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ついに待望の文庫版登場! 世界的ベストセラー『サピエンス全史』に続いて著者が放つ「衝撃の未来」。カズオ・イシグロ、ビル・ゲイツ、ダニエル・カーネマンが絶賛する面白さと深い考察。
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Posted by ブクログ
いつものように著者の知識による比喩がとても分かりやすく理解しやすい。とは言えだいぶ難解でもあるハイカロリー本! 科学が発展を遂げるに従って、人類が自由主義の到来からここ2世紀信じて来た内なる自己が生体アルゴリズムの結果に過ぎないことが明らかになり、ビッグデータによってすべて人間の意思の外の&quo...続きを読むt;外部"で決められる事が出来、自己決定すら危うくなる…自由主義の時代を担ってきた人間至上主義が崩壊する…その場合の未来にホモ・サピエンスは消滅する。著者のこの予測は当たるだろうか?この未来が気に入らなければ変えるよう何らかの努力することが必要だ…という内容。 特にこの下巻での、人間の"生きる意味"はない、人が自分の経験から人生に与えようとする意味は虚構に過ぎない…という、著者の合理的な見解は去年からまさにジャーナリングを実行している私に刺さって致命傷笑 でもそうして自分を理解しながら生きていきたいからジャーナリングは続けていきますが! 天文学者や物理学者、それと著者のような哲学者はこれだけ合理的な思考をするので無神論者だったりするがまさにそれで著者はイスラエル出身だがユダヤ教にもキリスト教にもイスラムにも神は死んだと言うし教典を未だめくっているうちは21世紀に出発しようとしているホモ・サピエンスの恐らく進歩の最終列車に乗り遅れるだろうと容赦なく言う。 また何度も出てくる、意識と知性はどちらがより高等なのか?動物と人間では、どちらも意識はあるが人間は知性があるからこの地球上でより優れているのだという考えは、より知性あるコンピュータが生まれた時人間はコンピュータよりも劣等種になるというのか?という疑問、SF小説ではよく読むこのテーマが現実世界で身近になって来た現在、鳥肌が立った。 何がすごいって邦訳のラグもあり私が今読んだというのも有るけどこの本自体は10年近く前に出版されたものなんですよね。 その当時にこれだけの内容を書ける頭脳…! シンギュラリティにはまだ十数年かかるだろうけどその時人類はどうなっているのか…
『ホモ・デウス(下)』では、上巻で描かれた「人類が神に近づく未来」の具体的な姿がさらに鮮明に語られます。AIやアルゴリズムが人間を超える存在になるとき、私たちが信じてきた「自由意志」や「個人の尊厳」はどうなるのか――本書はその問いを真正面から突きつけてきます。 特に印象的だったのは、「人間よりもデ...続きを読むータが自分を理解する時代が来る」という指摘。好きな映画や恋人さえ、アルゴリズムのほうが自分自身より正確に選び出す未来を想像すると、便利さと同時に強い恐怖を覚えました。 また、宗教や思想を「物語」として捉え直す視点も興味深く、人類は常に物語を信じることで社会を作ってきたのだと改めて気づかされました。 下巻は難解な部分もありますが、「AIの時代を人間はどう生きるのか」という問いは、まさに今の自分たちが直面しているテーマ。未来を考える上で必読の一冊だと思います。
かなりおもしろかった。 特に人間の人格は本当に分割不可能か、人間に自由意志はあるか、などの項目。テッドチャン「息吹」を彷彿とさせる。 「歴史を学ぶのは過去から解放されるためだ」と言うように、膨大な歴史の知識を元にした人類への眼差しは、まるで宇宙人が人類を研究している本のようにも感じられ、SF的な感覚...続きを読むがあった。
稀にみる大作を今読み終えた。 ホモ•サピエンスからホモ•デウスへの道。 情報生物としてのヒトの管理。 アルゴリズムによる予測。人間は至高の存在になる。
過去の事実や科学の発展に伴ってわかった様々なことから人間至上主義を超え、データ至上主義に至ろうとしていることを説く。 自分はウェアラフデバイスで睡眠や活動を計測し、多くのコミュニケーションをチャットツールで行い、こうして読書の記録もデータという形にしている。 それらデータと自分の人生の意味みたいなも...続きを読むのとの間を埋めるものはなんだろうか。 こういうのは悩みになる。最近は悩むぐらいなら行動しろと言われるけれども行動しても少なくとも短期的には結局納得感には辿り着けない。
歴史を学ぶことの大切さが身に沁みました。 歴史を学ぶのは未来を予測するためではなく、未来の選択肢を増やすため。 選択肢が増えたところで最善の未来を選択できるわけではないけれど、少なくとも繰り返す過去の呪縛からは逃れ、今よりちょびっとでも自由になれる。 昔から”自由”という言葉に憧れてきた僕には、未来...続きを読むの為に過去を知るという、単純だけれどとても大切なことを再確認させてくれた良書です。
テクノロジーの進化によって手に入れた新しい力は、自分たちを至高の存在と思い込んでいる人類をどう変えるかの考察… ある一握りの人間が圧倒的な力を手に入れた神となり、無用階級の人間が増えていくというのは、今のプラットフォーマーが絶大なパワーを持つこの世界の果てにある世界なのかもしれない。
文庫本が出たので再読しました。サピエンス全史に比べると、妙に説明が長くわかり辛いと思っていたのですが、考えてみれば過去の歴史の場合の説明とまだ起こっていない未来についての説明ではその困難さが大きく違うのは当たり前です。未来のことは誰もわからないので、未来予測はほとんど当たることはありません。 で...続きを読むもこの本の秀逸なところは、サピエンスの行く末についてその根源的な方向性について語っているところです。きっとハラリは、この本を書くために、「サピエンス全史」を書いたんじゃないかと思うのです。 というのも、現在我々は自由主義という経済体制と民主主義という政治体制の下で生活をしていますが、それぞれの体制が予定している個人というのは、森羅万象についてきちんとその意味を理解できて適正な判断ができるという個人です。ところが現代人は森羅万象どころかどんな社会を目指すべきだとか、何が正義であるかはもちろんのこと自分自身についても全く理解できていません。 そして科学的には「生き物はアルゴリズムである」そして「生命はデータ処理である」という前提に立てば、サピエンスより高度な知能を持ち、圧倒的に優れたデータ処理のできるアルゴリズムにその判断を委ねる事になることは当然のことなのだと言えます。 考えてみれば私たちが今後目指すことは、健康、幸福、長生きなのですが、これを実現するために我々は多くのデータをアルゴリズムに供給する事になり、そして誰もそのアルゴリズムを理解できないままそのアルゴリズムの判断を尊重するようになっていくのは当然だと言えます。 その行き着くところは新しい神への従属かもしれません。 現代人はこの事を理解しておく必要があります。
(上下巻まとめて) サピエンス全史で、ヒトは物語を創造しこれを基盤に大勢が協力することができたから他の動物の上に君臨できた、という著者の考え方のベースはだいたいつかめていたので、スムーズに読み始めた。 「全史」の上に積み重ねるようにして展開する未来予測。知能と意識を分けて考え、生命はアルゴリズムか?...続きを読むと問う。私たちが普段考えている「感情」が脳の働きから来ることを考え、自由意思はあるのか?と問題提起。欲望や選択という行為は自由だ、と考えたいが、その欲望自体が遺伝子コードを反映していると解釈しないと、ダーウィン流の”自然選択”の出番がなくなる、と説明する。なるほど、だとすれば、生命はアルゴリズムだ、というテーゼに限りなく近づいていく。 人間至上主義からデータ至上主義へ、という流れを合わせて考え、このアルゴリズムの外部化というか、データ共有を重視する主義、世界の分析はなかなか面白かった。自分しか読まない従来の日記に意味はなく、経験は共有されなければ無価値だ、と。旅先で珍しいものを見た時、自分はどう感じるか?と問うのではなく、この経験を大量のデータフローにつなげることが重要。データ至上主義の世界では、データフローを妨げることが最大の罪になる。死とは、情報が流れない状態だ。 ああ、これはすでに我々が住んでいる世界の話だと改めて気づかされ、本書の未来予測がより説得力を持つ。
流石のハラリ先生。 最終章のデータ教の理解は深い。 自由主義と社会主義で勝った理由も、どちらが素晴らしい概念とかではなく、データ処理が早かったから。 人間が霊長なのも、動物よりもデータ処理アルゴリズムが的確で、フローが多かったから。 理解として、分かりやすくて面白い。 なら、AI全盛期の今、人間っ...続きを読むてデータ処理スピード遅いし、要らないですよね?という結論になるのは至極真っ当で。 それに対する別の見立てというかオチも良い。 かなり面白かった。
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