柴田裕之のレビュー一覧

  • 限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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    GNUがある程度成功しているのは、それなりに収入が保証されている研究者が仕事の片手間にやっているからで、利益を求めない世の中への貢献がトレンドになりつつある例として挙げられるのはどうかとも思う。

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    2017年05月06日
  • 限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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    技術の進展が限界費用をほぼゼロにすることにより起こる、変化の経済・社会的側面に迫るもの。
    歴史的な流れの中での考察。
    潤沢、幸福とは何か。

    日本の現状に対する認識興味深い。ザ・ヨーロッパ的思考。

    ・人間の思考、提案もフリーで集約できることによる新たな開発の方向性
    ・シェアリングの先の所有権の放棄と物質管理の容易化があるのか
    ・資金もフリーで集約できることによる社会の多様化があるのか

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    2017年04月23日
  • 限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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    資本主義は素晴らしく世界を進歩発展させたのだが、このままでいいの?という疑問も膨らませている。協働型コモンズが来るのかどうかの予測は別として、そんな未来の方が幸せかもしれない。

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    2017年04月11日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    再読したい。
    自己調整におけるhot/coolの両システムをいかに機能させるか。システムのバックグラウンドとしてagentの信念体系や価値観が大きく影響しそう。

    心の病にも鎮痛剤が効くという研究が面白かった。

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    2017年01月04日
  • 限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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    ネタバレ

    シェアリングエコノミーの話をこえた未来予測に非常に感銘を受けた。
    これまでの第1次、2次産業革命の社会の変容と合わせての現在起こりつつある第3次産業(社会)革命ととらえるアプローチが斬新かつ面白かった。
    これらの革命は決して、産業にとどらず社会自体をかえていく、第3次革命がたどり着くところが、1次革命以前のコモンズ(共有地)と言う。ただし、規模はインターネットを基盤とする世界規模の。
    そこには、資本主義の次に来る、協働社会。語られている事象をとらえれば、確かにこのまま資本主義が続くというより協働社会の実現を感じずにはいられない。
    その原動力は、物欲より共感を重視するミレニアル世代。
    ミレニアル世代は、周りに手に届くところにすでにモノやサービスがあふれそれを所有することに価値を見いだせないというのも納得でした。(決して、欲望がないのではなく、欲望の価値観が違う。)
    最後の特別章「岐路にたつ日本」も非常に的を得た提言でした。ドイツに比べやはり危機感の足りない日本。日本がたぶん世界でもっとも技術的には、限界費用ゼロ社会の実現がしやすく、かつ必要性があるにかかわらず、相変わらずの垂直統合的資本主義に縛られている、この本が発行されたのが1年前なので、少しは進展しているように感じますが、たぶんさらなる加速が必要ですね。それが日本の将来の姿であればいいと説に願います。それが来年1年でさらに顕著になればいいですね。そして自分がこの時代の変化にどう適用していけるかを考えていかなければならないと感じます。

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    2016年12月31日
  • 限界費用ゼロ社会 <モノのインターネット>と共有型経済の台頭

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    ★資本主義を突き詰めるとシェアリングエコノミーになる。稀少な資源を奪い合う時代から、潤沢な資源を分け合う時代へ。そのための障害は、地球温暖化問題、食糧問題、テロの問題。3つをいっぺんに解決できないだろうか。例えば人工光合成みたいな技術で。ミドリムシもいいかも。

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    2016年12月16日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    【子供の為にできる事5つ】
    *どう育って欲しいか手本を子供の人生で重要な人物が手本を自ら示す事。大きな影響を与える。
    →ストレス、欲求不満、情動への対処法。自分が成し遂げた事を評価するときの基準。他人の気持ちに対する共感、感受性。態度、目標、価値観。躾の戦略、規律の欠如など全て

    *子供との約束を守る事
    →欲求充足の先延ばしを厭わないようにする為

    *幼いうちから「自分には選択肢があってそれぞれの選択肢には結果が伴うのだ」と学ぶ手助けをする事が大事。
    ご褒美を上手く利用すれば適切な選択肢を促せる。

    *「良い選択→良い結果、悪い選択→悪い結果」を幼いうちに認識するのを手伝う事。

    *楽しいけれど難しく、次第に難易度が上がる課題に一緒に取り組む事。
    →子供が必要と感じ、望んでいる手助けをしながらも、子供に自力で取り組ませ、決して課題を引き受けたり代わりにやったりしてはならない。幼いうちに成功体験を積めば、子供は成功や力量に関して楽観的で現実に基づいた見通しを持つようになったり、自分にとって最後には自ずと満足出来るようになる活動を自力で探す心構えを持ったりしやすくなる。

    3章
    大脳辺縁系➡︎扁桃体
    幼い頃に自制を可能にする戦略を学んで練習する方が、長い人生を通じて確立されて根付いたHOTで、自滅的で自動的な反応のパターンを変えるよりも、ずっと優しい。
    また、HOTシステムは人生の最初の数年に渡って支配的なので、幼い未就学児が自制心を発揮するのはとりわけ難しい。
    前頭前皮質
    脳の中で1番進化した領域
    coolシステムはゆっくり発達し、就学前の年月と小学校の最初の数年間に徐々に活発になり、完全に成熟するのは20代前半になってから。

    5章
    「if thenプラン」もし〜したらいいその時は…する。➡︎魅力的でHOTな刺激「もし何かがどうしても欲しくなったら、腹が立ったら、退屈したら、バーに入ったら」➡︎「見ない、仕事をする、飲まないなど」誘惑に抵抗する望ましい反応と結びつける。この実行プランを練習すればHOTシステムに望ましい反応を、引き起こさせるようにできる
    時間を経るうちに寝る前に歯を磨くのと同じに新しい連想や望ましい習癖が形成される。
    ➡︎ADHDの子供に成功例多い。

    8章
    実行機能ーコントロールの為のスキル
    第一に自分が選んだ目的とそれに付随する条件「もし今1つ食べたら、後で2つ貰えない」を記憶し絶えず頭に浮かべておく事。
    第二に目的に向かってどれだけ前進しているかを確認し、目的志向の思考と誘惑を和らげるテクニックとの間で注意と認知作用のスイッチを柔軟に入れ替えて、必要な修正を行う事。
    第三に目的を達成するのを妨げる様な衝動的な反応(誘惑の元がどれ程魅力的かを考える、手を伸ばして触れようとする)を抑え込む事。

    就学前に実行機能を十分発達させた子供はHOTな本能的誘惑が引き起こすストレスや葛藤に対処しやすい。その逆は様々な学習上の問題や、情動的問題に直面する危険が高まる。

    自己効力感ーコントロールしているという認識

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    2016年11月05日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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     技術革新は終わらず、すすめば進むほど世の中は良くなる、との主張。過去よりもすべて良くなっているという。大気、温暖化等の環境問題も、技術開発効果により、発覚時のころからは大幅な改善がみられる(悪化の状況が緩和されているので良い)。楽観的に考えてよい。
     確かに一理ある。すぐあおり文句に影響されてしまうが・・・

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    2016年09月19日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    分業は、交換という性向のおかげで達成された。
    交換→分業→専門化→革新→時間の節約→生活の多様化→豊かになる。

    資産市場は、投機、群集心理、不合理な楽観主義、独占や超過利潤、などで相場が上下する。

    合理的な楽観主義。危機を脱却できる。

    国内で格差が拡大しても、世界で見れば格差は縮小している。統計のパラドックス。
    健康面、教育面では確実である。

    ソローの自給自足は、現代では成り立たない。
    労働の分割ではなく労働の掛け合わせ

    物々交換の開始
    交換は発明された=犬は交換しない。
    男女による分業。

    捕食者が獲物を獲り尽す前に、捕食者が激減する。
    人類は、他の代替のお捕食物を開拓することで、人口を増やした。
    ネアンデルタール人は交換しない=イノベーションがない。
    リカードの比較優位の原則。
    人口増加が収穫逓減の原因にはならない。イノベーションの原因になって生産性が増大する。

    政治的決定は多数決による押し付け。商業は少数派のニーズを満たす。

    大企業は報道、政府、顧客に戦々恐々としている。

    生産性を向上させたのはコンピュータではなく、物流の進歩による。

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    2016年05月27日
  • 経済は「競争」では繁栄しない

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    サブタイトルにある「愛と共感の神経経済学」に惹かれ購入。社会や個人が幸福で繁栄の道をたどるのか、広い意味で貧しいままなのかを決めるのは、資源の有無や技術力、軍事力ではなく、互恵関係や信頼性だという。個人的経験に照らして考えても、不幸や出来事に見舞われている状況を見ると、それが映画であっても涙するし、一緒に成功を祝える仲間たちとは一生付き合いたいと思える。昨今求められるリーダー像もこう言った考え方に立脚しているものが多いのは、みな、薄々感じていたり求めていたりするからなのだろう。信頼性を構築するのに手っ取り早く実践できるのは、嬉しい時も悲しい時もハグ。フリーハグってなんじゃと思っていたけど、こういうことか。

    ところで表紙はクリムトの「接吻」。本書のエッセンスを象徴しているんだろうけど、この男女は実は崖っぷちに立っている。これも象徴なのか。

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    2016年04月15日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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     自分をいかにコントロールできるか。「ありのままで」自分の本能に身をゆだねてしまうとどうなるか。今回の本は、マシュマロを使って「自制心」とその後の人生」について書かれた本だ。

     その場で自分のほしいものを手に入れてその場の快楽(この実験では1個のマシュマロ)を手にするか、それとも先延ばしして後に得られるもっといい快楽(ここでは2倍のマシュマロ)を手に入れるか。我慢できた園児たちの人生を追ってみると、「肥満指数が低く、自尊心が強く、目標を効果的に追及し、欲求不満やストレスにうまく対処できた」というように、いい方向の人生を歩んでいる。

     意志の力に関して、生まれ持ったものなので、どうにもならないというのは間違っていると指摘している。むしろ、自制心は、成長過程で磨いていくことが出来るとして
    いる。

     成功の原動力は、「できると思う」ことと述べている。身もふたもないと思ったが、何をやってもどうせダメたと常に自分に言い聞かせている人生を送っていると自己暗示になり、下り坂街道まっしぐらの人生になってしまう。

     人間の脳は本能に赴くままの古い脳と新しい脳があり、どうしても古い脳に左右されてしまい、楽な方向に流れてしまう。そうならないように、手帳にやるべきことを書いてこまめに見返して軌道修正するのが良いということを言う人がいるわけだな。

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    2016年04月03日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    ネタバレ

    マシュマロテストというテストから人間の能力に関して、現時点で分かっていることと、そこから何が生活に適用できるかを示した本です。幼児に席につかせ、何も置かれていない机の上に好きなお菓子を1個与え、また遠くに2個のお菓子を置いておき、検査者が「今から、私は少しいなくなるけど、今すぐにお菓子を食べたいなら、レバーを押してね。そうすれば、すぐに来るから。でももし、私が戻ってくるまで、待っていたら、机の向こうにおいて2個の方を上げるよ。待っててね。」と伝えて席をはずす。そのとき幼児はどおように行動するか?我慢できるのか?を見るのがマシュマロテストで、この検査で成功した幼児は、その後成人になった時に、いい大学に入れ、社会で成功し、ダイエットに成功し、薬物に手を出さず、といった非常に成功した人になるそうで、その予見力が他のいかなる検査よりも高いことが分かっており、そのメカニズムや、その能力が遺伝的に決まっているのか、またはその能力が鍛えられるのかを示した本です。子供の教育だけでなく、成人でも自身を変えたいときに参考になるかもしれません。メッセージの要約は19章にまとまっています。内容は多くの研究に支えられており、信頼できそうです。

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    2015年08月12日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    自分が子育てしてして、実感として感じることが、理論的に裏付けられていて、納得感がある。
    子どもをどうこうする前に、自分をどうにかする方が先だけど…
    少し訳文がこなれてなくて読みにくい部分はあるが、読む価値は高いと思う

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    2015年08月06日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    短期的、長期的な思考を持つかどうかで人生の大半が決まるらしいが、思考を変える事ができる点が救いだと思う。この研究を知っている前提で、自分の子供が我慢できない子だった時、育児方法を変える事ができると
    思う。我慢しすぎも良くないが、犯罪を犯さず社会に適応できる程度のレベルにするには親も長期的な思考を持つ必要があると思う。
    と思う。

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    2015年07月25日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    小さな子どもの時から、
    人は自制する事ができる子と出来ない子がいて、
    その結果、人生にどのように影響があるかを書いた本。

    考えされられた。

    我慢することは、大人でも難しいことである。

    それを幼少のころに身につけていれば、成功する確率はあがるだろう。
    本書はその事を半世紀の調査で実証したといえる。


    内容(「BOOK」データベースより)
    『マシュマロをすぐ1個もらう?それとも我慢して、あとで2個もらう?』これは、行動科学で最も有名なテストのひとつマシュマロ・テストである。このテストの考案者である本書の著者ウォルター・ミシェルは、マシュマロを食べるのをがまんできた子・できなかった子のその後を半世紀にわたって追跡調査し、自制心と「成功」との関連を調べた。人生で成功する子は、初めから決まっているのか?それとも、そうではないのか?長年の追跡調査でわかってきた、人間の振る舞いの不思議を、マシュマロ・テストの生みの親自身が綴る待望の一冊。

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    2015年06月28日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    ネタバレ

    「今マシュマロを一つもらうか、しばらく待って二つもらうか」

    我々の意思決定には辺縁系を中心としたホットなシステムと前頭前野を中心とした認知的なクールなシステムがある(という二律背反構造をモデル化したものはセイラー以来、多数あるが、やはり代表的なのはカーネマンか)。
    未就学児童に対するマシュマロ・テストで、クールなシステムを働かせて待つことができる能力とその後の人生の成功との間には強い相関がある

    ただし、この能力は持って生まれたものではあるが、その後のトレーニングによって強めることもできるし、場合によっては(自制心があるはずのクリントンがモニカ・ルインスキーとの事件を起こしたように)ホットなシステムに屈する場面もある。

    と、いうことで、マシュマロ・テストの呪縛はあまり強いものではない(教育などによって乗り越えられる)、という内容になっており、メッセージとしては少し弱いが巻末文献などもしっかりしており読み応えはある。

    ・ホットシステムの介入を減少させるために脱感作の手法を用いる

    ・40年後にこの時の被験者を集め、go/no-go課題でのfMRIをやったところ、待てる子は前頭葉が活動しており、待てない子ではventral striatumが活動していた

    ・意志の力というのは有限のものなのか。学生を被験者に、チョコチップクッキーを食べたいのを我慢させた場合、その直後に数学の問題(解けないように設定されている)に取り組むと早く諦めることが分かった。動機付けや環境調整が必要

    ・前頭皮質により、ホットな反応を冷却することができる

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    2015年06月22日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史3 帝国の緩やかな黄昏

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    訳はいまいちだったが、公に語られてこなかったアメリカの歴史がよく分かった。改めてアメリカへの見方が変わった。

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    2015年06月02日
  • 経済は「競争」では繁栄しない

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    ネタバレ

    人間の道徳的な行動のカギはオキシトシンという化学伝達物質。平均的に女性の方が多い。

    オキシトシンを増やすには、信頼を込めて人と接するだけでよい。それだけで相手はオキシトシンが急増する。

    自然界では、環境からのシグナルによって、リラックスして安全な事がわかるとオキシトシンが急増する。

    オキシトシンの分泌が促されると、今度は快感を生じさせるドーパミンとセロトニンが分泌される。セロトニンは不安を減らして気分をよくする効果があり、ドーパミンは目標志向行動や衝動、強化学習に関わっている。

    「共感」はオキシトシンレベルの上昇と直結している。

    信頼されるとオキシトシンレベルが上がり、より信頼される行動を取り始めるので、より信頼されるようになる。するとさらにオキシトシンレベルがあがり、さらに信頼される行動を取り始める。これを善循環という。

    母親は赤ん坊を目にしたり、匂いをかいだり、鳴き声を聞くだけでオキシトシンが上昇し、物の見方が暖かく母性愛に満ちたものに変わる。

    人間の脳は他者の快感や苦痛を自分自身のものであるように文字通り経験する。だから、人にしてもらいたい事を人にするのは自分の為でもある。

    人間の赤ん坊は、もともと他者を助ける傾向があり、たとえ相手が生き物でなくても優しくふるまうものを好み、そうしないものを嫌う。

    スポーツなどの友好的なゲームに参加してもオキシトシンが豊富な絆を結ぶ。

    オキシトシンの拮抗物質にテストステロンがある。女性よりも男性が10倍多く、筋肉量を増やし、骨の密度を高めるので、運動能力を著しく向上させる。持久力、攻撃性が増し、暴力と競争を司る。

    テストステロンレベルが高いほどオキシトシン反応が妨げられ、共感を経験し辛くなる。

    善循環が始まり、善に報いるだけでなく、悪を制裁する事によって向社会的行動を奨励する制度が最高の見返りをもたらす。

    男女の視点のバランスを上手くとる事が長期的には最善の結果をもたらす。

    長い間いつも必ず競争に勝っていると、テストステロン過多となり、特有の醜悪な男性的行動が強化される。

    人に好かれると組織で出世する助けになるが、トップに立つと嫌な人間に変わる。それは、視線を合わせる事によって伝え合う社会的な合図を捉える能力がテストステロンによって抑えまれるから。テストステロンレベルが高いトップが他人を評価する時に、固定観念や一般論に頼りがちな理由や、自分自身の失敗を正当化する理由の一端となっている。

    言葉はとても重要で、「パートナー」と言うだけで、「対抗者」と言った時の2倍以上の信頼レベルになる。

    集団の外側と内側の区別をつけるせいで共感が抑えられ、非常によくない場合があるのは、人間は群衆に従うとドーパミンが作動して集団浅慮や服従が快くなる事。

    社会には人口の5%が無条件非返礼主義者であり、彼らはオキシトシンが過剰に検出されている。受容体のオフのスイッチが働かず、機能障害を起こしている。(分泌すべき時に分泌できない。)

    エピネフリンとコルチゾールのどちらかが高まると、オキシトシンの分泌が抑えられ、善循環が阻まれる。


    eBayが他国に拡大する際、倫理規範や趣味の良し悪しの基準の翻訳が次第に問題になった時、彼らが考え出した基準は、「あなたは自分がしている事を堂々と母親に告げられますか?」だった。

    偉人とは童心を失わぬ人なり。

    移民は短期的には社会の信頼を減らすが、彼らが同化するにつれて解消される。問題は、あまりに激しい敵意に直面した移民が分離したままになる点にある。

    オキシトシンレベルを上げる方法として、1日8回ハグをする事。善循環はハグから始まる。

    誰かと会う時、「この訪問を最高に価値のある充実したものにする為には自分は何をしたらよいか?」を問う事。その場に完全に身を置き、相手に傾聴する。

    オキシトシンが支配する共感的な人間のつながりは、信頼と愛と繁栄のカギを握っている。共感的な人間のつながりこそが、我々の追い求める善である。

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    2015年01月15日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    「昔は良かった」という人達がいるが、現在の世界は50年前に比べて格段に良くなっている。便利なものはより便利に、より安く入手・使用することができるようになった。平均寿命も延び、乳児死亡率も低下している。

    著者は自分が「合理的な楽観主義」だという。資源の枯渇や環境汚染が騒がれているが、新たな資源の可能性はいくらでもある。また環境汚染でも、排気ガスが発する有害物質は減っている。この先の世界もそう悲観するものではない。
    ということが具体的なデータを並べて示されている。


    著者は原子力発電が主力になっていくとしているが、これは東日本大震災による福島の事故から修正されるべきだろう。著者の今の考えはどうなっているのだろうか。

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    2014年11月22日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    人類の10万年史を振り返ると、近現代の生活水準の向上は驚くべきものである。現代社会の抱える恐るべき貧困でさえ、個別的な事例の悲惨さはさておき全体的な視点から見れば、過去の歴史における破局的な貧困よりはマシであるのは間違いない。ことによると我々人類がマルサスの罠に捉えられていたころの平均的な生活水準でさえ、現代人の感覚からすれば貧困状態と言っても間違いかもしれない。我々は、ともすれば、この科学技術社会を語る際に、産業革命以前の社会のノスタルジックな側面と対比しがちであるが、ノスタルジックな幻想を抱くことも多いが、「世界は常に良くなってきた」ことを、もっとキチンと認識すべきである。

    というのが、本書の主題。そこまでは文句なしに☆5の内容。そこから派生的に、「世界はこれからも良くなるだろう」という主張が繰り広げられるが、その部分は☆3かな。

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    2014年08月02日