柴田裕之のレビュー一覧

  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

    Posted by ブクログ

    人間の知能が発展することで世界がどう変わってきたのかと、その進化のストーリーが壮大!

    宗教や通貨などの共通認識がどうやって生まれて、人間社会を形作ってきたのかがこの二冊で描かれていて、歴史を一気に俯瞰できる感覚!

    0
    2025年11月27日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分の手に余る力を生み出すのは我々の種に特有の大勢で協力する方法に由来。神話、宗教など物語のたぐあは、既存の生物学的絆を拡張する手段。偽りの記憶を語り続けると、いずれ人は正真正銘の記憶として受け入れる。大量の人間の間に秩序を生み出す最も効率的な方法は、真実ではなく物語。情報ネットワークは「真実の探究」と「秩序の維持」の双方に効く。官僚制は「整理」、整理の引き出しに押し込める事で真実を反映していない。官僚制は真実を犠牲にするが秩序のためでもある。神話と官僚制は、秩序を維持するのに不可欠な一方、秩序のために真実を犠牲にする。宗教、全体主義の「不可謬性」。聖典は可謬の人間の制度や機関を迂回するテクノ

    0
    2025年11月25日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

    Posted by ブクログ

    宗教観的な話の時には、文化の違いなのか理解しきれない時もありましたが、人類の歴史をダイジェストで見る、といった感じで興味深いことがたくさんありました。

    0
    2025年11月20日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義

    Posted by ブクログ

    死について考える事は,すなわち生について考える事と同義であり,死についての講義ですが同時に人生について深く思考できました。死が悪い事と感じるかどうかは,読んだ後のあなた次第です。

    0
    2025年11月19日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

    Posted by ブクログ

    レベルの低い集合知はただの衆愚制。専門知の学習機能や修正機能は既にアカデミアが果たしている。そう考えると、“AIによる侵襲余地“は専門知間の横断と結晶化、個人に対するピンポイントの監視や統制にあるのだろう。危ぶまれるのは、最終的には個体の身体性だ。AIが「人間により悪用される場合」と「自発的に人間に不利益を齎す場合」の、受動的か能動的かという観点でも考えておく必要がある。

    ・・といきなり持論を展開しているが、上巻の続きでハラリの‟AI脅威論“である。この手の脅威論は出尽くしている感もあり、ハラリの独自性に期待したのだが、それを飛び越えるような論点は含まれていただろうか。

    一つの警鐘として、

    0
    2025年11月17日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

    Posted by ブクログ

    歴史を情報と言う観点から見つめ直し、今後のAIの発展の影響について予想する著者得意の壮大な議論。これはその前半。
    面白かった点:
    ・社会は、物語の共有によって成立する。
    ・文書は、物語の影響力を強化するが、良い方向とは限らない。中世の魔女狩は、魔女を非難する本の出版がきっかけとなった。
    ・情報の伝達速度と伝達距離の向上が、国家単位での民主主義と全体主義の双方を可能にした。
    ・近年の歴史では、民主主義が勝利したが、それは必然ではない。

    0
    2025年11月11日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

    Posted by ブクログ

    序盤はハラリの主張を再確認する内容で、『サピエンス全史』や『ホモ・デウス』を読んでいない読者にも、ハラリの思考を理解しやすい構成になっている。定常運転のような出だしだ。だが、上巻の終盤に突如現れる「エイリアン・インテリジェンス」というパワーワード!ここで一気に空気が変わる。恐らく下巻にかけて、ハラリの論説は一段と加速していくに違いない。

    正直、上巻の大半は既知の言説の再構成に思えていた。人類史・宗教・情報社会論など、ハラリらしい俯瞰的な視座は健在だが、新鮮味は抑えられている。終盤で提示されるこの「予感」 ——

    それは恐らく助走としての発言
    ・AIは分析し、意思決定する知能を持つ
    ・AIは単

    0
    2025年11月12日
  • 「偶然」はどのようにあなたをつくるのか―すべてが影響し合う複雑なこの世界を生きることの意味

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【「偶然」はどのようにあなたをつくるのか】 ブライアン・クラース 著

     「万事は理由があって起こる」という収束性と、「物事は単に起こる」という偶発性との大きく二分類を比較し、後者に力点を置いた本です。

     冒頭、具体例として原爆投下の事例を紹介します。かつて京都を訪れた米国人夫婦がその美しさに魅了され、その後、夫が原爆投下チームに配属。チームでは一番打撃の大きいと思われる京都への投下計画がなされるなか、京都に魅了された彼が強硬に反対して広島・小倉などへと変更。広島投下後、小倉への投下は当日雲が多くて「標的」が確認できず、長崎への投下に急遽変更。「もし」この夫妻が京都を訪問していなければ、「も

    0
    2025年11月11日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

    Posted by ブクログ

    アライメント問題、不可謬性、執拗さ、理解不能な多元データに基づく判断、そして自律性。そういった特徴を持つAIは経済動機や国家統制の動機で社会の混乱や対立を煽ったり、監視やスコア制に活かされたりするかもしれない。疑心暗鬼に陥った独裁者と組み合わさると破壊兵器の使用に繋がるかもしれない。

    これらを回避するには人類がAIをコントロールしないといけない。はたして人類は協調してそれができるのか、が問題。まさに技術はどう使うか。痛い目を見ないと協調できない気がするが、その痛みにたえられるのか。ラジオがナチスに繋がったようなことがもっと酷い形で起きないか。心配。

    0
    2025年11月06日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

    Posted by ブクログ

    AIがどう発展していくか、中国やロシアで人間に取って代わっていくのか、データはグローバルに区分化されて管理、支配されていくのか、悩ましい話だが、自己修正メカニズムをきちんと機能する形で人類は発展していけるのか?そうであって欲しい。

    0
    2025年10月30日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

    Posted by ブクログ

    死とは何か――その問いに人類は古来無数の答えを試みてきた。だがイェール大学の哲学者シェリー・ケーガンは言う。「死の講義」を23年続けてもなお核心には届かないと。いくつもの命題を積み重ねても死は霧の向こうにある。だが彼は諦めない。死を恐れず考えることで生の意味が少しずつ浮かび上がるからだ。死を学ぶとは生きる哲学を磨くことにほかならない。

    0
    2025年10月27日
  • ホモ・デウス 下 テクノロジーとサピエンスの未来

    Posted by ブクログ

    歴史パートに関しては、面白く読めた。ジャレドダイアモンド的な壮大なお話。

    後半、知能と意識を分けて考えるということ、テクノロジーに意識はないはずと言い切れないこと、が1番考えさせられたポイント。

    テクノロジーの波が脅威と感じていたけれど、キリスト教、資本主義、データ教と歴史が移り変わってきたので、ある意味時間の流れの中で少しずつ変わっていくことだから、流れに身を任せるしかないという気持ちになることもできた。※著者は問題提起しているので、読後そんな受け身な気持ちになってほしいとは思っていないかもしれないが…

    0
    2025年10月25日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

    Posted by ブクログ

    “NEXUS“、本書ではAIに焦点をあて、人類の体制メカニズムにどう影響するか、功罪を鋭い視点で分析。AIを「知識はあれば意識はない」"Alien Intelligece"とし、我々が過ごしてきた時代とは根本的に質の異なる時代の到来を指摘している。
    確かにいまのAIは偏ったデータセット、特にそれらは「負の感情」が渦巻くSNSを大量に食べて育っている。そして人類の目的とAIの目的は多くの場合アラインメントしておらず(そもそも人類は自身の目的を理解出来ていない)、AIに判断を委ねる世界では彼ら彼女らのデータポイントは人間の既知を超えるものになる。結果、使う側の人間の思想が色濃く

    0
    2025年10月22日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

    Posted by ブクログ

    民主主義と全体主義がこれまで情報面からどう体制を維持してきたか、が主にアメリカとソ連の例から説明される。下巻で直近のAIの状況を踏まえて、中国も含めた考察になると良いな。

    0
    2025年10月18日
  • NEXUS 情報の人類史 上 人間のネットワーク

    Posted by ブクログ

    前半は概念的な解説が続き、ところどころ短い事例が紹介されているが、それでも理解が難しい箇所があり、『サピエンス全史』と比べて、正直読むのに苦労した。ただし78ページの模式図を何度か見返すことで、筆者の主張が少しずつ分かってくる。情報のもたらす「真実」と「秩序」、さらにそこから生み出される「知恵」と「力」の因果関係は、魔女狩り、ヒトラー、スターリンの事例を紹介する中で徐々に頭に入ってきた。特に後半は読むスピードが上がり、引き込まれていった。
    読み進める中で、ある程度の世界史の知識は必須であり、時々ウィキペディアでおさらいした。情報ネットワークが無かったことにより、前近代において民主主義が機能しな

    0
    2025年10月15日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

    Posted by ブクログ

    知性の塊のハラリ氏の頭の中をのぞいている様で、刺激的な読書体験でした。
    読書後、改めて宇多田ヒカルさんとの対談を見返すと、モヤモヤが霧が晴れてクリアになって、そういう意味で2度3度楽しめる著書でした。

    0
    2025年10月04日
  • 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

    Posted by ブクログ

    人生の指南書を読んでいる気分

    感情を排し論理を積み重ねる説明は面白く感じた。
    誰でも理解できるよう簡単な言葉で長々説明されている。でも、抽象的過ぎる説明より良いか、、

    死に対する漠然とした不安・恐怖はかなり薄まった気がする。

    0
    2025年09月28日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

    Posted by ブクログ

    虚構。
    かたちのないもの、考えに人々は動かされ帝国が出来た。
    今でも人々はあらゆる物語に熱狂し、踊らされて生きていて、認知の重要性を痛感。

    今の私たちも力付くで統一を果たした人の子孫と思うと、国籍問わず他の人にもっと優しくなれるかもしれない。

    普段美味しく食べるお肉に刹那的に心が痛む。

    0
    2025年09月27日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

    Posted by ブクログ

    Audibleで聴読。
    AIによって起こる革命的な変化の片鱗を知ることが出来た。
    AIにより生成されるコンテンツも学習によっては偏りや偏見を持つことを覚えておこうと思った。また、AIはairtifical intelligence(人工知能)ではなく、alian intelligence(人外知能)として、人間の知能を超越したものとして注意しようと感じた。
    AIによって仕事や働き方が変わってくるので、自分も合わせて情報を取り入れてアップデートし続けていかなければならないという危機感を覚えた。

    0
    2025年09月23日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

    Posted by ブクログ

    ノンフィクションなことを除いてもいろんな怖さを感じた一冊だった。統合失調症、考えなしに子供をたくさん持つこと、現実に向き合わずに過ごし続けること、いまだに原因と治療が完全でないこと‥。人間だけが生み出す恐怖。
    必ずしも良いとは思わないけれどある程度の教育(一般的なというよりも生活面)や制度、罰則は必要だと思った。

    0
    2025年09月20日