国内ミステリー作品一覧

  • 盲剣楼奇譚
    4.3
    吉敷竹史シリーズ 20年振りの新作長篇文庫化! 加賀百万石から終戦直後の混乱期、そして現在へと続く謎の連鎖。密室状態の中、五人の男を一瞬にして斬り殺した謎の美剣士の正体は? ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 妄執果つるとき
    -
    学生会館が出火し、居住者の学生一人が焼死した。被害者が所持していた現金も消えていた。所轄の中原刑事は学費滞納で除籍になっていた安田を自白へ追い込む。しかし男は法廷で自供を覆したのだ……裁判制度の矛盾を抉る長篇サスペンス!

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  • 亡者の家 新装版
    3.7
    1巻660円 (税込)
    消費者金融で働く新米社員・諸星雄太が延滞者を訪ねると、男は行方不明になっていた。家には男の妻と娘が残されていたが、返済は待ってほしいと言うばかりだ。取り立てに通ううち、雄太は奇妙な色気を滲ませるその人妻に搦めとられてゆく。やがて周囲の人間が、一人、また一人と変死を遂げてゆき……。衝撃の結末に凍りつく、一気読み必至の傑作ホラーサスペンス!
  • 亡者は囁く
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    亡者の囁きが、時の間に埋もれていた事件の真相を呼び覚ます。 警察を追われて探偵となった槙野康平と、鉄仮面と渾名される警視庁捜査一課の東條有紀が再び躍動する! 「25年前に一度だけ会った女性の消息を知りたい。名前は深水弥生」 盲目の天才バイオリニストの依頼を受け、探偵・槙野康平が調査に乗り出す。調査を進めるうち、深水弥生の恋人が四年前に起きた平和島事件の被害者となっていた事実を掴んだ槙野は、その事件の詳細を調べ直すべく、警視庁捜査一課の東條有紀に協力を求める。そして深水弥生を探すべくさらに調査をすすめた結果、平和島事件の犯人と似た状況で自殺していた人物が浮かび上がってくる。

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  • 盲獣
    3.6
    《盲獣》展覧会場に相容れぬ雰囲気を醸す人影を見た水木蘭子は、魅入られたかのように盲獣の魔手に搦め取られていく・・・・・・《地獄風景》私財を蕩尽した大遊園地に集まる、名にし負う猟奇の紳士淑女たち。ひとり、またひとりと増える犠牲者を後目に殺人遊戯はエスカレートしていく。共に竹中英太郎画伯の華麗な挿絵を付す。

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  • 盲獣・陰獣
    3.5
    乱歩の変態度がもっとも炸裂する貴重作「盲獣」、耽美にして本格推理長篇、代表作とも言える「陰獣」。一冊で大乱歩の究極の世界に耽溺。
  • 妄想刑事エニグマの執着
    3.5
    警視庁捜査一課の美女刑事、江仁熊氷見子(えにぐまひみこ)。女の勘を武器に常人には理解しがたい直感力で事件を解決に導く彼女だが、頭の硬いベテラン刑事たちからはやっかみ半分の嘲笑を受ける日々。相棒で後輩の真山恵介は、戸惑いながらもエニグマに従ううちに、刑事としての尊敬の念、そしてさらには微妙な感情が芽生え……。「勘」で事件を解決?? 新“勘”覚警察小説!
  • 妄想名探偵
    3.0
    酒場の客で、もと奇術師、もと商杜マン、もと数学教師、もと刑事、もと俳優、そしてもとポン引きでもあったと自称するこの探偵役は、アルジェの忠太郎、すなわちアル忠氏だ。飲んだくれの名探偵アル忠氏が、見かけによらぬ鋭い洞察力で怪事件、難事件を鮮やかに解決してゆく、奇想天外の連作ミステリー。
  • 毛沢東暗殺
    3.0
    1971年、毛沢東の後継者だった林彪が反毛クーデターに失敗、モンゴルで墜落死した。世に言う「林彪事件」である。かつて新聞記者として公式発表に疑問を抱いていた杉江は、18年の時を経て北京へ飛び、公安の執拗な追跡をかわしつつ取材を開始した。そして遂に突き当たった、現代中国を揺るがす驚愕の真相とは?

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  • 猛毒のプリズン 天久鷹央の事件カルテ
    4.2
    容疑者は、 天久鷹央!? 天才医師、絶体絶命の窮地。 長野県の山奥に聳え立つ洋館、 九頭龍邸に招かれた天久鷹央。 そこで彼女を待っていたのは、計算機工学の天才、九頭龍零心朗からの「最後の依頼」だった。 だが、捜査を開始し間もなく、とある 「殺人」が起き、事態は混迷を極めていく。 浮かび上がる容疑者たちと、連鎖する事件。 そして最後に嫌疑がかかったのは、まさかの…? 現役医師が描く本格医療ミステリー、書き下ろし長編!
  • モウ半分、クダサイ
    3.5
    1巻2,640円 (税込)
    その噺を聞いてはいけない―― 男達を地獄へ堕とす闇の落語会とは?  本当は怖い落語×驚愕のどんでん返し!  デビュー三十周年記念作品。 第1話 モウ半分、クダサイ 第2話 後生ハ安楽 第3話 キミガ悪イ
  • もうひとつの恋文
    -
    絵本作家夫婦の間に、すっと入り込んだ若者。彼が夫婦に心の隙間をついていく「もうひとつの恋文」、知らず知らずのうちに、不美人ながら尽くす女に心を奪われていく男の心模様を描いた「手枕さげて」など5作品を収録。創作のきっかけになったのが、友人や編集者が何気なく洩らした言葉・フレーズというから、一流作家の創造力に唸ってしまう。このあたりのことは「あとがき」に詳しく書かれている。一読推奨――
  • もうひとつの評決
    3.6
    5対4で有罪――この判決は、ほんとうに正しかったのか? 死刑か冤罪か。母娘殺害事件を巡り、6人の裁判員と3人の裁判官は究極の選択を迫られる! 法廷ミステリーの傑作、初の文庫化! 被告人は三十間近の冴えない男だった。出会い系サイトで知り合った女とその母を殺したのだ。離婚協議中の会社経営者・堀川恭平は裁判員制度により選ばれ、彼の審理に参加することに。最高刑が死刑まである事件だ。ところが公判初日、男は一転無罪を主張。法律の素人である6人の裁判員の議論は紛糾、新たな仮説まで浮上する。やがて堀川らの人生は事件の真相に蝕まれ…。――『裁判員――もうひとつの評議』改題作品
  • もうひとつの理由
    -
    1巻550円 (税込)
    屁が原因で人を殺した男、微笑で殺人が発覚した女、昔の恋人にかけた電話でのアリバイ工作……。市井に生きる人々のふだんのなにげない仕草、行為が招いたハプニングを12作の短編でご賞味を。著者の人間観察力、洞察力、そして創造力を十分に発揮した一冊。

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  • もう一人の乗客
    -
    ついさっきまで自分と向かい合っていた男が、目の前に頭を血だらけにして横たわっていた! 香原由美はすべての痕跡を消してその場を逃れ、やっと見つけた空車に見知らぬ男と相乗りしたが……。 彼女の殺人容疑が濃くなるなか、由美の姉・八重は妹の疑いを晴らそうと〃もう一人の乗客〃を捜しはじめた。抒情ミステリー秀作。
  • 盲目のピアニスト
    3.0
    殺人者とすれちがった盲目の美しいピアニストの不安と疑惑の心象世界を鮮やかに描く表題作など、華麗なロマネスクミステリー五篇。
  • 盲目のピアニスト
    4.0
    ある日突然失明した、天才ピアニストとして期待される輝美の周りで次々と人が殺される。気配と音だけが彼女の疑惑を深め、やがて恐ろしい真相が……人の虚実を鮮やかに描き出す出色の短編集。
  • もう誘拐なんてしない
    3.8
    犯人がアナログ過ぎる!? ドタバタ狂言誘拐の行方は―― 下関の大学生・翔太郎は、ひょんな事からヤクザの組長の娘と騒動に巻き込まれる。そして殺人が!青春コメディ&本格ミステリの傑作。 単行本 2008年1月 文藝春秋刊 文庫 2010年7月 文春文庫刊 文庫新装版 2024年1月 文春文庫刊 ※この電子書籍は文庫新装版を底本としています。
  • 猛烈に不幸な朝(電子復刻版)
    -
    レコード会社のやり手ディレクター鬼頭に、親会社の社長から至上命令が下った。今年こそレコード大賞を獲得しろ、というのだ。大賞選考会まで6カ月――強引な裏工作を開始した鬼頭に、有力ライバル歌手の醜聞を買わないか、と持ちかけてきた男がいた。が、鬼頭が待ち合わせの場所へ行ってみると、その男は青酸カリ入りウイスキーを飲んで変死をとげていた……。歌謡界を舞台に華麗に描く長篇推理小説。

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  • 萌黄色のハンカチーフ~杉原爽香三十五歳の春~
    3.9
    夫婦水入らずでの欧州旅行を楽しんだ爽香と明男(あきお)。フランクフルトで、爽香は女優の笹倉弥生(ささくらやよい)、劇団主宰の喜多原光夫(きたはらみつお)と知り合う。帰国後、爽香が出席したパーティ会場に二人の姿が。会場ホテルのトイレで喜多原が殺される! 一方〈G興産〉社内では、爽香を退職に追い込もうと謀略を企(くわ)だてる同僚が――。読者とともに登場人物が年齢(とし)を重ねる人気シリーズ第21弾!

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  • 燃えた花嫁
    5.0
    絞殺、青酸死、モデルが相次いで殺され、日進化繊が社運を賭(と)した夢の繊維の売れ行きに暗雲がたちこめた。巻き返しを図り、首相令嬢の結婚衣装を提供。しかし、挙式直後ドレスが突如燃えあがり花嫁は無残にも焼死した! ファッション界の醜悪な内幕を背景に、お馴染み、キャサリンと浜口の名コンビが謎に挑戦する!
  • もえない Incombustibles
    3.5
    突然死んだクラスメイトの遺品には、僕の名前が刻まれていた。それをきっかけに僕は、すべての記憶がひどく曖昧なことに気づき、やがて殺人が――森博嗣の真髄に溢れた傑作ミステリィ。
  • 燃える地の果てに(上)
    4.4
    最後の核爆弾一基が見つからない! スペイン上空で核を搭載中の米軍機が炎上、墜落した。事実をひた隠して懸命の捜索を行う米軍。放射能汚染におびえる村人。ギタリスト古城邦秋を待ちうける虎口の数々……。跳梁するスパイの狙いは? 過去と現在、二つの物語が衝撃的に融合する! 現代ミステリの奇跡と謳われた名品の登場。
  • 燃える水
    3.0
    この会社でいったい何が起きてるんだ? 経営危機に直面した中小電機メーカー「ソルケイア」の社員、曾根の遺体が自宅マンションのテラスで発見された。死因は感電死。曾根は自社の太陽光発電装置の開発中に「水が燃えた」と周囲に漏らしていたという。一方、大手メーカーをリストラされソルケイアに中途入社した平原は、人事課長として「ある3人の社員を退職させてほしい」と花園社長から命を受ける。リストラ候補者となった社員と面談を重ねた平原は、やがて3人と曾根との奇妙な関連性に気づく。果たして曾根の死は単なる事故死なのか、それとも殺人か。そして水は、燃えたのか――。
  • 燃えるラグーン
    -
    1巻1,980円 (税込)
    夢のエネルギーに群がるスパイたちの攻防! 覇権国の利害をめぐる情報戦を描いた実力派作家の渾身作! ロシアの物理学者アレクセイは何者かに襲われ、拉致される。半年間の軟禁状態から救出されたものの、CIA、モサド、中国工作員らが入り乱れて動き出す。
  • 最上川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    山形・新庄でそば屋を営む伯母の家が放火された! 突然の電話に仰天した旅行作家・茶屋次郎は現地へ急いだ。 そこで、一流のそば職人でありながら愛人宅に入り浸る型破りな伯母の夫・竹久勘十と出会う。放火は個性の強すぎる勘十への嫌がらせか? 直後、中学生の娘・美鳥(みどり)が誘拐され、茶屋自身が誘拐容疑者に!?  調査を開始した茶屋の前で、今度は勘十が何者かに拉致された。犯行は竹久家への怨恨によるものか? やがて茶屋が探り当てた、犯人の哀しい過去とは……。 東北の名川・最上川を舞台に描く大好評旅情ミステリー、会心のシリーズ第15弾!
  • 最上峡殺人事件
    -
    1巻682円 (税込)
    知る人ぞ知る、東北地方のある温泉地。美肌の湯と評判の温泉はよかったが、そこの本当の価値は、鄙びていることで醸し出される風情と人情だった。ところが、それを破壊するかのように、徳大寺隆和は巨大なホテルを強引に築いてしまった。怨みを買われたかのように、脅迫状が届き、次々に殺人が起きていく。犯人は、温泉地の風情を壊すホテルへの怨みが動機なのか、ほかに原因があるのか? 宮之原警部が、本当の犯意に迫る――。
  • 最上峡殺人事件
    -
    最上峡の川岸に美女の死体。彼女は地元素封家の娘で医大を卒業し、婚約もしていた。前途明るい彼女に何が? 証言で謎の男が浮かぶ。ルポライター浦上も男を追って上高地に飛ぶが、男は殺されていた。真犯人は最上峡と上高地とをどう往復できたのか。浦上は時刻表に挑むが――。旅情プラス本格の傑作。
  • 虎落笛(もがりぶえ)
    -
    死刑執行の立会検事・郷名は処刑直前、死刑囚・北岡の無実を確信した。だが時はすでに遅かった。幼時、人買いに売られ奴隷生活を送った北岡は“風が――冬の風が”ということばを遺して絞首台に逝った。職を辞し、北岡の過去を求めて探索行に出た郷名は、北岡の就籍地宮崎で、なぜか暴漢に襲われた。北岡の生い立ちに、いったい何が隠されているのか――!? 巨匠が描く傑作ハード・ロマンの白眉!
  • 目撃
    4.0
    八歳の時、母が父を刺し殺す現場を目撃した作家の曽我。39年後、彼は弁護士・服部朋子の要請で関山夏美の夫毒殺事件の控訴審に関わる。逆転無罪をねらう朋子がしかける息づまる法廷場面、迫真の本格推理。
  • 目撃~ある愛のはじまり~
    3.5
    東京・杉並区の善福寺公園で、崖から落ちそうな少年を助けた中年の男は、その朝発生した金融業者殺しの犯人なのか? 夫の出張中、愛する男と密会の帰途、偶然二人を目撃した桂木麻子は、その後、少年の身が狙われていることを知るが、名乗り出ることもできない。思い余った末、匿名の投書を警察に送ったことから、麻子は新たな殺人事件の罠に……。

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  • 目撃者ご一報下さい
    4.7
    夫を轢き逃げ事件でうしなった妻が新聞にだした「目撃者ご一報下さい」の広告には、どんなトリックが仕組まれていたのか? 夫の重大な秘密を知った妻の殺意を巧みな構成で描いた表題作。ほか、電話、高速道路、ビデオテープをつかった意表をつくトリックの面白さを満載した傑作10編を収録。
  • 目撃者なし
    -
    交通事故に遭った妻が、みずからの意志で失踪した! 残された夫は、妻の行方を追ううちに、かえって自分の過去の秘密があばかれてしまう。――オフィス・オートメーションの波に乗り切れなかった男の焦燥と偽装工作を、サラリーマン小説で知られる著者が、凝りに凝った構成で描いた、サスペンス推理の力作!
  • 目撃者は月
    3.0
    ひどく酔っていた私は、ビルの谷間で見知らぬ男ともみあっていた。相手を突き倒し、落ちた免許証入れをひろって顔を上げると、きれいな三日月が。翌日、免許証入れを取り違えていたことに気づいた私は、夜のニュースであの男が殺されたことを知った……(「目撃者は月」)。なにげない日常に忍び寄る殺人の影。名手が巧みに紡ぎ出した傑作短編集!
  • 目撃者は二人いた
    -
    ある日、ふと手にした新聞の記事にあった“瓶の破裂”というキーワードから、子供の頃の古い記憶がよみがえる…。15年前、三田村志津夫の父親は、強盗殺人一味の汚名を着て死んだ。「おやじは強盗殺人などできる人間ではない!」三田村は、単独で過去の真相を探りはじめた。やっと一味を捜しだしたが、その矢先に一人は墜落死、一人は絞殺死体で発見された。そして現場に残っていた靴跡から、三田村に容疑がかけられてしまう。絶体絶命の彼に手をさしのべたのは、意外な人物だった…。長篇推理サスペンス。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。
  • 目撃者を消せ
    2.3
    小さな運送会社を経営している太田信次が殺された。被害者に恨みを持つ数多くの人間の中から、三人の容疑者が浮かびあがった。お金を借りていた同業者の村松。会社を辞めさせられた的場。恋人を太田に奪われた平沢。各々太田を殺す有力な動機があった。犯人を絞り切れないまま、捜査は難行した。その上、犯行当時、螢の光みたいなものを見たという奇妙な目撃者も現われて……。表題作他6編を収録した、オリジナル短編集。
  • 木足(もくそく)の猿
    -
    明治9年の横浜で、瓦斯(ガス)灯の鉄柱に英国人の生首がさらされた。居合の達人にして左足が義足の男・奥井隆之は、親友の仇を追い放浪していたが、連続殺人の背景にその仇がいると聞きつけ、事件の真相に迫っていく。思惑が入り交じる謎の先に、友の復讐を誓った奥井は何を見るのか――。第20回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞の傑作長編!
  • 黙の部屋
    4.0
    黙、黙、黙、おまえはいったい誰だ――? 古物商の店先で偶然見つけた1枚の奇妙な絵。美術雑誌の編集長・水島純一郎はその謎の画家、石田黙(もく)に魅せられ、ネットオークションや関係者を訪ね歩くうちに、不可解な事件に巻き込まれていく。誘拐、監禁、そして謎の招待状。虚実の皮膜を往還する叙述トリックの名手が、練達の筆で描く美術ミステリー!
  • 黙秘
    4.0
    釧館ユニバーサルホテルで起きた殺人事件。犯人の女は、自ら「人を刺しました。救急車をお願いします」とフロントに電話をかけてきた。駆けつけたホテルマンは、絶命した男性を発見する。警察に連行された女は、札幌に住む主婦であった。住所・氏名を明かしたのち、黙秘を貫く被疑者は、なにを守ろうとしているのか。彼女を殺人罪で起訴した検事・森島が、真相に迫る。法廷を舞台にした傑作ミステリ。(講談社文庫)
  • 黙秘犯
    3.7
    住宅街で起きた大学生撲殺事件。不可解な点を残しながらも、目撃証言と凶器に残った指紋から犯人は確定したかに思われた。しかし、海水浴場での溺死事件と連続婦女暴行事件との奇妙な繋がりが判明し……。
  • 黙約のメス
    -
    その外科医は正義か、悪か―― 肝移植手術の“やりたがり屋” “現代の切り裂きジャック”と非難された孤高の外科医・鬼塚鋭示。 彼の目的は、名誉やエゴだったのか? 人間の尊厳を見つめる本格医療小説! 潮メディカルセンターに、肝臓・胆道・膵臓のエキスパート鬼塚鋭示医師が招聘された。これにより全国有数の脳死肝移植施設に認可された同院だったが、院内は真意の読めぬ鬼塚を巡ってぎくしゃくしていた。 そんな折、同院初の脳死肝移植が行われることに。鬼塚は直前に六十代患者への移植を中止させ、中学生に移植した。 成功を賞賛される一方、鬼塚にはある疑惑が――。
  • 木曜組曲 〈新装版〉
    3.8
    耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げて四年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、告発と告白の嵐に飲み込まれてしまう。重松時子の死は、はたして自殺か、他殺か──? 傑作心理ミステリー。
  • 木曜日の子ども
    3.8
    7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。結婚を機にその地に移った私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との関係をうまく築けずにいた。晴彦は、犯人の上田祐太郎の面影があるらしい。上田が社会に復帰したこの夏、ある噂が流れる――世界の終わりを見せるため、ウエダサマが降臨した。やがて近所で飼い犬の変死、学校への脅迫が相次ぎ、私と晴彦の距離は縮まらないまま、再び「事件」が起きる。
  • もぐら 1998年オリジナルバージョン
    -
    1巻990円 (税込)
    110万部突破の大人気シリーズ〈もぐら〉は、この本の改稿から生まれた――影野竜司が誕生した幻の書をここに復刻!! 本編とはひと味違うスピード感や荒々しさをご堪能ください。 ある事件を機に警視庁特捜部を辞し、トラブルシューターとして日々を送っている「もぐら」こと影野竜司。売春をさせられている妹を助けて欲しいという依頼の裏に、恐るべき陰謀が。男は命をかけて闘い、命をかけて愛した!
  • もぐら
    3.4
    1~8巻691~859円 (税込)
    かつて警視庁組織犯罪対策部に属していた影野竜司。彼はある事件で相棒と愛する妻、娘を失い表社会から姿を消した――。十年後、竜司は闇社会で“もぐら”と恐れられるようになる。警察には相談できぬ事件を請け負い、暴力を厭わず、超法規的に過激な手段で解決するトラブルシューターとして。悪を憎む孤独なヒーロー、ここに誕生! シリーズ第一弾。
  • モグリ
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    「必ず取りに来るから開けないでほしい」。中華街でひっそりと暮らす“無免許”の外科医・椚田に「謎の手紙」を遺し、ひとりの少年が殺された。少年が中華街に巣食う台湾マフィアのボスの息子だったことを知り、椚田は死の真相に迫ろうとするが、次第に台湾マフィアと大陸マフィアの抗争に巻き込まれていく。抗争の鍵を握るのは「中華街で一番の美人歌姫」が隠し持つ、一枚のディスク。そして、少年が遺した手紙の中身、さらに椚田にモグリの医者として生きる道を選ばせた11年前の事件とは――。幾つもの謎が絡み合う、息もつかせぬノンストップ・ハードボイルドミステリー。
  • もしも俺たちが天使なら
    3.8
    セレブからしか金を獲らない詐欺師・谷川涼一。“ヒモ歴”更新中だが喧嘩は負け知らずの松岡捷。 不始末で警察を追われた元刑事・染井義信。はみだし者三人の前に美しい娘が現れ、「変な男に実家が乗っ取られそう」と助けを求めてきた。 彼女は何者? 怪しい男の背後で動く組織とは? 最高にクールでタフな男たちの、友情と闘いのクライムノベル。
  • もしも土方歳三が検事だったら 処刑殺人事件 連続殺人事件の真相を、検事生命を懸けて究明する。
    -
    【書籍説明】 土方歳三は東京地検の公判部検事である。 刑事部の捜査検事が起訴した連続殺人事件の裁判を担当することになった。 夫が我が子を虐待死させるのを手伝った女、融資先を窮地に追い込んで自殺させた銀行員、 轢逃げ事件をもみ消した大病院の院長、同級生をリンチして殺してしまった女子高校生が、次々と殺された。 ネット上で、「正義の執行者」と名乗る人間が「処刑した」と宣言した。 警察と捜査検事は、「正義の執行者」が野口健司であることを突き止め、逮捕、起訴した。 だが、歳三の鋭い勘は野口の自白に嘘を感じた。 真犯人は他にいる! 歳三は、刑事部に再捜査を求めたが、刑事部長伊東甲子太郎は頑として撥ねつけた。 公判部長の清河八郎も起訴取消しを許可しない。 野口の弁護士山南敬助は情状酌量を求めるばかりで、野口の無罪を主張しない。 歳三は検事生命を懸けて、法廷において真相を明らかにする決意を固めた。 弁護士近藤勇、犯罪心理学者沖田総司らの協力を得て、歳三は検事の使命を果たそうとする。 【目次】 四件の殺人 連続殺人 正義の執行者 サイコパス ネットのヒーロー 再捜査拒否 殺人の動機 処刑宣言 無罪の主張 検察側の証人 プロファイリング 真相究明 秋霜烈日
  • 門司・下関 逃亡海峡
    3.0
    韓国人留学生との浮気を知られた大学講師・篠塚。妻は無理心中を図ろうと部屋に火を放ち焼死。睡眠薬が検出されたことから警視庁捜査一課の十津川警部は篠塚に疑いの目を向ける。葬儀の途中で姿を消し愛人と逃亡を図った篠塚を追う十津川。だが篠塚は警察の追跡を巧みにかわす。韓国への逃亡を阻止しようと必死に追う十津川だが……。
  • 門司・下関 逃亡海峡(十津川警部シリーズ)
    -
    大学講師の篠塚昭夫は、留学生のアン・ミカと浮気をしている。それに気づいた妻は、夫と無理心中をしようと部屋に火をつけ焼身自殺。だが、遺体から睡眠薬が検出され、夫に疑惑が……。十津川警部に容疑の目を向けられた篠塚は、葬儀の途中で姿を消し、愛人と逃亡を図る。警察の追跡を巧みにかわす二人を追い詰める十津川警部たち。決死の逃避行の果て掴んだ驚愕の愛! 長編旅情ミステリー。
  • モスクワ特急
    -
    ウイーンからモスクワに向かう特急ショパン号のコンパートで、日本人画学生・笠原は奇怪なドイツ人と出会った。そしてポーランドからは大学教授の秋枝父娘が乗りこむ。いろんな思惑を抱き西側の人間が共産圏へ旅をするのだ。やがて秋枝の秘匿するマイクロフィルムをめぐり、事態は急変する! 世界の10都市を舞台にした会心のスパイ小説集。
  • 百舌姫事件<新装版>
    3.5
    少年探偵・狩野俊介が 次々に起こる難事件に立ち向かう! 町に須黒魔術団がやってきた。 開幕前の派手なパフォーマンスを街頭でくりひろげる魔術師たちだったが、 宝石店輝美堂の店長・前田達弥は 「須黒魔術団がやってきた町には必ず宝石強盗が起きる」 という噂を聞きつけ、石神探偵事務所に相談に来る。 魔術団は町に伝わる「百舌姫伝説」に材をとったマジックショーを上演するが、 これが後援会社の地元新聞・真実日報社長の逆鱗にふれ、 公演はとりやめになってしまった。 そんな折り、輝美堂からダイヤの指輪が盗まれてしまう。 魔術団のメンバーに容疑がかかるなか、商工会議所会頭の死体が自宅庭の木に串刺し状態で発見された。 それはまるで、百舌姫伝説の“百舌の早贄”と同じ死に方だった。 町を揺るがす怪事件に、狩野俊介と野上探偵が立ち向かう! 書き下ろし560枚の大作ミステリー! ※本作品は、「百舌姫事件」を加筆修正した新装版です。
  • 海老茶娘探偵帖
    -
    昭和初期の女学生が次々に舞いこむ難事件を解決! 傑作ユーモアミステリー  古文の苦手な女子大生・三ノ宮邦子の楽しみは、82歳の今でもカクシャクとした葵お婆ちゃんに古文の手解きを受けながら、名門女子大に通った頃の冒険話を聞くこと。大好きなホームズを原文で読破したお婆ちゃんが影響されて級友3人と結成した、“海老茶娘探偵局”。この探偵局が難事件を次々と解決し、何と鬼の警察からも一目置かれるまでになってしまって…。昭和の良き日の迷推理。ノスタルジックな痛快ロマン。 ●胡桃沢耕史(くるみざわ・こうし) 1925年東京生まれ。府立六中(現新宿高校)、拓殖大学卒。『近代説話』同人。昭和30年、『壮士再び帰らず』(筆名・清水正二郎)で第7回オール讀物新人賞、58年、『天山を越えて』で第36回推理作家協会賞、同年『黒パン俘虜記』で第89回直木賞を受賞。『翔んでる警視正』シリーズ、『旅人よ』、『ぼくの小さな祖国』、『女探偵アガサ奔る』、『ぶりっこ探偵』、『夕闇のパレスチナ』、『闘神』など著書多数。
  • 望月のあと 覚書源氏物語『若菜』
    3.8
    平安の都は盗賊やつけ火が横行し、乱れはじめていた。だが、そんな世情をよそに、藤原道長は「この世をばわが世とぞ思う……」と歌に詠むほど、栄華を極めていた。紫式部はといえば『源氏物語』の人気に困惑気味の日々。そんななか、式部が訪れたあるお屋敷に、道長が瑠璃という謎の姫君を密かに住まわせていることを知る。式部はこの瑠璃姫と道長になぞらえて物語を書きはじめたものの、次第に現実と物語が重なってきて……。瑠璃姫とはいったい何者なのか? 式部が時の権力者に対して仕掛けた雅な意趣返しとは? 『源氏物語』をめぐる謎を解き明かす、平安王朝推理絵巻第3弾!/解説=荻原規子
  • 最も遠い銀河 春夏秋冬 完結四巻セット【電子版限定】
    4.0
    1巻2,750円 (税込)
    白川道のミステリー巨編『最も遠い銀河』全4巻が電子版限定で、合本になって登場! ■『最も遠い銀河<1>冬』 建築家・桐生晴之は焦れていた。名を売るほどの大きな仕事ができていない現実に。最愛の女との約束、そして彼女を死に追いやった男への復讐心。激情を胸に秘め、成功を目指す晴之。だが、小樽署の元刑事・渡誠一郎が、隠し続けた彼の過去に迫る。出会うはずのない二人が追う者と追われる者になった時、それぞれの宿命が彼らを飲み込んでいく――。 ■『最も遠い銀河<2>春』 渡誠一郎は悔いていた。八年前に小樽の海に遺棄された女性の身元を割り出せなかったことを。死体が揚がったのは、愛娘が不運な事故で命を落とした場所でもあった。退官してなお消えない執念は、事件解決への僅かな手がかりから再燃する。そして、名前すらわからぬ一人の男を追い詰めていく。だが、既に誠一郎の肉体は癌に深く蝕まれていた……。 ■『最も遠い銀河<3>夏』 ついに晴之の名前を突き止めた誠一郎。一方の晴之は、大きなチャンスを前にしていた。超巨大企業「サンライズ実業」が極秘で進めるホテル建設のプロジェクト。彼は、金と欲と思惑が渦巻くその企業の中枢に食い込み、設計の仕事を得ようとする。だが、不良時代からの親友が、自らの命を犠牲にして起こした事件が運命を大きく狂わせてしまう……。 ■『最も遠い銀河<4>秋』 信じた友の、命を賭した凶行。晴之の成功は、日陰に生まれ落ちた者たちの悲願に変わった。哀しみと期待を一身に背負い、悲壮な決意で道を切り開く晴之。そして、彼に対して深い理解を示しながらも執拗に追い詰めていく誠一郎。ついに二人が対峙した時、運命は優しく微笑むのか、それとも――。人が人として生きる意味を問う感動巨編、完結!
  • モップの精と二匹のアルマジロ
    3.4
    最先端ファッションでオフィスの清掃人をつとめ、日常の謎も解くキリコ。彼女は越野真琴という地味な女性から、夫の友也の行動を探ってほしいと頼まれた。美形である友也の退社後には、数時間の空白があった。ところが友也が事故に遭い、3年間の記憶を喪失してしまう。その後、彼の身辺にはほかにも不審な出来事が。キリコと大介は、夫婦の絆をめぐる謎に迫るが……。『天使はモップを持って』ドラマ化でも話題!
  • モップの魔女は呪文を知ってる
    3.8
    清掃作業員・キリコが日常の謎をクリーンにする本格ミステリー「女清掃人探偵」シリーズ。小児病棟に入院している子どもたちのあいだで「病棟に魔女がいる」との噂が立ち、新人看護師・さやかがその正体をつきとめようと奔走するが……。深夜のオフィスで、スポーツクラブで、猫のブリーダー宅で、キリコが謎をあざやかに解決!

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  • モテ薬
    3.7
    1巻1,628円 (税込)
    「あの日」から、世界は変わった。 実力派の脚本家が書き下ろした、 愛と欲望渦巻くサスペンスの傑作!! はじまりは、美人研究者による新物質発見の記者会見だった。 だが次々に明らかになる論文不正は、ついに最悪の事態を迎える。 いったい彼女は、絶世の天才科学者か、世紀の悪女か――。 モテ薬は本当にあるのか、論文の不備が示唆するものとは――。 関係者の証言を積み重ねて浮かび上がる衝撃の真実から目をそむけてはいけない! 「一粒の薬が人の心をコントロールする。 この世に、そんな薬が現れたらとしたら いったい私たちはどうなると思いますか?」――本文より 著者略歴… 旺季志ずか(おうき・しずか) 徳島県阿南市出身。立教大学卒業後、脚本家に。テレビドラマ脚本に「特命係長只野仁」「カラマーゾフの兄弟」「ストロベリーナイト」「屋根裏の恋人」「女帝」「佐賀のがばいばぁちゃん」 など多数。また小説『臆病な僕でも勇者になれた七つの教え 』刊行、古事記ミュージカル『天の河伝説』の作・演出、2018年からは吉本坂46メンバーとしてもCDをリリースするなど幅広く活躍。
  • 開署準備室 巡査長・野路明良
    3.3
    1~3巻770~836円 (税込)
    「女副署長」シリーズの著者が贈る新警察小説 事件は新庁舎で起きている! 元白バイのエース・野路が前代未聞の大犯罪に挑む! 巡査長野路明良は、「開署準備室」の総務担当に配された。姫野署開署に向け、最終確認を行なう臨時部署だ。 彼は白バイ隊のエースだったが、怪我で異動になり、自棄になっていた。準備も終盤となり、突如、不審事が。 発注外の大型什器の搬入、防犯カメラの誤作動……さらには野路の警察学校時代の恩師が襲われ――開署目前に一体何が? 警察の威信をかけ、野路の反撃が始まる!
  • 元人気アイドル・紅林真紀の事件簿(1) 函館・追憶の殺人海峡
    -
    1~3巻495円 (税込)
    青函連絡船に秘められた想い出が、連続殺人を呼ぶ!  1億2000万円を持って失踪した夫のことで相談にのってほしい、と友人の塚田夢子に頼まれ、函館にやってきた元アイドルスター紅林真紀。その彼女が、函館港に浮かんだ絞殺死体の第一発見者になってしまう。被害者は失踪中の塚田の知り合いで、額に奇妙な数字が記されていた。さらに数日後、東京湾の運河から塚田の水死体が見つかり、額に同じような数字があった。東京と函館をつなぐ連続殺人に隠された真相を、真紀が追う。だが、第三の殺人事件が起こったあと、犯人らしき男は密室の中で自殺してしまった…。  芸能界を引退した元人気アイドルが活躍する旅情ミステリー、第1弾! ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
  • 元町クリーニング屋 横浜サンドリヨン ~洗濯ときどき謎解き~
    値引きあり
    3.4
    洗濯日和は謎解きを!横浜でクリーニング屋を営む天才クリーニング師・更紗のシミから始まるミステリー。 服もココロも謎も、全部きれいに致します! 横浜・元町でレトロな老舗クリーニング屋『横浜サンドリヨン』を営む天才クリーニング師・白石更紗は、どんなシミも落とし、あらゆる修繕をこなす服のお医者さん。 普段はおっとり天然な更紗だが、ひとたび衣類のことになると「服が泣いています」と人が変わったように服に感情移入してしまう。 ある日、そこに探偵・不破がコートを持ち込むと、更紗は服に付いたシミなどから彼の行動や性格、暮らしぶりを見抜き……? 脱いだ服には、必ず着ていた人の痕跡がある――。縫い目やほつれ、かつてのクリーニング師が使ったという糸文字などから事件を読み解く、更紗&不破の名コンビの爽やか洗濯ミステリー!!完全犯罪は、シミにご注意を。
  • 黒面の狐
    4.1
    あの真っ暗闇の奥から、何かが私を凝っと覗いている! ホラーミステリーの旗手による新シリーズ、ここに開幕。 戦後まもない混乱期。 主人公の物理波矢多(もとろい・はやた)は満洲の建国大学から日本に帰国し、足の向くままに北九州の炭鉱で炭坑夫となって働き始める。 波矢多は同じ炭鉱で働く美青年・合里光範(あいざと・みつる)と意気投するが、彼もまた朝鮮人の友を過酷な労働に従事させた過去に罪悪感を負っていた。 やがて同室の合里が落盤事故で坑道に取り残されたのを皮切りに、炭坑夫が次々と自室で注連縄で首を括るという、不気味な連続怪死事件に遭遇する。 現場からはいつも、黒い狐の面をかぶった人影が立ち去るのが目撃され……。 敗戦に志を折られた波矢多は、相次ぐ変死体と“狐面の女”の謎を解けるのか。 細密な炭坑の描写の中から、じわじわと迫ってくる恐怖と連続する密室殺人の謎。 本格ミステリとホラーの魅力を併せ持った、著者の本領発揮の傑作長篇。 解説・辻真先
  • 戻り川心中
    4.0
    大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に追いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。岳葉が真に愛したのは? 女たちを死なせてまで彼が求めたものとは? 歌に秘められた男の野望と道連れにされる女の哀れを描く表題作は、日本推理作家協会賞受賞の不朽の名作。耽美と詩情――ミステリ史上に輝く、花にまつわる傑作5編。

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  • モナリザの微笑
    -
    1巻495円 (税込)
    かつてレオナルド・ダ・ヴィンチは、二枚の連作としてモナリザを描いた。一枚目は有名な「微笑のモナリザ」。そして、その対として描かれたのが二枚目のモナリザと言われている「悲しみのモナリザ」。失われた「二枚目のモナリザ」を巡って捲き起こされる危険な人物相関。虚々実々の駆け引きの末に、美の女神が微笑みかけるのは、誰なのか? フジテレビ系列にてドラマ化された長編サスペンス。「電子版あとがき」を追加収録。 ●斎藤純(さいとう・じゅん) 小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。
  • モニタールーム
    3.6
    月収100万円という破格の仕事を見つけた徳井。その仕事内容とは、刑務所の地下のモニタールームで、いくつものモニターを見るという簡単なものだという。不審に思いながら、ひとつ目のモニターをのぞき込んだ徳井が見たモノとは、無数の地雷で隔絶された地帯に住む少年少女たちの姿だった! そして別のモニターには、牢獄に入った中年の女性の姿が映し出されており――!? 山田悠介が放つ最高の絶対不可能ゲーム!
  • モノクローム
    3.4
    1巻1,408円 (税込)
    母子家庭で育ち、幼いときに母に捨てられた少年・慶吾。孤独の中で囲碁に打ち込む慶吾の姿を、写真部の香田のカメラがいつも捕らえていた。香田の屈託ない態度のおかげで徐々に心を開いた慶吾は、それまで避けて通ってきた母の家出の理由と向き合おうとするが……。囲碁を通じて自分を取り戻す青春ミステリ。
  • モノクローム・レクイエム
    5.0
    ネット上で奇妙な体験談を買い取る「怪譚社掲示板」という掲示板がある。深夜、に住む女子大生が隣家の窓に戦時中の防空頭巾姿の人が火中で苦しむ姿を見た…。奇妙な出来事の背後には犯罪が隠れている。その謎を警視庁の特別捜査対策室・が解明する(「火中の亡霊」)。ほか、警視庁の特別捜査対策室五係と、「怪譚社」が絡む不思議な事件。全五話の本格ミステリ連作短篇。
  • 物の怪
    3.7
    鬼払いの秘祭を取材するため、植物写真家の猫田夏海は、生物の知識に精通した<観察者(ウォッチャー)>鳶山久志らとともに、瀬戸内に浮かぶ現代アートの島――悪餌(おえ)島を訪れた。その夜、ご神体として“鬼の腕”が収められた神社で、神事の準備をしていた女性が宝物の刀で惨殺される! 洞窟に潜む羅刹の正体を、生物探偵が解き明かす! 異才・鳥飼否宇の真骨頂!!
  • モノマネ芸人、死体を埋める
    3.5
    モノマネ芸人・マネ下竜司こと関野浩樹は、往年の名投手・竹下竜司のモノマネ一本で生計を立てている。竹下本人に気に入られ、酒のお供をすれば小遣いも貰えて、順風満帆な芸人生活……のはずだった。竹下が人を殺してしまうまでは! 罪がバレたら自分も失業! 窮地に陥った浩樹はスコップを握る。その苦闘ぶりに同情&爆笑&戦慄必至の喜怒哀楽全部入り傑作サスペンス!
  • 模倣の殺意
    3.7
    七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版!

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  • 模倣密室 新装版~黒星警部シリーズ5~
    -
    埼玉県のとある地域で、女性が次々と猿に襲われる事件が発生。捕獲に出撃して疲弊する黒星警部のもとに、不可解な密室事件が飛び込んできた――。(表題作) 豪邸、旧本陣の離れ家からゴーストマンションまで、数々の「密室」で起こる事件に、推理小説マニアの“迷警部”黒星が挑む! 古今東西のミステリーに詳しい著者ならではの傑作が、加筆修正のうえ新装版で登場。
  • 紅葉坂殺人事件
    -
    雨の横浜・紅葉坂で、貿易会社の社長が殺された。しかも十日ほど前にはこの社長の出張先名古屋で、車から二千五百万円が強奪されていた。容疑者は身近の部下にかけられた。しかしルポライター浦上は、別に真犯人がいると信じる。調べるうち、謎が次々と!横浜、名古屋、福岡、秋田等を結ぶ秀作。
  • 紅葉の下に猫がいる
    -
    飛騨・白川村の廃寺『照恋寺』に住みつき、多数の女性信者をもつ僧侶・恋風が、突如、失踪した。庫裡などの建築代金、九千六百万円の借金を残して――。手形の裏書きに「浪江仏具店」の銀行印を捺していた女事務員も蒸発。知らぬ間に、莫大な借金を抱えた仏具店の浪江要一郎は、赤かぶ検事に助けを求めるが?――表題作ほか、人間味あふれる法廷推理2編を収録。
  • 紅葉の死美人屋敷
    -
    1巻330円 (税込)
    鬼山刑事課長は都心から多摩の田舎警察に転勤になり出世レースから脱落したと自覚した。 赴任先に難事件「紅葉屋敷女性死体遺棄事件」が時効を控えて捜査に焦燥感を持った。ベテラン刑事と若手の刑事に専従捜査をさせたが埒があかず、自分も内密に霊能者によるオカルト捜査をしたが無駄だった。 そんな中、死体の第一発見者の老人が、アル中による妄想から被害者が自分の娘だと信じ込み、秘儀で娘の魂を火葬して弔うと物騒なことを言うので、監視警戒させたが地獄絵の結末が待っていた。

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  • モモトラ事件簿 ~探偵様との熱い夜~(上)
    -
    超一流大学で起こった殺人事件。その裏に隠された秘密とは…? 世界で10本の指に入る大企業・サクラグループのお嬢様・桜小路百花と、クールな切れ者探偵・虎之助が繰り広げるどたばたミステリー!
  • 桃ノ木坂互助会
    4.2
    厄介事を起こすのは、いつだってよそ者だ。七十歳の光太郎は憤慨していた。われわれが町を守らなくては――。そこで互助会の仲間たちと手を組み、トラブルを起こす危険人物を町から追い出し始める。その手段はなんと嫌がらせ!? 老人だからこそできる奇想天外な作戦はなかなか好調に思えたが……。大家と揉めていた男を次なるターゲットに決めたことから、事態は思わぬ方向へと動き始める。【解説】東えりか
  • モモンガの件はおまかせを
    4.0
    お馴染みの楓ヶ丘動物園の飼育員たち――大型哺乳類担当の僕(桃本)、げっ歯類担当の七森さん、ツンデレ獣医の鴇先生、そしてカルト的人気、爬虫類担当の変態・服部くん――が、動物にまつわる謎を解き明かす、人気ミステリーシリーズ最新刊! ・楓ヶ丘動物園飼育員たちが休日にバーベキュー、僕と服部くんは買出しに出かける。犬の散歩をしている男に道を訪ねたのだが、連れていた柴犬の様子に僕は不審を抱く。(「いつもと違うお散歩コース」) ・七森さんに憧れるボランティア少年長谷井君の友人・今成君の家猫スコティッシュフォールドのトビーが男に連れ去られたという。トビーは夜帰ってきたのだが、オートロックで密室の家に男はどうやって侵入し、トビーを連れ出したのか?(「密室のニャー」) ・飼育員メンバーの面々が警察署から連れ立っての帰り道、僕の頭部にフクロモモンガが飛来してきた。どうも古いアパートの二階から逃げたらしいのだが、部屋の様子がおかしい。ドアを開けたところ、そこには部分的にミイラ化した死体が……。ケージもあり、ここで飼われていたことは間違いないのだが、いったい誰が何の目的で死体のある部屋でモモンガの世話をしていたのか?(「証人ただいま滑空中」) ・体長は最低でも1メートル、体重も最低50キロという謎の大型生物が山の集落に出現。その「怪物」を閉じ込めたと聞いて向かった廃屋はもぬけのからだった。「怪物」はどうやって抜け出したのか?考え込んでいた鴇先生の顔が蒼ざめる……。(「愛玩怪物」) 【目次】 第一話 いつもと違うお散歩コース 第二話 密室のニャー 第三話 証人ただいま滑空中 第四話 愛玩怪物
  • モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵
    3.5
    舞台は私立女子校。腕貫探偵が導く真相は――学校関係者が連続死。新任講師・住吉ミツヲは混沌とする記憶を抱えたまま事件に巻き込まれていく。彼は同僚の妻を殺してしまったらしいのだが……。封じられた記憶の鍵を握るのは魔性の女性事務員なのか? 交錯する時間軸と人間関係に惑うミツヲを救うため、愛くるしい女子高生、ド派手な女大富豪、腕貫着用の公務員――三人の個性派探偵が集結。幻惑の舞台が開演する!

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  • 森江春策の災難 日本一地味な探偵の華麗な事件簿
    -
    日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞ダブル受賞記念 緊急出版決定! 小説も戯曲もパロディも! 名探偵森江春策の蔵出し傑作選! 《森江法律事務所》にかかってきた敏腕女性検事・菊園綾子からの電話は、花村カオルという札付きのワルが身辺をかぎ回っているようだから気をつけろと警告するものだった。その数分後、コート姿の怪しい人物が《森江法律事務所》に入ってゆき、直後に死体で発見される。果たして、森江春策の事務所でいったい何が起きたのか? 一風変わった犯人当てである表題作をはじめ、森江春策がヘンリー・メリヴェール卿と共演する「密室法廷」や神津恭介、星影龍三とともに密室について語り合う「架空座談会」、鉄人28号の物語世界へと読者をいざなう「寝台特急あさかぜ鉄人事件」、舞台劇の脚本として書き下ろされた「探偵が来なけりゃ始まらない――森江春策、嵐の孤島へ行く」など、日本一地味な探偵・森江春策が活躍する十三編の異色な事件簿! 「年譜・森江春策事件簿〔第二版〕」も特別収録!

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  • 森下雨村 小酒井不木~ミステリー・レガシー~
    -
    1920年創刊の「新青年」は、江戸川乱歩をはじめ数多くの作家を輩出した名雑誌であり、初代編集長の森下雨村は日本の探偵小説の生みの親と称される。その雨村が作家として見出した小酒井不木も専門の医学研究に材をとった、すぐれた評論や小説を著し、現代ミステリーの源流となった。この両者の“遺産”ともいえる傑作長短編を収録した読み応え充分の一冊!
  • 森に願いを
    3.9
    深呼吸したくなる。涙と希望の光が差す〈読む森林浴〉ミステリー。森に迷い込んだ人々の心温まる出会いの物語。 いじめ、進学、就職、恋愛、不治の病……それぞれに人生の悩みを抱え、希望を失った人々。彼らが迷い込んだ街中の広大な森の中に、その青年はいた。能天気に見える森番の青年が語りかける言葉は不思議な力で彼らの心に届く。ふれあいの先にある彼らの運命は。そして、森と青年に隠された禁断の秘密とは――驚きと感動に満ちた、希望のミステリー。解説/青木千恵
  • 杜の都殺人事件
    3.0
    青葉繁る杜の都、仙台。妻と一緒に写っていた謎の男の死に、妻の過去に疑問を持つ夫。父の事故死に不審を抱く美人カメラマン池野真理子。二つの事件が一つに重なった時……トラベルミステリの傑作。
  • 森博嗣短編選集2冊合本
    -
    森博嗣自選短編集『僕が秋子に借りがある』、森博嗣シリーズ短編集『どちらかが魔女』を合本でおとどけします! ◆収録作品1:『僕が秋子に借りがある』 初めて秋子に会ったのは、大学生協の食堂だった。ちょっと壊れている彼女と授業をサボって出かけ、死んだ兄貴の話を聞かされた。彼女が僕にどうしても伝えたかった思いとは?  胸が詰まるラストの表題作ほか、「小鳥の恩返し」「卒業文集」など、文学的な香りが立ちのぼる、緻密で美しい13の傑作短編集。 ◆収録作品2:『どちらかが魔女』 西之園家のキッチンでは、ディナの準備が着々と進んでいる。ゲストは犀川、喜多、大御坊、木原。晩餐の席で木原に続き、大御坊の不思議な体験が語られた。その謎を解いたのは――(表題作)。ほかに「ぶるぶる人形にうってつけの夜」「誰もいなくなった」など、長編シリーズのキャラクタが活躍する8編を収録。
  • 死体置場(モルグ)の舞踏会~西連寺剛の事件簿~
    -
    妻の依頼で不倫中の夫を尾行していた私立探偵・西連寺剛は、当の夫・桑原にあっけなく見破られて面食らう。そればかりか愛人のマンションに同行を求められ、その愛人は殺されていた。しかもそれは、妻であるはずの依頼人だった!(「砂時計」)。西連寺は、男と女の事件の真相をクールに浮き彫りにしていく……。ミステリーの名手の傑作探偵小説、ここに復活!
  • モルダウの重き流れに 【五木寛之ノベリスク】
    -
    私は取材でチェコにいた。大手広告代理店の嘱託カメラマンとして。前年に起きた「ソ連侵攻」の傷跡を目にしながら、市原という旧友とチェコの自由化をめぐる談義に花を咲かせた。プラハに入って3日目、ダンス・ホールのようなクラブに入り、そこで見つけた美しい娘を写真のモデルにしようと目論む。するとそばにいた青年が通訳を買って出た。私は青年の申し出を受け入れ、彼らと店を出ることにするが、二人の正体は……。
  • モルフェウスの領域+アクアマリンの神殿【2冊 合本版】
    -
    『モルフェウスの領域』 桜宮市に新設された未来医学探究センター。日比野涼子はここで、治療方法の確立を待つべく「コールドスリープ」技術により眠りについた少年の生命維持業務を担当している。だが、少年が目覚める際に発生する重大な問題に気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する。人間の尊厳と倫理を問う、最先端医療ミステリ! 『アクアマリンの神殿』 長い“眠り”から目覚め、未来医学探究センターに独りで暮らすアツシ。彼は正体を隠し学園生活を送る一方、深夜には秘密の業務を行っていた。それはセンターで眠る“女神”を見守ること。だが過酷な運命が次々と彼を襲い――。先端医療の歪みに挑む少年の成長を瑞々しく描き、生き方に迷うすべての人に勇気を与える青春医療ミステリ! ★豪華電子版特典付き! 【電子書籍・共通あとがき】 【著作解説】電子版あとがき『モルフェウスの領域』『アクアマリンの神殿』 【関連小文】1 「自作解説『モルフェウスの領域』」 初出『ジェネラル・ルージュの伝説』 【関連小文】2 「はるかなる南アフリカ 前編 危険なヨハネスブルグとクルーガー国立公園」 【関連小文】3 「はるかなる南アフリカ 中編 来た、見た、負けた、ダーバン・ナイト」 【関連小文】4 「はるかなる南アフリカ 後編 麗しのケープタウン」  付録1【海堂尊・全著作リスト】 付録2【作品相関図】 付録3【桜宮年表】 付録4【「桜宮サーガ」年代順リスト】 付録5【「桜宮サーガ」構造】 付録6【「海堂ラボ」登場人物リスト】 付録7【関連小文索引】 ※本書は電子書籍『モルフェウスの領域【電子特典付き】』と『アクアマリンの神殿【電子特典付き】』を1冊にまとめた合本版です。各書に収録された電子特典も本合本に収録されています。
  • モルフェウスの領域【電子特典付き】
    3.7
    桜宮市に新設された未来医学探究センター。日比野涼子はこの施設で、世界初の「コールドスリープ」技術により人工的な眠りについた少年の生命維持業務を担当している。少年・佐々木アツシは両眼失明の危機にあったが、特効薬の認可を待つために5年間の“凍眠”を選んだのだ。だが少年が目覚める際に重大な問題が発生することに気づいた涼子は、彼を守るための戦いを開始する。人間の尊厳と倫理を問う、最先端医療ミステリ! ★豪華電子版特典付き! 【電子書籍・共通あとがき】 【著作解説】電子版あとがき『モルフェウスの領域』 【関連小文】1 「自作解説」 初出『ジェネラル・ルージュの伝説』 【関連小文】2 「はるかなる南アフリカ 前編 危険なヨハネスブルグとクルーガー国立公園」  【関連小文】3 「はるかなる南アフリカ 中編 来た、見た、負けた、ダーバン・ナイト」  【関連小文】4 「はるかなる南アフリカ 後編 麗しのケープタウン」  付録1【海堂尊・全著作リスト】 付録2【作品相関図】 付録3【桜宮年表】 付録4【「桜宮サーガ」年代順リスト】 付録5【「桜宮サーガ」構造】 付録6【「海堂ラボ」登場人物リスト】 付録7【関連小文索引】
  • もろこし銀侠伝
    3.8
    南宋時代の中国、臨安。食べ物や飲み物に至るまで刺客への警戒を怠らなかった李小遊が、猛毒にあたって死んだ。唯一毒味をしなかった薬のせいに違いないと、薬屋を営む蒲半仙は囚われの身となってしまう。ひとり残された娘の蒲公英が悲嘆にくれていると、かねて店に出入りしていた雲游という男が「心配するな。無実を証明すればいいのだ」と力づける。かくして九歳の少女と不思議な力を持つ老人の真犯人捜しが始まった――第三回ミステリーズ!新人賞受賞作「殺三狼」など、四編を収録。虚実ないまぜの中華世界で義に生き悪を挫く好漢“銀牌侠”を軽やかな筆致で描くミステリ連作集。

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  • もろこし紅游録
    3.6
    三皇五帝のひとり黄帝が造った銀牌は何千年も受け継がれてきた天下御免の証、これを持つ侠客の前には皇帝の勅命とて無力である。仙人めいた老人かと思えば若き豪傑であったり、はたまた美しい少女であったりする“銀牌侠”は、明晰な頭脳と無敵の武術を具えた謎の存在として、今日も旅の空で弱気を助け強きを挫く。蘇州では饅頭の売り上げを奪われかけた十歳の少年を助けてやり、お礼をしたいからと家に誘われたところが……。第3回ミステリーズ!新人賞受賞作「殺三狼」に始まった“銀牌侠”伝説、戦国から民国時代の中国を舞台に描く第2集。

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  • もろこし桃花幻
    3.4
    時は元末。世情不安の折から陶華は科挙受験を断念し、蜀への帰路を辿っていた。従者とはぐれ路銀乏しく道のり遠く、途方に暮れる陶華に声をかけたのは、愛くるしささえ感じさせる不思議な女道士。続いて二人の行者、こましゃくれた少女、後ろ暗そうな商人、人の好さそうな侠客、と道連れが増えていく。やがて桃源郷かと見まがうばかりの農村に行き着き、宿を求める。ところが旅の疲れを癒す間もなく一行の世話係が殺され、村人が多数遺体となって見つかるという事態に発展。陶華らの中に下手人がいるはずだと、詮議が始まって……。『銀侠伝』『紅游録』に続くシリーズ第3弾、初の長編で登場。

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  • モロッコ水晶の謎
    3.5
    とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生! 邸内にいた十人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は……。犯罪学者・火村が超絶論理で謎に挑む表題作ほか「助教授の身代金」「ABCキラー」「推理合戦」を収録。本格推理の醍醐味に満ちた〈国名シリーズ〉第8弾。
  • モンスター
    4.0
    1巻1,782円 (税込)
    「あなたはどのように育ち、誰に愛され、誰に愛されなかった。そして誰を愛そうとした。 あなたは何と言った。あなたの最後の言葉は何だったのだ。」北海道の道東、長閑な町の高校で校長の殺人事件が発生した。寒別署の村雨と加賀が捜査を開始する。辿り着く、殺人犯の悲しい生い立ち。なぜ殺人を犯すのか。……そして、哀しくも救いのラスト。 道警、道教委を揺るがした裏金問題、教師の過酷な現実、苦悩と喜び。高校教師歴35年の著者が、全国の先生に捧げる鎮魂の書。
  • モンスターズ
    3.0
    この世で一番恐ろしいものは――もう一人の自分。ドッペルゲンガーに出会った男は、身の毛もよだつあることに手を染める(「もう一人の私がもう一人」)。ヒトラーが人体実験を繰り返していた、ナチス・ドイツのオカルト研究施設。ある日、謎の包帯男が潜入するが……(表題作)。ゴージャスな6つの中・短編集。(講談社文庫)
  • Monster Child(モンスター チャイルド) 第一回
    -
    1~4巻275円 (税込)
    大阪淀川河川敷で次々と起こった異常な事件。いずれも被害者の身元が判明できず、大阪府警捜査員たちは苦慮する。府警少年課に勤務する万条忠人は、天神橋筋六丁目から少し路地に入った『繁昌亭』という店の常連で、毎日のようにその店に通っていた。そんな時――。
  • モンスターの花嫁
    5.0
    女子大生・塚川亜由美はレポートの提出期限に遅れ、担当教授の自宅までレポートを持参することになった。亜由美が教授の家を訪れていたちょうどその時、教授の孫娘が何者かに襲われ、大怪我を負わされてしまった! 亜由美の目撃証言から無口な独身男性・唐山が疑われ、唐山は近所の住民たちから嫌がらせを受けてしまう。責任を感じた亜由美は、刑事・殿永の依頼で潜入捜査をすることになるが――。大人気〈花嫁〉シリーズ第16弾!
  • 悶絶禅師
    -
    1巻495円 (税込)
    殺人を含む前科三犯の元極道・村井法源は、いまや家業を継いで禅寺住職の座に収まっている。彼は特養老人ホームの完成を心待ちにしていた。憧れの女性・神代彩果が病身の母親と共にやってくるからだ。しかし、甘い夢は泡と消えた。施工業者が倒産してしまい、建設費融資を当てにした素封家・浜本も三億円を持ったまま失踪中だった。浜本の行方捜しを始めた法源は、彼が公共事業の口利屋・飯沢の借金保証人だったことを知る。だが、その飯沢は大物政治家の元秘書を惨殺し、自らの命を絶っていた。事件の背後には、公共事業に巣くう魍魎たちの影が。法源はカネの匂いを嗅ぎつけた……。痛快無比の娯楽アクション。 ●広山義慶(ひろやま・よしのり) 1935年大阪生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
  • 問題物件
    3.7
    大島不動産販売に入社した若宮恵美子は、前社長の遺児で難病に苦しむ大島雅弘の世話係となるも、突然異動を命じられる。そこは現社長の高丸が、雅弘を追い落とそうと画策して新設した、クレーム対応専門部署だった。途方に暮れる恵美子の前に、探偵を名乗る男・犬頭光太郎が現れて……。次々押しつけられる難題を、破天荒に解決するユーモアミステリーの傑作!
  • モンドラーゴの神
    -
    アメリカは各州に高度な自治権が存在しており、とくに警察機関は奴隷制度の時代から独自の牙城を築いてきた。 西海岸サウス管区・強盗殺人課のジョン・ワイズバーグ刑事はそのギャングのような風貌で麻薬の売人たちから金の取り立てにいそしむ。そしてその金を離婚した妻への慰謝料と養育費にあてていた。 そんなある日、女子大生猟奇殺人事件が管内で発生する。被害者からは「モンドラーゴの神よ、我に永遠の魂と命を」と書かれたメッセージが見つかった。 すぐに事件を解決できると高を括る刑事たちだったが、なんの手がかりもないまま第二、第三の犠牲者を生んでしまう。被害者たちの共通点がまったく見あたらずに捜査は難航するのだった。 ジョンはチカーノギャングに命を狙われているうえ、収賄の嫌疑がかけられて内務調査室の捜査が迫っていた。 二転三転する連続猟奇殺人事件はわずかな手がかりを糸口に予期せぬ展開を迎える。最後にジョンが目にする光景とは。そして「モンドラーゴの神」が意味するものとは──。
  • モンローが死んだ日
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    サンデー毎日連載時から圧倒的反響!! 愛した男は誰だったのか―― 現代人の心の襞の奥底に踏み込む、濃密な心理サスペンスの誕生。 なぜ生きるのか? なぜ愛するのか? 人が他者を、自らを支えきれなくなった時代、「生と性」の意味を問い続けてきた著者が贈る、渾身の感動長編! 孤独の中を生きてきた男女が辿りついた場所とは―― 幸村鏡子は、長野県軽井沢の外れにある花折町で小さな文学館の管理人兼案内人の仕事をしながら独りで暮らしている。 夫を亡くしてから心身のバランスを崩していた鏡子は、町内の精神科クリニックで高橋智之医師の診療を受けはじめる。やがて鏡子と高橋医師は恋に落ちるが、高橋医師は突然姿を消してしまい……。
  • モーニングショー殺人事件
    -
    新宿区Y警察署捜査課の志水俊之刑事は、茶の間でテレビの生放送番組「モーニングショー」を見ていた。今日は、番組の呼び物企画「懐かしのご対面」に人気歌手・里見比沙子が出る。この企画は、タレントの昔の友人・知人を出場させ、本人同士を対面させる。カーテンに遮られた対面者を、タレントがいくつかのヒントで当たりをつけていくという趣向だ。ヒントが進むにつれ、比沙子は動揺の色を濃くする。カメラは遠慮なく、その表情を映し続けた。短いファンファーレののち、カーテンが開き、対面者の須賀井幸枝が現れた。幸枝はニッコリと笑い、ジュース瓶を口に当て、ゴクリと飲んだ。が、次の瞬間、絶叫をあげ苦悶にゆがんだ表情を見せた。衆人環視の、いわば密室状況での“自殺”だった! その頃、幸枝の夫の隆も控え室で…。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。

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