一穂ミチのレビュー一覧
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購入済み
なんつーか
むちゃくちゃ自然だな!何がって恋に落ちる過程がさ(笑)バツイチ仕事第一オヤジ新聞記者の西口と国会速記者の恋愛経験値ゼロ以下で何か体温低めな碧、、おいおい一体どんな組み合わせだよぉ〜と始めは不安でした(笑)。2人が気持ちを確認し合う件、そこに行き着くまではかなりの道程を要しますが、あまりに当然の如くサラっと吐露しちゃってアレ?って思う間もないくらいです。続いてアレ?って思う間もなく体も疎通しちゃうわけですがね(笑)。一穂さんの考察力と心理描写の丁重さにスっと話に夢中になれて、更にバツグンの構成力と表現力で舞台が小難しい内容を伴うにも関わらずスラスラ読み進められました。この記者シリーズ、業務内容も
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Posted by ブクログ
過去に一度だけ、旅先で出会って寝た相手と職場で再会。そこから始まる恋物語…と、よくある始まりなのに一穂さんの手にかかると単なるリーマンものではない心地よさ。いや、単なるリーマンものも好きですけれども!でも一穂さんらしいお話が読めてとても良かったです。
描写が少ないにも関わらず、攻めに一度置いて行かれてしまった受のその切なさが読み手に伝わってくる不思議。こういうの本当に一穂さんは上手いです。だからこそその切なさに徐々に気づき、押し込めていた恋心が再燃していく攻に、ずるいなあという気持ちを持ちつつも読後はほっとしました。
一途な想いが何年もかけて成就する。とても美しい恋物語でした。好きです。 -
購入済み
や〜またまたイイです。
is in youもんの凄く良かったですが本作も負けず劣らずの仕上がり。BLに夢と現実逃避を求める私としてはオッサン設定は正直キッツイ、肌の衰えとか体毛とかさ〜(笑)でもそんな御託も吹っ飛ぶくらい良かった。少年期の出会いはそれこそ印象悪いとこから入り、妹も共に複雑に絡み合いそれぞれが互いに寄せる愛情が大きすぎて拗れて翻弄され遠回りしつつも結局運命のように結ばれるべくして結ばれる良時と密。十和子は体は虚弱でも人を思いやる強い気持ちの持ち主で、学業は全うしてないのに洞察力が鋭くて、うーん、切ないです。なんでしょうね、思いっきり三角関係なのに不思議に淀んでないとゆーかこんな清い三角関係知らない。お互
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購入済み
地味にやられました(笑)
「街の灯」より断然良かった!(あっちの小難しい名前がどーもねェ、、って感じだったけど本作のは馴染みある名前で良かった。笑)「発展性のない」蚕の飼育と体の「欠け」を修復する仕事の同性愛との対比みたいのが世知辛くも面白く、全く恋になんて発展しそーになかった築と新だったのにスルスルっと恋愛に落ちちゃう展開に、さすが一穂さんっと毎度同じ科白吐かされました(笑)無機質通り越して乾き物みたいな築ですが温度低いヤツだな〜と思ってたら中盤の新のための凄一大猿芝居(?)には胸が痛熱くなりました、恋しい誰かの本当の幸せのために出来る最善。。ほんと地味に泣かされますよ、本作。良い意味で新の気の抜けた大らかさと築の物
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Posted by ブクログ
ネタバレ穏やかな話。内容的にはリアルで日常で大変さとか悲しさとか寂しさとか織り交ざってて、すごく普遍的な良さがあった。
会社を辞めて、半世紀ぶりに父親に会いに来た攻めと、近所の工場の息子がすれ違いながらもそれこそ毛糸を編むように紡いでいくお話。
仕事辞めて、父親に会いに行って、父親の工場の存続に一役買って。
真面目でちょっと頭の固い攻めがすごくかわいく思えた。
2部構成で、視点が切り替わる。
二人とも一生懸命、不器用。
でも、決めたらとことん頑張る。
お互いに一番にかっこ良くありたい。
でも、お互いに一番近くで支えたい。
最初の話のきっかけだった父親の存在がいつの間に空気になってたけどw
ストレス -
購入済み
おや珍しい
何がって一穂さんのお話にしては始めに色恋のアクションありきの飛ばし気味〜?って印象で、ってことが。常は割とスロースターターな展開が多い気がするので短気な私には本作はハナっから入りやすかった。でもね、やっぱそーそー簡単に落ち着かせないのが一穂さん、途中はびろろ〜んと13年もブランクある訳ですよ(笑)一束はかなり淡白とゆーか達観しちゃってるよーな面があって実態がないよーな掴みずらい印象でしたが圭輔の一見大人っぽくカッコ良さげだか背伸びしていない少年風(?)なキャラは人間臭い魅力を強く感じて好きです。個性としては全く型は違ってる2人だけにパズルのピースのように一部がパチリと合うんでしょうか、少年期の
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購入済み
深いですねぇ。
一穂さんのお話ってリアリティあって過分な派手さがない分、途中までは結構退屈だったりするんですが(すいません)山場の見せ方がめちゃくちゃ上手いので結局辞められない(笑)だってココって場面で必ず心打たれるんですよ。本作の渇き切って何も欲してない手応えのない隼人が若く純粋ながらも泰然としてる湊に絆されてくとゆーか熱くなっちゃう件は読んでて胸が苦しくなるくらいギュときます。楽観視出来ない2人の立場には障害が多く先行き明るいとは決して言えないのにそれでもどーにか希望を見出したいって思わせる魅力あるお話でしたね。
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購入済み
ボディブロー
、、のよーにジワジワと効いてくる感じ。一穂さんの作品て、こお地味とゆーかやたら現実味があるとゆーかファンタジーぽさがなくジリジリ物事が進むので途中までちょっと退屈とゆーか挫折しそうになるんですが(汗)焦らされつつ読み進めてくと一気に蓄積された何かがドッと溢れてくるよーな。本作も然りで、遙のどことなく飄々とした態度と叶わない想いを諦めてる様が生い立ちに理由があってでもただ暁行とだけは離れたくないって気持ちが語られる件で涙腺崩壊。切なすぎる、でも、うんきっと遙ならそうするだろう事が納得できるのでハピエン期待しつつ泣きましたね。暁行の態度もBL目線で読めばかなりイラっとくるんでしょうが極一般的に考え
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Posted by ブクログ
一穂さんは私の中では作品の出来にばらつきがあって買うのに戸惑う人なんだけど、ばらつきというより、好みの問題かも、、と記者シリーズを読んで思いました。
記者シリーズ
『ステノグラフィカ』『off you go』『アンフォーゲタブル』『is in you』
これだけなのかな?
この中で、この『off you go』が一番好き。
シリーズ中、一番「仕事」が出て来なかった話ではあるけどその分、人物の気持ちが良く描かれてたからかな。
時間軸と人の心とのはぎ合わせ作業っていう書き方が苦手な人もいるかもしれませんが、私はけっこう好きです。
まぁ、単純に年嵩のあるキャラが好きッてだけかもしれませんが。