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3.6ピーター・デス・ブリードン・ウィムジイ卿は十五代デンヴァー公爵の次男。クリケットの名手にしてワイン通、書物蒐集と音楽、そして犯罪の探究を趣味とする貴公子である。クリスティと並び称されるミステリの女王セイヤーズが創造したピーター卿は、従僕を連れた優雅な青年貴族として世に出たのち、作家ハリエット・ヴェインとの大恋愛を経て人間として大きく成長し、古今の名探偵の中でも屈指の魅力的な人物となった。本書はその貴族探偵の活躍する中短編から「不和の種、小さな村のメロドラマ」等、代表的な秀作7編を選んだ作品集である。【収録作】「鏡の映像」/「ピーター・ウィムジイ卿の奇怪な失踪」/「盗まれた胃袋」/「完全アリバイ」/「銅の指を持つ男の悲惨な話」/「幽霊に憑かれた巡査」/「不和の種、小さな村のメロドラマ」/解説=戸川安宣
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3.0
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4.5ミステリの女王クリスティの創造したポワロものの面白さ、抜群の冴えは、短編でも遺憾なく発揮される。おなじみヘイスティングズとの絶妙なコンビのやり取りにも、各所でニヤリとさせられる。このシリーズには、6巻と7巻に重厚なポワロもの中編4編をくわえ、ポワロもの中短編全集といってもよいほど、ほとんどの作品を収めてある。
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4.0夭折したロバート・E・ハワードが一九三〇年代に『ウィアード・テールズ』などに発表したヒロイック・ファンタシーのシリーズ〈英雄コナン〉が愛蔵版となって登場! 本書は、〈新訂版コナン全集〉(東京創元社 二〇〇六-一三)」を基に、訳者・中村融氏が全面改稿。新たに新資料も加え、全四巻にてお送りする。 第一巻「風雲篇」の収録作は以下の通り。 氷神の娘/象の塔/石棺のなかの神/館のうちの凶漢たち/黒い海岸の女王/消え失せた女たちの谷/黒い怪獣/月下の影/魔女誕生 〈資料編〉死の広間(梗概)/ネルガルの手(断片)/闇のなかの怪(梗概)/闇のなかの怪(草稿)/P・S・ミラーへの手紙/ハイボリア時代
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4.1謹厳実直の士、そして妥協なき謎の解明者〈テナント大佐〉。彼が活躍する4篇を収め、「復刊希望アンケート」で二度No.1に輝いた伝説的短篇集がついに文庫化。全7篇収録。
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-ある夏の夜、ロンドンのウェイド博物館を巡回中の警官が、怪人物を見かけたが、その人物は忽然と消えてしまった。しかも博物館の中には殺人事件が発生していた。それはとんでもない大事件の発端であったが、未解決のままだった。奇書アラビアンナイトの構成にならって、この事件を体験したロンドン警視庁のお歴々三人は、三者三様の観察力と捜査法を駆使して事件を物語る。そして、その話の聞き手はギデオン・フェル博士である。ユーモアと怪奇を一体にしたカーの独特な持ち味が、アラベスク模様のようにけんらんと展開する代表的巨編。フェル博士がみごとな安楽椅子探偵ぶりを発揮する異色作。
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5.0
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4.3田舎町に発生した凶悪な殺人事件はT字で彩られていた。T字路に立つT字型の道標に磔にされたT字型の首なし死体、そしてドアに描かれたTの血文字。古代宗教や中部ヨーロッパの迷信等を背景に起る第二第三の殺人にエラリイの推理も翻弄される。有名な読者への挑戦状を付した国名シリーズ中傑作の誉れ高い作品。
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3.0ニューヨークの薄気味の悪い館にすむ元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンを探偵役にすえた、クイーンの「悲劇シリーズ」4部作の第一編。株式仲買人がすし詰めの路面電車のなかで、ポケットに忍び込まされた高純度ニコチンを塗った針先に刺されて即死する。そんな芸当は、いったい誰に可能だったのか? 動機は? しらみつぶしの警察の調べによって、共同経営者が浮かび上がるが……緻密な構成、全体の進行を劇の上演に見立てた凝ったつくりで、遊び心も忘れない本格ミステリーの代表作。1932年、バーナビー・ロスという無名の新人名義で発表され、ミステリー界にセンセーションをまきおこした作品としても有名。
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5.0その日の新聞は、億万長者セイビン殺害事件の記事で埋まっていた。物とりではなかった。札のつまった紙入れも宝石類も奪われていず、死体のかたわらには、彼がいつも身辺から離したことのない愛玩用のオウムが、すさまじい叫びをあげて人を呼んでいたという……。メイスンは、セイビンの息子チャールズの訪問を受ける。セイビンの莫大な遺産をめぐって、義母のヘレンと連れ子のスティーヴが何か策謀をめぐらしている。事件の真相を調査するとともに、二人の狙いを探りだして自分の権利を守ってほしいという。メイスンに、チャールズは二つの事実を打ち明けた。そのうちの一つは、死体のそばにいたオウムが、セイビンのかわいがっていたのとはちがうオウムであることだった……シリーズ初期の傑作。
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4.0殺されたのは国防省のある極秘計画に協力していた博士で、手にはメモ用紙が握られていた。しるされた手書きの文字はEと読めたが、紙片を回転させると今度はMに、さらには3、Wにも見えてきた!博士が書こうとしていた文字とは?ツイストのきいた「Eの殺人」をはじめ、魅力いっぱいの五篇を収める傑作短篇集
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4.2製靴業で成功したポッツ家で決闘騒ぎが起き、巻き込まれたエラリイは一計を案じるが……奇妙な童謡殺人を描くクイーン中期の傑作
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4.21万2千年の昔、アトランティス大陸が海中に没したのち、現存する歴史が記されるまでの空白の期間にハイボリア時代なるものが存在した。この時期の伝承を伝えるネメディア国の年代記は、アトランティスの末裔、キンメリア生まれの英雄コナンの事跡を記している――。30歳で夭折した天才作家が創造し、のちに数多現れるヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、著者のオリジナル原稿に遡った校訂のもと全6巻に集成して贈る。横溢する妖美、奇怪はもとより一大宇宙史までをも堪能されたい。【収録作】「キンメリア(詩)」/「氷神の娘」/「象の塔」/「石棺のなかの神」/「館のうちの凶漢たち」/「黒い海岸の女王」/「消え失せた女たちの谷」/「資料編/「死の広間(梗概)」/「ネルガルの手(断片)」/「闇のなかの怪(梗概)」/「闇のなかの怪(草稿)/「R・E・ハワードからP・S・ミラーへの手紙」/「ハイボリア時代」/解説=中村融
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-昏倒のショックを受けて、タウンゼンドは記憶喪失症から回復した。だが、三年の歳月が完全に頭の中から消えていた。この三年間なにをしてきたのか、自分にはわからない。教えてくれるものもいない。しかし瑪瑙(めのう)のような冷たい目をした謎の男が、自分をつけ狙っているように思われる。強迫観念にとらわれた男の孤独と寂寥を描いて、ならぶ者のない境地を切り開いたサスペンスの巨匠アイリッシュのブラック・シリーズものの1点。
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4.030歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第3集。ヴェンドゥヤ国の姫ヤスミナは、兄王を呪い殺した魔術師に復讐を果たすため、7人の捕虜の命と引き換えに、山地族の首領として勇名を轟かせていたコナンをヒメリア山系の奥深くへと向かわせようとした――人跡まれな山間に棲む恐るべき魔術師との死闘を描く表題作はじめ3編を収録。解説ではハワードの生涯を詳細に紹介。【収録作】「黒い予言者」/「忍びよる影」/「黒魔の泉」/「トムバルクの太鼓(梗概)」/「トムバルクの太鼓(草稿)」/解説=中村融
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4.030歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第4集。傭兵部隊で気ままな暮らしを送っていたコナンの前に現れた、海賊団の女首領ヴァレリア。彼女を追って黒人王国の奥地深く踏み入ったコナンが見たものは、何年も開かれたことのないような城門に守られた死の都であった! 勇将コナンの南方国での活躍を描く「赤い釘」など3編を収録する。【収録作】「赤い釘」/「古代王国の秘宝」/「黒河を越えて」/資料編「ロバート・アーヴィン・ハワード」E・ホフマン・プライス/解説=中村融
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5.0
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-ふらりと立ち寄った町が気に入ったエラリーは土地の有力者ライツ家の持ち家を借りた。その家はライツ家の当主が次女ノーラとジム・ハイトとの結婚後に住む家として用意したものだったが、二人は喧嘩別れして、ジムは姿を消していた。それからすでに三年たつが、突然ジムが戻り、二人はよりを戻して結婚する。新婚早々、ノーラは偶然ジムが妹宛てに書いた3通の手紙を見つける。そこには、まがまがしい予告とも受け取れる出来事が書いてあった。やがてジムの妹ローズマリーが招かれてやってきた。そして感謝祭、クリスマスと、手紙の中味に符合するような事件がノーラの身に起こり、新年にはついに、ローズマリーが毒酒で死ぬ事件が起こる。ことの成り行きからジムが逮捕された……アメリカの架空の田舎町を舞台に繰り広げられる家族ドラマ。クイーン中期の代表作として名高い。
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-「思考機械」(Thinking Machine)とはそもそも何者なのか。これはれっきとした探偵の名前で、アメリカ生まれのシャーロック・ホームズの仲間だ。「いかなる問題も、すべて単純な知的操作によって数学的因子に還元されるはずなのだよ」オーガスタス・S・F・X・ヴァン・ドゥーゼン教授(これが彼の本名だ)は、力を込めて言った。作者フットレルは、ジョージア州生まれで、一九〇五年、「思考機械」の別名を持つ探偵が活躍する推理小説「13号独房の問題」を発表して人気を集めた。以後、「思考機械」ものの推理小説で欧米の人気をさらったが、奇しくも一九一二年、タイタニック号の遭難事故で死亡した。「思考機械」ものの推理小説は、ポーストの「アブナー伯父」と並びアメリカン・ミステリの古典として高く評価される。
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4.01891年、英国で創刊したばかりの〈ストランド・マガジン〉が掲載したシャーロック・ホームズ譚は、爆発的な好評を博し、雑誌の売行きは一挙に数倍にはね上がった。この異常人気に他誌が黙っているはずはない。かくして陸続と独自の個性を誇る名探偵たちが登場し、名推理を競い合うことになった。彼らを通称して《シャーロック・ホームズのライヴァルたち》といい、名探偵の世紀が開幕する。本巻はアメリカの生んだ名探偵《思考機械》の活躍を描く名作を選りすぐった本格派ファン垂涎のコレクション第1巻!/【目次】《思考機械》調査に乗り出す/謎の凶器/焔をあげる幽霊/情報洩れ/余分の指/ルーベンス盗難事件/水晶占い師/茶色の上着/消えた首飾り/完全なアリバイ/赤い糸/解説=戸川安宣
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-海辺を散策していた推理作家ハリエット・ヴェーンは、遠望する岩礁のうえに動かない人物を発見した。それは喉を剃刀で切られた男の死体だった。だが、浜辺には男のものと見られるひとすじの足跡しかなかった。やがて死体は満ちてきた潮に流されて行方不明になる。……錯綜する謎また謎。ウィムジー卿はこの難事件を解けるのか? シリーズ屈指の重厚な長編。
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3.5天才法医学者ワルター・スミルノはある晩、女優アスタ・ドゥールの殺害事件に遭遇。容疑者として、かつての恋人スティナ・フェルセンが挙げられる。名探偵レオ・カリングの手を借り、不可解な謎に挑むのだが……。 本作はかつて小酒井不木訳で「新青年」に掲載されるや、江戸川乱歩・横溝正史ら戦前の日本人作家にも多大な影響を与えた。世界ミステリ史上にその名を刻む、探偵小説ファン必読の傑作本格推理長篇。 〈解説〉戸川安宣 【目次】 第1章 発端 第2章 糊づけにされたページ 第3章 警官第三一七号 第4章 偶然 第5章 尋問 第6章 「あなたの奥さんです」 第7章 犯行の時刻 第8章 三人目の客 第9章 新しい事実 第10章 レオ・カリング援助を求める 第11章 第二の銃弾 第12章 犯人の名 第13章 意外な展開 第14章 深夜の冒険 第15章 厚かましい侵入者 第16章 新しい証拠 第17章 手紙 第18章 犯人はだれか? 第19章 告白 第20章 レオ・カリングの付記 ドゥーセ今昔(宇野利泰)
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3.9エラリイに匿名の手紙が届く。そこには最近ライツヴィルで起きた事件を記した新聞記事ーー“町の隠者″の病死、富豪の自殺、“町の物乞い″の失踪ーーの切り抜きが。そして、父親の失踪の真相を探ってほしいという妖精のように魅力的な娘・リーマに導かれ、エラリイは四度ライツヴィルを訪れる。そこで待ち受けていたのは、さらなる不審死の連続だった……本格ミステリの巨匠、円熟期の傑作が新訳で登場。解説/飯城勇三
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4.0切手・宝石収集家として知られる出版業者のオフィスで、一人の男が殺されていた。驚いたことには何もかもが“あべこべ”だ──死体の衣服、絨毯、本棚・・・・・・この奇妙な“あべこべ”殺人は何を意味するのか?そして被害者の正体は?秀れた着想による密室トリックで世の激賞を浴びた国名シリーズ中の大傑作!
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-宝石と切手のコレクターで出版社の経営者でもあるドナルド・カークは、ニューヨークの中心街に事務所をもっていた。ある日の夕刻、中年太りのさえない小男がたずねてくる。カークは留守だったので、秘書のオズボーンはカークの事務室で待つように案内する。用件を聞いても、男は「内密の用件」としか答えない。約一時間後、カークはたまたま階下で出会ったエラリーを連れて帰ってくる。秘書の話を聞いて二人が事務室に行くと、男は脳天を割られて死んでいた。そして部屋にあるあらゆる物が動かされて「あべこべ」になっていた。中国福州で発行された「エラー切手」にからむ密室殺人!
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3.9ぼくを見張ってほしい――たびたび記憶喪失に襲われ、その間自分が何をしているのか怯えるハワード。探偵エラリイは旧友の懇願を聞き入れて、彼の故郷であるライツヴィルに三たび赴くが、そこである秘密を打ち明けられ、異常な脅迫事件の渦中へと足を踏み入れることになる。連続する奇怪な出来事と論理の迷宮の果てに、恐るべき真実へと至った名探偵は……巨匠クイーン円熟期の白眉にして本格推理小説の極北、新訳で登場
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-ローレライで名高い絶景のライン河畔にそそりたつ不気味な髑髏城。そこは稀代の魔術師メイルジャーの手によって成った幻想の城だった。しかし城の持主はライン川に変死体となって浮かび、あとをついだ俳優マイロン・アリソンは全身を炎につつまれて城壁から転落した。あいつぐ惨死事件の真相をさぐるべく、パリの名探偵バンコランとベルリン警察のフォン・アルンハイム男爵とのあいだに、しのぎをけずる捜査争いが展開する。本格派の巨匠カーが、魔術の世界を背景に、怪奇と不可能犯罪を描いた初期の代表作。
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1.0エラリー・クイーンは自分と同じ警察官の息子ボー・ランメルの発案で、いっしょに私立探偵社を経営することになった。ボーは金も出し、足回りの仕事はなんでもやるという。ある日、そこへ億万長者カドマスが現われ、将来、事件を依頼するからという怪しげな条件で、多額の契約金を払っていった。その数日後、依頼人は愛用の豪華なヨットの上で謎の死をとげる。巨万の富を相続することになる二人の娘をめぐってまき起こる怪事件に乗り出すクイーン! 謎ときの興味横溢する本格編! ギリシア神話のカドマスはドラゴンの歯を地中に埋めて多大なトラブルを生み出したのだが……。
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3.4髭をまだらに染めた異様な風体の男がサムのもとを訪れた。一通の封筒を預けて男は消えたが、同じ頃博物館でシェイクスピアの稀覯本すり替え事件が起きる。サムの要請に応じ、ドルリイ・レーンが世界文学史を根底から覆す大事件の謎に挑む。X、Y、Zに続く四部作の掉尾を飾る、巨匠の代表的傑作。改訳決定版。
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-ほとんどすべての世界的に有名な作家は犯罪文学に貢献してきたのであります。この選集の目的は、「純文学」畑で名をあげた作家たちによって書かれた、ミステリと殺人、犯罪と探偵を扱った、粒よりの物語を読者に提供することにあります。それはディケンズ、マーク・トウェイン、ウィラ・キャザー、R・L・スティーヴンスン、リング・ラードナー、ジョン・スタインベック、ウィリアム・フォークナー、パール・バック、オールダス・ハックスリー、ウォルター・デ・ラ・メア、H・G・ウェルズ、モーパッサンなど、天分のある物語作家や練達の技巧家たちの手になったものばかりであります。そうです、だれか著名な作家を、「当代えりぬきの巨匠」を、だれでもいいから一人あげてごらんなさい。きっと、あなたはミステリ作家を名ざすことになります。そしてそのことを26回も繰り返して証明するために、わたしたちはこの短編の宝庫をあなたにささげるしだいです。これこそまさしく「犯罪の粋(クレーム・ド・クライム)」、読者大衆へのキャヴィアと申すべきでしょう…エラリー・クイーン。
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-エレベーターの落下事故で富豪の息子が死んだが、銃弾が頭を貫いていた。警察は自殺とみたが、乗り合わせた父は納得しない。1年後、エレベーターに乗っていた全員がその老人の晩餐会に呼ばれた……この表題作のほか、「遺贈」「階下で待ってて!」「金髪ごろし」「射的の名手」「三文作家」「盛装した死体」「ヨシワラ殺人事件」の、都会派アイリッシュのバリエーション豊かな短編8編を収録。
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4.0名探偵エラリイが導き出した、十二年前の毒殺事件の真相とはいったい? 巨匠クイーンの〈ライツヴィル〉ものの秀作、新訳版刊行
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-ロンドン警視庁内に設置された「不可能犯罪捜査課」の活躍を描いたシリーズ作品を中心にしたカーの短編集。独創的なトリックの数々を駆使して独自の世界が展開する。手袋だけで男が殺された怪事件の「新透明人間」、雪に残された足跡トリックの典型「空中の足跡」、四人組銀行強盗はつかまったが、肝心の金がみつからない「ホット・マネー」、評判ダンサーが楽屋でハサミを背中に刺されて死んでいた「楽屋の死」など10編。うち後半4編はシリーズ以外の怪奇事件を扱っている。
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3.7ジョージ・ダグラス・ハワード・コール / マーガレット・コール / E・C・ベントリー / ニコラス・ブレイク / S・C・ロバーツ / フィリップ・マクドナルド / A・A・ミルン / ジュリアン・シモンズ / グラディス・ミッチェル / ロイ・ヴィカーズ / マイケル・イネス / クリスチアナ・ブランド / マージョリー・ブレムナー / ヴィクター・カニング / ジョン・クリーシー / エドマンド・クリスピン / ナイオ・マーシュ / マーティンエドワーズ / 浅羽莢子 / 宇野利泰 / 鈴木美朋 / 中村有希 / 法村里絵 / 深町眞理子 / 宮脇孝雄 / 山田順子1巻1,400円 (税込)現代英国を代表するミステリ作家にして愛好家マーティン・エドワーズが、英国探偵小説の一時代を築いた巨匠たちの名品から精選した「本」にまつわるミステリ傑作選。毒を盛られた愛書家が、死の直前に蔵書に書き残したアンダーラインの真相。売れっ子作家の妻を殺したい男が仕掛けるアリバイトリック。編集者が作家クリスチアナ・ブランドに宛てた原稿依頼書を誤って受け取った女性による奇妙な犯罪の顛末……。犯人当てからクライムストーリイ、〈奇妙な味〉からショートショートまで、様々なバリエーションで本好きに捧げる十六のミステリ!/【目次】序=マーティン・エドワーズ/作家に授ける殺人講義=G・D・H&M・コール/救いの天使=E・C・ベントリー/暗殺者クラブ=ニコラス・ブレイク/メガテリウム・クラブの奇妙な盗難事件=S・C・ロバーツ/殺意の家=フィリップ・マクドナルド/荒っぽいゲーム=A・A・ミルン/本の中の手がかり=ジュリアン・シモンズ/ある原稿=グラディス・ミッチェル/ある男とその姑=ロイ・ヴィカーズ/灰色の幽霊=マイケル・イネス/拝啓、編集者様=クリスチアナ・ブランド/あらかじめの殺人=マージョリー・ブレムナー/性格(キャラクター)の問題=ヴィクター・カニング/名誉の書=ジョン・クリーシー/きみが執筆で忙しいのはわかってるけれど、ちょっとお邪魔してもかまわないだろうって思ったんだ=エドマンド・クリスピン/章と節=ナイオ・マーシュ/解説=小山正
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4.030歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第2集。女王の死んだはずの双子の妹が魔女となって帰還、小王国カウランは一夜にして、女王と入れ替わった魔女ひきいる傭兵軍団の手に落ちた。これに立ち向かう守備隊長コナンの苦闘を描いた、圧巻の表題作をはじめ5編を収録する。また巻末には、著者と親しかったH・P・ラヴクラフトの手になる、詳細なハワード評伝を収めた。【収録作】「黒い怪獣」/「月下の影」/「魔女誕生」/「ザムボウラの影」/「鋼鉄の悪魔」/「ロバート・アーヴィン・ハワード――ある追想=H・P・ラヴクラフト」/解説=中村融
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4.0セント・メアリ・ミード村で静かな暮らしを送るミス・マープルは、人のうわさ好き。どんな出来事にも興味をもち、好奇心旺盛で記憶力も抜群。編物をしながら、じっと話に耳を傾けている。ガーデニングも好きで、通りかかる人物にも注意を怠らない。そして驚くべき洞察力で、事件の謎を解いてしまう。ミス・マープルは長編「牧師館殺人事件」で初めて顔をみせ、 その後、多くの短編・長編で活躍した。「ミス・マープルの物語は、書いていてとても楽しかった。わたしは、自分が作ったこのおだやかなおばあさんが大好きになってしまいました。読者のみなさんにも好きになってほしいと心から願っています」作者はこう書いた。
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-イングランドの田舎の鉄道陸橋下で、判別ができないほど顔のつぶれた男の死体が発見される。発見者は陸橋近くのゴルフ場でプレイ中の4人組だった。自殺か他殺か、それとも単なる事故なのか? 警察の調べのすすむなか、推理小説ファンの4人はそれぞれ独自の見解を披露していく。
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-本格ものミステリーの雄、エラリー・クイーンのデビュー作であり、以後10巻に及んだ有名な「国名シリーズ」の最初の作品。ブロードウェイの新顔「ローマ劇場」には暗黒街ものの新作「拳銃稼業」に多くの観客がつめかけた。ナイトクラブの殴りこみ、ギャング出入りの派手さで受けている芝居だった。第二幕の山場で観客席の後部座席のほうから大きな悲鳴が聞こえた。客たちはこれも芝居の新手だと思い、その方角に首をのばした……だが、それは芝居ではなく真実の殺人だった。被害者は悪徳弁護士! クイーン父子の捜査がはじまる。どうしたわけか被害者の持っていたはずのシルクハットが消えていた…