一穂ミチのレビュー一覧
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購入済み
もやもやする
こういう味の作家さんなのは何作か読んでいて知っていましたが。それにしても、もやもやする読後。
起承転結の転がこれか!と読み進めたらラストが・・・
ええええ・・・・
んー、んー、そうお?これでいいんだ。 -
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ネタバレ手放しで好きかと言われたらそうとは言えない。読んでいる間終始感じるのはえっまじか……辛いな……。
田舎の閉塞感溢れる人間関係、民話モチーフ、家業を継ぐこと、明るく強気な幼なじみの女の子、家族の死と葬い……一穂作品でおなじみとも言えるモチーフがところどころにちりばめられつつ、今回の家族は見てて辛かった。さみしさのレシピの智明の家庭をもっと容赦なく酷くした感じかな。
静かに閉ざされた関係性はどしゃぶりの幼なじみふたりを思い出しました。
明渡の無邪気さも主体性を奪われてる? というくらいに終始明渡に引っ掻き回されているとしか思えない苑も見ていて辛い。
ディアプラでこれなんだ、ルチルじゃなくて? イエスノーで知った人は手に取ったら度肝抜かれるだろうという感じ。
苑のお父さんがふらりと消えた苑をそれでもちゃんと待っていたんだな、というところに救いが感じられました。
時間と共に取り戻せないものがあっても修復して再構築してまた新たに生み出せばいい、と二人の関係性に希望がある終わり方をちゃんと用意してくれたのは安心感がありますが、BLとしては相当冒険が強くてなんか呆然とするしかないな。
ちょっと消化に時間がかかりそう。
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Posted by ブクログ
ネタバレあらすじ
クラスの人気者の明渡と、持て余し者の苑。
明渡が自分に構うのが不思議でならない苑だったが……?
光と影のような幼馴染み同士の恋物語。
手術後の心変わり?とか、よくわからなくて、私的に消化できなかったりするのです。
あとがきとかにも解説めいたものがないので、分からない処は分からないまま。それはそれで良いのかもしれないけど、スッキリしない感じ。
察して・感じて系は苦手なんです。読解力ないんで。
明渡の勝手さと苑の卑屈さで、二人の恋心にも共感しづらくて読み進めにくかったのに、読後感が悪くなかったのは、作家さんの腕によるのでしょうか? -
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ネタバレ一穂さんは思春期の焦燥を描くのがとても上手くて、あとがきを読んでいても「あの頃」の感情をとてもやわらかに優しく胸に留めているのかな、と思わされます。
在宅ドルオタで半引きこもりの侑史が強引な性格のクラスメイトに無理やり教室へと引き戻され…から始まる青春物語。
小さなつまづき(年頃の子には心を揺るがす大事件)に身動きを奪われていた男の子がキラッキラのまばゆい輝きを放つ男の子に手を引かれての成長物語という構造はハートの問題のヨウを思い出します。そういえばレーベルいっしょ。
すごく真っ当でよい青春ものでキラキラしてるがゆえに、この友情はいつ恋愛になり、セックスで結ばれたいとなったのか正直よくわからないや…。
とはいえ、「妹に囲まれている」シチュエーションでの初めての濡れ場がとてもよいのです…。
主人公たちふたりだけではなく、「ほたるん」の兄への葛藤、親友が煌びやかな世界へと羽ばたいていってからの変わらない親友たちの態度など、等身大に生きている子達みんなが優しくていとおしくなります。 -
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会社を辞めて半世紀ぶりに別れた父親に会いにきた理一は父を慕う毛糸工場の息子、真尋と出会い…。
シャツの縫製工場と毛糸工場、町工場を舞台のほんわか可愛らしい歳の差ラブ。
ううーん、良くも悪くもいつもの一穂さんのディアプラの小説だなぁという感じ。ぐっさり突き刺さる勢いで好きな作品に比べるとやや印象は控えめ。
奔放な理一母とそんな母に恨み言を言わない大らかで優しい理一父。家族関係、母という存在の描き方が一穂さんだなぁ。
千鶴のキャラクターがとても生き生きしています。太一の愛くるしさにはほんわか。
モチーフづかいがすんなりやわらかに縦糸として編まれているあたりは心地よいですね。
仕事を通して働くこと、周囲の人間との関係を積み重ねていくこと、家族との絆のあり方を見つめ直していくこと--いいお話で、毛糸のようにふわふわやわらかで愛くるしい真尋は魅力的だけれどラブ要素にあまりしっくりこなくて「くっついちゃうのか…そしてあたりまえのごとく割とためらいなくセックスするんだ…」と思いました。BLだからな、ってわかっててもやっぱりどこかしら違和感はあるかな。 -
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ネタバレ騒音トラブルに巻き込まれたことをきっかけに始まるご近所ロマンス。
一穂作品は女性が魅力的でかつ、元彼女を決して悪く言わないところが心地よいですね。本当の優しさをちゃんと持っている健やかな男の子が人を好きになって相手に向き合っていく過程を見られるというか。
コンプレックスを抱える要にグイグイ迫っていくキラッキラのサンの底抜けの明るさはまさしく太陽のごとく。悩みのない子を書こうとしたらアホの子になった、というのもまぁなんとも微笑ましくて良きかな。「楽しいBL」としてするするグングン読めるこの安心感は変えがたい。
底抜けに明るく、出会いや経験を経て前向きに生きていこうとするところが見れるのはなんというか微笑ましくてうれしい。
口絵に女性がいるぞー? と思ったところ、後半パートは姉のつぐちゃん、社長のしょう子さんにスポットが。
いろんな優しいラブが詰まっていて楽しくて優しくて穏やかでキュンとしました。ほっとするよいお話、を読めるのも一穂さんならでは。「家族」のドラマありきの良いお話が多いなと感じるのはルチルレーベルのカラーなんですかね。 -
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ネタバレ一穂さんのテレビ業界ものって初期にもあったんですね。報道記者としての仕事との関わり方はアンフォゲの冬悟を思い出しました。
結はイラストの印象もあって羊の原型ぽいなぁなどと、後追いなのでその後の作品につながる布石がぽつぽつ気になります。
(時間をかけてより「報道」が掘り下げられたのが「ふさいで」だよなぁとか)
ルチルの作品はどれも一般向けっぽいじわじわいいお話なのですが、こちらもそんな感じ。
すごくインパクトはないけれど人間模様と会話のテンポ、感情の切り取り方と積み重ねが丁寧。京平のドキュメンタリーのくだりは泣けました。
結のお母さんが過保護気味なのは過去もあるんですかね……一穂さんの家族の描き方はあたたかで、そのきゅうくつさすらも優しく穏やかでいとおしくなります。
安心して読める、という感じ。
それにしても京平さんには結を振り回しやがってと思わなくもない。罪深いぞ。 -
Posted by ブクログ
ルチルの一穂作品は一般文芸っぽいな、というのが読んでの印象。
長屋をリノベーションしたバーに流れ着いた何やら訳ありっぽい元同級生との二人暮らしから始まる物語。
物事に執着せず低体温で似た者同士(麦と草で名前も似ている)と、ご近所さんの金子くんカップルとのゆるゆる日常はドラマを見ているように穏やか。心の結びつきがゆっくりふんわり描かれて行く様が丁寧でおだやか。
小道具使いと感情を拾い上げて行く様が一穂作品らしい。
畳み掛けるようにキャラクターのうちに秘めた想いがぱたぱたと紡がれて行くところも。
いい話を読んだな、感。
金子くんカップルがとても良い雰囲気。彼らがいてくれてよかったねえ。 -
Posted by ブクログ
街の灯ひとつ、のスピンオフ。初鹿野の同僚葛井さんのお話。
他人に関心が薄く、恵まれた環境にいて頭も良い葛井のキャラクターは一穂ワールド的というか、どしゃぶり(ナイトガーデン)の和章を思い起こします。
新はBLにありがちな重いバックグラウンドを抱えたキャラクターですが、悲壮感が強すぎず、傷を抱えながらもひたむきにまっすぐ生きている健やかさの持ち主であるところに好感を持てました。
考えも生き方も違う二人が静かに穏やかに心を寄せていく様が言葉運びの軽妙さと繊細な感情描写で丁寧に穏やかに思いを育てていく様が心地よい。
派手さはないのですが、静かな灯火のように心に灯るぬくもりが優しかったです。
個人的に一穂ワールドの「理屈も苦悩もなく本能のまま恋に堕ちる」人間像は男同士の恋を悲劇に仕立て上げない居心地のよさがあって好きです。
家庭がほしいという新の苦悩を知っているから踏みとどまる築と、それでも良いと軽やかに築を選ぶ新の嫌味のなさがとても良かった。