柴田裕之のレビュー一覧
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サピエンスの歴史をベースに未来の可能性を示唆。脳科学や生物学の動向を語りながら、それはアリゴリズムに過ぎないことを説く。とはいえ、それを結論としているわけではなく、意識研究が進めば違う未来も見えてくる可能性は残す。
様々な快楽も所詮脳の電気反応に過ぎず、だとすればさらなる刺激を求め続けるだけという、人間の退屈さのベースとなるものも垣間見えて納得。
歴史は漸進的に進むように思っていたが、データー教は確かに急速に進んでいて、自分の身の回りだってこの10年20年で大きく変わってきた。長い歴史の中の人一人の人生での変化はたいそうなものでなくともあと何十年かの未来から振り返ればたいそうなものになっている -
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ネタバレ難しかったけど、おもしろかった。
世界史でこんな人いたな〜こんなことあったな〜とうろ覚えの中読んだ。
個人的に印象的だったのは、10章で書かれている内容で
・中国は2000年にわたって中央集権体制で過ごしたのに対し、ヨーロッパは政治的な分裂を長きにわたって過ごしている
・中世までは地理上の連結の影響により、中国の方が経済的、技術的に進歩する
・産業革命時代では技術を活用するには、競争や文化の流動性が役に立つため、ヨーロッパの方が経済的、技術的に進歩する
・つまり人類史の巨大な歯車が加速し、技術の進歩が速まってたときには、地理上の連結性が低い方が成長に適しており、逆転劇が起こる
ということ -
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人は死ぬことを信じてない→一度急死に一生を味わった人が仕事を辞めたりするということは本当の意味で死を信じてない
死はわるいことか?→ 死んだ人に会えない他者にとっては悪い。
本人とっては?→存在しなくなることは苦痛は伴わない。何も起こらない。しかし相対的に存在できなくなる、幸せな体験をできなくなる。という意味で悪い。
永遠の生はいいものでもない→面白いことは永遠には続かない。永遠の生をもったとしても、飽きる、忘れる、別の人物になってしまう。
最善の生→満足するまで生きられること
6章 唯一本質的に良いもの→快感
悪いもの→痛み
用心する→自分の設定している目標は適 -
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『がんばりすぎない休み方』の著者が魅せられた、googleのマインドフルネスをベースにした開発プログラム「Search Inside Yourself」。このプログラム開発者の著書です。具体的な研究や論文をもとに科学的なマインドフルネスの効果が紹介されていて、瞑想ってなんだか怪しいと思っている人でも安心できると思います。
翻訳が最初読みにくいと感じましたが、慣れてくると気にならなくなりました。
瞑想をしているとすぐに注意がそれますが、注意がそれたと気づくことが脳のトレーニングになっているようです。注意がそれていてもいいようです。
マインドフルネスを全く知らない人が最初に読むには少しとっか -
Posted by ブクログ
ネタバレ編集中
本書に関しては成田先生のTwitterで紹介されていたのを見て、購読するに至った。
私自身システムエンジニアとして働いている身でAIについては一般の方よりは多少詳しいと自負していたが、アメリカやインドでの実像については本書でかなり勉強になった。
思想としては社会学的な要素が多く、解決策として協同することの意義を推している印象を感じた。
私個人としてはオンデマンドワークの良いところには目がいっていたが、生活基盤的な補償の観点は大きく見過ごしていたと理解した。
これからの働き方にはオンデマンドワークは必要になってくることは世の中の少子高齢化や格差社会などの流れ的にも想像できそうだと感 -
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上巻では人類の行動原理を示した。下巻では、実際に行われるであろう具体的行動を考察していく。私たちがテクノロジーに従うべきなのか、感情や心の声に耳を傾けるべきなのかを考えるきっけになった。
現代の人間生活は、食糧の生産から資本の拡大へと目的が移り変わっている。その例として、生態系や環境の保全が積極的に進んでいないことが挙げられる。経済の発展による技術の進化が問題を解決してくれると思い込んでいるからだ。
神の権威よりも人間の感情を優先するのが近代だ。かつて、芸術者は神の意思を伝えるものとされていた。しかし、大衆の評価によって芸術者の価値が決まるように変わった。私たちが世界に意味をもたらすよ -
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人類の未来を語るために重要となる要点をまとめた本。本書を読めば、人類の発展の法則から将来の私たちがどのようような方向性を目指していくのかを予測することが可能である。著者は、「サピエンス全史」の執筆者でもあり、合わせて読むことでより理解が深まるのではないかと思う。
人類がこれまで克服するために取り組んできた事が飢饉と疫病と戦争である。これらが原因となって、死亡する人数は今日、生活習慣病や犯罪でなくなる方が高い。他にも、過食の方が飢饉よりも多いことや資源が人手から頭脳に変わっていったことが原因である。よって、完全とは言えない物の大幅な目標は達成したと言える。
そこで、次は”不死”と”幸福 -
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