心はどこへ消えた?

心はどこへ消えた?

1,500円 (税込)

7pt

この20年、心は消滅の危機にさらされている。物が豊かな時代は終わり、リスクだけが豊かな時代がやってきたからだ。人々は目の前のことでせいいっぱい。心はすぐにかき消されてしまう。社会にも、身近な人間関係にも、そして自分自身の中にさえも、心というプライベートで、ミクロなものを置いておく余裕がない。それでも心は見つけ出されなければならない。自分を大切にするために、そして、大切な誰かを本当の意味で大切にするために。ならば、心はどこにあるのか? その答えを求めて、臨床心理士は人々の語りに耳を傾けた――。現れたのは、命がけの社交、過酷な働き方、綺麗すぎる部屋、自撮り写真、段ボール国家、巧妙な仮病など、カラフルな小さい物語たちだった。

『居るのはつらいよ』で第19回大佛次郎論壇賞受賞、紀伊国屋じんぶん大賞をW受賞した気鋭の著者が「心とは何か」という直球の問いに迫る、渾身のエッセイ。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

心はどこへ消えた? のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    心という存在を考えた。心とは孤独であり、時に一人(一心)で悩み、戦うものだという表現に共感しました。また、「脳とは他者」から、自分の脳を「自分」と思い込んでいた考えが揺さぶられた。この本を通じて、自分の過去の悩みや経験を振り返り、それが今では笑い話になることに気づかされる一方で、当時の真剣さも思い出

    0
    2024年11月22日

    Posted by ブクログ

    「人の心」をテーマにした週刊連載の単行本。気軽な語り口かつ時事も絡めたユーモアで心ってなんだろうという問いについて考える。読みやすいし面白い。自虐思考でのたうち回る感じ、ちょっと朝井リョウのエッセイ味がある。しかしカウンセラーとしてクライアントに向き合っている時の様子は真摯で、こういう人にカウンセリ

    0
    2024年11月03日

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙に惹かれて。
    ライトで読みやすいけど中身はハッとするような気付きを得られるエピソードばかりで、共感する部分もとても多かった。

    廊下の話とかオレンジの傘とか、
    90万円の腕時計とか、どれも好きだったし
    コロナからここまで、なんとなく自分が抱えてた閉塞感や不自由さの理由が少しわかった気が

    0
    2024年04月23日

    Posted by ブクログ

    私の心は消えたのではなく
    ひとつになったから消えたと感じただけ。
    きっといつかふたつになって動き始めるから
    安心して待っておこうと思う。
    未来は勝手にやってくるんだから。

    0
    2023年10月04日

    Posted by ブクログ

    事例に出てくるクライエントの健気さとカウンセラーの優しさが温かい。補欠の話や選挙の話には爆笑。泣けて笑える名エッセイ

    0
    2023年08月03日

    Posted by ブクログ

    裏までわかってもらえたとき、人は本当にわかってもらえたと感じるものなのだ。
    心とは「私」の中の鍵のかかる個室のことなのだ。周囲から脅かされることなく、そこに安心して一人でいられるときに、私たちは初めて自分を振り返ることができる。
    二つの正反対の人格を両方生きると、人生は豊かになる。
    未来はたとえ見失

    0
    2023年02月07日

    Posted by ブクログ

    面白かった。ユーモアたっぷりでくすくす笑いながら、なんだか心もほかほかします。
    大事なことを教えてくれます。
    著者の他の作品も読みたい。

    0
    2023年01月05日

    Posted by ブクログ

    卓球、たばこ、オレンジの傘

    カウンセラーの著者のもとには、いろんな心をかかえた人たちが訪れる

    忙しくすごす日常で脳も身体もフル稼働していると、心はどこかに隠れてしまうけれど、大きな変化や小さな躓きで、その隠れた心が顔をみせる

    心の変化にはとても長い時間がかかるのだな、と本書で創作として現れる人

    0
    2022年12月25日

    Posted by ブクログ

    とても魅力的な本だった。

    ユーモアに溢れていてでもマジメでわかりやすく、暖かくて、響くものがたくさんあった。
    言葉のひとつひとつを、しっかりと砕いて取り込みたい衝動で、必死の読書となった。
    脳みそパンパンです…
    金言がたくさん埋まっていた。
    文庫化してくれたら、バッグに常に入れておいて、繰り返し読

    0
    2024年11月05日

    Posted by ブクログ

    心を見る事が出来るのは心だけ。心はもう一つの心の中でのみ存在する事が出来る。
    色々なクライアントさんの例をあげながら、心の対話を教えてくれるような本でした。

    0
    2024年10月24日

心はどこへ消えた? の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春e-book の最新刊

無料で読める エッセイ・紀行

エッセイ・紀行 ランキング

東畑開人 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す