことを知るための勉強、⑤実務的な知識と技能を磨くための勉強。
私は③⑤ばかりやってる。④を怠りがち。
・勉強したくなる。ものごとを知り、考えたく、世界のことを理解したいと思う。宗教って何なんだ、政治って何なんだ、世界はどうなっているんだ。私にもそんな時代があったような、なかったような。少し探求し、あまりにも深い世界にちゅうちょして、私は結局実務的なものばかりを勉強してきたのだな。佐藤優という人は、それをどこまでも深追いできる人。憧れる。
・世界は広く、歴史は深い。私たちの探求は、永遠に続くのだろう。
・競争と向き合うこと、競争から逃げたいと思うこと、誰かを蹴落としたいと思うこと、それに傷つく自分。少年の繊細さも描かれていてよかった。
P35 「優くん、人間の能力は、難しいことに挑戦しないと絶対に伸びない。試験に落ちることを怖がっていたらだめだ」
P141 (勉強法について)理解できなくても、暗記さえしていれば、たいていの問題に答えることができる。とにかく教科書を20回以上読んで、全文暗記を心がけた。(5回目くらいから内容が頭に良く入ってくるようになる)それから、教科書に沿った問題集を解いて、記憶を着実にする。
P167「佐藤君、読書というのは他人の頭で考えることだ」
P209「まずは自分の頭で徹底的に考えることが重要だ。(そのためには)良い本を読むことだ」
P243「受験勉強も人間の努力だけで何とかなると考えるのは間違いです。そもそも試験で人間の価値が測れるという発想が間違いです。」
P407(解説)「物事を学ぶ側に学ぶことに向いている素質がある場合、その人は人生で出会うすべての人を師とすることができる」 -
Posted by ブクログ
誰にでも「自分が欲するように世界を理解しようとする態度」という一面は在る。それは否定出来ないが、と言って「実証性や客観性を軽視もしくは無視」というのも困る…「実証性や客観性を軽視もしくは無視」に対して、「実証性や客観性を少々重視」ということにして、「どうでしょうか?」と考えるというようなこと…大切にしたいように思う。或る意味、本書を読んで“スッキリ”したような気もしている。
或いは…「実証性や客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解しようとする態度」と本書の著者が定義する「反知性主義」とでも呼ぶべき傾向を、「自身も強めに帯びているのかもしれない」ことを“自覚”しているが故に、それに類するものが気になるのかもしれない。そして「実証性や客観性を軽視もしくは無視」に対して、「実証性や客観性を少々重視」ということにして、「どうでしょうか?」と考えるというようなことに意を向けたいと思うのかもしれない…