柴田裕之のレビュー一覧

  • 大惨事(カタストロフィ)の人類史

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    ボリューミィな歴史学。
    本書では為政者、特に近年の大国の為政者を痛烈に批判する。
    それだけではなく、たとえばコロナパンデミックを少数の邪悪な大統領と首相の愚策によるもののような報道をした機関のことも。
    まさにコロナパンデミックの渦中にいる私たちは、本書をよく読み込むことが必要だろう。
    また、各地で起こるホットウォー(武力を用いて互いに血が流れる「戦争」のこと)についても関心を高める必要があるだろう。
    本書中で心に残るのは、ユドコウスキーの言葉を引用したもの。
    503頁に記載されるそれは、世界を破壊するのに必要な最低限のIQは、1年半ごとに1パーセントポイント下がる、というムーアの法則の修正版に

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    2022年11月10日
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか

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    副題がしめすように、経済成長と不平等の起源に関する壮大な人類史。

    本の前半では、まず経済成長の起源について説明がなされる。大まかには、産業革命や技術発展が原因なわけだけど、著者は産業革命で全く違う原理で世界が動き始めたとはみていなくて、産業革命以前からの変化が積み重なって一種の相転移のようなものがおきたとする。そのドライバーとして人口の役割を重視している。産業革命の前と後の連続性を指摘するところはなるほどな議論ではあるが、それほどの驚きはない。

    後半では、格差の起源ということになるが、ここで扱われるのは、ある社会のなかでの階層的な格差ではなく、国ごとの経済格差。なぜならば、そちらのほうが大

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    2022年10月30日
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか

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    感想
    得意不得意が差を生む。能力が貴重なら高い地位を占めるようになる。自然なことであり格差は悪いことではない。再分配が機能しないことが問題。

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    2022年10月19日
  • 大惨事(カタストロフィ)の人類史

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    ・前半は少し冗長な印象だが、これは自分の歴史的な基礎知識が不足しているからかも知れない。その証拠に、1970年代以降に入って、自分にとって馴染みのある名前が出てくるようになると興味深く読み進められるようになった(苦笑)。

    ・人類史における惨事というのは戦争と疫病。それ自体は新しい知見ではないが、本書の特徴はどこにあるんだろうか?

    ・惨事の原因は、たとえそれが天災であってもこれだけネットワーク構造が発達した社会にあっては必ず人災の側面を持つと主張しつつ、だからと言って、トップ(大統領とか首相とか)にすべての責任を負わせるのは正しくないといい、安直な犯人探しに偏る報道の仕方に警鐘を鳴らす。「惨

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    2022年09月04日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

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    7月に3年ぶりに帰省した際に、94歳の祖母の認知症が進んでいた事と、年に1〜2回帰省できたとしてもあと数回しか会えないのだなと考えた。

    ずっといると思っていた人にも死が近づいてくる、というのを実感した時に死ぬ事とはなんだろうかと考えた。

    そんな中、そのまんまのタイトルのこちらの本を見つけたので読んでみた。

    こういった哲学的な内容の本を読んだ事が今までほぼ無かったので新鮮だった。

    普段何気なく過ぎていく事も深く考えればここまで広がるのか、と終始感心した。

    死ぬ事は悪い事なのか、これについての考えは本当に人それぞれだと思う。
    お互いの合意があれば殺してもいいのか、死んでしまってもいいのか

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    2022年08月31日
  • マシュマロ・テスト 成功する子、しない子

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    ネタバレ

    ・自己効力感とは、自分の行動を決定するにあたり、能動的な行為者になれるという信念。
    ・楽観主義者は、楽観の度合いが小さい人と比べると、自分の健康と将来の幸せを守るために多くの手を打ち、全般に健康で鬱になりにくい。
    ・幼い頃マシュマロを2個モラウタメニ待てる秒数の長い人ほど、大学進学適正試験の点数がよく、欲求不満やストレスにうまく対処できる。
    ・ホットシステム→キリギリス、クールシステム→アリ

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    2022年08月30日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

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    難しい言葉やイメージしにくいことが多く、あまり理解することが出来なかった。
    もう少し大人になってから、もう一度読んでみてもいいと思う。

    印象に残ったこと

    〇どんな時に人は恐れるのか。
    ①恐れているものが、何か悪いものである。
    ②身に降りかかってくる可能性がそれなりにある。
    ③不確定要素がある。

    これらは生徒が学校生活で不安に思うことにも繋がってくると思う。
    自分にとって害をなし、周りのことが分からない状況だと安心して生活は送れない。自分のできることは自己開示、生徒にここにいてもいいのだと思わせるため、笑顔を心がけ毎

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    2022年07月31日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    死ぬとわかっていても心の奥底では受け入れることができていない。
    これは皆に共通する心情だと思う。

    では死後の世界があるとしたら?

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    2022年05月07日
  • TIME SMART(タイム・スマート)―お金と時間の科学

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    自分のために時間を使うこと、そのメソッドを知りたいと思い、本書を購入しました。
    時間の価値を思いのほか過小評価していて、日々様々な判断をする場面で時間よりもメンツ、義理、お金、見栄などを優先してしまっていることに気付かされました。
    具体的なメソッドそのものは自ら考えるしかなく、今後の課題は残りましたが、少なくともマインドの変化と方向性を掴むことが出来ました。
    第5章以降は著者の主張がメインであること、また全編を通して著者特有の言い回しに癖があり若干の読みづらさがあることから、評価は三つ星といたしました。

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    2022年04月28日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    面白い事は面白かったが,何ら人生の意味は変わらなかった,な.
    何故なら,長々と書かれた内容は,THE ALFEEが既に全部教えてくれてた…
    という事実の方が驚愕だったよ,ッと.
    ただ一つ,「死んだ状態」は誰も経験できない,は,膝を打った言葉だったな.

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    2022年03月30日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    「今日に感謝」「後悔しない日々」
    かなり理解するのに難度ある哲学書物だ。人間の過去、現在、未来に対する「不死」に対する考え方だ。人間は「生死」を変えることができない。出来るとしたら生きている間に後悔しないように生き抜くことかと思う。ここにある「自分の持てるものを享受すること」かもしれない。

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    2022年03月29日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    イエール大学で23年連続の人気講義という触れ込みで、買おうかと迷っていたところに、オーディオブックで聴き放題で登場していたため早速聴いた。死をあらゆる角度から分析すると確かに面白いのだが、当たり前すぎることが多いので、少し退屈な部分もあったので、23年連続というのも少し疑問。死というのは経験しようがないので、結局わからないことなのだ。

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    2022年03月15日
  • TIME SMART(タイム・スマート)―お金と時間の科学

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    ネタバレ

    時間優先>お金を決定の1回1回考える。タイムプアであることで自分をうちのめさない。時間がない時は、これ以上予定を入れてコントロール感を得ようとしてはいけない。この活動にときめくか。運動や知らない人と出会ったり他人を助ける時間を増やす。畏敬の念を感じる時間を増やす。誰かにやってもらいお金を払う。日常の雑事を減らす、外注の管理もそれなりに時間を食うので注意。するのが楽しくない活動のいやな部分を変えるために投資する。時間の贈り物は人によって必要なものが違う。お買い得品もほどほどに。買い物の比較を減らす、時間の上限設ける。時間の追跡をする。時間のかかる望ましくない行動の提供する価値を意識する。
    なぜこ

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    2022年02月02日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    p75 〜私たちがどれほど努力したとしても、人類のかなりの割合が雇用市場から排除されるのなら、ポスト・ワーク社会やポスト・ワーク経済やポスト・ワーク政治のための新しいモデルを探求せざるをえないだろう。
    p78 「仕事」と見なされる人間の活動の幅を拡げる〜。私たちは発想を変え、子供の養育はこの世でおそらく最も重要で大変な仕事であることに気づく必要があるのかもしれない。〜これらの仕事を誰が評価し、お金を払うか〜。けっきょくそれは最低所得保障と大差はなくなる。
    p85 人間の幸せは客観的な境遇よりも期待にかかっている。ところが、期待は境遇に適応しがちで〜。
    最低所得保障が本当に目標を達成するためには

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    2024年01月26日
  • サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

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    マインドフルネスの効能とトレーニングの方法が書かれている本。瞑想が科学的に分析されていて、改めて瞑想をする事は自分の心身にとって良い、という事が理解できた。人生をより良くするために、まずは心の平穏を獲得していこうと思った。

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    2022年01月31日
  • サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

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    マインドフルネスの実践方法が詳しく書いてあります。ただ、読み物としては話が飛び飛びで無駄に長く、読みづらく感じました。実践方法のページは参考になりましたが、それ以外は飛ばして他の本を読んだ方がいいかも。

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    2022年01月23日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    生き残りのシナリオ、蘇りのシナリオ、霊魂のシナリオ、遺産のシナリオ。
    極論、不死のシナリオはこの四つ。

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    2022年01月18日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    2講までしか読んでいませんが。何で自分は死にたくないのか。何で死を恐れるのか。不死身なら良いのか。じゃあ死ってどんな状態なのか。意外と考えたことのない事ばかりで良い発見にはなる。結局、健康な身体と自分と言う人格のある事が前提で「生きたい」と言う気持ちが湧いているのかなと思う。年老いて身体機能がどんどん衰えるにつれて、自分という人格はあっても肉体的な部分で限界を感じた時、今と同じく生きたいという感情が湧くのかは分からない。若い内は死ぬ事が今よりもっと怖かったと言う話はよくあるが、それはこのまま生き続けている事の魅力をそこまで感じなくなった先にある世界なのかもしれない。とすると、死が怖いのはまだま

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    2021年12月31日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    壮大なテーマといかにもな表紙に凄く興味を惹かれて購入。
    内容は表題通り死についてだが、ずっと屁理屈を聞かされてる様な感じだった。それでいてページ数が結構あるので、読むのがしんどかった。

    ただ、テーマは素晴らしく、今まで考えることの無かった死について自分なりに思う事が出来た。
    死が良いか悪いか、正しい死に方があるのか、万人に共通する答えは無いと思うが、自分の死に方に後悔しない様に生きる事は出来ると思う。
    そんな事を気づかせてもらった。

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    2021年12月23日
  • TIME SMART(タイム・スマート)―お金と時間の科学

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    ネタバレ

    非常に今時な論調だなーと興味深く読み進めました。アメリカ社会を念頭に組み立てられていますが、主観的というか自国だからか日本の社会にこそこのタイムスマートな思想を喧伝していくべきだなと単純に感じた次第。

    うすうすはそうだろうなーと勘づいていたことを言語してくれたワードとして一番ずばっときたのは、「時間に投資する」というもの。家事代行とかライドシェアなんかが具体的に該当しますが、時間を創出するために費用を支払うなんてなんだかもったいない感覚が根深いですが、そこからもたらさせる機会費用を思うと、寧ろメリットのほうがでかいのだろう。個人的に、家事の負担ってでかい(奥さんに頼ってばかりですが)ので、そ

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    2021年12月19日