マット・リドレーの作品一覧
「マット・リドレー」の「赤の女王 性とヒトの進化」「コロナの起源」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
人類がなぜここまで繁栄したのか、そしてこれからも繁栄できるのかについて、「合理的楽観主義者」の著者が描く。
鍵は「専門化と交換」にある。
この性質は現生人類だけに見られる特徴であり、我々より脳の容量が大きいとされたネアンデルタール人にも見られなかった。
人類は専門化と交換により、集団的知性を高め、テクノロジーの進化を引き起こし続けた。
逆に言えば、その2点が抑制されると進歩は停滞する。
過去の例を見ると、いずれも強権力者による抑圧で交易が制限された場合には停滞が見られる。
そしてそれは未来にも言える。
もしもなんらかの圧力により経済活動が抑制でもされれば、解決できるはずの問題も未解決のままになるだろう。
例えば環境問題がそうである。
環境活動家は経済活動を控えるように訴える。
しかし、経済の停滞はイノベーションの停滞につながり、問題解決を阻害することになる。
とはいえ、それを折り込んでも人類は発展し続けてきた。
だから、2100年は今よりも素晴らしい世界になっていることだろう。
というような内容。
人類史、食料問題、エネルギー、アフリカの貧困、環境問題と、幅広い題材を取り扱う。
時として悲観論者に対する攻撃が、データに基づいて行われる(そのデータの有効性は私には分からない)
イノベーションはトップダウンでは行われないのだということに納得させられる。
この本には出てこないが、宇宙に行くということに関して言えば今ではNASAよりSpaceXに期待ができる。
政府は肝入りで事業を動かすのでなく、事業を邪魔せず活性化させることにフォーカスした方が良い。
この本に出てくる専門化と交換は国や世界レベルの話として取り上げられているが、企業や個人レベルでも当てはめることができる気がする。
優れたビジネスマンは自分で何でもやろうとするのでなく、なるべく他人の力を頼ろうとする。
それが成功につながると理解しているからだ。
実用書ではないが、実用できる学びがあると思える。
やや悲観的に
の著者の以前の作品 例えば「繁栄」等では、楽観主義的な思想 見込みを披露していたが、この著書では、やや悲観的な調子が目立つ。印象に残った箇所として下記が挙げられる。
11% 不安定な自給自足から、より安定した相互依存へ
イノベーション アイデアの発明ではなく、実用化。手頃な価格で現実に使えるようにすること。
原子力は、イノベーションに必須の「試行錯誤」が大変に困難なので、進歩できない。
発明やイノベーションは、理解されるより先に使われることが多い。
理論付は後付。
人びとが長期的な影響を過小評価するというイノベーションに関する重大な真実の好例
家畜化による遺伝子の変化は、犬や牛にみられる以外に、ヒトにも見られる。
基礎研究はそのままでは役に立たない。
イノベーション 工学を経由して初めて役に立つ。先に実用化が成功して、それから原理を研究するという逆転研究も実に多い。
イノベーションの敵は「既得権」。だから大企業や政府はイノベーションできない。
反イノベーションを金儲けのネタにしているグリンピースのような団体がある。この団体はイノベーションから直接利益を得られなくても構わない裕福な人々が運営している。いわゆる世田谷自然左翼。
既得権益を守ろうとしてイノベーションが遅れた代表例として携帯電話がある。
既得権益を守ろうとしてイノベーションが他国(中国)で起こり、たち遅れた代表例としてドローンがある。
西側諸国では、安易で安逸な安定をのぞみ、停滞してゆく。
Posted by ブクログ
人類が交換と専門家により繁栄してきて、そしてこれからも繁栄は続いていく。
世界は絶望に向かう悲観論に注目されがちだがこれまで予測されたものは大きく外れている。
むしろ予測に反して世の中は良くなっており貧困や病気、環境問題、エネルギーなど改善されてきている。
少し楽観的な主張は強いと感じたが全体的に世界が良い方向に向かっているのは間違いないと思う。
昔は良かった,というフレーズはここ最近ではなく何千年も前から言われているが、実際全体の数字で見ると世界の問題は確実に解決されてきている。
人間は昔(というか恐らく自分が若い時代)とネガティブ論が好きなだけでそれに現実的で数字や根拠を用いてツッコミを入れている本。