佐藤優のレビュー一覧
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ここでは筆者が外交官になってすぐのころ。イギリスはベーコンズフィールドにある陸軍語学学校時代に触れた回想録です。キャリアの同僚と12歳の少年。彼らとの出会いと別れの物語であります。
帯に書かれているキャッチコピーが
「あの夏の約束を捨て、私は外交官になった―。」
という非常に印象的な佐藤優氏のイギリス時代を振り返った回顧録になっております。佐藤氏のイギリス時代はラジオ番組などで自身が語っている話から想像するに外交官として語学を身につけるためにイギリスの陸軍語学学校の日々は本当に過酷なものだったんだな、と思っておりました。
しかし、ここで描かれているものは語学学校の日々のほかにグレ -
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本書はCIAの情報入手方法や危機管理について記されています。
しかし最大の特長は、日本の物書きでインテリジェンスに1番詳しいか1番有名な佐藤優氏が本書の解説などでベタ褒めしていることにあります。
氏曰く
「間違いなく日本語で読める最高の一冊だ。これ以上わかりやすく書かれた本を私は知らない。」
「本書に記されているノウハウは、いずれも実行可能である」
「インテリジェンスの世界に共通する普遍的な技法が、一般のビジネスパーソンが再現可能なレベルにまで落とし込んで書かれている」
金を貰って褒めるのは当たり前でしょうが、彼の得意分野で誤ったことを書くと、きっと次の仕事は無くなるでしょう。
著者は -
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1941年12月の開戦直後、政府は戦争の目的と経緯を大川周明によるNHKラジオの12回の連続講演で説明した。それは速記によって記録され、『米英東亜侵略史』として上梓されベストセラーになった。その全文とテキストを他の思想家と比較検討しながら読解していく。様々な視点があるが、日本の外交の閉塞状態をいかに打破するかが本書の書かれた意図である。忘れ去られた大川周明という思想家の思想への最良の入門書であり、自虐史観という呪縛を解き放つものでもあるが決して右翼的内容ではない。良書。戦前の知的水準の高さに驚いた。
大川周明(1886-1957) 思想家。極東国際軍事裁判でA級戦犯として起訴されるが精神障 -
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乱れ飛ぶ放送禁止用語、サイバラファミリー勢揃い。漫画とインテリジェンスで世相を切る『週刊新潮の無法地帯』書籍化第二弾です。漫画で笑って文章にうなづく。一冊で二度おいしく味わえるものであります。
佐藤優、西原理恵子のユニット『大阪あたりのだれた夫婦』による週刊新潮の連載をまとめた第2巻になります。週刊新潮に掲載されていたときから読んでいて、改めてここに収録したものを再読させていただくと、このページにいたっては『タブー』というものはほぼないんだな、ということが改めて理解できました。
乱れ飛ぶ放送禁止用語、佐藤氏によるロシアを中心とした鋭い分析。それに負けず劣らず強烈なインパクトを突きつける -
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ネタバレインテリジェンスとは本来「死んだ文章」を読み込み、行間を読む、というところに語源がある、と。多彩な人間関係を持つことも現代におけるインテリジェンスには必要ではあるけれど、本来は、膨大な資料を精読し、相手の意思、意向を間違いなく「読み取る」ことに本質がある。この本は著者が密接な関係を持った鈴木宗男氏なども登場するが、資料でしか確認できない人も多数登場する。(その最たるものがイエスキリスト…)膨大な労力と学習をの上に揺るがない視点を築き、その視点をもっていろいろな事象や人物の本質に迫っていく。今の日本の政界、外務省に佐藤氏のような器を持った人がいるのだろうか。北海道民としては北方領土返還交渉の経緯
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佐藤優さんのアナキズム的な思考がよく表れている。宗教という信仰としてあるはずのものと社会主義という利他的で相互扶助的な精神的な姿勢がよくかみあう主題だったのだろう。こういった信仰と精神的姿勢はフロイトに言わせれば高度なものであり信仰というものがけっして侮れないものであり救済と希望がそこにあるのだろうと僕も思う。
カール・ポランニーによればファシズムとは社会主義の否定としての社会であるという。佐藤優さんが懸念されているファシズムが絆というもの民主主義というものから出てくるというのは社会主義の否定から絆を形成しようとする国家民主主義又は国家社会主義というものを連想させる。震災後絆という言葉が多く -
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佐藤 優、なんでも知ってるなぁというのは、西原 理恵子との本でも感じていたのですが、それ以上に読んでいた思ったのは、中村 うさぎって、メチャクチャ賢いですねぇ。
この人の本は、今までよんだことがなかったのですが、これだけいろいろなことを考えている人の本ならば、楽しいかもしれません。
しかし、これだけ考えて、しかも、なんでも自分で体当たりで体験しなりつきつめないといけない人生というのは、メチャクチャしんどいのではないかとも思ったりします。
これだけ賢い人同士(しかね融通が全然きいてなさそうな人同士)の話は、そりゃ、面白いわ。
「エヴァ」の話が出たら、次の対談までにちゃんと見ている佐藤 優も、偉 -
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1人の人間の能力や経験には限界がある。この限界を突破する最も効果的な方法が読書だ。
著者は、「読書によって教養をつけるためのコツがある。数学で分数が理解できていない人が、微分、積分に関する本を読んでも、絶対に内容を理解することはできない。それと同じように政治や経済、あるいは恋愛についても、本には読む順番がある」と言う。
本書では、当代随一の読書家である著者が、「意味のある読書とは何か」「詐欺師の視点に学ぶ」「格差の本質を知る」「『テロ』を起こす人々とは」「オバマ大統領の戦略」「北朝鮮をめぐる情報戦」など、57の重要テーマについて「真っ先に読むべき2冊」を厳選して紹介。この2冊をきちんと読んでお -
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1990年代前半、私は永田町界隈が仕事場でした。その間、多くの政治家と接する機会がありました。そうした中で、最も印象に残っている政治家が野中広務氏です。当時、彼は年齢こそ60歳を超えていましたが、当選回数は2-3回。まだ陣笠、その他大勢の1人、というポジションだったのですが、既に永田町周辺居住者の間では一目置かれる存在になっていました。
それは彼の情報収集能力の高さが大きな理由だったように思えます。下手な党幹部、派閥幹部に接触するよりも、彼と話をした方が有益な情報が得られました。彼の情報の扱い方のうまさもあったと思います。
そうやって接する機会が増えるほどに、人間的魅力も感じるようになりました -
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鈴木宗男氏に対する国策捜査に巻き込まれ、実刑判決を喰らった元外交官であり、現在は執筆・評論業に忙しい佐藤優氏が、収監中に書き溜めていた大量のメモや手紙を1冊の本にまとめたもの。逮捕されるまでは対ソ連・対ロシアの外交官であり、モスクワ在任期間が長かったこともあり、ロシアや東欧に関する政治・文化的背景の洞察がとても鋭い。近世以降のヨーロッパの政治史・哲学史・宗教史に対する造詣が深く、このような豊かな教養に裏付けられた現代ロシア論には迫力がある。
本書が執筆されたのは2000年代前半であるが、執筆内容の多くは、現在のロシア情勢にも十分に通用する。たとえば本書を読めば、ウクライナ情勢を受けてロシアが中 -
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イジメ。セクハラ・パワハラ。不正蓄財。日常的な賭博の開帳。機密文書の漏洩…。本書にある外務省の実態の数々には怒りを通して笑い、驚き、呆れなどのさまざまな感情が入り乱れましたが私も彼らの再生を祈ります。
佐藤優氏による外務省および日本国家に対する「処方箋」であります。僕は連載時の事情は不勉強なものでよくわからないんですけれど、「新潮45」に連載されていた物をまとめたものに加えて、対談を加えた内容になっております。
しかし…。自分が所属している組織をここまで書かれたとしたら、自分だったらどうだろうなぁ…。というくらいに厳しい筆致で外務省をこき下ろす姿は「筆誅」とも言うべきもので、陰険 -
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タイトルは交渉術でも、これは
ほとんど佐藤優の経験が詰まった実社会の
お話、もしくはハードボイルドのような
読み物です。
ロシアでは殺人以外のたいていの犯罪は、秘密警察で
もみ消すことができることや、
世間でイメージされているハニートラップなどは
現実にないことなど、情報も満載。
何より、外務省として働いている雰囲気が
ビシビシ文面から感じられてきます。
一国の総理大臣に対して説明をすること、それで
国の流れが変わるのですから、その緊張感や
正確性の必要さなどは相当なものでしょう。
自分の仕事を顧みると、こんな状況下になることなど
ありませんからね。
男の仕事とは、を考えさせられる優れた