一穂ミチのレビュー一覧
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ネタバレ騒音トラブルに巻き込まれたことをきっかけに始まるご近所ロマンス。
一穂作品は女性が魅力的でかつ、元彼女を決して悪く言わないところが心地よいですね。本当の優しさをちゃんと持っている健やかな男の子が人を好きになって相手に向き合っていく過程を見られるというか。
コンプレックスを抱える要にグイグイ迫っていくキラッキラのサンの底抜けの明るさはまさしく太陽のごとく。悩みのない子を書こうとしたらアホの子になった、というのもまぁなんとも微笑ましくて良きかな。「楽しいBL」としてするするグングン読めるこの安心感は変えがたい。
底抜けに明るく、出会いや経験を経て前向きに生きていこうとするところが見れるのはなんとい -
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ネタバレ一穂さんのテレビ業界ものって初期にもあったんですね。報道記者としての仕事との関わり方はアンフォゲの冬悟を思い出しました。
結はイラストの印象もあって羊の原型ぽいなぁなどと、後追いなのでその後の作品につながる布石がぽつぽつ気になります。
(時間をかけてより「報道」が掘り下げられたのが「ふさいで」だよなぁとか)
ルチルの作品はどれも一般向けっぽいじわじわいいお話なのですが、こちらもそんな感じ。
すごくインパクトはないけれど人間模様と会話のテンポ、感情の切り取り方と積み重ねが丁寧。京平のドキュメンタリーのくだりは泣けました。
結のお母さんが過保護気味なのは過去もあるんですかね……一穂さんの家族の描 -
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ルチルの一穂作品は一般文芸っぽいな、というのが読んでの印象。
長屋をリノベーションしたバーに流れ着いた何やら訳ありっぽい元同級生との二人暮らしから始まる物語。
物事に執着せず低体温で似た者同士(麦と草で名前も似ている)と、ご近所さんの金子くんカップルとのゆるゆる日常はドラマを見ているように穏やか。心の結びつきがゆっくりふんわり描かれて行く様が丁寧でおだやか。
小道具使いと感情を拾い上げて行く様が一穂作品らしい。
畳み掛けるようにキャラクターのうちに秘めた想いがぱたぱたと紡がれて行くところも。
いい話を読んだな、感。
金子くんカップルがとても良い雰囲気。彼らがいてくれてよかったねえ。 -
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街の灯ひとつ、のスピンオフ。初鹿野の同僚葛井さんのお話。
他人に関心が薄く、恵まれた環境にいて頭も良い葛井のキャラクターは一穂ワールド的というか、どしゃぶり(ナイトガーデン)の和章を思い起こします。
新はBLにありがちな重いバックグラウンドを抱えたキャラクターですが、悲壮感が強すぎず、傷を抱えながらもひたむきにまっすぐ生きている健やかさの持ち主であるところに好感を持てました。
考えも生き方も違う二人が静かに穏やかに心を寄せていく様が言葉運びの軽妙さと繊細な感情描写で丁寧に穏やかに思いを育てていく様が心地よい。
派手さはないのですが、静かな灯火のように心に灯るぬくもりが優しかったです。
個人的 -
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会いたくなかったはずの同級生との再会から始まる物語。
百ちゃんの存在が色あざやかで一穂さんの書く女の子はBL世界にモブや当て馬でなくインパクトを残してくれていいものだなぁと。
片喰くんのストーカーっぷりの純真さと絆されてしまう初鹿野になるほどこんな出会いもありなのねとするする読まされました。
小道具やモチーフづかいとお仕事描写がうまく絡んでくるところはやっぱり面白いなぁ。
安定安心の一穂節、という感じで個人的にはあんまりインパクトはないけれどうむ、中々という感じ。
恋愛自体を遠ざけていた初鹿野が片喰の一途さにいつしか心を開いていく様がなんともかわいい。初鹿野のキャラクターはなるほど一穂キャラと -
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ネタバレ▼あらすじ
金持ち学校に通う高校生の羊は、父親のカード会社のコンシェルジュ一色と知り合う。
どんな難題でも叶えてみせる彼に夢中になる羊だが……?
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一穂ミチ先生の作品を読むのは『シュガーギルド』、『ステノグラフィカ』に続いてこれで3冊目です。シュガーギルドとステノグラフィカがかなり面白かったことと、絵師さんがあの“まおうさまシリーズ”で有名な山田2丁目先生という事もあり、期待して買ったのですが、実際に読んでみたところ、ちょっと期待し過ぎたかもしれないな…と思いました。
とりあえず良かった点を先に挙げますと、やっぱり文章はとても良かったです。
今回はある意味、今時のライトな作風で『シ -
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父親の仕事の関係でコンシェルジュを知った受け。到底無理な難題を軽くこなしてくれてビックリした相手とトイレで見かける。そこでは素に戻った攻めの顔を垣間見て興味が出て、その男に会うためにいろんな頼みごとをしてしまう。攻めは何の心配もないようにその頼みごとを解決してくれるので、受けにとってそれは地に足がついていないような今の生活の自分を少しだけ確かに地につけてくれて安心する。
血の繋がってない親も昔からの金持ちじゃないので、自分の今の立場にまだ慣れない受け。そんな中出会ったコンシェルジュという仕事の大人の男に惹かれるのは当然で。
素直でワガママを言わない受けが辛いのを辛くないように生きていこうと自 -
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雑誌掲載時のエピソードに、次につながる和楽くんと一色の対面シーンを加えての完全版? と、その後のペンションアルバイトのエピソードを含めたお話。
しかしまぁ和楽くん、切ないなー。初めからそうだったのか、単行本化に合わせて伏線を張るための追加展開だったのか……苦い展開ではありますが、健やかで男の子らしくて好感の持てる関係性が築かれていて、どこかほっと安心できました。
タブーでもなんでもなくするっと男の子同士の好意が描かれる一穂ワールドはBLというファンタジーかもしれないけれど、爽やかで心地よい。
一色さんのオンオフの切り替えは計ほど強烈ではないけれど大人の男だなぁと。羊の前であやふやな態度を見せ -
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だらしない根無し草男と古くからの言い伝えの残る土地の純真な若様。出会うはずのなかった身分違いの二人が、恋という不確かだけれど強くあたたかな結びつきでゆっくりと結ばれていくタイトル通りの優しいおとぎ話。
過去作をどれから読もう、と悩んで重版されたというこちらを。
一見噛み合わない生まれも育ちも価値観も違う二人が、それゆえにゆっくりと気持ちを重ねあい、自分に課せられた役目を当たり前のこととして受け止めて生きてきた湊の「息苦しさ」をやわらかに掬い上げる隼人、自分が得てこなかったものすべてを持って穏やかに受け止める湊の温もりに包み込まれていく隼人、必然のようにゆっくり染み渡っていく二人の心の行方が丁