柴田裕之のレビュー一覧

  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    ・自由民主主義や自由貿易は完璧な制度ではないが、最善の制度ではあるというのが21世紀の答えになっているが、果たして今後もそうだろうか。データ社会となり、頭のいいAIが理論上最適解を導ける社会が到来したとき、無知の人間に等しく投票させる自由民主主義は好ましいのか。最も納得感のある制度であることは間違いないが、正しい解を導けるかは分からない。
    ・チャンスを掴む人間というのはチャンスを掴む準備をしていた人間であり、何もしていない人間は、どんなに社会が機械化、AI化したとしても、棚ぼた的な成功はつかめない。今後の世の中というのは、より格差が生じる社会となる。

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    2023年02月04日
  • ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来

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    人類はこれからどこへ向かっていくのであろうか。私たちが生きていく時に思う人類全体としての未来。テクノロジーの発展により不死と幸福を追求することが目的となり、神聖さも獲得しかけている人類。ただし、そのために生きている意義、といった内面的なものは無くなっていってしまう。新たな観念的な考え方であるデータ至上主義により、人類の個人としての経験はたいした意味を持たず、人類としての経験が今を有するようになるといった悲しい未来になる可能性があると筆者は主張している。
    示唆に富んでいるだけでなく、歴史からの学びを重視しておる歴史学者ならではの視点で語られており、とっても勉強になる一冊だった。
    また、文庫版の序

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    2023年01月16日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    今この時間を大切にしようと考えるきっかけを与えてくれる本。
    私たちは、いつか死ななければならないということを明確に認識しつつ、一方では自分が存在しない「死」というものを想像できない。このことが、自分は死ぬはずがないということを信じさせやすくなり、自分の消滅は不可能であるという「不死のシナリオ」を創出する。また、これが文明や科学など人類の業績の基盤を発展させた源であると位置付けている。
    著者は、「不死のシナリオ」を4点に分類する。「生き残りシナリオ」(死なずに生き続ける)、「蘇りシナリオ」(いったん死んでも、蘇って生き続ける)、「霊魂シナリオ」(非物質的な霊魂として生き続ける)、「遺産のシナリオ

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    2023年01月08日
  • 格差の起源 なぜ人類は繁栄し、不平等が生まれたのか

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    格差の起源_オデッド・ガロー著_柴田裕之訳

    そもそも格差とは?

    健康格差、教育格差、経済格差、世代間格差、地域格差など、世の中にはさまざまな格差と呼ばれる言葉がある。

    Wikipediaによると、"格差(かくさ)とは、同類のものの間における、程度(水準・資格・等級・価格・格付け、レベル)などの差や違いである。また、社会問題の一つとしての意味合いを込めても用いられる語であり、貧富の差(経済格差)などを意味しても用いられる。"とある。

    そもそも、違いがあるのは当たり前なので、格差があること自体は当然。その一方で、後者の部分を指した言葉が、〇〇格差なのだと、改めて認識した

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    2022年12月27日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    合理的楽観主義者の本は読んでいて明るい気持ちになれる
    そして、分業と専門化、それを支える信用は最近考えていたことが言語化された感じがして面白かった。

    発展した場所は必ず規制と保護主義の温床になるので次の自由、資本、知識が流動化している場所に飛び込むことが大事だと思わされる本
    ーーーーーーーーーーー
    - 人類は分業と専門化によって発展してきた。
    - 分業と専門化には信用が必要で、利己主義になりすぎると継続的に分業ができなくなるため、継続的に取引が行われる場合に人間は礼儀正しく振る舞う。
    - 知らない相手との分業に役に立つのが、貨幣と国家による法律の設計。法律によって、完全に見知らぬ他者を信用し

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    2023年12月26日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    不死を追い求める人類。エジプトの王も始皇帝もそうだった。そのシナリオを「生き残り」「蘇り」「霊魂」「遺産」と4つの人類の歩みとして講義する。
    しかし、どれも充分な答えを得られない。
    最後に「知恵」のシナリオが登場する。
    先人はすでに答えを見つけていたらしい。
    「ギルガメッシュ叙事詩」「旧約聖書」エビクロス派、ストア派、道教、仏教にちゃんと記されている。
    今を精一杯生きよう。他人に感謝をして。それこそが不死なんだと。

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    2022年12月02日
  • TIME SMART(タイム・スマート)―お金と時間の科学

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    本書では、お金よりも時間に重きを置く、「タイム・リッチ」な思考を推奨し、その重要性や方法を記している。

    私自身、時間は有限だとわかっていても、少し勤務時間が長くてもどうしてもお給料が良い仕事や、10 円100円単位でより安いものを手に入れるために多くの時間を費やしたりしていた。
    仕事に関してはすぐに変えるわけにはいかないが、実際に、より安いものを手にするために多くの時間を掛けることをやめたところ、生まれた時間を有意義に使おうという意識が生まれハッピーな気持ちを味わうことが出来ている。

    嫌なことやストレスに感じていることにお金を支払い、時間をつくりだす。
    時間を大切にすることに大きな価値を実

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    2022年10月26日
  • それはあくまで偶然です 運と迷信の統計学

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    いや素晴らしい。統計学は難しいという印象しかなかったが、この本に出会えて良かった。筆者は筋金入りの無神論者で合理主義で、多才であらゆる面を統計学に昇華させて執筆した印象を受ける。読みやすいのはそのせいではないか。「私たちは、自分の不運には特別な意味がないと悟ることができれば、その不運について自分を責めることをやめられるかもしれない。」(p206) ある種の人たちの助けになる一冊だと思える。一つ気になったのは訳のせいか分からないが、女性の方が迷信を信じやすいという印象を持っているのかもしれない。

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    2022年09月21日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    おもしろかった。
    ニュースで気になっていたりしたとことについて、著者なりの整理をつけて解説してくれて、そうそう!そうなの!ってうなづいたり、もやもやしていた出来事への解説がすごく丁寧で気持ちが晴れた。
    すごくありがたい。この本を読んだ人たちと話したい。

    以下引用———————
    ブレグジットに関してのリチャードドーキンス)
    一般大衆は、判断に必要とされる経済学と政治学の予備知識を欠いていたからだ。「アインシュタインが代数学的な処理をきちんとこなしていたかどうかを全国的な投票を行なって決めたり、パイロットがどの滑走路に着陸するかを乗客に投票させたりするようなものだ(3)」  ところが是非はともか

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    2022年09月13日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    不死のシナリオは、4つあり、生き残りのシナリオ、蘇りのシナリオ、霊魂のシナリオ、遺産のシナリオである。文明の発生、存在、発展の、要因となってきた。しかし、そのどれも、実際には、不死を、約束しない。にもかかわらず、人類が不死を、必要としたのか、それは、不死のパラドックスにある。また、4つのシナリオに続き、死を受け入れる知恵のシナリオがある。死は、今ある生に意味をもたらすものである。

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    2022年08月26日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    ー 人間は、事実や数値や方程式ではなく物語の形で物事を考える。 そして、その物語は単純であればあるほど良い。どんな人も集団も国家も、独自の物語や神話を持っている。だが二〇世紀には、ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、モスクワのグローバルなエリート層が、過去をそっくり説明するとともに全世界の将来を予測するという触れ込みの、三つの壮大な物語を考え出した。 ファシズムの物語と、共産主義の物語と、自由主義の物語だ。

    ファシズムの物語は、異なる国家間の闘争として歴史を説明し、他のあらゆる人間の集団を力ずくで征服する一つの集団によって支配される世界を思い描いた。 共産主義の物語は、異なる階級間の闘争として

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    2022年08月14日
  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義

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    今まで読んできた「生と死」に関する本の中で、この本が一番納得出来た。

    〈本から〉
    「私たちは生き残るためのマシンだが、『私たち』とは人間だけを意味するわけではない。そこには、あらゆる動物、植物、細菌、ウィルスが含まれる」のだ。

    私たちは二つの世界に生きている。一方は、他の生き物たちと共有している自然の世界だが、もう一方は、私たち独自のもの ー 象徴の世界だ。そしてここ、私たちが自ら作り出したこの世界で、私たちは切望してやまぬ永続性を達成できる。

    バンドル理論
    人は単一の首尾一貫した自己ではなく、散り散りになっても存続出来る記憶や考えなどの集まりであるとする理論

    ガイア仮説
    リン・マーギ

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    2022年07月25日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    怒涛の5冊買いの2冊目は、ハラリの21Lessonsです。21世紀をどういきるのか、知の巨人の未来への羅針盤です。

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    2022年06月09日
  • サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

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    コロナ自粛の5月ごろから読み始め、3ヶ月かかってしまった。それぞれの章の表現は陽気なアメリカ人らしく面白おかしく書いてあるが、各章のトレーニングは簡潔にまとまっていて分かりやすい。
    前半は個人のメンタルの持ちようについてが主で、メンタルヘルス、うぇるびーいんぐについてであったが、後半ではコーチ論やメンター論など社会性の話にもジャンプして内容が急に膨らんだ感じがした。
    忘れずに定期的にトレーニングしたい。

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    2022年05月24日
  • 生存する意識――植物状態の患者と対話する

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    意識とはなにか、様々問いを立て、実際の症例と共に脳の仕組みを解き明かしていく非常に興味深い本だった。哲学的な問いや倫理的な問題もはらんでいるが、テクノロジーの進化に期待せずには居られない。著者の様々な問いを見て、改めて脳の不可思議さを感じた。まさに脳とは宇宙なのだと思う。

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    2022年05月08日
  • 生存する意識――植物状態の患者と対話する

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    この本に出会ったのは、日本経済新聞の毎週土曜日に掲載される「リーダーの本棚」で日本医療研究開発機構センター長の浜口道成氏が取り上げておられたことがキッカケでした。

    fMRIという機器を使って脳の画像を検証することで、いわゆる植物状態にある人にもさまざまなレベルの意識があることを明らかにした画期的な本です。植物状態=脳死=人間の死だと勝手に思い込んでいた私にとってはまさに目から鱗の衝撃でした。

    テクノロジーの進化と新たな実験方法の開発により、生と死の狭間のいわゆるグレイの領域にいる植物状態の患者とのコミュニケーションが可能となり、そこに意識が存在することが明らかにされた。このことは人間にとっ

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    2022年04月29日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    とても分厚い。ずっと読みたかった本。物心ついたころから死に恐怖を感じていた私にとって、この本は「絶対に読まなきゃいけない本」だった。今は忙しくて死について考えることは少ないし鈍感になってしまった。
    この本を読む間は改めて深く死を考え、
    ある意味ポジティブに受け止めることができるようになる。

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    2022年04月09日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    なんて書いてあるか本当に分からんかったです。
    ただ、辛うじて読み取れた所はいくつかあって、私一人の生活にはあまりにも多くの人が関わっているから、顔が分からない人でも遠くに住んでいる人でも倫理的な責任を負わなくちゃいけない。即ち、困っている人がいたら助けてあげなくちゃなーとは思いました。

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    2022年03月28日
  • TIME SMART(タイム・スマート)―お金と時間の科学

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    Time is Moneyであり、
    Money is Timeである。
    お金を使って時間に投資することで人間はより幸福になれる。
    お金よりも時間の価値を大切にしよう。
    とりあえず、お金貯めて食洗機と全自動洗濯機を買う

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    2022年03月14日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

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    哲学書を読みたいと思い本屋に行ったところ表紙に吸い込まれ購読しました。

    誰にもいずれは訪れる「死」について
    様々な観点から考えれる本

    これを読んで、死生観というものを考え持ち始めました。

    今をより強く楽しく、一瞬を大切に刻みながら人生を謳歌していきたいですね。

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    2022年02月20日