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ユーザーレビュー マシュマロ・テスト 成功する子、しない子 ウォルター・ミシェル / 柴田裕之 子育て教育本の範囲からはみでて、大人になった今からでも試していこうと思える内容。 印象に残ったのは、色眼鏡の話とIf〜thenのホットシステム自制方法。 将来のビジョンを明確にイメージできることは、自分の未来をイメージできる力につながる。つまりは、人生に意味を見出せる希望がある。外的環境も重要とのこ...続きを読むとで、自制心を助長できる空間を創造できるようまずは自分が俯瞰した存在認識を意識的に行えるようにしなければ。 Posted by ブクログ マシュマロ・テスト 成功する子、しない子 ウォルター・ミシェル / 柴田裕之 4歳か5歳の保育園児がひとりで机の前に座っている。研究者は園児の目の前に大好物のマシュマロを置いて部屋を出ていく。園児はマシュマロを食べたくなったら、いつでもベルを鳴らして研究者を呼び、マシュマロを1個食べて構わない。でも、研究者が部屋に戻ってくるまで我慢して待つことができたら、マシュマロを2個もら...続きを読むえる。こんな状況に置かれた子どもはどのような行動をとるだろう。目の前の報酬を取る事を選ぶか、それを先延ばしにしてより多くの報酬を得ることを選ぶかというのが「マシュマロ・テスト」だ。このテストに参加した園児のその後数十年の追跡調査を行ったところ、驚くことに、園児の時に欲求の先延ばしに成功したか、失敗したか、どれくらいの時間我慢することができたかは、子ども達の将来を予想できるものであった。欲求の先延ばしに成功した子どもは、物事に集中でき、試験の点数も良く、社会的な評価が高かった。大人になってからも肥満指数が低く、自尊心が高く、目標を効果的に追求し、ストレスに上手く対処できた。中年期には欲求の先延ばしに成功した人と失敗した人では、アルコール中毒や肥満と結びつく領域の脳スキャン画像にはっきりとした違いがいが見られた。将来のために今すぐ欲求を満たすのを我慢するというスキルは、より良い人生を歩むために重要なものなのだ。 私たちがどんな人間になるかは、遺伝子の影響と環境の影響が複雑に相互作用して決まる。という事は、意志の力は生まれ持ったものだから変えられないという考えは間違いなのだ。著者は、自制心を発揮する努力の手助けをする方法をいくつか紹介している。「今」の欲求を遠くに押しやって冷却し、「あとで」得られる結果に意識を集中して加熱する、「もし」自制心が揺らぐような事や物に出会ったら「その時は」どうやって対処するのかを決めておく、自分にとって「最も自制が難しいものは何か」を突き止めておくなど、それぞれ具体的な例を挙げて説明してあり、説得力がある。 しかし著者は自制心を高めることだけが素晴らしいと言っているわけではない。欲求の充足を先延ばしにして我慢ばかりの人生は、先延ばしが不足している人生と同様に悲しいものになるだろう。全ての人にとって大切なのは、マシュマロを多くもらうために待つべき時と、今すぐマシュマロ楽しむべき時を見極めることなのだ。 「今これをやっちゃダメだってわかっているけど、ついつい…」という事は誰にでも心当たりがあるだろう。本書で「より良い選択をし、実行する」スキルを身に着ける方法を学び欲求を上手にコントロールすることを覚えれば、後悔の無い人生を送ることができる…かもしれない。 Posted by ブクログ マシュマロ・テスト 成功する子、しない子 ウォルター・ミシェル / 柴田裕之 マシュマロテストで人生の先行きが分かってしまうとは。でも、比較的簡単な指導で忍耐力が付くということなので、救いがある。日本でもこの指導を広めるべき。子育て世代、教育関係者は必見、そうでない人も読む価値大いにあり! Posted by ブクログ マシュマロ・テスト 成功する子、しない子 ウォルター・ミシェル / 柴田裕之 目の前の欲求を抑えて、合理的な選択を出来るか=マシュマロテスト 本能的に衝動で行動する=ホットなシステムと認知的で複雑、ゆっくり活性する=クールなシステム のバランスによってマシュマロを判断する クールなシステムを活性化させることで、合理的な選択ができるようになる ホットなシステムが強めの子でもク...続きを読むールを育てれば、そのバランスを必要な時に必要な形で働かせることができる ストレスによってクールなシステムは活動が鈍るケースが多く、脳は可塑性によって長くストレスにさらされるとクールなシステムの働きが失われてしまう例もある (長期的に合理的な判断が可能かについては、幼少期に身の回りの人を信頼できると感じられたか否かによって、決定する) (仮にクールなシステムがうまく働かなくても、if thenと条件付けしながら学んでいくことで、ADHDの子供でも、かなり適応できるようになる) (ホット、クールどちらに重点が置かれるか遺伝的に決まっている部分もあるが、環境と遺伝の要素は複合的に関連しあっているため、二項対立的に捉えるのは難しい) クールなシステムで衝動や行動をコントロールする=実行機能。ごっこあそびなど論理とは違う形で他者を想像する場面でも発揮される。 自分ならできる!=自己効力感。 自分の知能や周りの世界は鍛えたり発達させたりできる=拡張的知能観。 楽観的な世界観を持つことは、自己効力感や拡張的知能観と密接に関連している。 →成功への楽観的な見通しを育むことで挫折や誘惑に対処する意欲や能力が高まる 時間的、心理的、空間的距離感が大きい場合、抽象的なクールシステムが判断するが、これが近づくとホットな具体的で鮮明な思考になる。 将来を考える時、それをクールに抽象的に考えるだけでなく、具体的に起こりうる筋書きを今まさに展開しているかのように「加熱」することで、より精度の高い判断ができる 心の痛みはアスピリンで一定程度回復する。 拒絶感受性が高い(相手からの拒絶を極端に怖がる傾向がある)人は自己成就的に人間関係に失敗しやすい。 対人関係での拒絶を経験すると、炎症性の化学物質を放出し回復しようとする。進化の過程では短期的に身体的な損傷の治癒につながる利点があった。ただ、これが長期に渡ると病気の源になる。 拒絶感受性が高くても、自制スキルの高い人は相手からの拒絶を「冷却」できるため人間関係の破綻は少ない。 自尊心は過剰な自己評価の結果でもあるが、これが心理的な防衛システムに成っている面も在る。 正確に自己を認識する現実主義者は自尊心が低く、鬱になりやすかったり、心身の健康状態が悪い傾向がある。 人の行動は多くの場合、if,thenのパターンがある。特定の誘因により人格の表出パターンは予想できる。決して多種多様な状況でも人格が首尾一貫しているわけでなく、その人特有の誘因に基づくif,thenパターン表出と捉えたほうが、正確。 実行機能は訓練によって高められる。マインドフルネスはその一つ セサミストリートでは実行機能を高めるプログラムを取り入れてきた コントロールした衝動があればそれをif thenに落とし込みそのパターンを自動化していくことが重要。自分がホットになりやすいパターンを記録し、そこに新たなif thenを組み込んだパターンを作れば自己のコントロールは簡単になる。 子供には自制スキルが完全に埋め込まれているわけではない。まずは幼少期のストレスレベルを低くしておくこと。 子供の気をそらせることを親がやってやることで、子供も自分をコントロールし気をそらせることを学ぶ。親はこの導き手になる。 Posted by ブクログ マシュマロ・テスト 成功する子、しない子 ウォルター・ミシェル / 柴田裕之 自制心のききにくいときの対策のヒントにしたくて読んだ。自分の弱い刺激を知ったり、 ♧気持ちが明るくなることを考えると、目の前の衝動や誘惑への反応が和らぐ ♧ ストレスが長引くと脳の萎縮を起こし、思考力が落ちる ♧予め、特定の事態が起きたときにとる反応を決めておくと、衝動的な反応を起こしにくくできる...続きを読む(人間が変われることへの可能性) ♧嫌悪条件付け:衝動が発生したときに生じる行動を、自分の嫌いなものに変える ♧嫌な思い出を反芻することは痛みの再発を誘うこともあるが、自分から距離を置くことは有効 ♧拒絶感受性(RS)という見捨てられ不安 ♧課題をすることで元気になると思えば、意志の疲弊が防げる ♧「今」を冷却し、「あとで」を加熱する ♧ホットスポットを見つけるために日記をつける ♧将来自分は変われる、と思うほど、ひとは変われる Posted by ブクログ ウォルター・ミシェルのレビューをもっと見る