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現下、世界は新帝国主義体制である! 米露中はじめ、経済では保護主義的傾向が増し、権益のブロック化が志向される。では、国家機能を強化するにはどうすれば良いのか、我々はどうこの世界を生きればよいのかを示す
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Posted by ブクログ
ちょうど一年ほど前、民主党政権末期に出された一冊となります。 とても重く難しい論旨で、それだけに非常に読み解きがいがありました。 佐藤優さんによるここ数年間の日本の外交状況を軸にした分析、でしょうか。 私が読んだのは昨年(2012年)末でしたが、ゾクットする内容でありました。 「時期尚早に(第...続きを読む一次)安倍政権が成立してしまい、 日々発生する課題に追われて漂流してしまった」 時期尚早、まさしく本質を突いた言葉と思います。 素晴らしい理念であっても、それを受け入れるキャパも必要なのだと、今であれば。 「日本にとって中国はもはや潜在的脅威ではなく、顕在した現実的脅威である」 これが決定的になったのは、民主党政権の3年間。 徹底的に国体・外交が破壊され、特定の三カ国に誤解を与えてしまいました。 「保守思想は、現実に影響を与える強力な左翼思想が出現した後に出現する」 繰り返しになりますが、この著が出されたのは2012年4月。 これもまた、民主党政権の本質を突いた言葉と、感じます。 「二つの国家間で歴史認識が完全に一致することになれば、 それは二つの国家が近未来に統合することを意味します」 学生時代、「歴史認識は共有できるのか」なんてテーマで議論したのを思い出しました。 事実は共有できても真実は共有できない、これは今でも変わっていません。 この辺りは、日本人のアイデンティティが希薄になっていることも影響しているのでしょうが、、 「過去20年間、日本の知識人、特に私の世代以降の知識人は 「大きな物語」を作るという作業から逃げ出してしまいました。」 日本人としての物語を作ることから逃げていた、、確かにと思います。 息子が大きくなってきた今であればなおの事、日本人としてのルーツを伝えたいところ。 なんて、『ハーバード白熱日本史教室』で言う「印象派歴史学」を念頭に置きながら。 ん、第二次安倍政権が成立した今、この瞬間の見解を一度お伺いたいところです。
国家機能を強化するにはどうすれば良いのか?我々は、厳しいこの世界をどう生きればよいのか?この本で記されていることは理論編と実践編の二部構成になっていて、前半部は学術的ですが後半からは俄然面白いです。 現在、筆者の論調が非常に面白く思います。筆者言うところの『帝国主義化』する世界でどう生きていけば...続きを読むいいのか?それをインテリジェンスの力で読み解いていくというのが本書の趣旨かと思われます。 本書の構成は理論編と実践編の二つに分かれていて、前半部の理論編ではマルクス理論とその流れを受け継ぐ宇野経済学とその批判する論調を引用して現在の世界を語るのですが、第Ⅰ部では10章分の内容でかなりこれが難しいのですが『純粋な資本主義』という世界でなされる様相がまさにマルクスのとく世界の様子とそっくりでまさに『歴史は繰り返す』ということが労働者階級の食糧事情に関する文献が引き合いだされ、利益を追求するがゆえに安全を無視した様子になっていくことが『毒入りギョーザ』の事件を紹介しているか所が印象に残っております。 で、第Ⅱ部から展開される実践編。ここからが作者得意のインテリジェンスを駆使した内容で世相を切っていくのですが、やはり俄然面白くなってきます。世にはびこっているニヒリズムの分析をアドルフ・ヒトラーの『わが闘争』に記されていることがまさに現在でもなんら古びていないことだったり、沖縄の問題がこれ以上進んでいけば国家統合の危機ということで沖縄が分離・独立することを憂い、誠司とマスメディアとの関係ではマスメディアは『与党総会屋』として動いているのだ。という箇所は実際に権力の中枢を見ていた筆者だけに正鵠を射た表現だなといつものことながら感じ入ってしまいました。 他にも、松本龍元大臣の失言問題から松本氏の『思想』に関する問題を読み解く場面も面白かったです。プーチン氏がロシアの大統領に返り咲き、世界各国が『帝国主義』の考えて動いていく中で、どこに軸を置けばいいのか?この本はそのことについて非常に示唆に富んでいるものであると思っております。
新・帝国主義への流れが進んでいる世界を「大きな物語」で読み解いた本。 2つの雑誌に連載されたものを加筆修正の上にまとめたものです。 前半は『資本論』や宇野経済学の知識がないと読むのに時間がかかりますが、資本主義や社会主義、新自由主義とは何かを得ることができます。 後半は2011年時点の話になります...続きを読むが、ロシア政治について理解を深めるのに役立ちます。 世界の流れを知るには、世界史や政治経済の知識を持つことが必要です。
前半はマルクス経済学、近代経済学のお話。(宇野理論というものらしい)他の本でもそうだが、この手の専門の話は基本的な理解がないと難しすぎる。 後半は、時事についての著者の批評。こちらは具体的で面白いのだが、いかんせん2011年前後の話題で、さすがに古い。もっと早く読んでいれば、という感じ。
雑誌の連載をまとめたものなので、結論的なものや題名から印象されるこの国の国家戦略の提示といったものでは基本的に無いので、それを期待した方には勧めません。 筆者の帝国主義時代到来という基本的な考え方をベースに、前半1部では帝国主義時代を生き残るために、宇野経済学から資本主義を定義し、その上で、ポストモ...続きを読むダン後知識層がニヒリズムに逃げいて込んでいる今の状況を非難し、それが責任であると知識層にこれまでのものがたりであった自由主義から帝国主義時代の適合した「大きなものがたり」を再構築するように促していると思います。 後半2部では時々の時事を元にエマニュエル トッドを引用しつつ「帝国」としての日本が(その時点で)とるべき方策について述べています。とくに筆者の描く沖縄の離反による国家分裂の危機は、大いに留意するべきでしょう。 また、本著作全体としては、筆者がキリスト教徒であり、神学者であるという事実が大きく影響しているに思います。
書下ろしではなく、雑誌等の連載をまとめた本で、かといって論は飛んではいない印象をもった。そろそろ全面書き下ろしの本を読んでみたい。 1部は理論編の10講で、新自由主義や帝国主義についての理解を深め、格差ではない貧困社会の到来を予言しています。2部は実践編として、時事ネタの分析を理論編の知識を使って...続きを読む分析している。 分析に使う宇野経済学など語句や意味と周辺の関係性などを、しっかりと理解した方がよいと思う本だった。
はじめに書いてあった著者が学生時代に友人に言われたという言葉、(今もそうじゃん?)と思いながら頑張って、前半読んだ。後半は読みやすく、ロシア事情や政治分析が面白かった。10年前、こんな事もあったけ...。 以上です。
本書の濃密さは、とても新鮮だ。 濃密といっても、一昔前なら普通の大学生の息抜きレベル(今の大学生のレベルは知らない)。 それだけに、最近どれだけスカスカの文章しか読んでいないかを痛感した。
理論編と実践編に分かれており、理論編では、マルクス経済学者の宇野弘蔵の理論を見なおすことで、現代の国家や資本主義が直面している問題を解決することがめざされています。 新自由主義はアメリカ流の啓蒙主義であると、著者は規定しています。それも、ロマン主義との対決をくぐり抜けてきたヨーロッパとは違う、すれ...続きを読むっからしの啓蒙主義であり、そこでは自由を妨げるものは徹底的に排除されることになります。著者はこうした新自由主義を克服するための手がかりを、宇野経済学に求めようとします。 商品にとって第一義的な意味を持つのは(交換)価値、すなわちカネになることであり、資本家はカネさえ儲けることができればいいと考えます。しかし、使用価値がなければ商品は売れません。つまり、「他人のための使用価値」に対する配慮が必要となります。ここに、商品経済の「外」へとつながる回路があると著者は見ています。 ただし、この「外」という言葉は、ポストモダン的な意味ではなく、疎外論的な意味で使われているように思えるところがあり、そこに少し引っかかってしまいます。本書の議論には、人間が作った資本主義という制度が人間を離れて自立し、逆に人間を支配するという意味での疎外を克服するという下図が描かれているのではないかと思われるのです。なお、哲学者の廣松渉は疎外論を批判して、人間精神と制度を対置する近代的な二元論の構図から一歩も抜け出ていないことを指摘し、関係の第一義性の立場に立って、関係が「物象化」されるメカニズムを解き明そうとしました。しかし著者の議論は、あくまで疎外論的な発想に寄り添い、商品経済の論理に巻き込まれないアソシエーションとしての「国家」に至るまでの道筋を示そうとしているように思えます。 なお、実践編は著者が発表した時評を集めたものです。
本邦の現在の政治、経済、社会的状況をアジアから主眼的に眺めて語った著作である。 これまでの西欧寄りの視点から見られていたものとは異なり、東欧もしくは共産寄りの視点から日本と諸外国の関係を描き出している。非常に示唆に富んだ記述も多いが、著された時期が過去のものであり、現在の状況と照らし合わせると、著...続きを読む者の予測はあまり当てはまっていないように感じる。 論考としては非常に深い読み物であるが、先行き見通しとしての水先案内人にはなれていないと思う。
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