柴田裕之のレビュー一覧

  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

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    本書は、死についての答えを与えてくれる本というより、「死」を入り口に哲学の面白さを体験させてくれる本だった。

    特に印象的だったのは、「私とは何か」「死はなぜ悪いのか」といった、一見当たり前に思える問いを徹底的に掘り下げていく姿勢だ。

    私は、死そのものが怖いというより、恋人との時間や、まだ出会っていない本や映画など、未来の可能性を失うことを惜しいと感じていることに気づいた。

    また、本書を通じて、私の直感と論理は必ずしも一致しないことにも気づかされた。死後には私が存在しないのだから死を恐れるのはおかしいのかもしれない。それでも、別れは悲しく、死を惜しいと思う。

    そうした答えの出ない問いを考

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    2026年07月01日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    すごく面白かった。
    一見するととても難しそうなテーマだけれど、読み進めるのにそこまで苦にならないのは、内容を論理的に噛み砕いて説明してあるからかなと。
    変に強い思想が入りすぎることなく、自然科学も宗教も全てフラットに評価し解説している点がとても好きでした。
    これまでの歴史で判明している事柄や予測される事象、これからの人類に考えられる可能性まで、本当に一貫してひたすらフラットに話しているような印象でした。私が理解しきれていないだけかもしれませんが。
    特に宗教や神話について、一般的にそれに対して求められる事を踏まえつつも、ひとつの文化やあくまで物事を捉えるひとつのアプローチとして説明してあるのが個

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    2026年06月26日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    歴史学者ハラリの描くAI脅威論に関する本書、下巻だけ読みましたが大変面白いです。技術者の感覚的な議論と異なり、歴史に基づく地に足ついた議論とロジックが構築されているので、説得力が全く違いますね。
    ハラリはAIを「artificial intelligence(人工知能)」ではなく、「alien intelligence(異質の知能)」と名付けた方が良いと論じていますが、人類が理解できる範疇ではない無機的なアルゴリズムが現れた事によって起こるリスクを諸々論じています。
    ただ、タイトルのNexusは「繋がり」という意味。情報によって人類が繋がり、良くも悪くも変化してきた歴史を踏まえつつも、新たなア

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    2026年06月22日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    おもしろい。自分がよく考えている幸せについての答えまでとはいかなくとも最適解を得られた気がした。
    歴史を学んでいけるのも面白いが、そこから今の人類は、人が作り上げた物の中から幸せを感じるもの、成功というものを作り上げているのではないかと思う。
    社会的真実と自然的真実の違いは自分からしたらとても驚きでこの二つは混ざり合い、人生の幸せとはなにか?という問いの時にこれが混ざってしまうことが多い。そして社会的真実だけを考え人の考えが正しいと思ってしまうことをあると思う。
    この本を読むことでそのような考えは人が作り出したものなんだと分かることができる。

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    2026年06月14日
  • ホモ・デウス 下 テクノロジーとサピエンスの未来

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    現代分析から、近い将来の予測まで。

    「人間至上主義」によって、一人ひとりの内面の重要性や平等性が成り立っていること。

    知能と意識が切り離され、知能についてはAIが人間を上回ることにより、社会にとって人間が本質的に不要になっていくという流れ。

    人間至上主義から「データ至上主義」が台頭してきている。
    世界のありとあらゆる情報をインターネットに繋ぐことで、人間には処理しきれない情報をAIが深く解析して何かしらの出力に繋げる。それに誤りが含まれていたとしても、人間より確からしさが上回るのであれば重用される。
    自然の各種情報、各人の健康情報や心象をデータとしてAIに渡すことにより、自分自身について

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    2026年06月10日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    人類史というと専門的で固く聞こえるが、実際読んでみると人類の誕生から今までの歴史をわかりやすく記している。
    自分たちが当たり前に理解していると思っていたものがどう生まれたか、人間の特徴であるイマジネーションを軸に、身の回りの現象の本質を見つめさせる本。
    哲学的でもあり、世界の見方を変えさせる素敵な一冊!

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    2026年06月07日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    今までの情報ツールとAIは根本的に違う。それは行動主体になり得る。ともあれ、人間が扱うという点については変わらんから、慎重にいこうぜって話。

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    2026年06月02日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    幸福について「期待とそれに対する満足」「快感という生理的な反応」「内外の感情を追求しないこと」など様々書かれていましたが、私は物事に対する前向きな解釈が幸福であると思っていますし、その解釈を固めるために外部を変える必要もあると思っています。仏教はちょっと実用的ではないかな…特に快感を知った今となっては

    絶対的な共同体がなく、個人主義の加速する今、自由を手にした私たちはどう幸福を考えるべきか…日々考えることの整理に良い作品でした。

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    2026年05月31日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    上巻での歴史的考察を終え、今後の情報ネットワークの高度化や生成AIと人類がかかわる中で、どのようなことが起きうるか、といった未来予測が中心となっています。

    読み進めて、預言書を読んでいるような錯覚を覚えました。情報ネットワークと生成AIの発展が進むにつれ、デストピア的な将来になる可能性もぬぐえず、それを防ぐためには、強力な情報ネットワークを導入するにつれ、強力な自己修正メカニズムも必要となる、との話で締めくくられています。

    緻密な考察や論拠をもとに書かれており、強いリアリティがあります。考え方や情報との向き合い方についても、良い刺激を受けました。

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    2026年05月31日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

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    翻訳本なのでどうしても特有の読みにくさや引っ掛かりがあることに加え、西洋の宗教、特にユダヤ教やキリスト教が話の中で自然に出てくるのですんなりとは進まないのですが、内容については刺激されるところも多く、時間をかけて読んでいます。

    上巻は、AIなどこれからのテクノロジーに目を向けた話というよりも、過去の歴史から洞察を得ることを目的としています。

    中身について少しお話しますと、情報というものを有機的な物語と無機質な文書に分け、両方が必要だと説かれていますね。加えて、情報の伝達手段として、昔は活版印刷、今はインターネットのようなテクノロジーが発達し、それが人類に対してどういった影響を与えたのかとい

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    2026年05月17日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    人類とホモサピエンスの違いは虚構を扱えるかどうか
    私たちは虚構の上に社会が成り立っているけれど、宗教や神話が薄れた個人主義の現代に私たちが目指すべき道はどこにあるのか、どこを向いているのか

    正解はないけれど社会、未来、自分をまた違った視点で考える機会になる良い作品です。

    ホモ・デウス含めた全てを読んで、ディストピア作品やユートピア作品との違いを考えたい……!

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    2026年05月16日
  • ホモ・デウス 下 テクノロジーとサピエンスの未来

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    最後の三つのは問いが頭にずっと残る。特に、生き物は本当にアルゴリズムに過ぎないのか?
    後半はディストピア的な記述であるが,そうならないためにという警告だと捉えたい。
    人の在り方について様々な選択肢があることを気が付かせてくれる稀有な一冊。

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    2026年05月08日
  • ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来

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    21 Lessonsを先に読んでしまったのであれだが、同書に内容が少し似ている。意識とは何なのか、そう言われるとよく分からない。
    人は、共同主観的意味のウェブ、虚構を作れるという説明にはとても納得させられた。下巻が楽しみ。

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    2026年05月03日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    1. 認知革命と「虚構」が作った世界
     本書の根幹にあるのは、「人類がなぜこれほどまでに世界を支配できたのか」という問いへの答えだ。著者のハラリ氏は、その要因を「認知革命」による「虚構(フィクション)を信じる力」だと断じている。

     サピエンスは、国家、法律、人権、そして貨幣といった、物理的には存在しない「概念」を共有することで、見知らぬ人同士が何万人、何億人と協力することを可能にした。
     特に貨幣についての「最も効率的な相互信頼の制度」という定義は面白い。誰もがその紙切れに価値があると信じ込むことで、大規模な経済活動が成立している。裏を返せば、私たちが日々一喜一憂している社会の仕組みの多くは

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    2026年04月29日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    AIを「便利な道具」として使っているつもりが、気づけば自分の判断まで委ねてしまっている——そんな感覚に心当たりはないでしょうか。本書は、その違和感の正体を一段深く言語化してくれる一冊です。

    『NEXUS 情報の人類史 下』でハラリが描くAIは、単なる技術ではありません。自ら判断し、新しい発想を生み出す「存在」としてのAIです。人間の延長ではなく、まったく異なる論理で動く「異質な知能(エイリアン・インテリジェンス)」という視点は、これまでのAI観を大きく揺さぶります。

    本書を読んで強く感じたのは、このテーマが単なる未来予測ではないということです。むしろ、私たちの想像力をかき立てるSFであり、

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    2026年04月20日
  • 「偶然」はどのようにあなたをつくるのか―すべてが影響し合う複雑なこの世界を生きることの意味

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    予約本がどっかんどっかん来てる時に限って難しい本を読んでたりするよね(あるいは大長編)

    予約本がいつ回ってくるかを正確に予測するのは困難なので、もしこの状況を避けたいのであれば、予約本があるときは難しい本や大長編は読み始めないというのがよろしい
    だけどこっちはこっちで読みたいの!

    わいはこれを「予約本のジレンマ」と呼ぶことにした
    うーん哲学者っぽい

    さて本書は題名の通り『「偶然」はどのようにあなたをつくるのか』をありとあらゆるアプローチで解き明かしてくれる
    もうあらゆる分野から引っ張ってくるので、ほとんどただの雑学本となっている

    そしてもう全部が面白い
    やんなっちゃうくらい面白い

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    2026年04月17日
  • なぜ悪人が上に立つのか―人間社会の不都合な権力構造

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    文章量も多くとっつきづらいと思っていたけれど、興味深いエピソードを交えつつウィットに富んだ語り口で意外と読みやすかった。

    権力を持つ人たちに「いつどこで誰に見られているか分からない」という恐れを持たせることは確かに大切だと思った。

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    2026年04月14日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    ❝それに引き換え、人類はあっという間に頂点に上り詰めたので、生態系は順応する暇がなかった。そのうえ、人類自身も順応しそこなった。❞

    人類の進化の歴史、そしてこれからの進歩について、新しい視点をもらえた1冊。

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    2026年04月09日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    世界の見え方が変わる本。なぜホモ・サピエンスが天下を取れたのかが順を追って納得できる論で説明されており引き込まれる。
    特に印象深いのは、虚構を語る能力によってそれまでせいぜい数十名でしか協力できなかったホモ・サピエンスが、数千数万の単位で同じ神話を信じ、同じ方向を向けるようになったという論。
    また、農業革命が必ずしもホモ・サピエンスを幸せにしなかったのでは?という話も面白かった。むしろ「種の繁栄」という意味で小麦の方にしてやられていて、でも小麦はどこでも育つし、これにより爆発的に人口が増えた…全てが繋がっていて面白い。下巻も楽しみ。

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    2026年04月04日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    私たち人類は、人類が地球上で最も賢い霊長類であり、地球を支配していると思い込んでいる。
    その認識は間違ってはいないが、人類が地球の覇者になったのは地球の歴史ではほんの最近のこと。それまでの狩猟採集民と呼ばれていた時代は、他の動物とほとんど変わらず、特別な動物ではなかった。
    では、なぜ人類は突如として地球の覇者になったのか。人類とほとんどDNAが一緒と言われているチンパンジーと人類を隔てるものはなにか。
    ホモサピエンスの壮大な歴史をもとに、この偉大な謎に迫るのが本書の目的。

    人類の大きな転換期となったのは①認知革命②農業革命。
    ①認知革命とは、何らかの理由で脳に突然変異が起き、それまでの認知能

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    2026年03月26日