検索結果

  • 日本原爆開発秘録
    3.8
    戦時下で秘密裡に進められていた「ニ号研究」「F号研究」という日本の原爆製造計画。戦局の挽回を期し、軍部が命じて科学者の叡智を集めた研究の全貌とは……。昭和史研究の第一人者が、膨大な資料と関係者への貴重なインタビューをもとに、戦後、原発立国へと舵を切った日本の「原子力前史」を繙き、現代との因果を詳らかにする。『日本の原爆─その開発と挫折の道程』改題。
  • 二・二六事件蹶起将校 最後の手記
    4.0
    昭和11年2月26日、青年将校たちに率いられた約1500名の兵士は、首相官邸、警視庁などを占拠し、高橋是清大蔵大臣ら三人の要人を暗殺した--これが日本近代史上、最大のクーデター、二・二六事件である。 青年将校たちは何を思い、決起したのか。事件から72年後、獄中手記「二・二六事件日本革命史」が発見された。決起将校の中心人物・安藤輝三から依頼され、みずからも決起に参加した当時42歳の予備将校が見た激動の四日間が、そこには詳細に記されていた。 昭和史研究家の第一人者、保阪正康氏の長文の解説つき。
  • ナショナリズムの克服
    3.7
    在日の立場から、長年、「日本」について鋭い批判と分析をつづけてきた姜尚中と、オーストラリア在住の国際的博奕打ちで作家の森巣博という、異色の対談が実現しました。テーマは1990年代以降、日本に吹き荒れている、ナショナリズムの嵐です。第一部で、日本型ナショナリズムの歴史を通観。第二部で、グローバル化によって変質する国民国家像と、国境なき後の世界の未来について、刺激的な意見交換を繰り広げます。国家とは何か、民族とは何か、故郷とは何か。本書は、ナショナリズムを理解し、何者をも抑圧しない生き方を模索するための入門書です。【目次】第一部 ナショナリズム・自由をめぐる対話――東大教授、豪州博奕打ちに会いに行く/序章 石原慎太郎の「中国人犯罪者民族的DNA」発言を容認してしまう空気は何か?/第一章 姜尚中教授の特別課外授業スタート! 講座名はズバリ、「日本ナショナリズム小史」/第二章 知られざる在日韓国・朝鮮人二世の青春――経済ナショナリズム体制下の、姜尚中の個人的体験/第二部 グローバリズム・故郷をめぐる対話――豪州博奕打ち、東大教授に会いに行く/第三章 知られざる和製イージー・ライダーの青春――グローバリズムの渚における、森巣博の個人的体験/第四章 民族概念をいかに克服するか/終章 無族協和を目指して/あとがき/人物・用語解説/推薦図書、厳選二十一冊!
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント
    3.7
    政治も経済も未曾有の混迷期にある現在、私たちは「リーダーシップ」という古くて新しい問題を、問い直す必要がある。安全保障の激変期における政治家とは? 金融崩壊後の市場で持続可能な成長を実現し得る経営者とは? 明確なビジョンを示す上司とは? 本書は、古今東西の政治家や歴代の日本の首相に言及しつつ、悩める時代を突き抜ける「7つのリーダー・パワー」を提言する。韓国元大統領にしてノーベル平和賞を受賞した金大中氏との対談も収録。指導者不在が叫ばれる日本社会で、現代を代表する政治学者が思い描く、理想のリーダー像とは? 【目次】はじめに 私はリーダーになるのが怖かった/第一章 カギは「半歩前」だ――そろそろニュー・モデル/第二章 あなたも「リーダー」になれる?――リーダーシップ・ビジネス篇/一 多少、肉食系がいい/二 姜尚中流「七つのリーダー・パワー」/第三章 「見てるだけ」ではダメです――リーダーシップ・政治篇/一 何だったのか、「小泉劇場」/二 土壌を作ろう、参加しよう/第四章 【対談】幸いなる邂逅――アジアのリーダー、金大中氏に聞く/終章 歴史と勝負する――「責任力」もしくは「信じる力」/おわりに
  • デモクラシーの冒険
    3.6
    1100万人を超える人類史上最大の反戦運動もむなしく、アメリカとその同盟国は、ついにイラク攻撃に乗りだします。デモクラシーを高らかに謳いあげる国々による圧倒的な暴力は、人々の意志が政策に反映されることのない絶望的な光景を、かえって浮き彫りにしました。果たして、政治はひと握りの人間によって決定され、他の者たちは粛々とそれに従うほかないのでしょうか? 本書では、世界的に進行するデモクラシーの空洞化を多角的に分析しながら、私たちの政治参加の可能性を探ります。日豪屈指の知性による、深くて鋭い盛りだくさんの対話劇。「イラク戦争以後の民主主義入門書」を片手に、いっしょに考えてみませんか? 【目次】序章 ヤギさん郵便、あるいはデモクラシーの議論への誘い/第一章 デモクラシーの空洞化――冷戦構造崩壊後、自由は勝利し、それによって自由な選択肢はなくなった/第二章 グローバル権力の誕生小史・第二次大戦後50年――国家と企業の癒着、民営化/第三章 政党、世論、ポピュリズム――デモクラシーのブラック・ボックス/一 政党をめぐるおしゃべり/二 世論をめぐるおしゃべり/三 ポピュリズムをめぐるおしゃべり/第四章 直接民主主義と間接民主主義――デモクラシー思想の歴史と「外国人」/第五章 間奏曲「月夜の対位法」――デモクラシーは酸素なんだよね/第六章 ふたたび「暮らし」のなかへ――今、私たちに何ができるのか/一 想像力を奪うものへの抵抗/二 グローバル権力と、内なる無力感への抵抗/あとがき/人物・用語解説/みんなでつくるデモクラシー・マニフェスト
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる
    3.7
    【電子特別版・カラー画像多数収録!】伊集院静氏、落合恵子氏、千住博氏推薦! ドイツ留学中の著者は、500年前のデューラーの<自画像>から啓示を受けた。「私はここにいる。お前はどこに立っている?」。絵の中の同じ28歳の男は、鬱々とした内面の森をさ迷う在日の青年に、宿命との対峙を突きつけたのだ。30年後、人気美術番組の司会を務めた著者は、古今東西の絵画や彫刻の魅力を次々に再発見していく。ベラスケス、マネ、クリムト、ゴーギャン、ブリューゲル、ミレー、若冲、沈寿官――。本書は「美術本」的な装いの「自己内対話」の記録であり、現代の祈りと再生への道筋を標した人生哲学の書でもある。※電子版に収録されている画像は紙の書籍のものとは一部異なります。【目次】はじめに わたしたちは今、どこにいるのか/第一章 おまえはどこに立っている アルブレヒト・デューラー《自画像》、ディエゴ・ベラスケス《女官たち》《ドンセバスチャン・デ・モーラ》、エドュアール・マネ《オランピア》、イワン・クラムスコイ《忘れえぬ人》ほか/第二章 生々しきもの ギュスターヴ・クールベ《石を砕く人》《世界の起源》、エドュアール・マネ《草上の昼食》ほか/第三章 エロスの誘い グスタフ・クリムト《ダナエ》、エゴン・シーレ《縁飾りのあるブランケットに横たわる二人の少女》、ポール・ゴーギャン《かぐわしき大地》ほか/第四章 白への憧憬 白磁大壺、長谷川等伯《松林図屏風》、純白のチマ・チョゴリほか/第五章 不可知なるもの マーク・ロスコ《シーグラム壁画》、パウル・クレー《想い出の絨毯》ほか/第六章 死と再生 ピーテル・ブリューゲル《死の勝利》《バベルの塔》《絞首台の上のカササギ》ほか/第七章 生きとし生けるもの 伊藤若冲《群鶏図》《貝甲図》、熊田千佳慕《メスを求めて》《恋のセレナーデ》《天敵》ほか/第八章 祈りの形 アルブレヒト・デューラー《祈りの手》、円空《尼僧》、ジャン=フランソワ・ミレー《晩鐘》ほか/第九章 浄土的なるもの 与謝蕪村《夜色楼台図》、ジャン=フランソワ・ミレー《春》、犬塚勉《暗く深き渓谷の入口I》ほか/第一〇章 受け入れる力 ルーシー・リーの白釉の陶器、ハンス・コパーのキクラデス・フォームの陶器、沈寿官《薩摩焼夏香炉》ほか/おわりに ここで生きる――デューラー《メレンコリア・1》に寄せて アルブレヒト・デューラー《メレンコリア・1》
  • 国家のエゴ
    3.8
    国民的議論も経ないまま安保法制が進められる中、日本が戦争をする国にならないための論拠を歴史、哲学、思想面から語り合う。「積極的平和主義」の真の意味、アジア諸国に与える影響、国民なきナショナリズムの台頭など、戦後70年の今こそ問う。
  • 昭和史の深層
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和三十年代の「昭和史論争」を初め、これまで、昭和史をめぐっては様々な論争が繰り広げられてきた。今日でも、国を超えた歴史共同研究が進む一方、個別のテーマに関して、依然として対立点が存在する。これまでの論争は果たして本質的なものであっただろうか?15のテーマに関して、史実を整理し、より本質的な問題点を提示する。
  • 昭和史の一級史料を読む
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「富田メモ」や『卜部亮吾侍従日記』をはじめ、昭和史における一級史料の発掘が相次いでいる。歴史史料は、どう読んだら理解が深まるのか。ノンフィクションとアカデミズムでは、史料の考え方、使い方はどう違うのか。側近たちが残した史料が語る昭和天皇の実像とは。昭和史研究の第一人者と、史料発掘の専門家が「史料の表裏」を縦横無尽に語り合う。
  • 戦後70年 あの戦争は何だったのか 「一億玉砕」という亡国思想
    -
    昭和18年5月、アッツ島の戦いで、突撃の前に支隊長はこう訓示を述べた。〈弾丸が尽きたら銃剣で闘え/剣が折れたら拳で撃て/拳が砕けたら歯でもって敵を噛め……〉。そして約2,600人の守備隊は全滅したのだが、この戦いから大本営は「全滅」を「玉砕」と言い替えるようになった。それは太平洋戦争が「軍事」から「死の美学」へと転じていくことに等しかった。その「十死零生」の戦法は、やがて民間人にも要求されていった。
  • 賊軍の昭和史
    3.6
    薩長(さっちょう)史観に隠された歴史の真実! “官軍(かんぐん)”が始めた昭和の戦争を“賊軍(ぞくぐん)”が終わらせた!! 鈴木貫太郎(関宿)、石原莞爾(庄内)、米内光政(盛岡)、山本五十六(長岡)、井上成美(仙台)……など、幕末維新で“賊軍”とされた藩の出身者たちの苦闘を通して「もう一つの昭和史」を浮かび上がらせた異色の対談。 奥羽越列藩同盟など、幕府方につき新政府軍(官軍)抵抗した藩は、維新後「賊軍」としてさまざまな差別を受けた。その藩士の子息たちは、陸軍、海軍で薩長閥によって非主流派に追いやられ、辛酸をなめることになる。 やがて昭和に入り、日独伊三国同盟に反対した海軍の米内、山本、井上の賊軍トリオは、主流派である薩長閥に抗しきれず開戦を迎える。 そして、“官軍”が始めた無謀な戦争により滅亡の瀬戸際まで追い込まれた日本を救ったのは、鈴木貫太郎、米内光政ら賊軍出身者だった――。 新視点からあの戦争の真相を読み解き、いまに続く“官軍”的なるものの正体を明らかにする。 ★著者の言葉 半藤一利 「あの戦争で、この国を滅ぼそうとしたのは、官軍の連中です。もっとも、近代日本を作ったのも官軍ですが……。 この国が滅びようとしたとき、どうにもならないほどに破壊される一歩手前で、何とか国を救ったのは、全部、賊軍の人たちだったのです。」 保阪正康 「太平洋戦争を批判するとき、実は薩長政権のゆがみが継続していた点は見逃せないのではないでしょうか……。 薩長閥の延長にある軍部を(賊軍の官軍的体質といったものまで含めて)批判するという視点がそのまま持ち込めるように思います。」
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    4.4
    最強メンバーは1万2000ページに及ぶ 激動の記録をどう読んだか? 初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、 そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。 第一章 初めて明かされる幼年期の素顔 第二章 青年期の栄光と挫折 第三章 昭和天皇の三つの「顔」 第四章 世界からの孤立を止められたか 第五章 開戦へと至る心理 第六章 天皇の終戦工作 第七章 八月十五日を境にして 第八章 “記憶の王”として
  • 心

    3.6
    「人はなぜ生まれ、死んでいくのでしょうか」青年は深い悩みを抱えてわたしの前に現れた。一瞬、わたしは息をのみ、思わずあの子の名前を口走りそうになった――。親友の死に直面することで生きる意味を見失った学生と、ある哀しみを胸に秘めた先生。ふたりの濃やかな交流を通して描く、喪失と再生の物語。夏目漱石永遠の名作をモチーフに、自らを重ねて書き上げたベストセラー。
  • 日中韓を振り回すナショナリズムの正体
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    昭和史の泰斗2人が、いま日中韓で燃え上がるナショナリズムの実体について分析。背景にある歴史問題を直視し、憎悪の連鎖に歯止めをかけるための提言を行う。そして、他国に振り回されず権力に踊らされない、健全な日本人のナショナリズムの在り方についても示す――。大好評『そして、メディアは日本を戦争に導いた』に続く迫真の対談。 【主な内容】 はじめに 今こそ、歴史の教訓に学ぶ  半藤一利 プロローグ 「国家ナショナリズム」が「庶民ナショナリズム」を駆逐する 第一章  現代日本のナショナリズムが歪んだ理由 第二章  近代史が教える日本のナショナリズムの実体 第三章  中国と韓国の「反日感情」の歴史背景 第四章  現代の中国および韓国のナショナリズム 第五章  将来に向けての日本のナショナリズム おわりに 憂うべき端境期にある日本社会  保阪正康
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    3.8
    北方四島、竹島、尖閣諸島。出口が見えない三つの領土問題は解決可能なのか?昭和史と外交交渉の専門家二人が、具体的かつ実行可能な解決策を大胆に提示する。
  • 悩むこと生きること 今日の視角セレクション1
    3.0
    信州を終の棲家にすることに決めた―。喪失を乗り越え、ときにやさしく、ときに鋭く私たちに語りかける。いのちのこと、日本のこと、世界のこと…。ベストセラー『悩む力』などで知られる政治学者が執筆中の信濃毎日新聞本紙夕刊コラム「今日の視角」から、2010年11月から2013年5月末までの126編を収録。いのち、暮らし、政治、外交など多岐にわたる今日の問題を考える参考に。「信州を終の棲家にすることに決めた」という著者が、信州を意識し、メッセージを届ける。
  • NHK「100分de名著」ブックス 夏目漱石 こころ
    4.6
    1巻838円 (税込)
    あなたは“真面目”ですか 自由と孤独に生きる“現代人の自意識”を描いた、不朽の名作『こころ』が誕生してちょうど100年。他者との関係性に悩む登場人物たちの葛藤を読み解きながら、モデルなき時代をより良く生きるためのヒントを探る。著者渾身の書き下ろしの特別章〈「心」を太くする力〉を収載! [内 容] はじめに 「心」を書こうとした作家 第1章 私たちの孤独とは 第2章 先生という生き方 第3章 自分の城が崩れるとき 第4章 あなたは真面目ですか ブックス特別章 「心」を太くする力
  • 心の力
    3.9
    ミリオンセラー『悩む力』と長編小説『心』の著者が、夏目漱石が一○○年前に書き残した最大の問題作に挑む。登場人物“先生”の長大な遺書を収めた漱石の『こころ』は、なぜ多くの読者の感情を揺さぶってきたのか。それは、この世に生きる者がみな、誰かに先立たれた存在だからだ。「死にゆく人々は、みんな先生」という認識から見えてくるものとは?漱石『こころ』とトーマス・マン『魔の山』の後日談を描いた実験的小説も収録。心の実質を太くする生き方を提唱した、新しいスタイルの物語人生論。【目次】第一章 現代という武器なき戦場/第二章 なぜ生きづらいのか/第三章「魔の山(イニシエーション)」の力/第四章 真ん中でいこう/第五章 「語り継ぐ」ということ/終章 いまこそ「心の力」/おわりに
  • 仮説の昭和史(下)―昭和史の大河を往く〈第13集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    昭和史の第一人者が説くもう一つの日本の可能性。 ミッドウェー海戦に勝利していれば、昭和天皇が終戦直後に退位していれば、日本は変わった? <目次> もし日本海軍がミッドウェー海戦で勝利していたら もし米軍のガダルカナル島上陸を本格的反撃と認識していたら 山本五十六は自決したのか? もしアッツ島守備隊が玉砕の道を選ばなかったら 絶対国防圏の欺瞞──もし知米派が作戦の中枢にいたら 海軍乙事件──もし関係者を処罰していれば もし秩父宮の東條の参謀総長兼任批判が表面化していれば もしサイパンの民間人に投降勧告電報が打電されていれば もし台湾沖航空戦の「大戦果」を訂正していれば もし栗田艦隊がレイテ湾に突入していたら もし日本が原爆開発に成功していたら もし「大本営発表」が真実を告げていたら もし近衛上奏文の構想が実現していたら もし繆斌みよんひん工作から講和が実現していたら もし昭和天皇のバチカン和平工作が成功していたら もしソ連を仲介とした和平交渉で日本が手玉にとられなければ もし日本が米ソに分割占領されていれば もし「大本営発表」の虚偽が戦後、法廷で裁かれたなら もし日本が「自主戦犯裁判」を開いていたら もし日本語のローマ字表記化が実行されていたら もし二・一ゼネストが決行されていたら もし昭和天皇が終戦後退位していたら もし占領期政策の継続を問う国民投票を実施していたら あとがきに代えて──あえて歴史に「もし」を持ちこんでみてわかること
  • 仮説の昭和史(上)―昭和史の大河を往く〈第12集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    「もし」という視点で語るもう一つの昭和史。 もし二・二六事件が成功していたら、三国軍事同盟を結んでいなければ、真珠湾の勝利に浮かれずにいたら、など興味深い話題が満載! <目次> もし日本がハル・ノートを受諾していたら──本当に最後通牒だったのか ハル・ノート──有田八郎元外相の見解 もし張作霖と日本人顧問が共に関東軍に爆殺されていたら──途中下車した町野武馬の謎の行動 張作霖爆殺事件──目的のためには手段を選ばぬ関東軍 もし宇垣一成が“変心”せずクーデターが実行されていたら もし日本が国際連盟を脱退していなければ もし五・一五事件の決行者が厳罰に処されていたら もし佐野学ら共産党幹部が獄中で転向していなかったら もし永田鉄山軍務局長が斬殺されていなかったなら 二・二六事件──もし決起部隊が皇居に入っていたら 二・二六事件──もし昭和天皇が直接鎮圧部隊を率いていたら 二・二六事件──もし「皇軍相撃」事態になっていたら もしトラウトマン工作により日中講和が成功していたら もし日本軍の中国での蛮行を国民が知ったなら リュシコフ三等大将の亡命は、ソ連の偽装工作か? ノモンハン事件での日本人捕虜帰還者に理解を示していれば もし三国軍事同盟を結んでいなければ もし松岡洋右が外相に起用されていなければ 「ぜいたくは敵だ」ったのか もしルーズベルトの天皇への和平を願う親電が早く届いていたら もし日本が真珠湾の勝利に浮かれずに対応していたら もし日本が事前にタイに領土通過を通告していたら もしタイが日本軍の進駐を拒否していたら 近衛文麿をスイスへ派遣せよ──吉田茂の講和作戦 もし昭和十七年の翼賛選挙で非推薦候補者が多数を占めたら
  • 妻と家族のみが知る宰相―昭和史の大河を往く〈第9集〉
    3.5
    1巻880円 (税込)
    東條英機夫人、吉田茂の娘、鈴木貫太郎夫人、犬養毅の孫娘など、女性が見た宰相たちの素顔、歴史の瞬間! <目次> 犬養毅と“ある歴史の娘” 犬養道子氏の推理──誰が犬養首相を撃てと命じたのか テロにあった家族が肩をすくめて生きていく時代 ゾルゲ事件と犬養家──尾崎秀実の「眼」 曾祖父・犬養毅の志を継ぐ緒方貞子氏 東條夫人「あの戦争はタクだけの責任だったのでしょうか」 戦後につくられた東條擁護の構図 東條逮捕の日──カツ夫人の心中 東條の最期を巡る教誨師と遺族との齟齬 東條の息子として戦後を生きるということ 鈴木貫太郎とタカ夫人、関宿での戦後の日々 二・二六事件──タカ夫人から宮中へ伝えられた一報 首相秘書官だった長男・一氏が感じた父の覚悟 「歴史に生かされた」指導者・鈴木貫太郎とタカ夫人 “永遠の平和”を唱えて逝った鈴木貫太郎の遺志 宰相の娘であり母となった麻生和子氏 講和条約と安保条約調印の地、サンフランシスコを大磯から望む 吉田茂邸で書生をしていた陸軍省兵務局のスパイ 吉田茂逮捕の日の大磯 終戦──時代が吉田茂を必要とした 吉田茂の人生最良の日と「目黒公邸」 もし講和条約直後に国民投票を実施していれば 七年二カ月の長期政権、「吉田城」落城の日   あとがきに代えて──宰相を支えるパートナーとしての夫人と家族
  • 作家たちの戦争―昭和史の大河を往く〈第11集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    荷風、大岡昇平、山田風太郎、大佛次郎・・・・、あの戦争が彼らを作家たらしめた。 昭和史の視点から作家の日記と作品を読み解く画期的な文学論。 <目次> 山田風太郎の『戦中派不戦日記』を読む 「戦争に負けると、ああなる」──山田風太郎と中国兵捕虜 八月十日の終戦──山田風太郎の心のなかの戦い 「十五日(水) 炎天 ○帝国ツイニ敵ニ屈ス。」 山田風太郎が終生感じた日本人へのもどかしさ 永井荷風の『断腸亭日乗』を読む 荷風が覚悟を決めた昭和十六年六月十五日 「アメリカと戦争するなんて莫迦ばかですよ」 戦時下、荷風が上野駅地下で見かけた男女 八月十五日、疎開先で知る「日米戦争突然停止」 大佛次郎が終戦直後に書いた「英霊に詫びる」 大佛の特攻への共感と荷風、志賀直哉への嫌悪感 「正直に生きていることに悔はない」 東久邇内閣の「内閣参与」として 大岡昇平のフィリピンでの戦場経験 大岡昇平が『俘虜記』で伝えたかったこと 『野火』から伝わる昭和陸軍の狂気 『レイテ戦記』執筆に至る公刊戦史の嘘への怒り 書いたのではなく、亡き戦友たちに書かされた大岡昇平 丹羽文雄が目撃した『海戦』の生と死 高見順が向きあった昭和二十年八月十七日の島木健作の死 清沢洌の怒り──「こんな戦争をやるのは誰だ」 徳富蘇峰が「自ら吾が愚に驚」いた八月十五日 伊藤整が感じた十二月八日の奇妙な静けさ 『戦艦大和の最期』──著者・吉田満の戦後   あとがきに代えて──残酷な踏み絵を作家に迫った時代
  • そして官僚は生き残った 内務省、陸軍省、海軍省解体―昭和史の大河を往く〈第10集〉
    4.0
    1巻880円 (税込)
    最大の事業仕分け、GHQによる官庁中の官庁・内務省と巨大な人員を擁する陸軍省、海軍省の解体。 だが官僚たちはしたたかだった。名とかたちを変え組織は残った。 <目次> 最後の陸相・下村定の未公開手記 陸軍省消滅と下村陸相の国会での謝罪演説 陸軍最後の日──昭和天皇と下村陸相の涙 陸軍最後の日の皇居内──侍従武官の証言 「公」のためと「私」のための自決 なぜ俺が敗戦国の軍使に──河辺虎四郎の憂鬱 敗戦は「我等軍人の罪」──自決したO大佐の真摯な反省 “官庁中の官庁”内務省解体を目指すGHQ 内務省解体とGHQ内部の確執 “責任ある政府”──ケーディスの理想と内務省解体 解体目前の内務官僚たちの心中──鈴木俊一の証言 国家警察と自治体警察──警察改革を巡る攻防 警察法改正──ゆきづまったアメリカ型警察制度 内務省終焉──真に解体すべきは悪しき官僚制度 海軍は開戦に反対していたという“神話”の誕生 最後の海相・米内光政の訓示に込められた思い 米内光政の見事な出処進退と消えた海軍の戦争責任 戦後、一切の公職に就かなかった井上成美の生き方 「三笠」艦上から海軍解体の日を思う 特攻作戦の責任と海軍将官の自決 海軍という理想郷のなかで消えた「勇断」 警察予備隊創設と旧内務官僚と旧軍人の対立 自衛隊の基礎を作った十一人の旧軍佐官クラスの任用 そして官僚機構はかたちを変え、残った あとがきに代えて──戦前、戦後とも責任をとることのない官僚組織
  • 本土決戦幻想 コロネット作戦編―昭和史の大河を往く〈第8集〉
    4.0
    1巻880円 (税込)
    昭和21年3月1日、相模湾、九十九里浜に米軍上陸、目標は東京。 現実に計画されていた作戦から、米ソに分断占領されるあり得たもう一つの日本を予測する。 <目次> マッカーサーの野心とコロネット作戦 昭和二十一年三月一日、米軍関東上陸──コロネット作戦 相模湾へ上陸するアメリカ第八軍と守る日本第五十三軍 あってはならない戦い──勝算なき「関東決戦」 あの戦争の終末点──本土決戦という「敗戦のかたち」 陸に上がった連合艦隊司令部──日吉台地下壕 戦艦大和の最期と日吉台連合艦隊司令部 渡邉恒雄二等兵が相模湾で夢見た「空想」 松代大本営内の昭和天皇の「御座所」 軍が守るべきものは何か──スイスと日本の違い 終戦への道を模索する鈴木内閣と本土決戦派の確執 鈴木貫太郎の終戦への固い決意 九十九里浜を望む山中に残るトーチカ跡 本土決戦前夜、勤労動員生徒と学徒兵の証言 一九四五年八月の日米の市民たちの感情 竹槍三〇〇万本あれば日本は防衛できる? 「竹槍では間に合わぬ」──東條首相vs毎日新聞 「国民総玉砕願望」としての本土決戦 米ソに分断された二つの「日本」 「大量自死の悪夢」として記憶される本土決戦  あとがきに代えて── 国民を不条理な死に追いやる史上最悪の作戦
  • 本土決戦幻想 オリンピック作戦編―昭和史の大河を往く〈第7集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    昭和20年11月1日、米軍、鹿児島、宮崎3地点に上陸! 起こりえた一億総特攻に至る本土決戦計画を現地取材で検証し、 あの戦争の意味を問う。 <目次> 本土決戦幻想オリンピック作戦編 もし、あの戦争が八月十五日で終わらなかったなら 玉音放送録音盤奪取、宮中占拠計画 昭和二十年十一月一日、米軍、南九州上陸──オリンピック作戦 日本本土侵攻の戦死者数予測に震撼した連合国首脳 日本本土上陸作戦を見抜いていた情報参謀・堀栄三 志布志湾に残るトーチカ跡が伝える、起こり得た「現実」 志布志湾から鹿屋、都城へ──十一月一日上陸以降の作戦 吹上浜に立つ──第二総軍司令官・畑俊六の心中 知覧の陰に隠れた特攻基地──万世陸軍航空基地 一枚の写真が伝える少年特攻隊員たちの心情 松代大本営から発せられる本土決戦派政権からの命令 人間爆弾“桜花”という凶器 民間人にも戦闘を強要する“一億総特攻” 特攻基地から一転、鹿屋、知覧がB29の基地に 特攻を涙で美化せず、犬死と謗らず 特攻隊員を見送る知覧の人々の思い 愚劣なりし日本よ──蒼穹に散ったパイロットの詩 天皇と内閣は人質──松代大本営の真の意味 本土決戦が現実となる歴史の条件 もはや戦える状態でなかった日本軍  あとがきに代えて──オリンピック作戦からコロネット作戦へ
  • 華族たちの昭和史―昭和史の大河を往く〈第6集〉
    3.7
    1巻880円 (税込)
    世襲、二世たちが日本の進路を誤った! 近衛文麿、木戸幸一、牧野伸顕など、したたかだが脆かった昭和の華族たち。その人生と責任の取り方。 <目次> 華族たちの昭和史 かつて日本に存在した「華族」という階級 近代日本史が凝縮した学習院初等科を訪ねて 乃木、山梨勝之進、軍人出身の歴代学習院院長たち 開戦と敗戦に立ち会った二人の枢密院議長 華族の監督者、宗秩寮総裁・木戸幸一 二・二六事件と木戸の段階的華族廃止計画案 大久保利通、牧野伸顕、吉田茂の系譜 西園寺公望と近衛文麿の暗闘 日米開戦を決定づけた昭和十六年十月十二日の荻外荘会談 「天皇機関説」排撃の先陣をきった貴族院 最後の元老・西園寺公望、坐漁荘での日々 西園寺公望と日本の政治の「死」 東條英機は爵位を欲していたか 二・二六事件と牧野伸顕の決意 牧野伸顕と女婿・吉田茂の闘い 宮中を揺るがした島津治子元女官長不敬事件 赤化華族子弟の秘密組織「ザーリア」 戦時下の貴族院──講和を説く議員たち 敗戦──華族の終焉 華族は皇室の藩屏たり得たか  あとがきに代えて──華族とは何だったのか
  • 最強師団の宿命―昭和史の大河を往く〈第5集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    二〇三高地、ノモンハン、ガダルカナル・・・。精鋭ゆえに最激戦地に投入された旭川第七師団を例に、 軍中央の場当たりな作戦指導、失敗の本質をつく。 <目次> 最強師団の宿命 “軍都”旭川を訪ねて 旭川帰還が一転、ガダルカナル島へ──一木支隊壊滅 対米戦に反対した旭川出身の“空の軍神”加藤建夫 旭川“北京”構想から生まれた第七師団 二〇三高地を駆け登った第七師団兵士 旭川第七師団ゆかりの文学者たち ある屯田兵家族の物語 シベリア出兵と第七師団 尼港事件と北樺太保障占領 海軍航空隊黎明期の至宝、赤石久吉の人生 満州事変──混成第十四旅団の激闘 日中戦争と軍のモラルの荒廃 泥沼化する日中戦争と徐州攻略戦 ノモンハン──師団の総力を投入 ノモンハン──須見部隊の死闘 ノモンハンの敗北と北部軍の創設 ミッドウェー島上陸作戦──一木支隊、悲劇への旅立ち “餓島”と呼ばれた島──密林に消えた一木清直支隊長 アッツの玉砕とキスカの奇跡の撤収 沖縄戦で戦死した一万余の北海道出身の将兵 北海道分割を阻止した昭和二十年八月十八日、占守島の戦い 南樺太──八月十五日で終わらなかった戦争   あとがきに代えて──大本営参謀の無謀な作戦と現場の奮戦
  • 東京が震えた日 二・二六事件、東京大空襲―昭和史の大河を往く〈第4集〉
    3.0
    1巻880円 (税込)
    動乱の時代を告げる一発の銃声、終幕に降り注ぐ数千トンの焼夷弾。 かたちを変え現在も残る「歴史の現場」に立ち、事件の背景・本質に迫る迫真のドキュメント。 <目次> 帝都を震撼させた二・二六事件 高橋是清惨殺の「現場」を目にして 二・二六事件は“義挙”ではなく“派閥抗争”に過ぎない 終始、鎮圧を主張した石原莞爾の動き 昭和天皇と“股肱の臣”鈴木貫太郎夫妻の紐帯 決起青年将校の巻きぞえになった下級兵士の苦悩 秩父宮は二・二六事件の黒幕に非ず 東京に戒厳令が布かれた日 “皇軍相撃”寸前、新統制派の暗躍 決起部隊を一転、鎮圧軍に──近衛師団の不可解な動き 処刑前の将校たち──安藤輝三は「秩父宮殿下萬歳」と叫んだのか 決起将校は銃殺され、参加兵士は生きて帰れぬ戦場へ 天誅名簿に名が記されていない男──東條英機 吉田松陰とともに回向院に眠る磯部浅一 二・二六事件とは何だったのか 東京が目撃した昭和という時代 浅沼稲次郎刺殺事件──交錯する二人の視線 シンガポール陥落、熱狂した日本人──誤解された山下奉文 “熱狂”から“追悼”へ──日比谷公会堂での戦没者追悼式 日比谷公園を設計した男──本多静六の人生 日比谷松本楼と孫文──中国革命を支援した日本人たち 反政府運動の現場となった日比谷公園 東京空襲の被害を想定していなかった軍事指導者 東京大空襲、あの戦争が人災であることを忘れるな 東京大空襲の総指揮官に、勲章を授与した日本政府 東京大空襲後、終戦の道を模索し始めた昭和天皇 原爆投下は「しょうがない」のか。史実を踏まえぬ久間発言 民間が運営する空襲を伝える施設を目にして 東京大空襲後も本土決戦を呼号した指導者の感性 あとがきに代えて──歴史に刻まれた“東京が震えた日”
  • 昭和天皇、敗戦からの戦い―昭和史の大河を往く〈第3集〉
    -
    1巻880円 (税込)
    昭和天皇と弟宮が生きた昭和という「哀しみ」の時代。 皇居の濠を隔てて対峙する昭和天皇とマッカーサーの息詰まる心理戦。 “天皇制下の民主主義体制”へ、この国のかたちを決めた決断の時を、 昭和天皇と三人の弟宮が担った歴史的使命を、新視点で問い直す。 <目次> 昭和天皇とマッカーサー 皇居の濠を隔てて対峙する二人の視線 占領者と被占領者の「黙契もっけい」 皇居前広場にこだまする「音」 極秘裏に行われた両者の第二回会見 占領者の帰国と被占領者の意思 昭和天皇と弟宮 富士山を見つめていた秩父宮 秩父宮──近代日本で初めて経験する第二皇子という立場 秩父宮──日米開戦と御殿場での療養の日々 八月十五日の秩父宮──開かれた皇室への舵取り役 昭和天皇の弟宮たちへの思い──二・二六事件に際して 明治天皇の期待を担った皇孫たち──皇室の近代化への道 大正期──それぞれの道を進む皇子たち 高松宮の最期の日々──昭和天皇との思い出 日米開戦前夜──高松宮の昭和天皇への進言 新発見『小倉侍従日記』が伝える高松宮と昭和天皇との激論 終戦後の高松宮──兄宮の「人間宣言」を側面から支援 三笠宮崇仁殿下が著者に託された資料──戦争への真摯な反省の念 三笠宮崇仁殿下──終戦への戦い 三笠宮崇仁殿下──戦時に日本軍の誤りを指摘 昭和天皇と弟宮が生きた昭和という「哀しみ」の時代 〈同時代史〉から〈歴史〉へ移行する昭和天皇像 相次いで公開された側近たちの記録が伝える昭和天皇像 昭和天皇にとっての八月十五日──先帝を超えて あとがきに代えて── 昭和天皇の勝利、天皇制下の民主主義体制へ
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    4.1
    昭和史の大家ふたりが、破局に突き進んだ「昭和の大転換期の真相」を明らかにした対談。タブー視され部分的にしか語られることのなかったジャーナリズムと国民自身の戦争責任について、真正面から取り上げている。そして昭和の歴史を振り返るだけでなく、時代状況が驚くほど似てきた現在へ警鐘を鳴らす。 昭和初期、新聞は軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽(あお)った。日露戦争時の「戦争に協力すると新聞が売れる」という教訓にしたがい、先頭に立って太鼓を鳴らし、日本を戦争へ導いたのである。しばらくは軍部に抵抗していた雑誌ジャーナリズムも同様の道をたどることとなった。 国民の側も、5.15事件はじめテロを「義挙」として賞賛し、国連脱退を熱狂的に支持するなど、ひとりよがりな「正義」にとりつかれ冷静さを失っていった。言論人、文化人も狂騒状態に陥り、国際的孤立を歓迎した。ジャーナリズムのミスリードから、付和雷同しやすい民族性もあり、国民全体がなだれをうって破局への道を選択したのである。 当時のこうした時代状況に、“現在”は驚くほど似ている。近現代史の「四〇年周期説」(37ページ)でいっても現在は、昭和初期に当たる。憲法改正の動き、ヘイトスピーチなどに見られる右傾化、新たな形での言論弾圧・テロなど、危険な兆候も増えてきた。にもかかわらず、あまりにも歴史を知らず危機感のないジャーナリストはじめ国民に対して、いちばん大事な「昭和史の教訓」をわかりやすく説いたのが本書である。
  • 開戦、東條英機が泣いた―昭和史の大河を往く〈第2集〉
    5.0
    1巻880円 (税込)
    日米開戦前夜、官邸の一室で東條首相が独り泣いていた―昭和史を縦断する国会と官邸の権力闘争。 その渦中、あの東條すら打ち震えた!!渾身の取材で掘り起こした衝撃の秘話。 <目次> 国会が死んだ日 浜田国松の“ハラキリ問答” 軍部大臣現役武官制という“魔物” 陸軍の二度目のクーデター、議会解体 斎藤隆夫の“反軍演説” 斎藤隆夫を見捨てる議員たち 斎藤隆夫“除名”と政党政治の終焉 “憲政の神様”尾崎行雄の抵抗 “神様”が不敬罪に 翼賛選挙と東京初空襲 尾崎行雄の法廷闘争 首相官邸の主人たち 開戦前夜、東條首相は官邸で独り泣いていた 佐藤首相と官邸前で焼身自殺した老人の戦い 佐藤首相の政治的野心と市井の老人の諫言 五・一五事件──女性たちの証言 テロリストを英雄視してしまった時代 二・二六事件──軍靴に蹂躙された官邸と日本政治 真珠湾攻撃当日、官邸での小宴 終戦の日──鈴木首相の心情 〈戦後〉の原点──東久邇首相の発言を見直す 「直接、国民の声を」──東久邇内閣の50日 吉田と鳩山の総理の椅子を懸けた闘い 自衛隊出動寸前──岸首相と六〇年安保 国民の欲望の肥大化が生み出した“今太閤”──田中政権の終焉 あとがきにかえて──国会と官邸の一角に立ち考えたこと
  • 八重と新島襄
    -
    1巻880円 (税込)
    2013年NHK大河ドラマの主人公、新島八重とその夫で、同志社の創立者・新島襄の人生の軌跡を、 同志社大出身のノンフィクション界の第一人者が描く傑作評伝。 襄のライフは私のライフであり、それは又同志社のライフであると思う(八重の言葉) <目次> 第1章 山本八重の会津戊辰戦争-正史に抗する反骨 -八重が心情を洩らした三度の証言 -二人の出会い ほか 第2章 脱国者・新島七五三太-一国の柱石養成の事業 -八重と襄がいた空間でのある「光景」 -襄の少年時代 ほか 第3章 良心の全身に充満したる丈夫-初期同志社に集う人びと -「官許同志社英學校」 -「熊本から来た連中」=熊本バンドの大量入学 ほか 第4章 襄亡き後の四十二年-歴史と向き合う日々 -襄との別れ -八重の腕に抱かれ「もう逝くよ」と ほか 対談 ハンサム・ウーマンの内に潜む在野精神 (ノンフィクション作家 保阪正康×同志社総長 大谷實) -新島襄は八重なしに存在しなかった -「日本のナイチンゲール」 ほか
  • 「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く
    4.5
    1巻880円 (税込)
    昭和史研究の第一人者が靖国問題の本質を、昭和天皇の怒りの真意を、あの戦争の意味を、渾身の取材と考察で説き起こす大反響必至の一冊。 <目次> 「靖国」という悩み(「靖国問題」の本質とは何か 「靖国」が発するメッセージ 昭和天皇の「靖国」への思い 遊就館の展示物が示す歴史観 「戦後」が完全に欠落した場所 古賀誠日本遺族会会長の「靖国」への思い 千鳥ヶ淵は国立追悼施設になり得るか 「靖国」と「千鳥ヶ淵」を結ぶ地下水脈 八月十五日の「靖国」鎮霊社の謎 慰霊・哀悼の美名の下での政治運動 謀略史と歪んだ歴史認識で説く「この国」 遊就館の歴史認識が、外部と共鳴し運動化する時 あの戦争はアジア諸国の解放のためだったのか “富田メモ”から読み解く昭和天皇の「靖国」への怒り 問題は何一つ解決せず、また八月十五日は来る) 真靖国論―小泉史観の大いなる過ち 靖国神社とA級戦犯 <著者紹介> 保坂正康(ほさか まさやす) ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。 昭和史の実証的研究のため延べ四千人に聞き書き取材を行い、独力で『昭和史講座』の刊行を続ける。 二〇〇四年に第52回菊池寛賞を受賞。主な著者に『昭和陸軍の研究』『東条英機と天皇時代』『秩父宮』『昭和天皇』などがある。
  • 高度成長――昭和が燃えたもう一つの戦争
    4.5
    昭和には二つの戦争があった。日本を破滅の淵に追い込んだ戦争と、米国に次ぐ経済大国に押し上げた高度成長という「経済戦争」だ。敗北と勝利、結果は正反対だが、二つには数多くの共通点がある。戦後日本が劇的に変化した「あの時代」を、昭和史研究の第一人者が昭和前期の戦争と対比して徹底検証する。
  • 昭和の戦争と独立
    -
    太平洋戦争そのものを個々の戦闘の集大成と見ることで、軍事とは本質的にどのような意味を持つのかを検証。また、昭和29年9月に調印された講和条約の発効により国際社会に復帰した折りの日本の政治・外交の局面を俯瞰。
  • 昭和史、二つの日
    -
    昭和16(1941)年12月8日の太平洋戦争の開戦と、昭和20(1945)年8月15日の敗戦。開戦と敗戦の日への道筋、あるいはこの二つの日はどのような日であったのか、幾つかのエピソードを交えて語る歴史エッセイ。
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    4.1
    戦後六十年の間、太平洋戦争は様々に語られ、記されてきた。だが、本当にその全体像を明確に捉えたものがあったといえるだろうか――。旧日本軍の構造から説き起こし、どうして戦争を始めなければならなかったのか、引き起こした“真の黒幕”とは誰だったのか、なぜ無謀な戦いを続けざるをえなかったのか、その実態を炙り出す。単純な善悪二元論を排し、「あの戦争」を歴史の中に位置づける唯一無二の試み。

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  • 母 ―オモニ―
    3.5
    太平洋戦争が始まる年、許嫁の父を訪ねて18歳の母は単身、朝鮮から日本に渡った。熊本で終戦を迎え、「在日」の集落に身を寄せる。そして、祖国の分断。正業に就くことも祖国に還ることもできない。貧困に喘ぎながら生きることに必死だった他の在日一世たちとともに、忍従の日々を過ごす。ひたむきに、「家族」を守るために――。かけがえのない母の記憶をたどり、切なる思いをつづった著者初の小説。 【ナツイチ2013対象作品】
  • 田中角栄の昭和
    4.1
    昭和の時代は3人の首相で総括できる。東条英機、吉田茂、そして田中角栄だ。田中とは、いったい何者だったのか? 時代によってつくられ、時代をつくりかえた政治家。大衆の欲望を充足させた、悲しき代弁者。死したのちにも強力な「遺伝子」を残した絶対権力者――。昭和史研究の第一人者が異能宰相の軌跡を検証し、歴史のなかに正しく刻印する!!

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  • 昭和史がわかる55のポイント
    4.0
    戦争、敗戦、占領、復興、経済成長、バブル景気……。飢餓もあれば飽食もあり、軍国主義も民主主義もあった“昭和”という時代。およそ人類が体験できる事件や事象のほとんどが存在したこの時代は、日本とは何か、日本人とは何かを考える上で多くの示唆と教訓にあふれている。本書は、昭和元年(1926)から昭和64年(1989)までの64年を、前期・占領期・後期の三部にわけ、全55項目のテーマに沿って概観した一冊。「大正から昭和へ」「金融恐慌」「満州への野心」……(前期)、「GHQ最高司令官マッカーサー」「戦後教育改革」「極東国際軍事裁判」……(占領期)、「10年目の経済白書」「60年安保と岸内閣」……そして「昭和天皇崩御」(後期)と読み進めるなかで、昭和史の全体像をしっかりと理解できる。激動の昭和史を次代に正しく伝えていく上で、バランスある歴史感覚でわかりやすく記述された本書は、まさに格好の講師役といえる。

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  • 愛する人を喪ったあなたへ
    -
    著者は22歳の息子を突然、喪った。悲しみが幾重にも襲う。茫然自失、理不尽さへの怒り、そして最後には希望の曙光が――。大切な人の喪失後に、傷ついた心はどんな段階を経て癒されるか。十数年前のこの痛切な体験を克明に記した渾身作に大幅加筆して復刻。大震災で身寄りを喪い、けなげに生き抜こうとする人々に、どう声をかけ、どう寄り添ったらいいか得心できる。「鎮魂と再生」を願っての緊急出版。

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  • 親鸞 いまを生きる
    4.0
    わが身の愚かしさ、罪深さを悩みぬき、大きな「はたらき」に生かされていることに気づく――。750年の時空を超えて、いまに生きる“親鸞”。政治学者で『悩む力』の著者、姜尚中氏、精神世界に深い関心をもつ作家、田口ランディ氏、親鸞仏教センターの本多弘之所長の3人が、自らの経験に根ざし、その思想を縦横に語る。

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  • 太平洋戦争、七つの謎 ──官僚と軍隊と日本人
    3.5
    太平洋戦争の開戦を決めたのは誰か? 山本五十六はなぜ戦死したのか? 近年発掘された新資料で七つの謎を解明する。
  • 日本を変えた昭和史七大事件
    3.2
    五・一五事件、二・二六事件、太平洋戦争、占領、六〇年安保、三島由紀夫と楯の会事件、ロッキード事件。この七つの事件が私たちに教えるものは何か?
  • なぜ日本は〈嫌われ国家〉なのか ──世界が見た太平洋戦争
    3.5
    太平洋戦争は各国の日本観及び日本人観にどのような影響を与えたのだろうか。連合国、枢軸国それぞれが見た「ニッポン」を手がかりに、あの戦争が戦後の国際社会に与えた影響を徹底分析。
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    3.9
    尖閣、竹島、北方四島――どう守り、返還させるか? 威勢のいい言葉だけでは進展はない。解決策は「歴史」の中に書かれている! 明治維新時の領土と、その後の戦争による拡大。敗戦での急激な縮小と、戦後の枠組み。それらの歴史の裏側までを厳正に検証する。21世紀の視点に立った日本の主張!

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  • 反逆者たち 時代を変えた10人の日本人
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いつの時代でも新しい時代を拓いたのは「反逆」のエネルギーだった! 江戸時代から昭和期までの十人の先達を選び、彼らはなぜ「反逆の道」を歩んだのか、その時代背景と彼ら十人の心情を解析する。 本タイトルは、レイアウト固定型の商品です。 ・フリースクロール(リフロー)型でないので、文字サイズの変更、フォントの変更ができません ・マーカーは付けられません ・テキスト検索はできません ・推奨端末はPCかタブレットです(スマートフォンは推奨いたしません) 以上ご確認のうえご購入ください。
  • 東條英機と天皇の時代(上) 軍内抗争から開戦前夜まで
    -
    長州閥に陸軍を追われた父の無念を胸に、軍内抗争をかいくぐった陸軍軍人・東條英機は首相の座に就いた。そして日米開戦を数日後にひかえた昭和十六年十二月の某夜、彼は官邸別館でひとり号泣していた。その涙は何であったのか? 東條英機への嫌悪感を心に抱きながらも、自らの生理感覚を解明することが、戦後民主主義の脆弱さの克服への道だという視点から、新発見資料と関係者への徹底取材をもとに、昭和史最大の「悪役」として葬り去られた男の六十四年の軌跡を克明に検証する。
  • 姜尚中の政治学入門
    3.5
    湾岸戦争以後、時代の重大局面に妻子、さまざまなメディアで精力的に発言してきた「行動する政治学者」が、そのゆるぎない思考を支える歴史観と、政治理論のエッセンスを、コンパクトな一冊にまとめました。アメリカ、暴力、主権、憲法、戦後民主主義、歴史認識、東北アジアという七つのキーワードを取り上げ、現代日本とそれが関わる世界の現状をやさしく読み解いた本書は、五五年体制の成立以来、半世紀ぶりの構造変化にさらされる社会の混迷を、正確に見据える視点を養ってくれます。未来への構想力を提言する、著者初のアクチュアルな入門書!【目次】はじめに 七つのキーワードで読む現代の日本/第一章 アメリカ/第二章 暴力/第三章 主権/第四章 憲法/第五章 戦後民主主義/第六章 歴史認識/第七章 東北アジア/あとがき 私と政治学
  • 増補版 日朝関係の克服――最後の冷戦地帯と六者協議
    -
    2003年5月、北朝鮮問題の根本的な解決をめざして、本書は刊行された。六者協議の枠組みを具体的に提示した内容は、驚くほどに予言的なものを含んでいたが、対北朝鮮強硬論の盛り上がりと、ミサイル実験や核開発騒ぎの中で、多くの誹謗中傷に曝されつづけてきたこともまた事実だった。しかし、2007年1月の米朝二国によるベルリン会談以後、歴史の歯車はついに著者の思い描いた奉公に動きはじめた――。現代を代表する政治学者の野心作を四年ぶりにリニューアル。冷戦終結のカウント・ダウンが、いま始まった!【目次】増補版・序文 「終わり」のはじまり―2004年~06年の危機を越えて/序章 なぜ国交正常化交渉が必要なのか/第一章 敗戦と解放の逆説―1945~48年/第二章 日韓関係と日朝関係―1950年代~60年代/第三章 激変する朝鮮半島と日朝関係―1970年代~90年代前半/第四章 日朝関係の「克服」に向けて―1994年の危機以降/終章 日朝関係の「克服」と「東北アジア共同の家」/増補版・結びにかえて 「東北アジア」から「東アジア・フォーラム」への道/<日朝関係を知る手がかりとして>資料編/付記
  • ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント
    3.5
    いじめに苦しむ子どもたちは、悩みを抱えた大人たちなど、毎年、三万人以上が、自殺に追い込まれている。そして本当に怖いのは、この社会で共に生きる他者への無関心と、無慈悲さの蔓延だ。「悪人」だけが跋扈しているわけでもないのに、一体なぜなのか。また、相談機能を失ったこの社会で、どこにも逃げられず、頑なにもなりきれないフツーの人たちは、どうしたら漠然とした息苦しさから解放されるのか? 注目の政治学者が、幅広い世代から寄せられた声に誠実に向き合い、この国でしたたかに、しなやかに生き抜くための方法論を提示した、現代日本の必読書!【目次】まえがき/第一章 「お金」を持っている人が勝ちですか?/第二章 「自由」なのに息苦しいのはなぜですか?/第三章 「仕事」は私たちを幸せにしてくれますか?/第四章 どうしたらいい「友人関係」が作れますか?/第五章 激変する「メディア」にどう対応したらいいの?/第六章 どうしたら「知性」を磨けますか?/第七章 なぜ今「反日」感情が高まっているの?/第八章 今なぜ世界中で「紛争」が起こっているの?/第九章 どうしたら「平和」を守れますか?/第十章 どうしたら「幸せ」になれますか?/あとがき
  • 1989年の因果 昭和から平成へ時代はどう変わったか
    3.3
    天皇崩御、与党の大敗、消費税導入、冷戦終結、東西ドイツ統一、天安門事件……世界的な激動の年であった1989年=平成元年の変調は、年を経て、形となって影響をおよぼすようになった。当時の記録をいまの視点からあらためて問い直す。『検証・平成維新』改題

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  • トーキョー・ストレンジャー
    4.0
    『悩む力』『在日』など数々のベストセラーを生み、テレビでも活躍する気鋭の政治学者である著者。東京に出てきて40年、やっと「トーキョー」に心を許し、ストレンジャーとなって「トーキョー」を楽しむことができるようになったという。「都市とは自分の正体を目覚めさせてくれる場所である」という確信のもとに東京各所を探訪。明治神宮や浅草など歴史の息づく街から、六本木や銀座など現代の欲望がダイレクトに渦巻く街まで、その土地を通して人生、文化、日本、未来etcを熱く語った、すべての現代人への応援メッセージ。若者には著者の書籍のエントリー本として、愛読者には新鮮で軽快なエッセイとして愛される1冊。
  • 六〇年安保闘争の真実 あの闘争は何だったのか
    4.0
    「六〇年安保闘争」は、戦後の日本がいちどは通過しなければならない儀式だった。太平洋戦争の指導者に弾劾を加え、さらに占領後期の内実を確認するために、あの闘争は必要だったのである――昭和史のなかでもっとも多くの人々を突き動かした闘争の発端から終焉までをつぶさに検証する。『六〇年安保闘争』を改題、最終章「補筆・六〇年安保を想う」を加筆。

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  • 昭和史再掘 〈昭和人〉の系譜を探る15の鍵
    3.0
    「GHQが演出した熊沢天皇」、「中野正剛はなぜ自殺に追いこまれたか」、「挫折した日本の原爆製造計画」など歴史の闇に消えた史実を掘り起こし検証する。著者の昭和史観がうかがえる一冊。

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  • 昭和天皇(上)
    4.3
    戦前は「立憲君主」、戦後は「象徴天皇」として一貫した行動を取り続けた昭和天皇。その足跡を丹念に辿りつつ、「昭和の意味」を浮き彫りにし、日本という国、天皇という存在の全体的意義を改めて問い直す。昭和史研究の第一人者による労作。

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  • 昭和の戦争を読み解く 戦争観なき平和論
    5.0
    20世紀は昭和の時代であった。戦後に刻印された我々の記憶は本当に正しい20世紀像を結んでいるのであろうか。昭和史研究の第一人者である著者が、昭和の戦争、エポックメイキングな事件を再検証し、昭和という時代と昭和を生きた日本人の実像を、独自の視点から読み解く。

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  • 戦後の肖像 その栄光と挫折
    3.0
    秩父宮、高松宮、赤尾敏、安岡正篤、伊藤律、坂口弘、田中角栄、藤山愛一郎、武見太郎など、もし、この人物がいなかったら戦後の日本の政治・経済・社会状況は別の局面を迎えていたかもしれないようなキーパーソン十五人を取り上げ、彼らの足跡を検証することにより、戦後日本の栄光と挫折に迫る意欲作。

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  • 新編 後藤田正晴 異色官僚政治家の軌跡
    3.8
    政治家として自民・非自民の双方から敬意を集めた後藤田正晴。旧内務省官僚、浅間山荘事件など治安の総帥として指揮を執り「カミソリ」と呼ばれた警察官僚を経て、内閣官房長官時代には自衛隊海外派遣に強く反対した。律儀で真摯で明瞭な生き方を振り返り、氏の歴史的普遍性に迫る。

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  • 五・一五事件 橘孝三郎と愛郷塾の軌跡
    4.0
    五・一五事件は軍国主義の幕開けになり、日本ファシズムの導火線となったとされる。単なるテロ事件に終始せず、多くの農民が実行犯の減刑を嘆願した事件の背景には、注目すべき”大衆”の情緒があった。人道主義の系列にあった橘孝三郎と愛郷塾が、五・一五事件と結びついたのはなぜか。本人への取材に基づき、歴史を変えた大事件を検証する。

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  • 姜尚中の青春読書ノート
    3.4
    夏目漱石、ボードレール、丸山真男。悩める少年・永野鉄男が、政治学者・姜尚中になるまでに、一体何があったのか。書物との出会い、それは快楽と苦悩を伴う、新たな旅へのいざないだった。在日二世の論客として発言を続ける著者が、青春期の苦悩をへて政治学者として世に出るまでに精神的支柱となった「座右の書」を厳選。だれもが読んでおきたい5冊の古典でたどる、注目の政治学者の原点。

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  • 愛国の作法
    3.8
    北朝鮮のミサイル実験と中国の軍事的台頭。靖国参拝と歴史認識をめぐり膠着する日中・日韓関係。風雲急を告げる東アジアで、日本の立ち位置が試されている。今後焦点となる改憲、歴史の見直しとどう向き合うか。愛国心を押しつけることで、何が損なわれるのか。本当の愛国とは。思考停止は許されない。いま最も注目の政治学者が、悩める国民に贈る、この国の正しい愛し方。

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  • 昭和史の教訓
    4.0
    昭和史ノンフィクション作家の第一人者が、これまでの膨大な取材のなかから現代の日本人に学んでほしい教訓を引き出す。敗戦につながる昭和10年代の政治、経済、マスコミ……の諸相は、あまりにも現代の状況に酷似する。桐生悠々、斎藤隆夫、2.26事件、皇紀2600年、太平洋戦争など、多彩な素材から、えぐり出される教訓とは何か――。保阪正康氏の「自省史観」の神髄が、ここに結実。昭和10年代から教訓を学ばない者は、昭和10年代から報復を受ける。

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  • 東京裁判の教訓
    3.3
    「デス・バイ・ハンギング」――。東京裁判(極東国際軍事裁判)でA級戦犯7名に絞首刑判決が下ってから60年。「日本の軍閥」は正しく裁かれたのか?! 「歴史の暗部」は明らかになったのか?! 裁かれた側と裁いた側が負う責務とは?! ――そして戦後ニッポンは、果たして変わったのか?! 壮大なる歴史ドラマに隠された数多くの教訓を、どう受け止め、どう伝えるか。昭和史研究の第一人者が新史料を得て、その歴史的意義と次世代の責務を問いなおす。好評『昭和史の教訓』に続く注目作。

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  • 占領下日本の教訓
    4.5
    昭和20年の敗戦から6年8カ月間、日本は主権を失い、占領支配を受けた。この間、国民は何を失い、何を得たのか。今日の経済至上主義の社会とどう繋がるのか。あの体験から学ぶべきは何か。「ここで得た教訓を次代に伝えるのが私の使命だ」。昭和史研究の第一人者で、戦後民主主義教育第一世代の著者が鋭く迫る。好評『昭和史の教訓』『東京裁判の教訓』に続く昭和史「教訓3部作」完結!

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