あらすじ
人生は自分次第だなんて、大嘘である。
私たちは何もコントロールしていないが、あらゆることに影響を与えている。
カオス理論や進化生物学、歴史、哲学など、多様な知見を縦横無尽に渉猟し、
世界の成り立ちや人生について考えさせる、壮大かつ感動的な書。
あなたの人生は偶然が支配し、この世界は成り行きの産物である。
成功や失敗も、進化も歴史も、小さな偶然の積み重ねに左右されている。
なのに、なぜ私たちはそこに理由や目的、秩序があると信じてしまうのか?
このような世界を生きることに、どんな意味があるのだろうか?
あなたのすべての行動は、たとえそれがどんなに些細なものであっても、
常に世界に影響を与え続けている。
世界はカオス的であり、人生は偶然によってつくられるからこそ、豊かで価値があるのだ。
『フィナンシャル・タイムズ』紙や『ニュー・サイエンティスト』誌、
ジョナサン・ゴットシャル(『ストーリーが世界を滅ぼす』著者)、
ショーン・キャロル(『量子力学の奥深くに隠されているもの』著者)など、
各紙誌や識者が絶賛する、人生の指針となる「偶然礼賛」の書。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世界がいかに複雑で、偶然に富むものなのかを、歴史上の出来事や生物学・物理学などの科学的視点で、これでもかと掘り下げられている。「世界は偶然でできている」というのは分かっているつもりであるけれど、一人の将校が偶然京都に立ち寄ったことで原爆の空爆地が変わったり、ダーウィンの鼻があと少しでも特徴的だったら今の進化論の価値観は根本から異なっていたりする可能性がある。それどころか、生きとし生けるもの一つ一つの言動が変わるだけで、世界はすっかり変わるというのを実感できる。
人間は進化の過程で「パターンを見出す」ことで生存競争を勝ち抜いたこと、そのため、因果関係を見出したり物語をつくったりするバイアスがあることも面白かった。
変化に富む世界で、そのようなバイアスに惑わされずに、色々なことを試して、変化を楽しむことが大事。世の中をより俯瞰的に見る視座・視点を得られた。
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自由意思はあるのかみたいな話。極論すると、何もかも善悪も意図もなく決定論的に既に決まっていてその通りに動いているだけ、なので自分がどうあるかも偶然で決まっているのだ、という話。
これは賛否あるとは思うがある程度の割合正しいとは思う、ので人生クヨクヨ悩まなく方向。新たな視点ではあった。
Posted by ブクログ
読書録「「偶然」はどのように
あなたをつくるのか」5
著者 ブライアン・クラース
訳 柴田裕之
出版 東洋経済
P309より引用
“ もしあなたの代わりに誰か他の人が存在
していたら、世界は違ったものになるだろう。
あなたが存在するからこそ、あなたは世界に
影響を与える。良い影響もあれば悪い影響も
あるが、そのいっさいが、このタペストリー
の一部となる。あなたは重要だ。あなたがこ
れまでに下し、またこれから下す、ごくささ
やかで取るに足りない決定に至るまでが大切
なのだ。”
目次より抜粋引用
“何を変えてもすべてが変わる
万事が理由があって起こるわけではない
私達の脳はなぜ現実を歪めるのか?
制御も予測も不可能な人間の大群
ヘラクレイトスの不確実性の世界”
国際政治学者である著者による、世界にお
ける人の存在のあり方や関わりについて記し
た一冊。
人生の決定についてから人一人の大切さに
ついてまで、歴史上起こった偶然の結果など
を元に書かれています。
上記の引用は、一人の存在と世界への影響、
世界からの影響について書かれた項での一節。
自分という人物が取るに足らなくて、何をし
ていても世の中は変わりはしない。などとい
う皮肉で悲観的な考え方を、蹴り飛ばすよう
な言葉ではないでしょうか。
ほんの少しずつでも、良くなるように行動し
て、いつか事態が好転したらいいなぁ。位の
気持ちで過ごしたくなる一節です。
この、「世界においてあなたは重要」とい
う考えは、本書では何回も書かれていて、
著者は世界と人を大切に思う人物であると
思われます。
ほんの少しのことで、状況も結果も大きく
変化するということが、歴史上何度も起こっ
ているようです。
どんなに苦しい状況でも、決して自身の事を
責めるばかりでなく、どうしようもない悪い
偶然の巡りであるという事もあるということ
を、忘れないようにしたいものです。
こういう事を言うと、上手く行っている人や
上手く行った人は、努力不足とかいうのかも
しれませんが。
世界に対する見方が、変化してしまうかも
知れない一冊。
気持ちが落ち込んだときなど、読み返したい
ような、そんな作品です。
若いうちに出会いたかったけど、出版がま
だ去年のことなので、まあ早めに出会えて
読むことが出来たのは幸いでした。
とてもいい偶然に出会えたと思います。
ーーーーー
Posted by ブクログ
私たちは互いに不確実な偶然ので繋がり合っている。効率ばかりを追い求めるのではなく、ゆとりを持つことでレジリエンスを高めることが重要だ。筆者の本は2冊目だが、ドラマチックに展開するのが本当に上手く、最後まで面白く読めた。
Posted by ブクログ
文章はとても読みやすい、がしかし、とても長かった。
偶発性と収束性、収束的に見えるが偶発的なのが現実。
ヘンリー・ルイス・スティムソン陸軍長官が京都都ホテルに泊まっていなければ今の京都は存在しない。
一方で悲劇的な長崎の例もある。
これは偶然以外の何者でもない。
映画『スライディング・ドア』を例に、偶然の巡り合わせの重要性に触れている。
カオス理論の様にわずかな調整、違いだけでも予測不可能になりうる。天気予報ですら2週間先は予測不可能。決定論とは食べ合わせが普通に考えても悪い。
大腸菌の例では、人間は神のようにポーズボタンや、巻き戻しもできる。そんな中でも偶発的に新たな長期進化実験はとても刺激的で興味深い。
偶発的収束性とでも呼べる人生・世界に我々は住んでいる。
どの瞬間も大切なのだと。
Posted by ブクログ
小説が好きなのは、プロットがしっかりしていて、予期せぬことご起きても、それは伏線があり、回収されただかだと思うと、スッキリしたり、愕然としたりする。
それに対して、現実は筋書きはないし、本当に予期せぬことが起きる。想定したようにならないことが、いくつもの偶然によってカオスになっていく…文章で書くと混沌しか描けないが、だからこその彩を感じ、この本を読む前と後では世界が違って見える。
正直、全くわからないところもあり、読むのに時間がかかったが、これは何度でも捲り返したい。
Posted by ブクログ
社会に出てから、XだからYであると行った一次関数的な要因と結果の関係性が過度に強調されすぎていることに違和感を感じていた。
単純明快で理解しやすい構図が好きではない。そこまで世の中は単純化できないのに人間が理解しやすいように整理されすぎている自己啓発本に対する嫌悪感もこの違和感に起因していたと思う
だからといってあまりにも決定論すぎる考えもいかがなものかと思い自分が抱いているこのモヤモヤの解決に一歩近づけたらと思って手に取った。
冒頭はあらゆる事象から「ランダム性」をとき、私たちがコントロールできると信じている事柄が本来はどれだけコントロールができないことであるかということを論じていた。
ここまで読んで決定論的な考えに着地さられるのかと思いきや、そうではない着地で驚いた。私自身冒頭を読んでやはり決定論的な考えの方が正しいのではないかという気持ちになりかけた。しかし決定論的な考えが行き着く先には人種差別や性差別などもともと持っている能力やポテンシャルを過度に評価する思考に近づくという点で危険な思考だというリスクが述べられていたし、決定論的な面は少なくともあるがここで自分のランダム性というものへの過小評価について気付かされた
そもそもの決定論的なものの中にあるランダム性、そして未来に起こりうる外部のランダム性によりいくらでも世界は変化する。この点において世界は決定論的ではないのだ
この着地が本著のよかった点であると思っている
ネガティブな運への捉え方ではなくポジティブ無方への捉え方で着地した
世の中はコントロールできないという点ではネガティブに思えるが、ランダムだから面白い、ランダム性に対して価値が高いのが探索であり、探索をすることこそ人生の面白みであるという着地
意外な結論ではあったものの納得もしたし、読後感はすごくよかった
長かったけど是非読んでみてほしい
Posted by ブクログ
予約本がどっかんどっかん来てる時に限って難しい本を読んでたりするよね(あるいは大長編)
予約本がいつ回ってくるかを正確に予測するのは困難なので、もしこの状況を避けたいのであれば、予約本があるときは難しい本や大長編は読み始めないというのがよろしい
だけどこっちはこっちで読みたいの!
わいはこれを「予約本のジレンマ」と呼ぶことにした
うーん哲学者っぽい
さて本書は題名の通り『「偶然」はどのようにあなたをつくるのか』をありとあらゆるアプローチで解き明かしてくれる
もうあらゆる分野から引っ張ってくるので、ほとんどただの雑学本となっている
そしてもう全部が面白い
やんなっちゃうくらい面白い
そして導き出された結論がすんばらしいのよ
予約本を後回しにして読んで良かった一冊でした
Posted by ブクログ
読み応えのある書籍だった。
世界は極めて複雑な相互作用から成り立っており、それを予測することは(理論上は可能かも知れないが)まず不可能だということが良くわかった。
自然科学の予測(数百年後の皆既日食)は当たるのに、半年後の経済情勢は当たらない。複雑系だからだ。
にも拘らず、人間は世界にストーリーと法則を当て嵌めて捉えたがる。そのせいで、全く愚かな方程式が社会に満ち溢れ、おお外ししながらも、同じような説明でまた人々が惑わされる。
この世界は究極的には決定論的でありつつ、量子力学における非決定論的要素は存在する。しかし、自由意思などというものはない。
我々は、過去の宇宙のあり方の必然的な結果として今存在しているのであって、その思考も意思も判断も感情すらも全て決定論的である。そこに自由意思などというものはない。著者は気持ち良くそう言いきってくれる。
そして、我々は何もコントロールできないがあらゆるものに影響を及ぼせる。
私たちは、そのような偶発性と複雑性の世界の中で、コントロール欲求を取り払って、ありのままの世界を感じながら、探索を繰り返して人生を楽しんでいけば良い、ということか。
Posted by ブクログ
私たちは物事には単純明快な原因があると本能的に信じている。でも、実際は小さな偶然の連続でできているんだ、ということが書かれた本。
どちらかというと、自分は世界は?人生は?複雑でコントロールなんてできない、と思っているタイプ。なので、この本を読んで新しい視点だ!とはならなかった。
でも、本の中に出てくるいろいろな「偶然」の事例が面白くて、やっぱり事実は小説より奇なりだなぁと思ったり。
以下メモ(結構長い)
・社会科学者である著者の曾祖父の前妻は、子ども4人とともに自死したという。その後再婚した女性との間に著者の祖父が生まれた。
前妻の凶行がなければ自分は生まれていなかったという事実から「自分が時に素晴らしく時に大いに問題のある過去の派生物」であることに気付く。
・この世界のカオスを受け入れれば、より幸せな人生を送れるのか
・収束性:万事は理由があって起こる
小さな点は問題なく、起こるべきものは起こる
ニュートンの運動法則・神の見えざる手
・偶発性:物事は単に起こる
ほんのささいな違いがその後の結果を大いに左右する
バタフライエフェクト
自分だけでなく周囲との関係の中でも変わる
・カモノハシは偶発性の好例、収束性の好例は甲殻類。
・カーシニゼーション :タラバガニもやヤドカリなど、本物の蟹ではない甲殻類が、進化の過程でカニに似た姿形へと独自に変化する収斂進化の一例。
・12個のフラスコの実験(大腸菌の長期進化実験)
たった1匹の共通の祖先から分けた大腸菌を12個のフラスコで35年以上(8万世代以上)にわたり別々に育て続けることで、生物の進化をリアルタイムで観察している世界最長の実験。
実験開始から約3万1500世代目に、12個のうちのたった1つのフラスコの大腸菌だけが、本来は食べられないはずの「クエン酸」を栄養として利用できる新しい能力を突然変異によって獲得し、進化には偶然の積み重ねや歴史的なめぐり合わせが深く関わっていることを科学的に証明した。
・ラプラスの悪魔
すべての結果には原因があるという考え方に基づき、「もし現在の全粒子の位置や運動量を完璧に知る知性がいたら、過去から未来までの全運動を完全に計算できる」という
・自己組織化臨界性
砂山の例え
砂粒は1粒ずつ安定したパターンで積み重なる。
臨界状態に達するとあと一粒加えただけで大規模な崩壊が起こる。
たった1粒の砂がその崩壊を引き起こす。
それぞれの砂粒は何もコントロールしていないが、ほぼすべてに影響を与える。
・ブラックスワン
事前にほとんど予測できず、起こったときの衝撃が非常に大きい、極めてまれな事象や出来事
由来:昔のヨーロッパでは「白鳥は白いもの」が常識。だがオーストラリアで黒い白鳥(コクチョウ)が発見され、それまでの常識が覆されたことから
・現代世界はバッタの大群(トビバッタ) と同じで制御も予測も不可能である。
私たちは自信過剰で目が曇っている。
・なぜ現代の世界はこうも複雑になったのか
インターネットの普及:広く拡散する情報を生み出す人の数を増やした
最適化、効率性を追い求める結果、社会のシステムにゆとりがない
・数学の発展、数値化、確率
それに対してヒュームは、確率は確実性とはかけ離れている、と。未来が過去と同じであるという保証はない
・ヨーロッパでアラビア数字が普及しなかった理由は、簡単に改ざんできるから。時代が進み、印刷機が普及することで手書きで改ざんができなくなり、アラビア数字が安心して使われるようになった。結果数学が発展した。
・単純なものは偽り、複雑なものは使い物にならない
1/1縮尺の地図を欲しがる人などどこにもいない
・偉人説
主要な人物が歴史を決める。偉人に注目して変化が起こった理由を解釈しようとする
・アナ―ル学派
個々の人物は現れては消えるもの。歴史の最終目標は決まっている
・出来事が起こる「時」の重要性
仮にコロナが1990年に拡散していたら、リモートワークはできなかった。
1950年に武漢で発生していたら、こんなにも早く世界に拡散しなかった。
・社会を理解するための「社会調査の問題」
再現性の問題
P値ハッキング:P値は0.05未満が統計的に優位である可能性が高い。0.051の時にデータを操作する
お蔵入り問題:同じ実験を行い、20人中1人、何か「発見」をするとそれは「発表」される。残り19人はなにも発見がない場合、それは公表されない。
ある理論は、「その時」正しかったとしても、時代が進むとあわなくなる。
・不確実性の利点
意外な結末、思いがけない発見
現在のあなたの行動が最適化した未来をどのように生み出しうるかには重きをおかず、あなたのために生み出された現在を享受するのにもう少し重きを置く。
・自由意志はあるのか
私たちはなんでも自分が欲するものを自由に欲することはできるが、自分が欲するものを自分で選択できるわけではない。
私たちが自由なのはたとえ自らの好みを自主的に選べなくても、好みを追求できるからだ。
・決定論の悪用
環境決定論(地理的決定論)は人間の文化や社会、文明の発展が気候や地形といった自然環境によって決定されるとする考え方であり、歴史的に人種差別や植民地支配を正当化する道具として利用された。
・自由意志と倫理
私たちは自分の遺伝子や親、子ども時代の経験、自分の脳の物理的組成を選べないが、それらの要因は明らかに私たちの未来の振る舞いを決定する。人々のその行動を非難することは理にかなっているのだろうか。犯罪者にその理由がないなら、彼らを罰することがどうして正当化できるのだろうか。
Posted by ブクログ
例としてでてくる動物たちの話が面白かった
バッタとか本当に?と思う話で誰かに話したくなるような小話としてもいい
量子論の話になってついていけなくなったが、行動に意味があるとして前向きになれる本でもあった
Posted by ブクログ
偶然としか言いようのない出来事、出会いによって、私たちの人生は大きく変わったと思う人は多いのではないでしょうか?
また私たちの言動、一挙手一投足が他の誰かや世界に何らかの影響を与えている。面白い。
そんな複雑な世界を慈しみ楽しんで生き切りたいと思った。
Posted by ブクログ
さまざまな要素が複雑に絡み合う複雑系の中で今の世の中が作られているため、偶然と思っても実は何かしらの積み上げの結果であり、それが個々の人生に影響を及ぼす。自分で決めているように見えても周囲からの影響は必ずある。長編で読み通しも大変でしたが、原爆がなぜ京都ではなかったのかやプレゼントされたネクタイのおかげでwtc の事故を避けられた話など紹介される事例や引用が面白く、勉強になりました。最後のまとめ部分が自分には難解でしたので、ちょっと置いてから読み直します。
Posted by ブクログ
科学書……というより思想書かな。
最近読んだ「数理モデルはなぜ現実世界を語れないのか」あたりでも似たような内容が書かれており、最近の社会思想に対するカウンターなのかな、と。
究極的に言ってしまうと、ベルクソンが語るように必然と偶然は神の視点でしか分からなくなってしまう。この二つは「同じ条件、同じ時間で私たちは違う選択が出来る」か否かで別れてしまうからだ。(そしてそれは検証できることではない)
ただ、何かボタンを掛け違えることで、人の生死は変わってしまうことは十分ありうるし、それは(カオス的なため)私たちがコントロールできることではない。
出来ることがあるとすれば、この世界は不確実であり複雑であることを前提に生きるしかないのだけど、認知システム上それは負荷がかかるからなぁ……という難しさ。
思想的にはドンピシャで、僕も全く同じことを考えているけど、それを実社会システムに落とし込むとなると難しいよなぁ、というのを実感した一冊でした。
作者的には生命礼賛に近いんだろうね。奈須きのこに言わせれば「この星はあらゆる生き物を使って1つの夢を見ているのだから」ってことなんだろうけど。
Posted by ブクログ
Xで誰かが「面白い」と言っていたのを見て読んでみました。
最初の方、特に原爆と京都の話は特に興味深く読むことができた。どんどん話が深くなっていって、自分の身の周りで起こっていることって遡るとどんな偶然が重なって今に至るんだろう、とどんどん本にのめり込んでいった。
が、途中から「話をミクロに捉えすぎではないかな、、」と思うようになった。
当たり前だが、私たちは化学で習うようなとても小さな物質でできていて、その振る舞いによって自分の行動が変わる。そんな人間が地球にはわんさかいるのだから、ちょっとしたことが影響し合って思いもよらない結果につながっていく、というのはわかるのだが、そうすると私たちの考えること、判断することもただただ成り行き任せ、その場の偶然、で片付けられてしまう。
そういう事例がいくつも設定されているが、マクロで見ればそういった偶然につながるような事象もたくさん打ち消しあって、自分が考えていること、やろうとしていることはある程度の確率で一本芯の通ったもの、になっているとは思う。
全ては偶然の産物である、という考え方はミクロでみれば反論はてきないが、肝心なところを見落としている、と私は感じた。
Posted by ブクログ
かなり文量があったので、興味のある章だけを拾い読み。全体的に具体なエピソードがたくさん書かれており、中でもサッカーボールがとある男性の命を救った話が興味深かった。
「今の小さな選択なんて、たいしたことない」と思いがちだけど、その一瞬一瞬が未来を形作っている。さらに、自分の行動は自分だけでなく、知らない誰かの人生にも影響しているかもしれない。自分の選択だけでなく、偶然や他人との交差が今の自分をつくっていると思うと、人生の見え方が少し変わるかも。
Posted by ブクログ
ゆっくり読みたい本だったが事情のため急いで読んだ
この世界は今自然に存在する全ての事象が相互に影響しあい、要らないものなどないのではないか
私が出かける寸前に忘れ物をして取りに戻ったその行為すら、なにかに影響を与えているかもしれない
そう考えると面白いなあと思いつつ、一寸先は闇というか、なにが生死を分つかわからない怖さもあり、結局のところあれこれ考えたって仕方ない、なるようになるさというところに落ち着く
本自体は少々冗長で眠くなるところもあったが色々な事例は面白かった
もし原爆が京都に落ちていたら、私の子供はいなかったかもしれない
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この世は決定論に従っているのか、自由意志はあるのか、筆者は自由意志はないとし、ただ、自分の行動が世界の全てに影響すると考えている。
少し論理が矛盾しているように感じる。
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偶然というものの存在について。
世界を完全に制御することなんて不可能であって、自分自身の行動も巨大な相互作用のネットワークを通じて、未来へ影響を与えている。
響きあうこと。今この瞬間にどう立ち振る舞って世界とどう関わっていくか。
自分の身体と感性に集中する
偶然の波に乗る
無駄や余白を抱えるという強さ
Posted by ブクログ
はじめに
本書を読み終えたとき、私はまず「偶然」を単なる例外ではなく、世界の基本構造として捉え直すことになるだろう。努力や意思決定を否定する本ではない。むしろ、私たちが自分の人生を「自分で完全に選んでいる」と思い込みやすいことへの、静かだが強い異議申し立てとして読んだはずだ。
認知の偏り
特に印象に残るのは、人間の脳が世界を正確に写し取るのではなく、少ないエネルギーで素早く判断するために、差分や異常を拾うようにできているという視点だ。これは認知の歪みであると同時に、生存のための合理性でもある。私たちは世界を「正しく理解する」より先に、「すぐ動けるように理解する」ようにできているのだろう。
複雑な世界
本書が描く世界は、単純な因果で整理できるようでいて、実際には無数の小さな要因が絡み合い、予想外の結果を生んでいく。だからこそ、成功も失敗も、個人の能力だけで語ることには無理がある。私はここで、自己責任論の薄さと、物事を一直線に解釈したがる思考の危うさを強く感じるだろう。
自由意志への視線
それでも本書は、私たちを無力だと言いたいのではない。むしろ、自分が完全には支配していない世界の中で、それでも選び、働きかけ、影響を残していく存在として人間を捉え直している。自由意志とは、全能の支配権ではなく、不確実性の中で応答し続ける力なのだと、私は受け取ったはずだ。
読後の実感
読み終えたあとに残るのは、世界への畏れと、少しの解放感だろう。すべてを説明しきれないことは不安でもあるが、同時に、人生が固定された設計図ではないことの慰めでもある。偶然を敵にせず、複雑さを前提に生きる。その姿勢こそが、本書のいちばん実践的なメッセージだと思う。
Posted by ブクログ
「私たちは何もコントロールしていないが、あらゆることに影響を与えている」
このフレーズが本書の主張であり、論拠になる歴史や、所謂自己啓発の矛盾を指摘することでそれを示す。
この本を読んでも人生はなんでもできるとか、何処にでも行けるという勇気は得られない。しかしこの世界はコントロールは出来ないが、思いもしない偶然が私たちに驚きを与え、また自分も与えるという小さな確信を与えてくれる
Posted by ブクログ
なかなかな読み応えのある本でした。
ものすごく簡単にいうと、「この世はすべて偶然の積み重ねである」という話です。
最後の愛犬ゾロへの感謝の言葉が、全てのような気がします。
一瞬、一瞬を大切に。
結局、最後、だいじなことは犬から教えられた(笑)
Posted by ブクログ
私たちは複雑でランダムで多様な不確実性の中にいる。
「私」もまた不確実である。
不確実であるほど、多様性が必要であり、その多様性の不確実性を受け入れる必要がある。
Posted by ブクログ
人間の行動を決めるもの、存在を決めるもの、意思を決めるもの、状況を決めるもの、いろんなことは「偶然」に支配されている。
偶然とは、人が自分でコントロールできないもの、という意味で使っているようだ。
複雑系におけるほぼカオスの縁。人は実は常にそこにいる。
自分でコントロール出来ないものは、歴史でもあり空間でもあり、あらゆる関わりであり得る。
人が世の中を理解する様々な手段は所詮、モデル、経験であり、シンプルなものは常に誤っており、複雑なものは役に立たないのが現実だ。
本書ではさまざまな「偶然」の具体例を挙げている。
かなり面白く読める。
最後の方よく繋がりがわからなくなって来たが、「因果」という意味では決定論であって、ただそれは人の不自由さをいうものではないということか。
かつ、複雑系に対する対応としては、ランダム、という手段が必要でもあり、成果の見えなさそうな研究に金出せよという熱い気持ちは伝わった。
少し違うかもしれないが、蝶が羽ばたいたくらいで地球の裏でハリケーンが起きるのかもしれないというなら、ぼくら一人一人が生きてるだけで、なにか影響及ぼしてるはずだよな、と思ったらちょっとこそばゆい。
Posted by ブクログ
人生はなぜ思い通りにならないのか。すでに起こったことに対して説明することはできるが、それが決定的に原因と言うことはできるのか。
この世界は、運命は最初から決められたものであるという決定論的なのか、それとも非決定論的なのか。そして、そこに私たちの自由意志はあるのか。
本書では、個人の人生から世界的な出来事についてのいくつもの事例を見ながら、わたしたちがどのようにつくられて来たのかを考察していく。
今生きているわたしたちは、宇宙の誕生から延々と続いて来た宇宙全体の歴史の一部であるということを感じさせてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
難しい!小さな変化や不慮の出来事や偶然の巡り合わせが、ついにはブラック・スワンになる可能性についての記述が興味深かった。ほんのささいな動きや選択で絶えず変わる世界、私たちが今本を読んでいる間も、寝ている間も見知らぬ誰かの人生に気づかない所で関わっていることを考えると、もう果てしなさすぎてパンクしそう。