佐藤優のレビュー一覧
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ネタバレインテリジェンスとは本来「死んだ文章」を読み込み、行間を読む、というところに語源がある、と。多彩な人間関係を持つことも現代におけるインテリジェンスには必要ではあるけれど、本来は、膨大な資料を精読し、相手の意思、意向を間違いなく「読み取る」ことに本質がある。この本は著者が密接な関係を持った鈴木宗男氏なども登場するが、資料でしか確認できない人も多数登場する。(その最たるものがイエスキリスト…)膨大な労力と学習をの上に揺るがない視点を築き、その視点をもっていろいろな事象や人物の本質に迫っていく。今の日本の政界、外務省に佐藤氏のような器を持った人がいるのだろうか。北海道民としては北方領土返還交渉の経緯
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佐藤優さんのアナキズム的な思考がよく表れている。宗教という信仰としてあるはずのものと社会主義という利他的で相互扶助的な精神的な姿勢がよくかみあう主題だったのだろう。こういった信仰と精神的姿勢はフロイトに言わせれば高度なものであり信仰というものがけっして侮れないものであり救済と希望がそこにあるのだろうと僕も思う。
カール・ポランニーによればファシズムとは社会主義の否定としての社会であるという。佐藤優さんが懸念されているファシズムが絆というもの民主主義というものから出てくるというのは社会主義の否定から絆を形成しようとする国家民主主義又は国家社会主義というものを連想させる。震災後絆という言葉が多く -
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佐藤 優、なんでも知ってるなぁというのは、西原 理恵子との本でも感じていたのですが、それ以上に読んでいた思ったのは、中村 うさぎって、メチャクチャ賢いですねぇ。
この人の本は、今までよんだことがなかったのですが、これだけいろいろなことを考えている人の本ならば、楽しいかもしれません。
しかし、これだけ考えて、しかも、なんでも自分で体当たりで体験しなりつきつめないといけない人生というのは、メチャクチャしんどいのではないかとも思ったりします。
これだけ賢い人同士(しかね融通が全然きいてなさそうな人同士)の話は、そりゃ、面白いわ。
「エヴァ」の話が出たら、次の対談までにちゃんと見ている佐藤 優も、偉 -
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1人の人間の能力や経験には限界がある。この限界を突破する最も効果的な方法が読書だ。
著者は、「読書によって教養をつけるためのコツがある。数学で分数が理解できていない人が、微分、積分に関する本を読んでも、絶対に内容を理解することはできない。それと同じように政治や経済、あるいは恋愛についても、本には読む順番がある」と言う。
本書では、当代随一の読書家である著者が、「意味のある読書とは何か」「詐欺師の視点に学ぶ」「格差の本質を知る」「『テロ』を起こす人々とは」「オバマ大統領の戦略」「北朝鮮をめぐる情報戦」など、57の重要テーマについて「真っ先に読むべき2冊」を厳選して紹介。この2冊をきちんと読んでお -
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1990年代前半、私は永田町界隈が仕事場でした。その間、多くの政治家と接する機会がありました。そうした中で、最も印象に残っている政治家が野中広務氏です。当時、彼は年齢こそ60歳を超えていましたが、当選回数は2-3回。まだ陣笠、その他大勢の1人、というポジションだったのですが、既に永田町周辺居住者の間では一目置かれる存在になっていました。
それは彼の情報収集能力の高さが大きな理由だったように思えます。下手な党幹部、派閥幹部に接触するよりも、彼と話をした方が有益な情報が得られました。彼の情報の扱い方のうまさもあったと思います。
そうやって接する機会が増えるほどに、人間的魅力も感じるようになりました -
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鈴木宗男氏に対する国策捜査に巻き込まれ、実刑判決を喰らった元外交官であり、現在は執筆・評論業に忙しい佐藤優氏が、収監中に書き溜めていた大量のメモや手紙を1冊の本にまとめたもの。逮捕されるまでは対ソ連・対ロシアの外交官であり、モスクワ在任期間が長かったこともあり、ロシアや東欧に関する政治・文化的背景の洞察がとても鋭い。近世以降のヨーロッパの政治史・哲学史・宗教史に対する造詣が深く、このような豊かな教養に裏付けられた現代ロシア論には迫力がある。
本書が執筆されたのは2000年代前半であるが、執筆内容の多くは、現在のロシア情勢にも十分に通用する。たとえば本書を読めば、ウクライナ情勢を受けてロシアが中 -
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イジメ。セクハラ・パワハラ。不正蓄財。日常的な賭博の開帳。機密文書の漏洩…。本書にある外務省の実態の数々には怒りを通して笑い、驚き、呆れなどのさまざまな感情が入り乱れましたが私も彼らの再生を祈ります。
佐藤優氏による外務省および日本国家に対する「処方箋」であります。僕は連載時の事情は不勉強なものでよくわからないんですけれど、「新潮45」に連載されていた物をまとめたものに加えて、対談を加えた内容になっております。
しかし…。自分が所属している組織をここまで書かれたとしたら、自分だったらどうだろうなぁ…。というくらいに厳しい筆致で外務省をこき下ろす姿は「筆誅」とも言うべきもので、陰険 -
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タイトルは交渉術でも、これは
ほとんど佐藤優の経験が詰まった実社会の
お話、もしくはハードボイルドのような
読み物です。
ロシアでは殺人以外のたいていの犯罪は、秘密警察で
もみ消すことができることや、
世間でイメージされているハニートラップなどは
現実にないことなど、情報も満載。
何より、外務省として働いている雰囲気が
ビシビシ文面から感じられてきます。
一国の総理大臣に対して説明をすること、それで
国の流れが変わるのですから、その緊張感や
正確性の必要さなどは相当なものでしょう。
自分の仕事を顧みると、こんな状況下になることなど
ありませんからね。
男の仕事とは、を考えさせられる優れた
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一国が戦争を始めるには必ずそれなりの理由がある。軍部の独走で戦争が始まるわけではない。国民の盛り上がりがないと戦争なんて簡単に始められないのだ。
大東亜戦争は今では「軍部の独走」「政府の嘘」等々散々なことを言われているが、当時本当にそんな簡単なことで戦争を始められたのか?始められるわけがない。
当時の世界情勢、東アジアの植民地化、過去500年にわたる白人による有色人種国の植民地・奴隷化、米英蘭による経済的圧力、中国の混乱等々、我慢に我慢を重ねた日本だったが、さまざまな理由が重なり戦争に踏み切った。
この本は開戦直後、日本政府が何を考えどうして宣戦布告に踏み切ったのか、何度かに分けてラジオ -
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神様のノートみたいなものが天国にはあって、そこに書かれていれはなにしていても天国にいける。誰にも確認できないけども、自分は書かれていると信じ、逆に、「この世で(書かれていないのに)力を握っている悪魔の手先どもにどう対抗するか」と考えるカルヴァン派の佐藤優と、あくまで努力によって人は救われると考えるバプテスト派の中村うさぎ。
性格も物言いも生き方もなにもかもが違う2人。佐藤が解く(説く)キリスト教の思想を、卑近なコトバでばきばきなぎ倒すのがとにかくそうかい。
でてくる表現も、キリストを「元本保証型」とか、肩が触れただけで「死ね」といって相手を殺す悪ガキとか、おもしろぶっとびすぎ。うさぎさ -
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佐藤優と中村うさぎ。共にキリスト教徒の二人が火花を散らす異色対談です。クロノスとカイロス、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終結論、宗教に何が出来るのか…。などのテーマを縦横無尽に語りつくします。
中村うさぎさんと佐藤優さんは文学部と神学部で学部こそ違えど同じ同志社大学の先輩後輩の仲だということは知っていました。しかし、中村うさぎさんのほうが先輩で、佐藤優さんのほうが後輩だということを僕はこの本を読むまで知りませんでした。この本は宗派こそ違えど、同じキリスト教を信じる二人が、時間の概念であるクロノスとカイロスにはじまって、キリスト教は元本保証型ファンドであるとか、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終