寒い国から帰ってきたスパイ

寒い国から帰ってきたスパイ

小説・文芸
990円 (税込)

4pt

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ベルリンの壁を境に展開される英独諜報部の熾烈な暗闘を息づまる筆致で描破!作者自身情報部員ではないかと疑われたほどのリアルな描写と、結末の見事などんでん返しとによってグレアム・グリーンに絶賛され、英国推理作家協会賞、アメリカ探偵作家クラブ賞両賞を獲得したスパイ小説の金字塔!

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寒い国から帰ってきたスパイ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    若い頃、もう30年前くらいになると思うが、ミステリー、スパイ小説、冒険小説と呼ばれる本ばかり読んでいた時期があり、ジョン・ル・カレはお気に入りの作家だったし、この「寒い国から帰ってきたスパイ」も夢中で読んだ記憶がある。
    およそ30年ぶりの再読であるが、ストーリーを全く忘れていた。それは悪いことではなく、30年ぶりの再読も夢中になって読むことが出来た。
    スパイの闘いは、頭脳戦である。
    英国情報部は東ドイツの情報部の幹部の失脚を図るために、情報部員のリーマスにある工作を命じる。そこから二転三転、派手なアクションはほとんどないが、英国情報部、リーマス、失脚を画策されたターゲットの頭脳戦が展開される。

    この話は、冷戦時代の西側と東側の対立が前提となった話であり、そういう意味では、東西冷戦を背景としたインテリジェンス戦というのは、当時ほどのリアリティを持てないが、今でも、中国やロシア、中東の国々ではこのようなインテリジェンス戦が繰り広げられているはずで、場面は変わっているが、それでも、相変わらずリアリティを持った物語なのだろうと思う。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    きみはおれたちをなんだと考えている。スパイだぜ。牧師とはちがう。聖徒や殉教者ではないのだ。愚かでいやしい男たちの一群だ。

    0
    2026年09月24日

    Posted by ブクログ

    冷戦時代、主人公である英国情報部のリーマスはベルリンに赴任していたが、東へ送り込んでいた配下のスパイが殺害されるなど作戦失敗が重なり、ロンドンに呼び戻されて閑職に左遷された挙げ句にクビになってしまうが、そこに東側から謝礼と見返りに情報提供をするよう誘いを受ける…というスパイ小説。
    その誘いにリーマスが乗って東側へ寝返るというのが、東ドイツ情報部のムント副長官を失脚させるための英国情報部の策略だったのだが(と裏表紙の粗筋紹介に書いてある)、なんせスパイの諜報戦なもので、一筋縄ではいかないというもの。
    「国の大義名分のためには個人など駒にすぎない」という東側の主義は、西欧には到底受け入れられないものだ…とは建前で言うものの、結局は英国情報部から駒として使われることになったリーマスの悲しさとやるせなさと無念さが胸を打つラストでした。

    0
    2025年11月28日

    Posted by ブクログ

    元英国諜報員であった著者によるスパイ小説の古典的名作。舞台は米露冷戦が続く東西ドイツ。
    最後まで読まないと全体像を把握するのは困難だが、薄氷を踏むような緊迫した騙し合いはリアル。何が真実で何が真実でなかったか理解するのも難しいが、場面場面を振り返ると管理官指令と工作活動がよくわかる。真実はリーマスとリズの愛だけであったか。
    ジェームス・ボンドのような銃撃戦やカーチェイス、ボンドガールとの色恋といった派手な場面は皆無だが、ゆえにより一層生々しいスパイ活動の実態が伝わってくる。

    0
    2025年02月03日

    Posted by ブクログ

    素晴らしかった
    全体的に無機質な印象を持ったけど、それが等身大の主人公があくまで組織の歯車でしかないことを暗示してたようにも感じるし、ハイスペによるスパイアクションにはない重みを与えてたと思う

    0
    2024年12月12日

    Posted by ブクログ

    話が込み入っていて、筋立てを追うのがなかなか難しかったが、個人より組織を優先させる考え方の残酷さ、そして、優先された組織の恣意に踏みにじられる個人の悲しさが胸に迫った。

    0
    2024年10月19日

    Posted by ブクログ

    今となってはあまり想像ができなくなってしまったベルリンの壁を越えることの恐怖をあらためて思い起こさせられる冷戦時代の物語。等身大の人間が思想や政治は背景にありながらもそれぞれの置かれた局面で、情報そして暴力を駆使して東西陣営に分かれて闇の中で闘う。そんな中での一エピソード的な重く暗い話だけどこんなことが結構普通に起こっていたことなんだとでもいうような語り口が印象的。
    流石に翻訳が古いな。

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    アマプラで“ナイトマネージャ”を見終えて、手元にあったこの小説を読み始めた。
    流石・・スパイ小説の古典、金字塔である。
    冷戦当時のリアリティと60年代を思わせる「歴史の進行、弁証法の必然性」といった表現等に時代を感じる。全体を覆う暗いトーンは新たな流行だったのだろうか。
    査問会以降は最後まで一気読み。作品中の論述、展開の面白さに引き込まれてしまった。
    翻訳の一部に⁇と思わせる箇所もあるが、これは翻訳小説のあるある、気にはならない程度。
    後で映画の方も見てみるつもりだ。

    0
    2023年08月13日

    Posted by ブクログ

    ジョン・ル・カレを読まずして旅立つことはできないのだよ諸君

    ただ、ひとつだけ告白しておこう
    ずっとジョン・カレ・ルだと思っていたよ
    バーモントか!

    はい、スパイ小説の教科書と言っても過言ではない『寒い国から帰ってきたスパイ』です
    1961年刊行でイギリスとアメリカの最優秀ミステリー賞を同時受賞した傑作であります

    いやー、こっち側もいいですなぁ
    巻末の解説にもありますがいわゆるスパイ小説というのは「超人的な能力の持ち主である主人公が、《手に汗握る危機一髪》的な事件で活躍する《神話》であった」のに対して本作は圧倒的なリアリズムを持ってスパイの世界を描いているんですな

    そしてもちろん、それだけでは英米同時受賞なんてことにはならないわけで、とんでもないどんでん返しとスパイの世界を象徴するような結末が待っているわけです

    いやー、ジョン・カレー・ルー(開き直った)おもろいわ!
    スパイ小説、どっち側もおもろいわー!

    0
    2023年07月14日

    Posted by ブクログ

    MI6出身の著者によるハードボイルドなスパイ小説。やはりスパイものは冷戦の頃が一番おもしろい。

    実際に存在した高位の役職に着いた二重スパイをモデルにしたのだろうか。

    東ドイツ側のスパイハンターであるムントを失脚させるためのミッションにアサインされたMI6リーマスは東ドイツ側に寝返ったフリをして潜入するが、ミッションの本当の狙いを知らされていなかった。実はムントはMI6側の二重スパイで、ムントへの疑惑を振り払うことがMI6の本当の狙いであった。

    p210 思想について語り合うシーンが印象的。

    0
    2022年09月15日

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