学生を戦地へ送るには―田辺元「悪魔の京大講義」を読む―

学生を戦地へ送るには―田辺元「悪魔の京大講義」を読む―

1,408円 (税込)

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日米開戦前夜、京都大学の哲学教授・田辺元は学生たちに「悠久の大義のために死ねば、永遠に生きられる」と熱く語りかけ、その講義録『歴史的現実』はエリート学生のバイブルとされた。若者たちを死に至らしめた巧妙なロジックとは? 田辺の矛盾と欺瞞を暴き、〈戦前回帰〉の進む現代に警鐘を鳴らす、佐藤優渾身の合宿講座全記録。

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学生を戦地へ送るには―田辺元「悪魔の京大講義」を読む― のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2017年09月30日

    私は頭が悪いので田辺元の主張は理解できない。
    しかし、解説を通じ人が何かのために死ぬために大義があればそれができることを理解した。
    大義のために死んだ一人の死者を通じ大義は伝染し人々は自ら進んで死へと向かう。
    いや、死へと駆り立てる。
    大義、天皇、文化、そして生き残り。
    人間の本能すら大義の形成に利...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月09日

    非常に面白い。
    輪読とはこういうものだというものを知らしめてくれた良書である。おそらく私1人ではこの原本を読み通すことなど到底できなかったであろう、かつ佐藤氏をしてもこの難読書を読み解くことが非常に難しいと言うことがわかった。(私の能力が低い)
    佐藤氏を通して解読される本書は、私の能力では本当にその...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年07月25日

    一人前の泥棒になるために、という話から佐藤氏が自分自身の経験を当てはめて生き残るということを語った部分が印象に残っている。こうあるべき、なにをやりたい、ではなく、瞬間瞬間でできることをすべてやり、使えるものをすべて使わなければ生き残れない局面がある。そのあたり、面白かったし、引き込まれたな。

    悪魔...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年05月13日

    佐藤優 氏の講義「 田辺元 歴史的現実を読む 」を本にしたもの。田辺元氏が 京大生を 太平洋戦争や侵略戦争に 向かわせた 悪魔のロジック(知的操作)を検証している。

    京大生に エリートの自覚を促し、愛する人の救済を約束し、死の恐怖を取り除き、社会的大義を与えている。最後の「国のために死ね」という部...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年07月27日

    松竹の敵機空襲、観なくては。◆◆現在、過去、未来はつながっている。◆8時の自分と12時の自分は同一なんだから、過去の責任は着いて回ること。◆読書会ってすごいな。

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    Posted by ブクログ 2017年10月05日

    どの著作を拝読しても著者の知の巨人ぶりには驚愕します。内容について行くのが精一杯ですが、この講座シリーズは良いですね。恥ずかしながら講座シリーズは初めて拝読させて頂きましたが、スゴく内容がわかり易かったです。脱線含めて自分が賢くなった気にさせてくれます。悪魔の講義の最後の飛躍っぷりは逆に清々しさすら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月19日

    2015年におこなわれた著者の講座の内容をまとめた本です。

    1939年に京都大学でおこなわれた田辺元の講演『歴史的現実』のテクスト全文を読み、著者が解説をおこなっています。ほかに、国策映画『敵機来襲』を鑑賞し、また柄谷行人の『帝国の構造』の一部を読むこともおこなわれています。また、講座参加者との質...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年03月04日

    1939年京都大学(当時の京都帝国大学)において全6回で行なわれた田辺元の講義録「歴史的現実」(1940)を、現代の知の巨人(またの名を外務省のラスプーチン)佐藤優が二泊三日の合宿で読み解いた一冊。

    佐藤優が指摘する通り、時の構造や個人、種族、人類の構造を解いた部分は面白いのだが、その後に「どうせ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年12月19日

    田辺元をはじめとする”京都学派”の哲学者たちが、旧日本陸海軍の周辺国侵略を擁護する思想的な枠組みを提供したというのは、哲学の業界では結構常識である。本書はその代表的な文書を精読する短期講座をベースにしていて、日本の当時のエリート学生たちがどのようにして「国のために死ぬ」と教育されたかがわかりやすく学...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2017年09月13日

    思想と時代。今は読み解くことができるが、洗脳に近くそれを正しいと思わざるを得ない背景があるのでしょう。

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