一穂ミチのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
盗撮をテーマとした物語。
プロポーズしてくれた彼がその翌日に電車内での盗撮で捕まり、幸せなはずの未来は儚くも崩れてしまう。事件後の二人はどうなっていくのか。
犯罪の加害者とその関係者につきまとう苦しみを上手く描き出した作品だと思います。
加害者の恋人がショックの大きさにいつまでも気持ちの整理がつかず、自分を見失って周囲の言葉にゆらゆら揺れ動く様は、何とも心に刺さります。
一方、加害者本人も折につけ犯罪者として扱われ、事あるごとに罪の意識に苛まれ、真の意味での更生とは何かを考えさせられます。
惜しむらくは、全体としてストーリーにまとまりが薄く、書きっぱなし感が残ります。当然、作者の意図的なも -
Posted by ブクログ
読み終えたあとに残るのは、答えではなく、静かな納得。
「大切に思っているのに、一緒にはいられない関係」を真正面から描いている話だった。
好きか嫌いか、正しいか間違いか、そういう分かりやすい軸はなくて、ただ“どうしても噛み合わなかった二人(もしくは関係)”が残される。
一緒に過ごした時間は嘘じゃないし、優しさも確かにあった。
でも、相手の人生にどこまで踏み込んでいいのか、どこから先は越えてはいけないのか、その線を探り続けた結果、何も掴めないまま離れていく。その過程がとても具体的で、苦しい。
決定的な裏切りや劇的な別れはない。
「光のとこにいてね」という言葉も、希望の言葉というより、
“自分は