金剛出版作品一覧

  • ナラティブ・エクスポージャー・セラピー[第2版] 人生史を語るトラウマ治療
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    PTSDを抱える難民治療のために考案された短期療法である,ナラティヴ・エクスポージャー・セラピー(NET)の理論的背景や実践方法を紹介するマニュアルの第2版。 第1版から改訂された重要な点として,治療対象を拡大したこと,また,複雑性PTSDに関する記述が拡充されたことが挙げられる。 NETは,短期間で十分な研修を受ければ実施可能なことから,わが国では児童福祉領域や医療領域で虐待,暴力,事故,自然災害などの被害やトラウマ的喪失を体験したひとたちへ適用されることが期待できる。

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  • 成田善弘 心理療法を語る 「まっすぐに」患者と向きあう
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    本書は、著者珠玉の講演録である。 収録された講演当時のことを振り返りそれぞれ「補記」を付けている。 著者の「まあこのくらいでいいんだ」という言葉の中には、長年の臨床経験から、患者との心地よい関係も、厳しい関係も、悲惨な関係も内在化されている。いままでの臨床の「総まとめ」として著者から出てきた「心に染みる言葉たち」である。

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  • 入門 病院における心理士の仕事 日常臨床に生かす気づきと工夫
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    等身大の言葉で書かれた病院臨床の実践テキスト。白衣の下の服装から心理検査や面接への導入、そして看護師や精神保健福祉士とのチーム医療が機能するための要所まで、心理臨床が職場に定着するにはどうしたらいいのか。日常の実践からの発見に満ちた「生きた基本書」。

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  • 乳幼児揺さぶられ症候群は、ジャンクサイエンスなのか? 小児医療の現場から
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    乳幼児揺さぶられ症候群(SBS : Shaken Baby Syndrome)は,赤ちゃんを揺さぶることで幼弱な脳に甚大な損傷を与え,ときには命すらも奪ってしまう。 本書は,SBSの実際を理解するうえでの最良の一書であり,「赤ちゃんを揺さぶっても問題はない」「多くの小児科医は,虐待であるとの先入観から誤診を繰り返している(病院に連れていくと虐待扱いされてしまう)」という公衆衛生的に看過できない危険な主張から生まれる新たな悲劇を防ぐことにも繋がりうる一書となるであろう。 第I部では乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)の概要,歴史,病態生理学を説明し,この加害行為がもたらす法的・社会的・感情的影響について概説する。 第II部ではSBSの被害児像・加害者像を事例を用いて検討し,また法廷における論争と被害児・加害者それぞれの家族が被る影響についても述べる。 第III部では,SBSに対する実践を,米国における実際の裁判例や予防戦略,泣いている赤ちゃんをなだめる方法といった視点から紹介する。 巻末には付録として,「訳者によるAHT(Abusive Head Trauma:虐待による頭部外傷)解説」も収録。漫画による解説と医師・法医学者・児童福祉司・報道関係者など各分野の専門家によるコラムを多数掲載し,AHTを取り巻く論争の「今」に迫っていく。

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  • 認知行動療法 共通基盤マニュアル
    4.0
    本書は、次のような問題意識から作られている。 1)認知行動療法の研修の機会は多くなったが、認知行動療法の基盤スキルの理解が十分でないため、学習者が認知行動療法を継続的に実践できるほど十分に技術を習得できない。 2)認知行動療法の普及には多くの職種の参画が大切であるが、多職種間に共通する基盤スキルが明確でなく、協働や分担が難しい。 基盤マニュアルという考え方は、認知行動療法を習得する上でも重要である。各種の疾患特異的な認知行動療法は、認知行動療法の基盤スキルを前提として成り立っており、基盤スキルの習得が不十分なまま疾患特異的な認知行動療法を習得しようとしてもうまくはいかない。 認知行動療法の基本要素として(1)患者と治療者の協力(精神療法の基本スキル)、(2)誘導による発見、(3)治療構造、(4)症例の概念化、がある。認知行動療法のさまざまな技法は、このような基本要素が実践されて初めて有効となる。 本マニュアルは、認知行動療法のそういった基盤スキルを解説したものである。上記の基本スキルに加えて、多くの疾患に共通して用いられる認知行動的技法を基盤スキルとして収載した。

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  • 認知行動療法ケースブック 主要疾患・実践領域の援助技法を学ぶ
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    学習理論・行動理論をベースに認知理論や情報処理モデルを積極的に取り入れ,研究・実践を蓄積して進化していった認知行動療法(CBT)は,幅広い領域と多様な対象に適用されるようになった。 本書は,CBTが特に有効とされる疾患に適用される中核技法,公認心理師の活動領域である5分野(保健医療,教育,福祉,司法・犯罪,産業・労働)における介入事例を集めた,現場で働く支援者のための実践的ケースブックである。 第I部ではCBTの基盤となる理論(レスポンデント学習,オペラント学習,認知理論)とその歴史,第II部,第III部の事例では,具体的な見立てと介入法選択・実施モデルが紹介され,明日から使える支援スキルを獲得することができる。

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  • 認知行動療法実践のコツ 臨床家の治療パフォーマンスをあげるための技術
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    今や、多くの精神疾患の治療について認知行動療法(CBT)のエビデンスがあり、メジャーな精神疾患の治療ガイドラインでCBTをファーストラインの治療法として取り上げていないものはまずない。エビデンスという点でCBTは勝ち組と言えるが、勝ったと言えるためには病気に勝ったという結果も必要だろう。 強迫症や不安症などへのCBTを得意とし、抜群の治療成績を上げてきた著者が30年間CBTを使い続ける理由とは何か。本書のテーマは、CBTという道具を使ってどう治療の「パフォーマンス」をあげるかにある。 エクスポージャー、動機づけ面接、ACTといったCBTの各技法の実践のコツを、著者の臨床の知から具体的にわかりやすく解説。症例検討編や、うつ病、不安症、薬物依存などの各疾患ごとの治療についても語る、CBTの名手による実践的著作集。

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  • 認知行動療法と治療関係 臨床家のためのガイドブック
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    認知行動療法(CBT)には,今でも,技法と介入に焦点を当て「考え方をポジティブに変える療法」「特定の技法をマニュアル通りに実施しなければならない」といった誤解がある。治療においては,そういった技法の習得よりもまず,クライエントとかかわり信頼関係を築くことが第一である。本書ではそういった誤解を解き、クライエントとの関係構築のスキルを解説していく。

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  • 認知行動療法の哲学 ストア派と哲学的治療の系譜
    4.3
    認知行動療法は、古代ストア哲学の末裔である―― 霊と呪術から心を解放した近代科学の正嫡・認知行動療法には“知られざる系譜”が存在した……心の正面ドアをノックする「理性のコントロール」か? はたまた心の裏階段から忍び込む「非理性のカタルシス」か? アーロン・ベックとアルバート・エリスが愛したストア派の賢者たち――マルクス・アウレリウス、エピクテトス、セネカ――に導かれ、心の治癒の一大精神史を体感する。 「この本は古代から連綿と続いてきた「理性による治療」の解説書であると同時に、ワークブックとしても使うことができる。千々に乱れる情念を理性でコントロールする。そのために、読者が理性の筋トレとストレッチを行えるようになっている。だから、同じように、読者であるあなたにも「理性に癒される」体験をしてもらえたならば、監訳者としてはそれで十分な気もする(それはおそらく原著者の願いでもある)」(東畑開人「理性に癒される――解題に代えて」より)

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  • 認知症ケアのための心理アセスメントと心理支援 高齢者の心理臨床ハンドブック
    -
    超高齢社会を迎えて認知症を中心とした心の疾病や課題を抱える高齢者の増加が大きな社会問題になりつつあり,公認心理師・臨床心理士をはじめとした高齢者支援に関わる専門職の担うべき役割も増大してきている。 こうした状況を踏まえて,本書は高齢者の心理臨床の標準的な手引きとして,各執筆者自らの経験と最新の知見に基づいて実践に役立つ指針となるべく編まれた。 心理臨床の中核を「心理アセスメント」「心理社会的介入(リハビリテーション)」「家族・コミュニティ支援」の三本柱に置き,それぞれ,身体の状態や認知症などの精神症状の評価,認知症の行動・心理症状(BPSD)の予防や改善のための介入法,認知症者を支える家族などの介護者や地域で生活をともにする人への支援について現状に即して述べられた実践ハンドブック。

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  • 願いをかなえる自己催眠 人生に変化を引き起こす9つのツール
    4.0
    健康的な感覚と揺るぎない自信と大切な人間関係が呼吸するように手に入るとしたら! ネガティブでウツウツとした気分からあなた自身の人生を取り戻すには,世界の「体験のしかた」を変える練習が近道だったのです。 リラックスと意識の集中が同時に得られる「自己催眠」はその最適な入口。自己催眠を幹として広がる心と体のための「9つのツール」を練習することで、あなたがすでに持っている体験を輝かせて、いつでも取り出せるようになります。 そうなれば未来のプラス体験が自然と増えていき、その効果はあなたのまわりの人にも広がります。 伝説の催眠療法家ミルトン・エリクソンのエッセンスを、人生の可能性を開花させるメソッドに応用した,新たな成功法則の登場です。

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  • はじめてのメラニー・クライン グラフィックガイド
    -
    本書では,メラニー・クラインの人生を追いながら,彼女の精神分析技法や転移・象徴機能・抑うつポジションといった主要概念、また数々の分析の症例を読み解いていく。 オスカー・サーラティによる豊富なイラストと分かりやすい訳により,クラインの理論を学びたい初学者にとって,最適な入門書となっている。

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  • はじめてまなぶ行動療法
    4.3
    行動科学研究から臨床応用まで,心理臨床の歴史そのものと呼ぶにふさわしいほど長い歴史と蓄積をもつ行動療法。「パブロフの犬」の実験から認知行動療法,臨床行動分析,DBT,ACT,マインドフルネスまで,行動療法の基礎と最新のムーブメントをていねいに解説する研究者・実践家必読の行動療法入門ガイド。

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  • 働く人のこころのケア・ガイドブック 会社を休むときのQ&A
    4.0
    これって、うつ病? 仕事はどうしよう? うつ病を中心としたこころの病気や職場で起こる問題、健康管理、休職時の社会保障制度、精神科やリワークでの治療法など、「働く人」がこころの病気になってしまったときに知りたい情報を、産業医経験も豊富なベテラン精神科医が、働く患者さんから実際に寄せられる相談・質問をもとに182問のQ&Aにまとめてわかりやすく解説。 当事者や家族だけでなく、同僚や管理職、人事担当者、産業保健スタッフはもちろん、医療機関で働く看護師・保健師、作業療法士、ソーシャルワーカー、カウンセラーなどのコメディカルスタッフ、あるいはフレッシュマンの精神科医、精神科で実習中の研修医など、「働く人」をとりまく全員に役立つ一冊。

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  • はたらくみんなのニューロダイバーシティ 対話からはじまる「発達特性」あふれる組織改革論
    5.0
    一人ひとりの脳や神経の違いを尊重し活かすニューロダイバーシティという概念は、組織や職場にこそ必要なものだ。 本書では、組織で出会うさまざまな人たちの特性、基本的なメンタルヘルスに関する知識や、オープンダイアローグという対話の手法を使った具体的なアイディアなど、組織がうまく機能するためのヒントが多くちりばめられている。 特性で苦労する人だけではなく、一緒にはたらくみんなでみんなのダイバーシティについて考え、組織全体のパフォーマンスを上げるためのバイブル。

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  • 発達障害支援者のための標準テキスト 幼児期から成人のアセスメントと支援のポイント
    5.0
    発達障害児者の多様な側面への理解を深め,アセスメントやアセスメントツール,発達段階で起こりうる課題などに対する必要な知識,そして具体的な支援技法について学ぶことができる支援者向けテキスト。 保健・医療・福祉・教育等の全領域に対応し,この1冊で発達障害支援の全体像をとらえることができる構成となっている。また「発達障害ナビポータル」(https://hattatsu.go.jp/)の研修コンテンツ動画とともに学ぶこともできる。

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  • 発達障害×働く力 就労支援の実践ガイド
    NEW
    -
    1巻3,762円 (税込)
    発達障害者の就労支援は、法律上は精神障害者として雇用義務の対象となるが、当事者の就職後の離職率が高く、支援者や企業側の理解不足が喫緊の課題となっている。本書では、専門家や支援機関の実践報告、教育機関や企業での支援方法、海外の最新情報を紹介し、発達障害者の特性に応じた支援の重要性を示している。 米国企業では発達障害者を「才能の未開発の貯水池」と捉え、適切な支援を行うことで本人と企業双方にメリットがあることが明確となっている。本書は、教育機関や福祉機関、企業にとって有益な情報の詰まった一冊となるだろう。

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  • 発達性トラウマ症の臨床
    -
    本書の大きなテーマは2つ。1つ目は重症トラウマへの治療。子ども虐待によって生じる発達性トラウマ症ならびに複雑性PTSD親子への家族併行治療の実践報告であり、TSプロトコールを用いた治療である。重症トラウマの臨床は、多重人格への治療が必要になるなど、通常の精神科臨床とは非常に異なった展開や独特の要素が多彩に認められる。様々な精神科疾患の診断基準を満たすため、まさに誤診の山であり、この領域への治療実践はわが国においては未開拓の部分が大きく、臨床の現場で苦闘されている方々に参考になるのではないかと思う。  2つ目は、精神科の診断をめぐる混乱である。DSMに代表されるカテゴリー診断全盛の中で様々な弊害が目につくようになった。そだちの臨床、とりわけ神経発達症をめぐる精神科臨床においてその弊害が特に著しい。精神科の診断が、あたかも実態があるもののように一人歩きしている現状があり、それが精神科臨床のみならず、教育にも大きな混乱を引き起こしている。もちろん診断をめぐる問題は、1つ目のテーマであるトラウマ臨床にも大きく関わってくる。DSM診断で神経発達症と診断されるのに、神経発達症への治療を行ってもまったく改善しない事例がしばしば認められるが、それらは言うまでもなく、トラウマを基盤とする発達性トラウマ症の子どもや、時として大人である。このような場合、ともかくトラウマ処理という特殊な心理治療の実践が最優先になる。II型トラウマによって引き起こされるフラッシュバックの治療をまず実施しないと、何が問題なのかまったく見えてこないからである。

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  • 犯罪学(第5版) 理論的背景と帰結
    4.0
    現代の犯罪は多種多様な側面をもつ複雑な事象で、多面的、総合的なアプローチが必要である。本書は、犯罪学理論について、主に犯罪社会学の視点から、古典から現代の最新理論までを丁寧にわかりやすく解説している。理論の分析は一党一派に偏らず、きわめて客観公正な立場から論じているのが特色である。犯罪学を志すすべての方に読んでいただきたい一冊である。

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  • ハームリダクション実践ガイド 薬物とアルコールのある暮らし
    -
    薬物・アルコールの使用や誤用による「ハーム(害)」を「リダクション(低減)」するための具体的なメソッドが解説された日本で最初の実践書。 「ダメ。ゼッタイ。」や「断酒・断薬」などの「やめるか/やめないか」だけにとらわれず,自分に合ったより安全でより健康的な使用方法や減薬・減酒/断薬・断酒へのステップを一歩ずつ進め,今より少しでも暮らしやすく・生きやすくしていくためのプロセスが学べる一冊。

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  • バウムテストQ&A
    4.0
    一見簡単そうに見えて、使ってみると実は結構難しいバウムテスト。 なぜ「木」なの? なぜ3枚も描く必要があるの? 検査中どうしていればいい? 「描きたくない」と言われたら? 木の画を描いてもらうだけなのに、被検者に聞かれたら困ってしまうような質問をQ&Aで解決していく。 後半には事例を用いて、1からバウムテストの読み方を解説する。

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  • バリント入門 その理論と実践
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    マイケル・バリントは、クラインやウィニコット、フェアベアン、ビオンと並び称される対象関係論の嚆矢であり、純粋精神分析と応用精神分析の両分野において成し遂げた仕事には再評価の目が向けられている。 本書は、精神分析独立派の代表的論者であるハロルド・スチュワートらによって執筆されたバリントについての解説書である。 第一部では、スチュワートがバリントの主たる四部作および論文「外傷と対象関係」「精神分析訓練と教育分析」を概観し、内外からの批判とその反論を著している。ここでは純粋精神分析についてのバリントの仕事に初めて触れる読者や知識を整理したい中堅に向けて書かれている。とりわけ第六章は、ウィニコットやカーン、サザーランドなどのほかの分析家との対照点や相違点を洗い出し、ボラスのような現代的な臨床家へのつながりを検討しており、この書の白眉と言える論考であろう。第二部では、『6分間対話療法』や『医療における精神療法の技法』などのバリントのほかの書物に触れ、精神分析の他領域での応用を検討している。「日常臨床」への応用場面や一般臨床での訓練についても言及しており、バリントの応用精神分析の仕事についての解説となっている。 バリントの著作を精読してきた訳者らが、丁寧にわかりやすく訳出し、多数の詳細な訳注を付したバリント読解のための最良のガイドと言えよう。

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  • パラノイア 極度の不信と不安への旅
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    オックスフォード大学心理学部教授のダニエル・フリーマンは30年間にわたりパラノイアの研究と治療の最前線で奮闘してきた。この素晴らしい本はその足跡を物語る。  数十年間にわたり,パラノイアは重症の精神保健の問題を抱えた人だけが経験するものであって,その悲惨な影響を修正する方法はほとんどないと従来は考えられてきた。  フリーマン教授は仮想現実といった最新のテクノロジーを活用して臨床的なパラノイアに対する画期的な治療法を開発した。不信感は社会の至る所に存在することを教授は明らかにした。パラノイアは幅広く存在し,陰謀論も根深く,その背後には複雑な感情が存在する。遺伝子,トラウマ,不眠,心配,自尊心の低さ,大麻の使用,幻聴等に基づいて,不気味な新型コロナウイルス陰謀論などが世界中に広がっていることにフリーマンは気づいた。パラノイアのために人生で手酷い影響を受けた人々の声に真摯に耳を傾け,それに光を当てて,画期的な治療によって多くの事例に変化をもたらした。  本書は実用的な本でもある。私たち自身の不信感をどのように自覚するかをフリーマンは指し示す。不信感がいかに根深いものであったとしても,それを改善することができるのであって,どのようにして不信感を改善することができるかが解説されている。最終的に,それは克服することが可能である。圧倒的な共感に富み,本書は不信感の最前線からの心強い言葉であり,私たち全員の信頼感を必死に再建する試みとなるだろう。

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  • パーソナル 精神分析事典
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    本事典で,項目として取り上げている用語・概念は,すべて精神分析の専門用語であり,一般語や他分野の用語の精神分析的解釈は含みません。精神分析の中でも伝統的な用語を多く含みますが,比較的新しく,人によっては聴き慣れない概念と思われるかもしれないものも含んでいます。 この事典で提供されている知識の中核にあるのは,「対象関係理論」です。しかしながら,事典としてその範疇には限定され過ぎない,伝統的な精神分析概念も取り上げています。それらについても対象関係論からの意味や意義を含めて記述しています。また用語・概念によっては,精神分析学派の違いによる概念の意味や位置づけの違いにも明確に触れるよう心掛けました。

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  • 非行・犯罪からの立ち直り 保護観察における支援の実際
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    保護観察処分を受けたり,仮釈放や保護観察付きの執行猶予の立場となった非行のある少年や犯罪をした人は,実社会の中で,保護観察官・保護司の指導・支援の下に遵守事項を守りながら更生を目指す。 本書は,非行のある少年や犯罪をした人を主人公とする「保護観察」という舞台の上で,更生に向けた筋書きのないドラマがいかにして展開されたのかということを,著者が接してきた数多くの事例に基づいて述べたものである。最前線で目の当たりにした情景や戦術などとともに,心理学や社会学の知見を生かした立ち直りの舞台裏や仮面を外した主人公の素顔に迫ることも試みられている。 保護観察における見立て,面接のコツから,犯罪傾向や属性から考察した立ち直りへの支援のあり方が述べられた読み物としても印象深い実践書となっている。

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  • ヒトは嗜癖する 共依存から性暴力まで
    4.0
    止まらない少子化,児童虐待,精神疾患,そしてアディクション――現代社会が抱える問題の多くは,「家族」に由来している。なぜなら我々の暮らす地域社会や国家は,結局のところ「家族」を核として構成されるものだからである。 本書では,家族問題や依存症治療の第一人者であり,アダルト・チルドレンという概念を日本に広めたことでも知られる著者の貴重な論文の数々を,大幅な加筆修正を加えて再構成。ヒトの家族システムへのまなざしを軸に,「共依存」「児童期性的虐待と近親姦」「摂食障害」「男性のセクシュアリティと攻撃性」「嗜癖」といったテーマについて,詳細な事例も挙げながら論じていく。家族の問題に関心を持つすべての人に贈る一冊。

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  • ビジネスパーソンのためのアサーション入門
    4.0
    アサーションとは「自分も相手も大切にする自己表現」である。 人はひとりで生きているわけではない。人との関係の中で育ち、成熟していく。そのためにコミュニケーションは誰しもが必要なものなのだ。 もし、私用があるのに残業を頼まれたらどうすればいいだろう? 引き受けるか? 断るか? 正解があるわけではない。自分はどうしたいのか? 自分が思うように動くことができればいいのである。そのためのコミュニケーション術として活用していただきたいのがアサーションである。 本書は、アサーションの平木典子先生と経営学組織行動論の金井壽宏先生とのコラボレーションにより、心理学と経営学の架け橋となる1冊に仕上がった。

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  • 描画テストの読み方 事例検討会を通して学ぶ実施・解釈・所見
    -
    投映法の一つであるバウムテストをはじめとした描画テストは,心理アセスメントに欠かせないツールとしてさまざまな臨床現場で用いられているが,使いやすい一方で,解釈の過程や検査結果について,「言葉にするのが難しい」,「まとめるのが難しい」といった声も聞かれる。 本書では,そのような初学者の声にこたえるべく,描画テストの事例検討会を主宰する著者が,その実施法,解釈の進め方,所見のまとめ方についてわかりやすく丁寧に解説する。 第I部では,さまざまな描画テストの紹介にはじまり,導入と教示,行動観察や描画後の質問(PDI)の説明,また,全体的評価,形式・内容分析,描画指標のまとめ方について食レポやコアイメージの演算といった著者独自のたとえを巧みに使いながら,解釈過程を描きだし,所見やフィードバックの要点が述べられる。第II部では,架空の事例検討会を通して第I部で学んだことを再確認し,参加者によるディスカッションのポイントを講師がまとめていく。さらに,初学者からの質問とそれに対する回答をまとめた補講を付した。 絵の解釈過程に焦点を当てた本書は,初学者だけでなく,心理臨床の現場で働く専門職や心理アセスメントの教育や指導に当たっている教員にも大いに参考となるであろう。

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  • PEERS 友だち作りのSST[学校版] 指導者マニュアル
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    自閉スペクトラム特性のなかでも人との関係に課題を抱える思春期の子どもたちに,友だちと上手に付き合うためのスキルを提供する,アメリカUCLA発のプログラム「PEERS(Program for the Education and Enrichment of Relational Skills)」。 思春期の子どもと保護者で共に取り組み,課題をひとつずつクリアしていく全16セッションで,楽しく会話する方法,会話に入る/抜ける方法,電話・ネット・SNSの使い方,自分に合った友達の見つけ方,ユーモアの適切な使い方,友だちと一緒に楽しく遊ぶ方法,思いのすれ違いへの対応方法,からかい・いじめ・うわさへの対応方法を学んでいく。学校現場に特化した,友だち作りが身につく実践マニュアル。

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  • ファントム空間論 分裂病の論理学的精神病理
    -
    1巻7,480円 (税込)
    「……安永は今後何度も再発見されるであろう……」(中井久夫) 著者(1929-2011)は,元東京大学医学部助教授。笠原嘉,中井久夫,木村敏,宮本忠雄らと共に日本の精神病理学第2世代を代表する人物である。本書はその主著であり,統合失調症に関する独創的なファントム空間論が壮大に展開される

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  • 複雑性PTSDとは何か 四人の精神科医の座談会とエッセイ
    4.5
    複雑性PTSD(Complex post-traumatic stress disorder;CPTSD)とは,心身への組織的暴力,家庭内暴力や虐待など長期反復的なトラウマ体験の後にしばしば見られる,感情などの調整困難を伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)である。国際疾病分類(ICD-11)において初めてPTSDと区別された診断基準として記載され,診断名として2022年1月1日から正式に発効された。その診断基準は,否定的自己概念,感情の制御困難及び対人関係上の困難といった症状が,脅威感,再体験及び回避といったPTSDの諸症状に加えて認められることとされる。 本書は,『複雑性PTSDの臨床――心的外傷~トラウマの診断力と対応力を高めよう』(金剛出版,2021)の発刊に併せて行われた四人の精神科医による座談会の記録と書き下ろしエッセイを収録したものであり,複雑性PTSDに関する最新の正確な知識・経験を読者に提供しようとするものである。日常臨床への有効なヒントを提供するであろう。

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  • 複雑性PTSDの理解と回復 子ども時代のトラウマを癒すコンパッションとセルフケア
    4.4
    複雑性PTSD(C-PTSD)は、小児期に親や養育者などからの虐待やネグレクト、DVなどのトラウマティックなできごとに繰り返し長期にわたってさらされることによって起こる。子ども時代に身体と心に深刻な影響を受けるとおとなになっても他者への不信感や不安定な体調や情緒に苛まれ、自分自身を責めたり傷つけたりすることがある。 本書では、ソマティック・アプローチとマインドフルネスを基盤としたトラウマ臨床で成果を上げている著者が、複雑性PTSDの症状やメカニズムをわかりやすく説明したうえで、自分にコンパッション(思いやり)を向けることに焦点をあてて、身体と心を癒していくセルフケアのスキルを紹介している。 よくみられる症状や感情調整、対人関係の問題などへの対処法、また、複雑性PTSDをかかえる人の体験談を自分のペースで読み進め実践していくことで、子ども時代のトラウマから自分の人生を取り戻すための道を歩むことができるだろう。

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  • 複雑性PTSDの臨床 “心的外傷~トラウマ”の診断力と対応力を高めよう
    4.0
    複雑性PTSD(CPTSD)は,いよいよ国際疾病分類(ICD-11)における公式診断として登場することになり,わが国のトラウマ臨床において、そして一般の臨床においても広く使われることが予想される。 本書は,CPTSDに関する基礎知識から臨床応用までを網羅した,現在数少ない本格的な臨床書である。昨今,日常臨床において,親による心理的・身体的虐待や学校でのいじめ・体罰,各種ハラスメントなど,CPTSDと関連性の深い事態・病態が多く見受けられるが,本書は現場で対応の難しいケースについて治療への有効なヒントを提供することだろう。 さまざまな病態の背後にあるCPTSD,その適切な評価と治療的対応を詳述したわが国初の臨床書。

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  • 福祉職のための精神・知的・発達障害者アウトリーチ実践ガイド 生活訓練・自立生活アシスタントの現場から
    -
    〈その人らしさ〉を大切に、〈ありふれた日々〉を讃えて。 多彩なフィールドの実践レポートから,アウトリーチ事業運営のヒントまで,知的障害・精神障害・発達障害・高次脳機能障害を対象に展開されるアウトリーチ実践の「現在地」と「未来図」を描く。 本書の前半では,第1部「障害者アウトリーチ支援を考えよう![理論篇]」に続き,第2部「障害のある人々へのアウトリーチ支援を始めよう![実践篇]」で,知的障害,精神障害,発達障害,高次脳機能障害のある人々へのアウトリーチ支援をめぐる,さまざまなフィールドの実践報告を紹介。 続いて後半では,第3部「アウトリーチ事業運営のヒント」,第4部「アウトリーチ支援チームのつくりかた」,第5部「医療との連携」,第6部「アウトリーチ支援と倫理」,コラム「アウトリーチのヒント集」を通じて,アウトリーチ支援に欠かせない視点をわかりやすく解説する。 アウトリーチ支援を実践しようとする人たちを支え,一人でも多くの当事者・家族に支援をとどけるための実践ガイド。

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  • 復職支援ハンドブック 休職を成長につなげよう
    -
    休職から再び働けるようになるために,まず休職原因を自分の考え方や対人関係などさまざまな側面から分析し,1つ1つの問題を解決していこう。 本書では「Bio-Psycho-Social-Vocational」の視点から,体調管理・自己理解・コミュニケーション・業務遂行能力といった働くために必要な能力を,回復・獲得するための具体的なリワークプログラムを提示している。休職者の本人も,周りでサポートをする方,復職支援に関わる専門家にも読んでいただきたい一冊である。

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  • 復職のためのセルフ・トレーニング・ワークブック メンタル不調に陥ったときの処方箋
    3.0
    メンタル不調に陥った時まずはどうすればいいのか?仕事のストレスは誰にも相談できず、また家庭でのストレスが重なるという悪循環に陥ることも多い。本書は当事者の不安に寄り添いながら復職までをサポートする。

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  • 不自由な脳 高次脳機能障害当事者に必要な支援
    4.0
    2015年に脳梗塞を発症し、高次脳機能障害と診断されたルポライターの鈴木大介と、長年リハビリテーションセンターに勤めた経験を持つ臨床心理士の山口加代子による対談を、日本臨床心理士会の協力を得て書籍化。当事者と心理師の目線から中途で障害を負うということについて語り、支援の在り方を問う。 高次脳機能障害者の日々の生活において、症状がどのような現れ方をするのかが当事者感覚をもって具体的に語られ、さまざまなエピソードには、神経心理学の視点からの解説も加えられる。目に見えない障害とも言われる高次脳機能障害の症状と、そこから生じる日々の生活上の困り感や心理的反応について、周囲の人が理解する手助けとなるよう構成されている。 心理職のみならず、リハビリに携わる専門職や福祉サービスの現場の人たちが支援を考える上で必須となる一冊。同じような困り感を抱える当事者やその家族にも読んでもらいたい。

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  • 不自由な脳は続く 高次脳機能障害に対する支援再考
    -
    脳梗塞を発症し、高次脳機能障害の診断を受けてから八年――著者が自身の発症からこれまでの経過を辿り、長年この領域を見続けてきた心理士と対話する中で見えてきたのは、症状そのものだけではなく、症状に伴う当事者の不自由感、心理面を重視した支援について考えることだ。 障害理解と対策・工夫にたどり着くまでの著者ならではの思考、多くの当事者たちと交流する中で発見した視点が、見えづらい障害の輪郭を浮かび上がらせる、対人援助職や当事者・家族も必読の高次脳機能障害支援論・到達点。

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  • ふつうの相談
    4.0
    ケアする人たちすべてに贈る。友人論と心理療法論を串刺しにする、「つながり」をめぐる根源的思索! 人が人を支えるとはどういうことか。心の回復はいかにして可能になるか。 この問いに答えるために、臨床心理学と医療人類学を駆使して、「ふつうの相談」を解き明かす。 精神分析からソーシャルワークまで、病院から学校まで、介護施設から子育て支援窓口まで、そして職場での立ち話から友人への打ち明け話まで。つまり、専門家から素人まで、あらゆるところに生い茂る「ふつうの相談」とは一体何か。 心のメカニズムを専門的に物語る学派知と、絶えずこれを相対化する世間知と現場知。これらの対話は、やがて球体の臨床学へとたどり着き、対人支援の一般理論を描き出す。 補遺として「中断十カ条――若き心理士への手紙」を収録。

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  • 不登校支援の手引き 児童精神科の現場から
    -
    「不登校」という現象は,子どもの表れの多様化と,その変化に柔軟に対応できない教育システム,家庭の支持機能の低下などを背景にして,近年さらに複雑になっている。 不登校の診たてに操作的診断(ICD, DSM)が役に立つことは稀であり,支援についても,有用なガイドラインやアルゴリズムが存在しているとは言い難い状況にある。したがって,個々のケースを適切に診たて,支援していく際には,治療者がこれまで培ってきた臨床力が問われることになる。筆者は,「先人の教えや自らの経験を積み重ねて,『常識的な診たてや支援方法』を身につけ,それを骨格にしながら,個々のケースは『応用問題』として柔軟に対応していくことを心掛けている」と述べている。 本書は,児童精神科臨床を主なフィールドとし,子どもの支援を実践してきた筆者が,自身の臨床経験をベースに,子どもや保護者への具体的な言葉のかけ方などをふんだんに盛り込んだ,不登校支援の集大成とも言える一冊である。医療現場のみならず,相談機関や学校など,さまざまな場で不登校の子どもたちを支援する方たちの役に立ってくれるであろう。 付章として,児童精神科臨床における初回面接の要点がまとめられている。言うまでもなく,初回面接は,その後の治療の展開を大きく左右する極めて重要なセッションである。多くの臨床家に参考にしていただきたい。

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  • 不登校・ひきこもりのための行動活性化 子どもと若者の“心のエネルギー”がみるみる溜まる認知行動療法
    5.0
    子どもと若者の「心のエネルギー」をためるにはどうしたらいいのか? キーワードは「行動活性化」だった!「行動活性化」といっても、何をすればいいのかよくわからない。そのような方にも、現場ですぐに実践できる具体的な方法を提示する。教師・スクールカウンセラーなど、日々学校で数多くの子どもたちを見ている方々へオススメの一冊。

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  • 不眠および睡眠関連問題に対する介入マニュアル 診断横断的睡眠リズム療法(Trans-C)の実践
    4.0
    睡眠は私たちの健康にとって欠かせないものであり、その質は日々の生活に大きな影響を与える。しかし、現代社会では多くの人々が何らかの形で睡眠の問題を抱えており、その原因や影響は多岐にわたることがわかっている。本書では、これらの不眠および睡眠関連問題に対して疾患横断的なアプローチであるTranS-C(診断横断的睡眠リズム療法)を提唱し、包括的かつ実践的な解決策を提供する。 これまで、不眠症に対する認知行動療法は「不眠症」という特定の症状に焦点を当てた治療法として広く活用されてきたが、他の疾患が合併している場合や、不眠症以外の睡眠障害に対しては限界があり、それに代わるアプローチとしてTranS-Cが開発されることになった。TranS-CとはTransdiagnostic Sleep and Circadian Interventionの略で、診断横断的(Tran)なアプローチと健康な睡眠(S)、体内時計・概日リズム(C)を組み合わせた名称である。TranS-Cでは、特定の疾患や症状に縛られず、共通する根本的な要因にアプローチすることで、より広範かつ効果的な解決策が提供できることを強みとしている。 「睡眠」に悩みをかかえている人は、このアプローチを実践することで日々の生活の質向上につながるだろう。

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  • 物質使用障害の治療 多様なニーズに応える治療・回復支援
    4.0
    ここ10年間で物質使用障害の臨床は大きく変わってきた。海外のさまざまな治療法が国内に紹介され,そうした海外のプログラムを参考にして,わが国の状況にマッチしたプログラムが開発され,普及してきた。 雑誌『精神療法』に連載の「物質使用障害治療の最前線」をまとめた本書は,最近10年間に登場し,すでに依存症分野で一定のポジションを確立したと思われる心理療法プログラムや,依存症に関連した重要なトピックを集めたものである。いずれの章も,そのテーマ,プログラムの第一人者である第一線級の臨床家・研究者が執筆しており,通読すれば,現在,わが国の医療機関でスタンダードとなっている治療プログラムや治療理念を一望することができる。 これらのプログラムは,物質使用障害という領域が,多くの援助者から忌避され,結果的に多くの当事者と家族を治療・支援から疎外してきたといえる状況を緩和し,依存症臨床への入り口を広げる効果があるだろう。 しかし,さまざまな治療プログラムはツールにすぎないので,患者の多様なニーズに応えるべきテーラーメイドの治療として,本書で取り上げたプログラムを複数用いたり,構造化されていない個別的なかかわりを行うことは不可欠である。 すでに物質使用障害臨床に従事している人だけでなく,これから取り組もうとする人にも役立つ一冊。

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  • プラグマティック精神療法のすすめ 患者にとっていい精神科医とは
    -
    精神療法に正解などない。人の心に携わる方なら「精神療法をきちんと学びたい」と誰しもが思うだろう。しかし治療者側も患者側も「こうしなければならない」と強迫的になることで大事な点を見落としてしまうかもしれない。 精神療法は人間対人間の付き合いであるから両者の相性もある。ただ両者の関わりから生まれるもので患者の心の成長が促されるのは明白だ。本書では、理論だけではなく実用的に取り組める治療法を提案していく。

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  • プロカウンセラーが教える対人支援術 心理・医療・福祉のための実践メソッド
    -
    現場で誰もが経験している担当ケースの停滞……クライアントにも支援者にも見えなくなったゴールを,一体どうやって見つければいいのか? 経験と知恵を重ねたプロカウンセラーは答える――「たゆまぬトレーニングで身につけたテクニックだけが,目標の設定と達成を約束する」。 4つの基本スキル(傾聴、感化技法,見立て,目標設定)と4つの実践スキル(対人関係アセスメント,指示,情動調整,自我強化)は,一時停止したケースの突破口を開き,クライアントと支援者を共にゴールへ導いてゆく。磨き抜かれたスキルをたずさえて,心理・医療・福祉の現場ではたらくプロフェッショナルのための実践スキルガイド。

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  • プロセス・ベースド・セラピーをまなぶ 「心の変化のプロセス」をターゲットとした統合的ビジョン
    -
    エビデンスとクライエントの個別性,両方を尊重した心理療法の実現へ! プロセス・ベースド・セラピー(PBT)とは,現代の心理療法研究をリードするステファン・ホフマンとスティーブン・ヘイズが生み出した,「セラピーの新しいあり方」を示した枠組みである。ネットワーク科学や進化科学の理論を自由自在に取り入れたPBTは,心理療法のあり方を根底から問い直し,テーラーメイドのセラピーを実現するための道筋を示してくれる。

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  • 弁証法的行動療法実践マニュアル 境界性パーソナリティ障害への新しいアプローチ
    -
    「弁証法的行動療法」(Dialectical Behavior Therapy:DBT)は,治療困難な境界性パーソナリティ障害(BPD)に対し有効であるとして立証され,欧米においては広く支持されている注目すべき治療法である。現在,日本でも関心が高まってきており,BPDへの新しいアプローチとして期待されている。 本書はDBTの開発者マーシャ・M・リネハンが,この治療法について具体的に解説したものである。治療構造,各種ストラテジーの手順とトレーニングへの適用,各セッションへの導入と進め方に始まり,身につけるべきさまざまなスキルについて,いかに患者に説明し,実践で使えるようにトレーニングしていくか,その具体的な道筋までが段階を追って詳述されている。さらに,患者たちと話し合うべきトピック,ドロップアウトや自殺的行動を防ぐためのコツやルールの設定など,治療上役立つ注意点についても丁寧に触れられている。また本書の後半は,患者に配る宿題シートや資料となっており,トレーニングに使いやすいように工夫がされている。 DBTの考え方とその治療のすすめ方が具体的にわかる,極めて実用的な1冊である。 境界性パーソナリティ障害に有効な治療法として注目を集める弁証法的行動療法の考え方とその治療のすすめ方を,開発者リネハン自身が段階を追って具体的に解説した極めて実用的な1冊。患者に配る宿題シートや資料といった豊富なワークシートを付す。

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  • 保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック 子どもの行動を「ありのまま観る」ために
    -
    子どもを、先入観なく客観的に観ていくことはとても難しい。 本書で解説する応用行動分析を活用することで、その子の気になるところや悪い部分ばかりでなく、「良いところ」「きちんと行動できている部分」に目が向けられるようになる。すぐにすべてができなくても、1つずつステップを続けていけば、子どもの良い面をさらに延ばしていくことができるだろう。 子どもの気になる行動に困っている教師・親御さんにお勧めの一冊。

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  • 本当は間違っている 育児と子どもの発達にまつわる50の迷信
    -
    子育てにはさまざまな不安がつきまとう。本書では、データで証明されている正しい情報を掲載している。その事実を知ることであらゆるデタラメな情報から身を守ったり、逆に新しいアイデアを知るのにも役立つだろう。

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  • 暴力を手放す 児童虐待・性加害・家庭内暴力へのアプローチ
    5.0
    支援の現場で出合う暴力は,本質的には防止や制圧をするものではなく,クライエント自身が主体的選択として「手放す」ものである。しかし,クライエントは欲求や感情を言葉ではなく暴力という対処行動として表出し,そのことに苦しむ場合でも自ら援助を求めることはほとんどない。なぜなら,援助を求めるとは欲求や感情を言葉で表出することそのものだからである。その結果,暴力を振るうクライエントへの支援は困難を極めることになる。 本書では,暴力の定義,起源,要因を解説し,医療・司法・福祉各領域におけるDVや児童虐待への支援実践を概観しながら,思春期以降の児童から成人までを対象とした暴力を手放すための四つのフェーズからなる支援モデルとセラピストの適切な「ありよう」を提示する。 また,児童による性暴力と施設における暴力についての支援モデルを適用した二つの事例と,最終章で著者が提言する「情理の臨床」を通して,暴力を手放す臨床心理学的支援に迫る。

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  • ポジティブサイコロジー 不登校・ひきこもり支援の新しいカタチ
    -
    従来の心理学は、うつや不安などのマイナスな部分に目を向け、それを解決していくことに焦点を当てたアプローチであったが、人間に本来備わっている力に目を向けることで、よりよく生きていくことができるという考えから生まれたのが、ポジティブサイコロジーである。 本書では、その効果の科学的根拠を示し、不登校やひきこもりの若者のストレングス(強み)を生かしながら支援をしていく著者の実践的アプローチを紹介する。

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  • マインド・フィクサー 精神疾患の原因はどこにあるのか?
    4.0
    本書では、精神疾患の原因を脳に探りながら、現在の「精神医学」という概念にどのようにして至ったのか、を検討していく。 第1部ではアメリカにおいて生物学的精神医学の役割が明確化されていく過程についてまとめている。第2部では疾患ごとの視点に替え、薬剤の歴史から家族、世論までも含めて考察する。第3部では破綻と今後の危機を扱い、全体を通じて精神疾患を生物学的に理解するための多元的な見方を提示する。

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  • マインドフル・カップル パートナーと親密な関係を築くための実践的ガイド
    4.0
    人と人とのつながりを得ることは喜ぶべきことで豊かな人生をもたらす。 しかし時には相手に愛着・欲望・恐れ・期待があることにより,関係が疎遠になったり苦痛になったりすることもあるだろう。人間関係において相手との葛藤や違いは避けて通れないものである。 本書では,ワークを通して自分自身がマインドフルになり,自分の中にある期待や願望を理解し優しく受け止めることで,いきいきとしたパートナーとの関係を目指していく。

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  • マインドフル・セルフ・コンパッション 批判的な内なる声を克服する
    -
    セルフ・コンパッションとは、うつや気分の落ち込み、不安や恥といった「マイナス」な感情に押しつぶされそうなときに、自分自身に向ける「優しさ」のことです。 他人に対する「思いやり」はわかってはいても、自分自身にその「思いやり」を向けるのはとてもむずかしいことです。その「術」を本書で身につけていきましょう。コンパッションには限界がありません。自分自身にコンパッションを多く向けたからといって他人へのコンパッションが減ることにもなりません。 「つらい思い」は誰にでも起こり得ることです。そういうとき、これらの気持ちを避けたり、ないことにしようと無視するよりも「人間だから誰にでもあること」と認め、優しさを自分に向けてみましょう。そうすると、そのようなつらい気持ちを乗り越える力を養うことができ、自分自身の成長にも繋がるはずです。

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  • マインドフルな先生,マインドフルな学校
    -
    学校にマインドフルネスを取り入れるためには,まず教師が実際にマインドフルネスを体験することが必要です。教師自身が「マインドフルな先生」として生徒にマインドフルネスを教えることで,やがて学校全体にマインドフルネスを広め,定着させることができます。 著者は自身の教師,校長,ソーシャルワーカーとしての経験から,学校にマインドフルネスを定着させるその道筋を分かりやすく解説しています。本書では,世界各国における教育現場からの声と,著者自身の経験,そして豊富なエクササイズを通して,教師が仕事と私生活の両方を充実させるためのセルフケアに役立つ実用的なスキルを学ぶことができます。 本書は教師はもちろんのこと,カウンセラー,心理士,そして保護者といった,子どもの教育に携わるすべての方に向けて書かれたマインドフルネスのガイドブックです。これからマインドフルネスを学ぼうと考えている方,より深く学びたい方,そしてその学びを自身の教育の場で実践し,共有したいと考えている方にとって必携の書であり,あなたとあなたの生徒の人生をより豊かなものにしてくれることでしょう。

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  • マインドフルな大学生 大学からはじめる! 自らが望む人生を築くための実践ガイド
    -
    本書は,米国ブラウン大学・マインドフルネスセンターの所長である著者が大学で教えている,マインドフルネスをベースとした教育プログラム(マインドフルネス・ベースト・カレッジ:MBC)を基に書かれた若者向けのマインドフルネスの実用的ガイドブックである。 周囲の環境が大きく変わるなど不安定になりがちな若者にとって,マインドフルネスを身につけることは心身の健康を保つことに加え,人生設計に大いに役立つ。本書では豊富な事例や体験談,そしてエビデンスに基づいたさまざまなマインドフルネスのアプローチを通じて,身体(Body),ハート(Heart),マインド(Mind),そしてスピリット(Spirit)を開く方法を学び,私たちが日々の生活をより実りあるものとするための指針を示してくれる。 本書でマインドフルネスの理論を学び,実践することで,学生だけでなく本書を読んだすべての人が,自身のウェルビーイングを高め,自分らしい人生を築くためのスキルを身につけることが出来るだろう。

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  • マインドフルネス実践講義 マインドフルネス段階的トラウマセラピー(MB-POTT)
    -
    「マインドフルネスの難しい専門用語がわからない」「マインドフルネスをセラピーやセルフケアにどう取り入れたらいいかわからない」という声にこたえて,好評『マインドフルネス入門講義』の続篇が,マインドフルネスを使いこなすための理論と方法をガイドする実践篇として刊行。  対象は,フラッシュバックや身体症状など不可解な現象をもたらすトラウマ=PTSD。トラウマからの回復という孤独な長距離走を,「安全基地(secure base)」としてのセラピストと共に走り抜き,サバイバーとして日常を生きるために,マインドフルネスにはいったい何ができるのか?  「PTSD症状安定」「トラウマ統合」「日常生活の安定」「ポスト・トラウマ成長」という4段階プロセスを通じて,フラッシュバックや身体症状など不可解な現象をもたらすトラウマからの回復を,マインドフルにケアするための理論と方法を学ぼう!  ビギナーセラピストやベテランセラピスト,そしてセルフケアにトライしてみたい当事者にとっても役に立つ,「マインドフルネス段階的トラウマセラピー」(MB-POTT)が学べる最良の実践ガイド!

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  • マインドフルネス・ダイエット 頑張らないから痩せていく
    -
    誰しも一度は「痩せよう」と思ったことがあるのではないだろうか? 見た目だけではなく、慢性疾患のために仕方なくダイエットを始めた方もいるかもしれない。 食事というのは生きていくうえでとても大切なことである反面、ダイエットをしている人にとっては「苦労すること」になってはいないだろうか。そう思う方は“我慢型”のダイエット方法を実践しているかもしれない。 人間には「我慢」や「苦労」をすると良い結果が得られるという思い込みがあるが、実際「我慢」や「無理」のダイエットは、長続きせず挫折やリバウンドを繰り返してしまう。“我慢”と食欲に制限をかけることによって、「食べたいな」と思うものを「もっと欲してしまう」という状態にしてしまうからである。 そこで、『ダイエット=食事制限/運動』という常識にとらわれず、マインドフルネス・ダイエットを実践してみよう。マインドフルネス・ダイエットには2つの鉄則がある。「空腹感をチェックする」「五感を使って1秒でも長く味わう」たったこれだけである。この2つを実践するだけで、日々の食生活は必ず変わる。 自分の食生活を改めて見直し「味わう」という喜びを感じられるようになろう。

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  • マインドフルネス入門講義
    3.0
    仏教瞑想をルーツとして認知行動療法にも積極的に応用されるマインドフルネス。その驚くべき効果を科学的に検証しつつ,さまざまな臨床技法を講義形式でわかりやすく解説する。仏教瞑想の方法,ニューロサイエンスによる科学的検証,精神疾患への臨床応用など,本書で扱うテーマは多岐にわたる。臨床技法としてのマインドフルネスと仏教瞑想との対話を試みた,マインドフルネスの臨床実践に自信がもてる最良のテキストブック。

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  • マインドフルネス・レクチャー 禅と臨床科学を通して考える
    3.0
    一九九〇年,東洋の禅を中心とした仏教思想と西洋の現代医療を結びつけたジョン・カバットジン博士が,マインドフルネスについての最初の著作を上梓してから年月が流れ,現在では医療領域だけでなく,心理学,教育,産業,福祉,スポーツといったさまざまな分野での適応が広まりつつある。 わが国でも,二〇一二年のカバットジン博士の来日を契機に,マインドフルネスの普及が大きく推し進められることとなった。 本書は,わが国へのマインドフルネスの普及を主導してきた二人の医師,貝谷久宣,熊野宏昭が,それぞれマインドフルネスの導入・普及から医療現場での臨床応用の実際と,その脳科学的な理解について述べ,僧侶であり芥川賞作家でもある玄侑宗久が,マインドフルネスと仏教との関係を語った注目すべき講演録である。鼎談では,現代的な「不安」への対処から瞑想のコツ,またマインドフルネスの考え方とその理解までが語られ,最後に貝谷による,マインドフルネスと瞑想において重要な要素である「呼吸」についての随想を付した。 マインドフルネスについての理解と実践のヒントが詰まった楽しく学べる一冊である。

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  • マスターセラピストが語る家族療法のターニングポイント インタビューで辿る革新の軌跡
    -
    家族療法は1960年代初頭の米国に登場し、家族関係への介入によって心理的問題を解決する新たな試みとして発展した。80年代以降、フェミニズムや社会構成主義の影響を受け、「制御から対話へ」への理論的転回が進む。本書はその変化を生き抜いたマスターセラピストたちへの貴重なインタビューを収録し、家族療法の倫理と可能性を再考する視座を与えてくれる。

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  • 万引きがやめられない クレプトマニア(窃盗症)の理解と治療
    4.3
    クレプトマニア(窃盗症)は不思議な病気である。問題を抱える当事者本人を治療に向かわせるには,周囲の理解と支援が必要不可欠といえる。本書は,クレプトマニア(窃盗症)の臨床像と具体的な治療方法について解説したわが国初の本格的な臨床指導書であり,当事者のためのセルフヘルプガイドである。 「盗もうとする衝動」はどのようなものなのか? 当事者と家族,治療者が,クレプトマニアの本質を理解し,行動修正のための技術を身につけられるように工夫されている。巻末にはワークブックとして,クライエント自らがすぐに実施できる自己診断のためのチェックリストやワークシートを多数収録した。

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  • ミルトン・エリクソン/アメリカン・ヒーラー
    -
    心理療法に革命を起こし、今なお大きな影響を与え続けているミルトン・エリクソン。 優れた催眠療法家、精神科医、研究者としてだけでなく、家庭人としてもすばらしい夫、父親であり、そのヒーラーとしてのカリスマ的な魅力は多くの人を惹きつけてやまない。 本書では、エリクソンの知られざる面を、妻のエリザベスや本書の編者であるベティ・アリスら家族と、ロッシ、ランクトン、ショート、ギリガンら多くの関係者の証言で明らかにし、エリクソンが本物のヒーラーであったことを証明している。 エリクソンの人生の記録資料とも言える若き日のカヌー旅行の日記や家族との手紙からオルダス・ハクスリーとのトランスについての共同研究や臨床面接のデモンストレーションの記録まで収載された、まさにエリクソンの仕事と人物像をトータルに理解するために欠かせない一冊となっている。 自ら多難な人生の地平を切り開いたエリクソンを知ることで、ますます多くの人たちが、エリクソンに、催眠療法に親しみが持てるようになることであろう。面接記録の動画データ付き。

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  • ミルトン・エリクソンの催眠の現実 臨床催眠と間接暗示の手引き
    -
    「ミスター・ヒプノシス」と呼ばれた偉大な心理療法家ミルトン・エリクソン。その仕事における卓越した臨床能力を身につけたいと願うセラピストは少なくないだろう。 本書は,エリクソンと長年仕事をともにした共著者のアーネスト・ロッシの夫人であるシーラ博士が被験者になり,エリクソンから7回のセッションを受けた様子と2年後のフォローアップを逐語で記載し,それをエリクソンとロッシが後から説明し,各章の最後に課題と解説を掲載する形式になっている。 「ユーティライゼーション」,「自明の理」,「リカピテュレーション」,「イエスセット」などの重要なキーワードを手がかりに,エリクソンの催眠ワークの全貌を余すところなく描き出した本書は,間接形式の催眠暗示テクニックを使った催眠誘導を学習するための最も優れた手引きとなるに違いない。

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  • ミルトン・エリクソンの催眠療法ケースブック
    -
    学習された限界を超えて自分自身が持つリソースを利用し,可能性を求めていくミルトン・エリクソンの仕事は,催眠療法のみならず,心理療法全般に大きな影響を与えてきた。 本書では,「ユーティライゼーション・アプローチ」や「治療的ダブルバインド」,「複合暗示」,「後催眠暗示」といったエリクソン催眠の基本的なテクニックがあますところなく紹介されている。 主な構成として,一章から四章まではエリクソンのアプローチの説明と練習に当てられている。五章以降には主要な逐語のケース記録が六編、そして『アンコモン・セラピー』のようにまとめられたケース記録が十編、さらには厳選されたショートケースとその分析の練習が掲載されている。このように、本書は基本的にはロッシが自ら学習し、その経験を読者にも提供するという形式となっており,エリクソンの催眠の逐語録、さらにはアンコモンなケースを参照しながら、エリクソンの考え方を勉強していくという学習の書となっている。 『ミルトン・エリクソンの催眠の現実』,『ミルトン・エリクソンの催眠の経験』に続くエリクソンとロッシの共著三部作が完結!

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  • 面接技術としての心理アセスメント 臨床実践の根幹として
    -
     心理アセスメントは,すべての心理支援の根底に存在する心理職のスキルの中心である。そして,面接力の向上のためには,面接を根幹から支える心理アセスメント力の向上が必要である。  本書において筆者は,多くの事例を交えながら,初回面接における見立て,トリアージ(優先順位)等,心理アセスメントにおける重要な視点を明らかにし,仮説と修正のプロセスを丹念に追うことにより,臨床実践のコツを語る。  読者は本書の各章を読むことで,心理支援職がサイコセラピーを行うことの意味を再認し,心理臨床技術全般の能力を向上させることができるであろう。臨床心理士をはじめ,これから現場に登場する公認心理師,対人援助にかかわるすべての心理職のための基本的な書である。

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  • メンタル不調者のための復職・セルフケアガイドブック
    4.5
    現在わが国では,メンタル不調で入院・通院している患者は推定50万人と言われ,現在職場復帰できない休業者の割合が3割を超えている企業が半分もあるという事実が確認されている。そしてさまざまな理由から自死を選ぶ人はおよそ年間3万人に達している。  本書には,メンタル不調で休職していた社員が安定した就労ができるように,段階的な復職訓練や休職中の過ごし方,メンタル不調を予防するための知見から医師・会社の管理者との接し方といった実践的な対応の仕方が数多く解説されている。  著者は,「労働衛生コンサルタント」資格を持つ医師であり,精神疾患で休職した労働者が着実に仕事へ復帰できるためのプロフェッショナルサービスを多くの企業で提供した実績を持つ。休職・復職で悩む当事者と家族,企業の人事労務担当者産業カウンセラー,精神科医,心理士,精神保健福祉士等のためのセルフケアガイドブックである。

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  • 薬物依存症の回復支援ハンドブック 援助者,家族,当事者への手引き
    -
    現在薬物依存症の患者は全国に10万人と言われ,覚せい剤事犯者の再犯率は6割を超える。このように近年深刻な社会問題となっている「薬物依存症」であるが,わが国においては一部の特定施設を除き,標準化された治療システムが見当たらず「無医村」的状況が続いている。  本書は,「ようこそ外来」や「ごほうび療法」を実践する著者が,20年以上にわたる依存症臨床の経験から,患者や家族と向き合い,個別や集団での治療プログラムを使い,依存症者との信頼関係を構築することで依存症からの回復を目指すための指針を公開したものである。  当事者とその家族をはじめ,医療・福祉・行政・司法・教育など薬物依存症に携わるすべての人々に。

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  • 薬物依存とアディクション精神医学
    4.0
    1巻3,410円 (税込)
    これまで薬物依存は,ともすれば司法的問題として捉えられ,治療や援助ではなく,取り締まりの対象とされてきた。しかし,治療なき取り締まりは,わが国における覚せい剤取締法事犯者の高い再犯率以外に,問題を抱える当事者に対して一体何をもたらしてきたであろうか?  意外に知られていない事実がある。近年わが国において急激に乱用が深刻化しつつある薬物とは,覚せい剤でもなければ大麻でもないのである。それは,精神科治療薬という「取り締まれない」薬物である。  いうまでもなく,薬物依存から回復に必要なのは,罰ではなく,治療である。薬物依存は,世界保健機関(World Health Organization; WHO)によって認められた医学的障害であり,わが国の精神保健福祉法においても精神障害の一つとして明記されている,れっきとしたメンタルヘルス問題なのである。そしてメンタルヘルス問題である以上,その治療は,単に「薬物」という「モノ」をやめさせることではなく,その「ヒト」が地域で普通に暮らせるようになることを目標にしなければならない。  本書には,医療機関や保健機関の援助者・治療スタッフのために,現場で役立つ情報や考え方が数多く紹介されている。当事者,家族,すべてのアディクション臨床にかかわる治療スタッフに必携の書といえよう。

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  • 病いのリアリティ 臨床民族誌の系譜
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    本書は,医療人類学や文化精神医学の知見を踏まえて,病いや苦悩をめぐる精神科臨床につなげていこうとする論集である。なぜ精神医療の領域のものに,民族誌(エスノグラフィー)といった,人文・社会科学系の場違いにみえる方法を持ち込もうとするのか? 今日,細分化され精緻化された専門領域の臨床マニュアルを携えてアプローチすれば済むことではないか? そう思われるかもしれない。しかし,一旦患者や家族,相談者の側にたつとはっきりするが,それだけでは病いや苦悩を抱えた人の経験の核心には届かないのだ。それを超えるリアリティを感じ,さらにはそれを手に入れるためにはどうしたらいいのか。 著者は,臨床人類学の物語論から,力動精神医学の歴史へとさかのぼり,さらに民俗学ないし民族誌学的な視点へと迂回する「北西航路」をたどろうとする。それは,あくまで人文科学系のアプローチであるが,じつは身体になじませ,「身体技法」にいたる,環境的で生物学的リアリティを含む部分をゴールに据えようとするものなのである。この領域の圧倒的先達であるクラインマンやグッド,土居健郎や中井久夫から,シャルコーやジャネやミッチェル,ドゥヴルーを経て,子規や柳田国男に導かれるこの一種の「回峰行」を,読者とともにたどれたらと思う。

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  • 病いのレジリアンス ナラティヴにおける虚偽主題
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    著者は,人間学的精神医学や現象学的精神病理学,ラカン派の精神分析,近年注目されているナラティヴ・アプローチの交点に位置づけられるような領域研究と,自らが築きあげてきた精神療法家としての素地を柱とした臨床経験の精華として本書を書き上げた。 各論稿では,クラウス,ヤンツァーリク,ラカン,エランベルジェ,等,独仏の碩学の理論を止揚し,病いに苦しむ人の自己(身体),他者,世界との関係を明らかにしようと試みる。臨床の現場においては,精神病患者の語りに耳を傾け,患者の痛みと苦悩の内的世界を再構築し,現代における統合失調症・うつ病の病理を問うている。 さらに,本書にはいくつもの鍵概念が提示される。ひとつは、患者の〈虚偽主題 Lugenmotiv〉である。これは、うつ病や統合失調症等の病的体験に出現する「うそをついた」といった発言や自らの偽りの自白を指す。次に,具体的実践的な治療論への展開のために「自己回復力」とも大まかに理解される「レジリアンス」という概念を援用する。さらに,本書のタイトルにもなっている「ナラティヴ(語り)」については,物語(story)には病いを癒す力があり、そこでは、病者は物語の語り手としての能動的存在であり、語りと聴取をとおして、病者と聞き手とのあいだで、深い次元での共感と了解にもとづく紐帯が作り出されると述べる。これら重要概念を解説しながら,著者自身の一貫した臨床研究テーマ「心の病いにとって治療とは何か?」に到達する。それは,物語論(ナラトロジー)の見地から,現象学的精神医学の再生を目論むことにもなるのである。

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  • 病いは物語である 文化精神医学という問い
    -
    なぜ臨床場面に民族誌(エスノグラフィー)が必要なのか? 著者は文化精神医学や医療人類学の方法論を精神科の日々の臨床にいかに蘇生させるかということを,ライフワークにしてきた。本論集はその集大成ともいうべき労作である。 かつてA・クラインマンは,台湾をフィールドとする著作のなかで,憑依状態で治療にあたる現地の童ケイ(タンキー)を,癒しにおいて間違いなく西洋医にまさるものと結論づけた。ここで作動しているローカルな知を現代医療において生かす方法は何かと著者は問う。現代精神医療の変容(「大きな物語の終焉」),物語論の始原へと遡るジャネの心的治療論,民俗学への架橋,そして医療自身のもつ文化をたどりながら,読者は対話場面で偶発的に溢れるように語りだされる患者や家族の「もう一つの物語」を聴くことになるだろう。 精神療法は文化とどこで出会うのか? 心的治療の多様性とは? 臨床民族誌という方法を理論にとどまらず身体技法として身につけるにはどうしたらよいか?……本書(本論集)はこれらを模索する試みである。

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  • 山上敏子の行動療法講義with東大・下山研究室
    4.6
    「すべての精神現象を刺激-反応の枠組みでとる」行動療法は,抽象的な理論だけではなく,具体的な目標を設定し,個別に仮説を立てながら,クライエントが困難を乗り越えるための学習方法を提案していく現実的な方法の体系といえる。 本書は行動療法の大家・山上敏子が、「方法としての行動療法」の理念と実践方法について,臨床経験から導かれた事例を援用しつつ行動療法の基礎から応用までを臨床の楽しさとともに語った,若手臨床家のための実践本位・東大講義。

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  • 唯が行く! 当事者研究とオープンダイアローグ奮闘記
    4.3
    双極性障害の家族を持ち自身も発症の疑いを持つ大学生、唯(ゆい)は大学のサークル活動を起点として自助グループの運営にかかわるようになり、当事者研究とオープンダイアローグ(OD)を学んでいく。発達障害、吃音、摂食障害、LGBT、鬱、ひきこもりの親など、自助グループに登場するさまざまな困りごとを抱えた当事者たちのケースを通して、この物語は、対人援助職、当事者向けの実践的ケーススタディとなる。 一方で、物語は成長して大学で教鞭をとる唯先生による講義編へと展開する。 講義編では、「ユーモア」「苦労の哲学」「ポリフォニー」「中動態」などのキーワードを並べつつ、当事者研究、ODを基礎から丁寧に解説。さらに、ハイデガー、アーレント、バフチンの思想が交差する深みへと進む。 本編のほか、ほがらかタッチのへたうまイラストや、付録には「唯のひらめきノート」、荒唐無稽なゲームブックなどが収録され、読者はユニークな世界観を味わいながら、当事者研究とODを楽しく学ぶことができる。

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  • 欲望の謎 精神分析は性,愛,そして文化多様性にどう向き合うのか
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    性愛的転移、治療者/患者の妊娠、母親になるという「断絶」体験、暴力的ファンタジー、攻撃者との同一化、トラウマ体験の「憑依」、治療者の死……など、全編をクライエントたちとの〈臨床的なお話 clinical tales〉でたどる、現代精神分析のリアル!

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  • よくわかるSMARPP あなたにもできる薬物依存者支援
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    わが国では,覚せい剤取締法違反によって刑務所に服役する人の数は年々増加しており,その再犯率の高さも指摘されている。薬物依存症の治療は「貯金することができない」性質のものであり,出所後そして保護観察終了後にも,地域で継続されなければほとんど意味がない。 米国マトリックス・モデルを基に〈SMARPP〉を開発した著者が,新しい薬物依存症治療プログラムとしてのスマープの実際をわかりやすく説いたのが本書である。 後半では,薬物依存症治療の最前線として,現状の理解から法的問題,当事者と家族への援助まで,物質使用障害理解のためのさまざまな課題を明らかにしている。

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  • ラウンドテーブルトーク 児童精神科医という仕事 臨床の過去・現在、そして明日を語る
    -
    本書は,わが国の児童精神科医療に関わる関係者に向けて,臨床における現場感覚を生き生きと感じ取ってもらうことと,児童精神科臨床の現状と問題点や課題を提示することを,主な目的として企画した。 第1部では,齊藤万比古医師と岩垂喜貴医師による,『児童精神科入院治療の実際―子どもの心を守り,癒やし,育むために』(金剛出版)刊行記念として開催されたトークイベントが収載されている。児童精神科入院治療の草創期から始まり,入院治療の魅力,チームの連携,スタッフの燃え尽き防止策など,教科書的な知識ではなく,臨床実践に基づいた入院論・治療論が語られる。 第2部では,児童精神科という同じ臨床の場を持ちながらも,それぞれ異なるアプローチで臨床に携わってきた経験豊富な4人の医師が,児童精神科医療の実際や児童精神科における治療,東日本大震災・コロナ禍を経験し,ウクライナ戦争下における,これからの児童精神科臨床についてラウンドテーブルトーク形式で大いに語りあう。 児童精神科医として模索し,実践してきた臨床の道のりから生み出された,さまざまな知恵や示唆は,実際の臨床に携わる多くの関係者にとって指針となり,明日への臨床の活力を与えてくれるだろう。

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  • ラディカル・アクセプタンス ネガティブな感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる
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    あるがままの自分すべてを受け止めよう。といっても簡単なことではない。「自分はダメな人間だ」と誰しも思ったことがあるだろう。ただそれにとらわれていては見えるものも見えなくなってしまう可能性がある。「思い込み」は怖い。それを取り去るには積極的な心と頭のトレーニングが必要であり、本書ではそのトレーニング方法を提示する。ありのままにすべての物事を受け入れられた瞬間あなたにとって真の自由が開かれるだろう。

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  • 臨床現場で活かす!よくわかるMMPIハンドブック(基礎編)
    -
    クライエントのパーソナリティを高解像度で解き明かすMMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory:ミネソタ多面人格目録)の基礎知識・施行法・臨床応用を,「MMPIを知るためのQ&A」「MMPIを理解しよう!」「MMPIをはじめよう!」「MMPIをケースでまなぼう!」の全4章でわかりやすく解説。MMPIの始め方から,基礎尺度・追加尺度の基礎知識,解釈法,ケーススタディ,さらにMMPI試行の全体像をマッピングした付録「樹形図」まで,臨床心理アセスメント初学者はもちろん,アセスメントスキルをブラッシュアップしたいベテラン心理職,チーム医療を志す医師・コメディカルスタッフにもよくわかる実践本位テクニカルガイド!

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  • 臨床現場で活かす!よくわかるMMPIハンドブック(臨床編)
    -
    クライエントのパーソナリティを高解像度で解き明かすMMPI(Minnesota Multiphasic Personality Inventory:ミネソタ多面人格目録)の臨床応用を,「症例検討会」「症例呈示編」という2つの角度から徹底検証する。 MMPIの始め方から,基礎尺度・追加尺度の基礎知識,解釈法,ケーススタディまで,臨床心理アセスメント初学者はもちろん,アセスメントスキルをブラッシュアップしたいベテラン心理職,チーム医療を志す医師・コメディカルスタッフにもよくわかる実践本位テクニカルガイド!

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  • 臨床行動療法テキスト 子どものための新世代の行動療法
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    子どもの不適応行動として不登校を例にとると,不登校児はいじめや成績不振などの先行刺激を回避し,居心地のいい家にいることによる不安の軽減や安全確保という利益(強化)を得て不登校が長期化する。その解決には,個々の不登校にはどのように「回避・強化機制」が働いているかを分析し,学校復帰に向けた行動変容を促すアプローチを適用しなければならない。 本書は,行動療法の歴史と理論背景を解説したうえで,心や行動の問題に適切に対処するための機能分析の方法とさまざまな行動療法の技法を紹介し,抜毛症や場面緘黙,強迫症といった子どもにみられる15の疾患や問題行動について豊富な事例とともにその見立てと臨床アプローチの実際を示す。 子どもの心の臨床を目指す学生や心理専門職,また学校や幼稚園・保育園の先生,さらには子どもの問題行動に悩む保護者の方などにも参考となるテキストブック。

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  • 臨床心理学 Vol.25 No.6
    NEW
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    毎号ベテラン執筆陣によるタイムリーな特集を企画。臨床心理学の第一人者による連続講座・連載コーナー・最新知見の紹介なども充実。投稿も随時受け付ける。 1 いま学派はどうなっているのか? 2 臨床家にとって学派とは何か? 3 なぜこの学派でなければならなかったのか? 4 臨床家に学派は必要ないのか? 投稿 連載 書評

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  • 臨床心理学スタンダードテキスト
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    臨床領域・学問領域ごとに第一人者が展開する集合知の結晶、公認心理師時代を迎えた臨床心理学の新基準スタンダード。 公認心理師の職責から、心理学概論、臨床心理学概論、研究法・統計法・心理学実験、多岐にわたる心理学理論、アセスメント、心理支援、主要5領域、精神疾患と治療、そして関係行政論へ。公認心理師/臨床心理士として研究・臨床において研鑽を積むうえで不可欠の知識と理解と経験を、多様な視点と論点から語り尽くす。 臨床心理学の初学者から、すでに臨床現場に勤務する現任者、そしてベテラン心理職まで、つねに座右に置いて日々の臨床を検証し、みずからの臨床知を深化させていくためのスタンダードテキスト。

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  • 臨床犯罪心理学 加害者理解の「枠」と介入の「技」
    -
    法を逸脱し、他者や社会とのつながりを強烈に求めながらも自らそれを断ち切っていく人たち、そんな人生を本当は嫌っているのに変える術を持たない人たち、自分を認めることに極めて臆病な人たち――彼/彼女たちと関わる経験とその共有は、心理支援をもっと良質なものにしていける。 矯正領域における臨床経験から析出された「臨床犯罪心理学」を巡る5つの考察は、自傷と他害の関係、犯罪・非行行為と並走する思春期・発達・ジェンダーの問い、交差・輻輳する加害と被害、刑罰と教育の境界線、専門家の面接とその技法と、いずれも犯罪・非行臨床に欠くべからざる要を指し示す。さらに本編を補完する4つの臨床的随想は、初回面接から、面接における「期待」、面接者の無力感、そして面接の終結へと歩む孤独な臨床家たちの足許を照らしてゆく。 加害と被害の交差域で、変わろうとする人たちの傍らで、「加害者臨床」をラディカルに思考する比類なき臨床フィールドノート。

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  • リーディング・クライン
    5.0
    精神分析においてクラインの名前を聞いたことがない人はいないだろう。 本書は、クライン精神分析を歴史から今日的発展までを含め、豊饒な業績だけでなく、社会の動向や他学問領域との関連とも併せて紹介していく。 全体は2部構成となっており、Part 1では時系列に沿ってクラインの臨床的な発展を解説する。Part 2ではクラインの思想を倫理、社会・政治との関連で読み解き深い理解へと誘っていくが、それらはいままでのクライン関連書には見られなかった本書の特徴の一つとなっている。 クライン派精神分析を学び・読み解くための最適なテキスト。

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  • 若者のためのコミュニケーションスキル練習帳 学生の就職支援および新入社員教育のために
    4.0
    「挨拶もできない」「人の話を聞いていない」「質問もできない」「何を言っているのかわからない」「ちょっと違う意見を言われるとすぐにつぶれる」「必要なときに相談してこない」「ミスしたときに立ち往生する」「根回しが全然わかっていない」「提案をまとめられない」「時間管理ができていない」……若者が社会に出たときに,こういった批判の声が上がることは少なくない。 本書では若者に社会人として身につけてもらいたいコミュニケーションスキルの基本を,豊富な場面設定を参照しながら1つずつわかりやすく解説している。 大学の就職支援スタッフ,学生相談をしているカウンセラー,ご家族を主な対象としながら,新入社員教育などコミュニケーションスキルを伝えるさまざまな場面でも繰り返し活用できるテキストブックである。

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  • 若者のための認知行動療法ワークブック 考え上手で,いい気分
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    『子どものための認知行動療法ワークブック』の若者版である。 こちらは中学生以上の思春期・青年期を対象としている。まずはCBTの概要から入り後半ではワークシートを使ってCBTを身につけていく。

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  • 私の体験的グループワーク論 現場ですぐに役立つ実践技法を伝えます
    5.0
    支援者のチームワークこそ,グループワーク成功の鍵だとする著者は,東京大学病院精神神経科デイホスピタルでSSTを日本の現場に導入し,以来,精神保健の分野ばかりでなく,刑務所や更生保護施設でもSSTの普及とリーダーの育成に努めてきた。 本書の中心テーマは,グループの持つ力を仕事に活かす,グループワークという支援の方法である。著者は,グループワークの原理・原則をわかりやすく解説し,認知行動療法理論に基づくSST(social skills training)やソシオドラマなど,グループで使える方法や技法を数多く紹介する。グループの力を駆使して,クライエントが現実の生活に役立つものの考え方と行動を身につける手助けをするための,優れた援助者になるための必読書。

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  • ワークディスカッション入門 精神分析の新たなる挑戦
    NEW
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    本書は,職場内のダイナミクスを精神分析的に探究するグループワーク「ワークディスカッション」に関する概論書である。近年,臨床現場の多様化に伴い,グループや組織を対象とした支援を行う機会が増えている。しかし,心理職はこれまで個人臨床に特化した理論や技法に依拠してきたため,こうした状況の変化に十分に対応できていない現状がある。 ワークディスカッションは,そうした心理職の専門性に新たな光をもたらす方法論として,注目されてきているが,日本における実践報告はまだ少なく,その本質的な意義については十分に理解されているとは言いがたい。本書では,対人援助職のための訓練プログラムとして考案されたワークディスカッションには,組織内に内省的文化をはぐくむ社会療法的アプローチとしての側面があることを,自験例を交えながら,わかりやすく解説する。 構成は三部からなり,第I部〈理論編〉ではワークディスカッションをはじめ,グループ理論と組織理論の基礎について整理し,第II部〈実践編〉では著者による医療現場での自験例をもとに,ワークディスカッションにおける実践的な課題について考察し,第III部〈番外編〉では本編から派生した応用的テーマとして,個人的要因とグループへの影響を考察し,精神分析的心理療法の固定観念を再考する。 本書は,ワークディスカッションをみずから実践してもらうことを願って執筆されたガイドブックである。

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  • エナクトメント 精神分析の新しい考え方
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    エナクトメントは,精神分析における転移・逆転移の文脈で生じる無意識的な行動であり,重要な治療的意味を持つ。これは従来の「アクティング・アウト」や「アクティング・イン」に代わる用語で,言語を超えた治療的相互作用を捉える枠組みとして用いられる。フロイトの「行動化」に由来し,失敗が無意識の成功とされる視点と関係する。分析家と患者の関係性の中で役割が演じられ,失敗を通じてその意味が明らかになる。 エナクトメントは治療効果を証明する始まりである。  ジョセフによると,患者の夢や反応を通じて無意識の欲望や防衛を読み解き,治療者との相互作用に注目する。患者は治療者に無意識のプレッシャーをかけ,治療者も逆転移によって反応する。治療者が自身の内面を吟味することで,より自由な解釈が可能となり,治療が進展する。エナクトメントは両者の無意識的な共同作業として理解され,大きな治療的意義を持つといえる。本書には「エナクトメント」に関する,エルマン,レニック,グリーネーカー,サンドラー,ジェイコブス等の臨床理論的重要論文を収載している。

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  • ミルトン・エリクソンの二月の男 彼女は,なぜ水を怖がるようになったのか
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    現代催眠療法,ブリーフセラピー,NLPなど数多のアプローチにおいてその源流に位置づけられる伝説の催眠療法家=ミルトン・H・エリクソン。太平洋戦争のさなか1945年に行われた彼のデモンストレーションケース「二月の男」4セッションをすべて逐語収録し,高弟ロッシとともに自身で解説を加え編集された本書は,膨大な「エリクソニアン」文献の中で特異な位置を占める書籍です。

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  • 転移焦点化精神療法による病的自己愛の治療
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    自己愛的特徴を持つ人から自己愛性パーソナリティ障害まで,さまざまな水準におよぶ自己愛の病理を有する患者に対して,カンバーグらによる境界性パーソナリティ障害への治療モデルを応用したクリニカル・ガイド。 現代対象関係論に基づいて自己愛の病理を概念化し,具体的な治療アプローチを提示しつつ,恋愛関係や社会的領域に拡大する悪性自己愛の問題にも取り組む。 自己愛患者との作業に行き詰まりを感じている臨床家にとって,理論と実践の両面で指針となる一冊。

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