柴田裕之のレビュー一覧
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本書は、死についての答えを与えてくれる本というより、「死」を入り口に哲学の面白さを体験させてくれる本だった。
特に印象的だったのは、「私とは何か」「死はなぜ悪いのか」といった、一見当たり前に思える問いを徹底的に掘り下げていく姿勢だ。
私は、死そのものが怖いというより、恋人との時間や、まだ出会っていない本や映画など、未来の可能性を失うことを惜しいと感じていることに気づいた。
また、本書を通じて、私の直感と論理は必ずしも一致しないことにも気づかされた。死後には私が存在しないのだから死を恐れるのはおかしいのかもしれない。それでも、別れは悲しく、死を惜しいと思う。
そうした答えの出ない問いを考 -
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ネタバレすごく面白かった。
一見するととても難しそうなテーマだけれど、読み進めるのにそこまで苦にならないのは、内容を論理的に噛み砕いて説明してあるからかなと。
変に強い思想が入りすぎることなく、自然科学も宗教も全てフラットに評価し解説している点がとても好きでした。
これまでの歴史で判明している事柄や予測される事象、これからの人類に考えられる可能性まで、本当に一貫してひたすらフラットに話しているような印象でした。私が理解しきれていないだけかもしれませんが。
特に宗教や神話について、一般的にそれに対して求められる事を踏まえつつも、ひとつの文化やあくまで物事を捉えるひとつのアプローチとして説明してあるのが個 -
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歴史学者ハラリの描くAI脅威論に関する本書、下巻だけ読みましたが大変面白いです。技術者の感覚的な議論と異なり、歴史に基づく地に足ついた議論とロジックが構築されているので、説得力が全く違いますね。
ハラリはAIを「artificial intelligence(人工知能)」ではなく、「alien intelligence(異質の知能)」と名付けた方が良いと論じていますが、人類が理解できる範疇ではない無機的なアルゴリズムが現れた事によって起こるリスクを諸々論じています。
ただ、タイトルのNexusは「繋がり」という意味。情報によって人類が繋がり、良くも悪くも変化してきた歴史を踏まえつつも、新たなア -
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おもしろい。自分がよく考えている幸せについての答えまでとはいかなくとも最適解を得られた気がした。
歴史を学んでいけるのも面白いが、そこから今の人類は、人が作り上げた物の中から幸せを感じるもの、成功というものを作り上げているのではないかと思う。
社会的真実と自然的真実の違いは自分からしたらとても驚きでこの二つは混ざり合い、人生の幸せとはなにか?という問いの時にこれが混ざってしまうことが多い。そして社会的真実だけを考え人の考えが正しいと思ってしまうことをあると思う。
この本を読むことでそのような考えは人が作り出したものなんだと分かることができる。 -
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現代分析から、近い将来の予測まで。
「人間至上主義」によって、一人ひとりの内面の重要性や平等性が成り立っていること。
知能と意識が切り離され、知能についてはAIが人間を上回ることにより、社会にとって人間が本質的に不要になっていくという流れ。
人間至上主義から「データ至上主義」が台頭してきている。
世界のありとあらゆる情報をインターネットに繋ぐことで、人間には処理しきれない情報をAIが深く解析して何かしらの出力に繋げる。それに誤りが含まれていたとしても、人間より確からしさが上回るのであれば重用される。
自然の各種情報、各人の健康情報や心象をデータとしてAIに渡すことにより、自分自身について -
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上巻での歴史的考察を終え、今後の情報ネットワークの高度化や生成AIと人類がかかわる中で、どのようなことが起きうるか、といった未来予測が中心となっています。
読み進めて、預言書を読んでいるような錯覚を覚えました。情報ネットワークと生成AIの発展が進むにつれ、デストピア的な将来になる可能性もぬぐえず、それを防ぐためには、強力な情報ネットワークを導入するにつれ、強力な自己修正メカニズムも必要となる、との話で締めくくられています。
緻密な考察や論拠をもとに書かれており、強いリアリティがあります。考え方や情報との向き合い方についても、良い刺激を受けました。 -
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翻訳本なのでどうしても特有の読みにくさや引っ掛かりがあることに加え、西洋の宗教、特にユダヤ教やキリスト教が話の中で自然に出てくるのですんなりとは進まないのですが、内容については刺激されるところも多く、時間をかけて読んでいます。
上巻は、AIなどこれからのテクノロジーに目を向けた話というよりも、過去の歴史から洞察を得ることを目的としています。
中身について少しお話しますと、情報というものを有機的な物語と無機質な文書に分け、両方が必要だと説かれていますね。加えて、情報の伝達手段として、昔は活版印刷、今はインターネットのようなテクノロジーが発達し、それが人類に対してどういった影響を与えたのかとい -
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1. 認知革命と「虚構」が作った世界
本書の根幹にあるのは、「人類がなぜこれほどまでに世界を支配できたのか」という問いへの答えだ。著者のハラリ氏は、その要因を「認知革命」による「虚構(フィクション)を信じる力」だと断じている。
サピエンスは、国家、法律、人権、そして貨幣といった、物理的には存在しない「概念」を共有することで、見知らぬ人同士が何万人、何億人と協力することを可能にした。
特に貨幣についての「最も効率的な相互信頼の制度」という定義は面白い。誰もがその紙切れに価値があると信じ込むことで、大規模な経済活動が成立している。裏を返せば、私たちが日々一喜一憂している社会の仕組みの多くは -
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AIを「便利な道具」として使っているつもりが、気づけば自分の判断まで委ねてしまっている——そんな感覚に心当たりはないでしょうか。本書は、その違和感の正体を一段深く言語化してくれる一冊です。
『NEXUS 情報の人類史 下』でハラリが描くAIは、単なる技術ではありません。自ら判断し、新しい発想を生み出す「存在」としてのAIです。人間の延長ではなく、まったく異なる論理で動く「異質な知能(エイリアン・インテリジェンス)」という視点は、これまでのAI観を大きく揺さぶります。
本書を読んで強く感じたのは、このテーマが単なる未来予測ではないということです。むしろ、私たちの想像力をかき立てるSFであり、 -
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予約本がどっかんどっかん来てる時に限って難しい本を読んでたりするよね(あるいは大長編)
予約本がいつ回ってくるかを正確に予測するのは困難なので、もしこの状況を避けたいのであれば、予約本があるときは難しい本や大長編は読み始めないというのがよろしい
だけどこっちはこっちで読みたいの!
わいはこれを「予約本のジレンマ」と呼ぶことにした
うーん哲学者っぽい
さて本書は題名の通り『「偶然」はどのようにあなたをつくるのか』をありとあらゆるアプローチで解き明かしてくれる
もうあらゆる分野から引っ張ってくるので、ほとんどただの雑学本となっている
そしてもう全部が面白い
やんなっちゃうくらい面白い
そ -
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ネタバレ世界の見え方が変わる本。なぜホモ・サピエンスが天下を取れたのかが順を追って納得できる論で説明されており引き込まれる。
特に印象深いのは、虚構を語る能力によってそれまでせいぜい数十名でしか協力できなかったホモ・サピエンスが、数千数万の単位で同じ神話を信じ、同じ方向を向けるようになったという論。
また、農業革命が必ずしもホモ・サピエンスを幸せにしなかったのでは?という話も面白かった。むしろ「種の繁栄」という意味で小麦の方にしてやられていて、でも小麦はどこでも育つし、これにより爆発的に人口が増えた…全てが繋がっていて面白い。下巻も楽しみ。 -
Posted by ブクログ
私たち人類は、人類が地球上で最も賢い霊長類であり、地球を支配していると思い込んでいる。
その認識は間違ってはいないが、人類が地球の覇者になったのは地球の歴史ではほんの最近のこと。それまでの狩猟採集民と呼ばれていた時代は、他の動物とほとんど変わらず、特別な動物ではなかった。
では、なぜ人類は突如として地球の覇者になったのか。人類とほとんどDNAが一緒と言われているチンパンジーと人類を隔てるものはなにか。
ホモサピエンスの壮大な歴史をもとに、この偉大な謎に迫るのが本書の目的。
人類の大きな転換期となったのは①認知革命②農業革命。
①認知革命とは、何らかの理由で脳に突然変異が起き、それまでの認知能