ふつうの相談

ふつうの相談

2,178円 (税込)

10pt

ケアする人たちすべてに贈る。友人論と心理療法論を串刺しにする、「つながり」をめぐる根源的思索!
人が人を支えるとはどういうことか。心の回復はいかにして可能になるか。
この問いに答えるために、臨床心理学と医療人類学を駆使して、「ふつうの相談」を解き明かす。
精神分析からソーシャルワークまで、病院から学校まで、介護施設から子育て支援窓口まで、そして職場での立ち話から友人への打ち明け話まで。つまり、専門家から素人まで、あらゆるところに生い茂る「ふつうの相談」とは一体何か。
心のメカニズムを専門的に物語る学派知と、絶えずこれを相対化する世間知と現場知。これらの対話は、やがて球体の臨床学へとたどり着き、対人支援の一般理論を描き出す。
補遺として「中断十カ条――若き心理士への手紙」を収録。

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ふつうの相談 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルはシンプルだし、エッセイ的な感じかしら?と軽い気持ちで読みはじめたら予想に反してバリバリ専門家向けの本(論文)。‥とは言え、本書の想定読者には「素人」も含まれているし、なんならわたし自身も家族として対人援助のお世話になったり、末端の介護職員として「ふつうの相談」を受ける経験もあり、読み応えの

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    2023年10月31日

    Posted by ブクログ

    公認心理師の資格ができ心理カウンセリングへの興味関心が強まっているなか、我が国の心理カウンセリング状況について、現場サイドでの率直な意見を述べている著者の最新刊。著者の最高傑作と私人は思っている「居るツラ」を理論的?に洗練させた書と思われた。「居るツラ」以降、著者の書作は迷走する。この著作で原点に戻

    0
    2023年10月20日

    Posted by ブクログ

    ケア概念を問い直す、秀逸な一冊。専門知に基づいて行われる専門的なケアだけがケアではない。本書で言う、世間知や現場知に裏打ちされた「ふつうの相談」にこそ、ケアの本質があると私は思う。臨床現場で奮闘する人以外でも、自身のフィールドに当てはめて読むべき一冊。

    0
    2023年10月16日

    Posted by ブクログ

    我々プライマリケア医も、ふつうの相談が多く行なっている。どの病気にも専門家がおり、どこか引け目を感じていたが、精錬の度合いの違いと考えると合点がいった。我々の診療は合金ではなく原石なのだ。
    居るのはつらいよ から、一緒に思考を深めさせていただいた感じがする。

    0
    2023年10月05日

    Posted by ブクログ

    『居るのはつらいよ』で「ケア」と「セラピー」の違いに目を開かれたのだけど、本書で本格的に「どこかにいる理想のセラピスト(わたしの場合、河合隼雄)」は、一種のファンタジーみたいなものなんだなと断ち切れた気がする。

    専門家ではないので、きれいに説明はできないけど、純粋に学派的な臨床心理学を追究している

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    2023年09月23日

    Posted by ブクログ

    読み出してから、これは一般向けの本ではないのだと気がついた。心理療法に携わる人たちを読者に想定した、心理療法論の論文であった。それでも、東畑さんのこれまでの著作はどれも非常に興味深く、そうか!と思うところが多々あったので、素人にはわかりにくいところもあるだろうけど読んでみようという気になった。で、や

    0
    2024年02月17日

    Posted by ブクログ

    技法や理論を学ぶと、つい使いたくなる。そこは思い込みに繋がりかねない。カウンセラーを目指す者として気をつけたい。

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    2024年01月29日

    Posted by ブクログ

    初めて理解した。臨床心理士と公認心理師の違い。ベースが学派か臨床か、の違いかあ、なるほど。

    本書の内容はとても学術的で小難しい面も多々あるけれど、でもいちいち納得。いちいちわかる。自分の臨床経験にいちいち合致する。

    中井久夫の個人症候群の話とか、熟知性のなかで起こる治療とか、臨床現場にいる人なら

    0
    2023年11月03日

    Posted by ブクログ

    原石である、ふつうの相談0を精錬していくと、ふつうの相談Bが産出される。これは冶金スキームではなく、精錬スキームで捉えることに利点がある。さらに、そこから、ふつうの相談C、ふつうの相談Aが産出される。 こういう切り取り方を面白いね、と思ったですが、こんなまとめ方では面白さが伝えられないな、とも。

    0
    2023年09月26日

    Posted by ブクログ

    俺自身、臨床心理士も公認心理師も取り、仕事のコアな部分ではないとはいえ、人の話を聞く場面を仕事の一面として持っている。それでも、相談とは何か、カウンセリングとはなにかと考えたときに、もやっとしたものは残る。なぜかといえば、それはじゃぁ、日常的に同僚や知り合い同士でやる相談と、お仕事でやっている相談は

    0
    2024年04月06日

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