柴田裕之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会学・生物学・考古学などの視点から、人類史を広いスケールで読み解いていく一冊。
「人とは何か」を考えるのが好きな人にとっては、世界の解像度が一段上がるような内容だと思う。
軽い気持ちで人におすすめできる本ではないが、こういう本が存在し、それが広く知られていること自体には、とても意味があると感じる。
現在の常識や倫理、人権やコンプライアンスは、歴史の中で見ればごく最近のものに過ぎない。
膨大な時間軸の中で見たとき、我々ホモ・サピエンスの本来の生き方から、かなり遠いところまで来ているのだと実感する。
この先の未来は、本質は変わらないまま進んでいくのか、それとも都合よく変わっていくのか。
そ -
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Posted by ブクログ
つい感情にとらわれて考えがちな「死」「自殺」といったテーマについて、感情を排し、徹底的に論理で考察している点は興味深い。
自殺も場合によっては必ずしも悪いことではない、という考えは、社会的に反発を受けかねないが、合理性の観点で多少うなずける部分もあった。現にスイスなど、安楽死を認めている国もあるし。
(個人的には、内容が少し回りくどいと感じる点も多かったが、、)
少し話は逸れるが、死や自殺だけじゃなく、世の中には、考えるときに感情が付随しやすい物事がたくさんある(お金、人間関係、仕事など)。それらもあえて論理で考える習慣をつけると、俯瞰力が鍛えられ、余計なストレスを減らし、生きることがよ -
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Posted by ブクログ
より悪質な人が権力を掌握するのか?、権力が人をより悪質にするのか?、私たちはなぜ自らを、明らかに支配権を握らせるべきではない人に支配させるのか?といった問いを命題として権力の腐敗について述べた本。各章の結論めいた部分にたどり着くまでのエピソードが冗長に感じられ、なかなか要点のわかりづらい構成だった。
腐敗しやすい人は権力に引きつけられ、権力を手にするのが得意であることが多い。汚れた手(目的のために清濁併せ呑む覚悟)、学習(人間心理の急所を突く学習)機会(善人が躊躇する一瞬の隙)、精査(他者を監視し、自分の化けの皮を剥がされないように計算する能力)
という4つの要因のせいで、人は権力を持つと実際 -
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Posted by ブクログ
独裁者、たいへんだな……。体制内エリート、軍、民衆、外国、暗殺者。対処しなければならない敵が多すぎる。しかもだいたい悲惨な最後を迎えるし、死んだあとも混乱が発生する。でもいなくならないってことは金銭的なうまみというよりは、権勢欲なんだろうな。お金だけなら権力者にならなくてもいいし。
身近にも独裁者いるけど、彼もまあお金がどうこうというよりは権勢欲のほうがあきらかに強い。いっさい権限移譲しないし。権勢というか自らの正しさを証明したいというのか。
「独裁者の倒し方」というタイトルだが「こうすれば倒せるよ」という方法は(あたりまえながら)ない。世界は複雑なのだ。倒さないほうがまだマシな場合もある