感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれて。
ライトで読みやすいけど中身はハッとするような気付きを得られるエピソードばかりで、共感する部分もとても多かった。
廊下の話とかオレンジの傘とか、
90万円の腕時計とか、どれも好きだったし
コロナからここまで、なんとなく自分が抱えてた閉塞感や不自由さの理由が少しわかった気がした。
手元に置いておきたい1冊。
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私の心は消えたのではなく
ひとつになったから消えたと感じただけ。
きっといつかふたつになって動き始めるから
安心して待っておこうと思う。
未来は勝手にやってくるんだから。
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裏までわかってもらえたとき、人は本当にわかってもらえたと感じるものなのだ。
心とは「私」の中の鍵のかかる個室のことなのだ。周囲から脅かされることなく、そこに安心して一人でいられるときに、私たちは初めて自分を振り返ることができる。
二つの正反対の人格を両方生きると、人生は豊かになる。
未来はたとえ見失われたとしても、それでも確実にむこうからやってくる。緊急事態では、未来は手操り寄せるよりも、待つ方がいい。形は少しずつはっきりしてくる。行動するのはそれからだ。いったん止まって、「様子を見る」。未来を再建するために必要なのはそういうこと。「様子を見る」ためには、誰か他人が必要なのだ。「一緒に様子を見よう」と言ってくれる人がいて初めて、私たちは一旦動きを止めることができる。不安とは不思議なもので、一人では持っていられなくても、二人だったら持ちこたえられる。1+1が0.5になるのが不安の本質だ。
生き延びるために現実に対して心を閉ざすことが必要なときもある。
変化とは劇薬のようなものなのだ。一気飲みすると体を壊すけど、完全に拒絶しても体は悪くなる一方だ。だから、チビチビ舐めるのが良い。現実が変化するのは一瞬だけど、心の変化はゆっくり起こるのが自然だ。
誰かが自分のことをちゃんと見てくれている。世の中に、これ以上に励まされることはないのではないか。
必要なのは苦しさを自分で何とかすることではなく、人になんとかしてもらうことだ。
時間を使う。落ち込み、悲しみ、追悼する長い時間が、痛ましい過去を「私という歴史」の一部へと変えてくれることもある。
どんな仕事も絶対に替えが利くし、あとからリカバリーできる。周りを困らせることができない方が病気だ。
心の定規はグニャリと曲がる。何がプラスで、何がマイナスなのかの基準自体が組み替えられるということだ。心が病むのは、それまでの定規では、自分自身の人生に起きていることを肯定できなくなってしまったときだから。
勝つこともあれば、負けることもあるだろう。いずれにせよ、その結果を自分の歴史として引き受けることができたとき、心は少し大人になる。自分だけの心が生まれる。
涙は、心の目の曇りを洗い流し、心の中を前よりも見えるようにする。
現在の自分に希望を抱けるからこそ、人は未来を想像し、アクションを起こすことができる。
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卓球、たばこ、オレンジの傘
カウンセラーの著者のもとには、いろんな心をかかえた人たちが訪れる
忙しくすごす日常で脳も身体もフル稼働していると、心はどこかに隠れてしまうけれど、大きな変化や小さな躓きで、その隠れた心が顔をみせる
心の変化にはとても長い時間がかかるのだな、と本書で創作として現れる人たちのおはなしから感じつつ、心はふたつあってはじめてそこにあると気づけるのだという言葉に希望を感じる
要約とか取説とか。そうした消化しやすい情報もだいじだけれど、ひとにまつわるお話はもっと長ったらしくて要領を得なくて掴み所もオチも本質もわかりにくくて仕方のないもの
だからこそ人には人が必要だって思いつつ、この本をとじ、また東畑さんの本に手を伸ばします
Posted by ブクログ
臨床心理士である東畑氏のエッセイです。
連載開始時とコロナ禍が重なり、当初はそれに
まつわる日常を書いていましたが、徐々に「心
の居場所」「心のあり方」について語る内容に
シフトしています。
誰もが持っているであろう「心」はどこにある
のか、それは一つだけなのか、他者との違いは
何なのか、など問いかけつつも話を紡いでいき
ます。
「心の病」に縁遠い人は、ついつい「うつは心
の風邪でしょ?」と思ってしまいますが、それ
は製薬会社が新薬の販売促進の為に作った単な
るキャッチコピーでしかないそうです。
実は長期化しやすく、人生に深刻な影響を与え
る程であり、ライトなものではないそうです。
見過ごしてしまいがちですが、「心」について
思いを馳せるきっかけとなる一冊です。
Posted by ブクログ
覚えておきたいフレーズが沢山あった
私にとってのこの本のコアは、「自分1人で自分の心を抱えきれなくなったら、一旦他者に預けてもいい」だと思っている
Posted by ブクログ
エッセイの中に、ズシンと感じる言葉があって、時々重すぎて休み休み読んだ。心を感じる作業は、エネルギーがいる。
著者もこんな事を考えたりするのね、と人間味溢れる愚痴などは、むしろホッとした。じゃぁ、自分なんかが悟れなくと不思議はないか、なんて。
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自分より20歳以上歳下の著者。歳とったなぁと思いつつ、エッセイ著述の為に仮想人格を設定したと書かれていて、う~ん、このノリ、好きだなぁ。外れているようでリズム感の有る文章。唐突な書き出しが必ず含蓄のある考察に繋がる。本当に頭の良い人は、無理して利口そうに振る舞う必要は無い。楽しく読み、終わらせて頂きました。
Posted by ブクログ
Audibleにて。
臨床心理士の東畑さんの本。題名から何となく哲学的なお話かと思ってたけど、全然違っていて、くすっと笑えるところ満載の本だった。
また、患者さんとのやり取りの様子も書かれていて、お母さんを亡くした男の子との遊びながら治していくプレイセラピーのお話は、泣きそうになった。
仮病は気持ちの病だから、そういう人がいたら、エビデンスを求めるのではなく、そのお芝居にのってあげて仮治療をしてあげる。なるほどー。
心の病は、手術してとかお薬ですぐ良くなるってものではないけれど、こういう専門家の方に話を聞いてもらったら楽になれるのかも知れない。
Posted by ブクログ
時にやさしく、時に楽しく、心のおはなしが語られます。
とても心が疲れる前に手に取ってほしい本です。
まるでカウンセリングを受けたかのように、何かが少し変わることができるように思いました。
ーー私たちは生きてるうちにたくさん話をした方がいい。
Posted by ブクログ
読みやすい文章で軽やかに、と見せかけて、その真髄に「ぐっ」と引き込まれるエピソードがいくつも紹介されています。
こころの自然な反応や、大きな変化が訪れたときに私たちが取り得る行動、普段の自分に戻るために取り得る手立てなど、著者の言葉による表現がとても豊かで、その面からも楽しく読めた一冊でした。
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「現実は超自我よりマイルド」
この言葉に出会えただけで読んだ価値ありまくりの1冊だった。
悩みのループにハマった時、1発で戦況を吹き飛ばせるイオナズンみたいな言葉。
Posted by ブクログ
1.5ページの小タイトル×3で小さな1章
最初のタイトルで何について話したいかを示し
次のタイトルで実際のカウンセリング例を記し
最後のタイトルで両者を繋げまとめる
というような構成が続く本
本人が何度も言っているが、もともと本当の人格とは別にお調子者的なキャラクターでやっていくつもりだった、とあり
ユーモアやジョークが交え、というより少し多いくらいには散りばめてあるので小難しさはゼロ
納得共感できる話もあれば、なんだかよくわからなくて少し読み飛ばす話もある
でもそれで充分楽しい
Posted by ブクログ
心はどこに消えた?と、最近自分もよく思う。
コロナ禍以前の1999年頃に分岐点があるという主張に、妙に納得。
確かにこの20年で物事の考え方が大きく変わったなと。
時代がどうあろうとも、自分の小さな物語を大切にしていきたいと思った。
Posted by ブクログ
それぞれのケースについては、あまり詳細にならないように書いてあるが、上手に様々な情報も入れて、読みやすいようにしてある
いろんな引き出しのある著者だと感じた
Posted by ブクログ
この本に載っている、1人ひとりの様々なストーリー(環境や状況)は、それぞれシリアスではある。
が、著者の巧妙でユーモアセンスある文章でクスっと笑わせてくれる。
なんだか、臨床心理士という人を身近に感じさせてくれた。(自分の中ではお堅いイメージだった)
話すこと・聞くことを仕事としているからなのか、内容は読みやすくて入りやすく、そして面白い。
堅苦しくないのも本書の魅力。
※2020年5月~2021年4月にかけて、週刊文春で連載した「心はつらいよ」をまとめたものとの事。
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東畑開人さんの作品、初読みです。この作品は、東畑さん自身の経験と実際のカウンセリングの実例を交えながら、“心”をテーマに綴ったエッセイです。
ひとつひとつのエピソードに、共感しまた納得もできました。自身を含めた人の数だけ小さな物語があり、それは大きな物語、社会情勢などに隠れてしまいがちだけれど、小さな物語に目を向けることが“心”にも近づく結果になりえるという解釈ができました。
ただ、私が読んでいて興味を惹かれたのは、東畑開人自身さんの魅力かな…。読んでいて親近感をめっちゃ感じる人で、文体もわかりやすいし、大学で教鞭をとっている偉い人って感じじゃ全くないんですよね!だからかな…読んでいて、何事にもそんなにかまえなくていいんだって…肩の力が抜けるというのか、“ほわっ”とできた、作品でした。
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グローバル化やコロナといった「大きな物語」が個人の「小さな物語」をかき消してしまっている現代。心理士の著者が様々なクライアントとカウンセリングする中で、失われた「心」を探すエッセイ。
ホイミを忘れた戦士、うんこ男とトイレ侍が印象的。様々な心が色々な形で発現している。もともと週間連載をまとめた本のため、一話完結で読みやすい。
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心理士のエッセイ。親しみやすい文体の中に、なかなか重いエピソードが混じったりしていて、素敵。こういう文章をさらっと書けるようになりたいものだ。
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「1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい
」で言及されていて興味を持って読んでみた。
心理士の著者によるカウンセリングの現場に基づいたエピソードの数々をオブラートに包んだいくつかのお話。
なんにも記憶に残ってない、、、あ、禁煙の話は面白かったかな。あとはカウンセリングする人なのに、結構病んでるんじゃないかと心配するかたわら、著者のメンタルのアップダウンがきつくて、ジェットコースターに乗っているような気分が味わえます。
とりあえず自分はメンタルヘルス大丈夫なんだなと思えたのがよく、ちょっと病んでる人には効く本なのかもしれません。
Posted by ブクログ
読んでいる間は素敵だなあと確かに思うのに、読み終わったらよくわからない雲のような本。いい気持ちはうっすら残るのでよい本なのかもしれません。
他の著書を読んだらどう感じるのかが気になるので、もう1冊読んでみようかなと思います。
Posted by ブクログ
友人に薦めてもらった一冊。いまいち掴みどころがないような、でも少し心が軽くなったような。不思議な読後感。
独りでうちに籠ると、現実よりも悲観的で厳しい場所に自分を追いやってしまう。
傷ついたときは、誰とも分かり合えないのだ、独りでいたい、と思うこともあるけれど、きっと本当は誰かに自分を見てほしい、完全に理解してもらえなくても耳を傾けてほしいと思っているはず。
心を預けられる相手に、胸の内を吐き出して、吐き出してるうちに自分と向き合っていけたら良いのかなと。そしたら、きっと、心がより鮮明に見えてくるはず。
Posted by ブクログ
心は実体がないくせに繊細で扱いにくい。いや、実体がないからこそ、その輪郭をわずかな気配で探し当てて、壊さないように潰さないように両手で包まなくてはならないのか。
コロナ禍になって、心はさらに置き去りにされてしまった。心を探すには現実的な余裕が必要だからだ。しかし、心を癒すことと現実的な癒しを得ることは、どこかで繋がっていることだから、どちらかを改善すれば良いというものでもない。改めて人の心の扱いの難しさを思い知る一冊。
Posted by ブクログ
週刊文春の1年連載記事をまとめた一冊。ちょうどコロナ禍が始まるタイミングと連載が重なっていて、本書のタイトルと関連した長い序章が加わっている。連載自身は「心」と関連するエッセイで、読みやすく興味深い内容が多いと思うけど、ちょっと軽いノリのキャラを演じて笑いを取ろうしていて空回り気味かな。前半は当然コロナ関連ネタが多く、後半は臨床心理士としてカウンセリングをした人々の話(実話を元に創作したらしい)が多い。臨床心理士って一体何をしてるのか知らなかったけど、ちょっと理解できた。
Posted by ブクログ
野の医者は笑うを読んで、面白い人だなと思っていたけれど、他の書籍は読んだことがなかった。
たまたまAudibleにあったので聞いてみることにした。
最近、私は数字、ロジック、ファクトが大事だという意識が強かったけれど、それでは語れない個人のストーリーの大切さを思い出した。
何事も数字かしたり、統計処理をするためには解像度を下げる必要がある。そうやってまとめて一つ一つのデータには本来はもっと多くの中身が詰まっていて、それを切り捨てることで統計的な処理ができている。
そのことを知ってはいたものの、すっかり忘れて生活してしまっていたと感じた。
個々のストーリーと全体の統計、両方を行ったり来たりしながら物事を考えることはとても疲れる作業ではあるものの、
大切なことなのだろう。
何が言いたいのかさっぱり
普段エッセイというものをほぼ読まないので挑戦しましたが、私には合いませんでした。読みにくいし、何を言いたいのかいまいち伝わってきません。理解しようとよんでましたが時間の無駄たと思い読むのをやめました。オードリー若林のエッセイはすごく楽しく読めるのだけど…。相性があるんでしょうね。