柴田裕之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上下巻まとめてのレビュー。
AIは病気や貧困、環境悪化、人間のあらゆる弱点の克服といった直面している差し迫った難題に対処することを可能にするテクノロジーなのか、それとも人類に深刻な壊滅的でさえある害をもたらすのか。
害の方は二つのシナリオがある。AIの持つ力のせいで既存の人間の対立が激化し、人類が分裂して内紛を起こすこと。もう一つはAIが人類を全体主義的に統治すること。
それ故に私達は、AIが自ら決定を下したり新しい考えを生み出したり出来る史上初のテクノロジーであるという事実を肝に銘じるべきと著者は警告する。AIはツールではなく、行為主体である。
上巻は今まで人間が情報をどの様に収集し利用して -
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Posted by ブクログ
禁酒の影響もあって
夕食後の時間がヒマヒマになったので
読書してたら
上下巻、読み終えました。
といっても、
オーディブルで耳読ですけれども。
情報が多ければ多いほど
正しい選択ができると思っているけれど
それは違うっていうようなことが
印象に残った。
あとは、歴史の学者さんだから
いろんな例をだしてくれて
そうだったのかと
思うことがたくさんあった。
エピソードがいろんなところで脱線して
結局、何の話だっけと思ったりするので
普段から、世界史や歴史や
世界情勢に詳しい方には
くどく感じるのかもしれないですね。
静かに聞いた時間もあるけど
ながら聞きして
聞き逃したとこもあるから
また -
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Posted by ブクログ
歴史的な大惨事(カタストロフィ)は予測不能である。これが本書の要点だろう。ほとんどの惨事は正規分布しておらず、ランダムもしくは冪乗分布している。
もちろん、ある程度予測できる出来事(灰色のサイ)もある。また、予想を超えた惨事(ブラックスワン)がある。そして、手のつけられない大惨事(ドラゴンキング)・・。これらを予測することは不可能だ。そしてこれらの災害は、「天災」とも「人災」とも区別がつかず、重層的に絡み合っていることが多い。所謂複雑系であり、完全に防ぐことはもとよりできない。
人類の歴史は、まさにカタストロフィの歴史であったわけだが、我々の未来はどのような展望を描くのか。当然の帰結として、予 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ◆感謝祭の場面
険悪の仲である長男・ドナルドが次男・ジムと取っ組み合いになり、ついにドナルドはテーブルを持ち上げてジムに投げつける。母親の耳が手作りのお菓子の家を粉々に壊すシーンがせつない。
◆メアリー(小学5年生)
「自分の部屋で何時間も、クローゼットや机の引き出しを整理しては、やり直すことに没頭し、自分には多少なりとも物事を意のままにする力があると思おうとした」(P.220)
「まず、十二人も子供を儲けておいて、全員を理想的なアメリカ国民に育て上げられると考えること自体、自覚が欠けていると思います」(マーガレット P.404 )
「彼のことは、安全な港と呼びたいです」(ワイリーと結婚した -
Posted by ブクログ
ネタバレ自由意志など存在せず、人間は単なる有機アルゴリズムであり解明可能というスタンスで科学は突き進む。
そうなのかもしれないけど、意識や心や思考(と呼ばれるもの)がどのように生じるか、完璧なメカニズムはまだまだ解明に時間がかかりそうだし、最後の1ピースが見つからずにやっぱり解明できないのかもしれない。
なんだか、ぜひそうあって欲しい。
でもその反面、データ至上主義の観点で世の中を解説されると妙に腑に落ちるところもある。
データは人間に理解しきれないアルゴリズムの境地にいよいよ到達しているが、このまま我々を押しのけて地球の中心になるのか?
本書では「すべてのモノのインターネット」に接続することで -
Posted by ブクログ
前作に引き続き、ホモサピエンス特有の強みである「集団で見えないなにかを信じる力」の解説から始まったので、ああそうだったと思い出しながら楽しくすんなり読めた。
アニミズムから神の存在、ルネサンスと人権主義までどんどん人間の歴史の歩みが解き明かされていく。そして、現代のすべての秩序を宗教と言い切ってしまう。これは自分にとって新しい視座だった。
たしかに資本主義ですら、信者が圧倒的に多いから現状上手く回っているだけの宗教なのかも。
科学と宗教のライバル関係?奇妙な均衡?は、これからの時代どうなるのか。とんでもなく力を増していく科学に対して、新たな宗教が対抗してくるのか。
下巻が楽しみ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ上巻を読み終えるのにかなり苦労したのですが、下巻は文庫を買って肌身離さず携帯していたので意外に早く読み終えることができました。
やはりかなり難しかったですが、一応、著者の主張を理解しながら結論に到達することができました。
以下ネタバレなので注意して下さい↓
上巻のレビューにも書いたとおり、下巻では「人間至上主義」にとって変わるものは何かを予想する、ってことになってたので、何が出てくるん!?と期待して読みました。な、な、な、なんと、本書での説によると・・・
科学が進歩すると、人間も他の生き物も、ただの「アルゴリズム」にすぎないことが分かってしまう。最終的には一部の人間が力を手に入れて、多くの人 -
Posted by ブクログ
前半では、なぜ19世紀以降に劇的な経済成長が生じたかを、後半では、なぜ国家間に格差が生じたかを解く。
産業革命によってマルサスの罠から解き放たれたのは、工場化によって労働者への教育の必要性が高まり、子供を増やすよりも教育に金をかけることになり、人口増加率が低下したため。工業が成長した産業革命の後半になると、技能を持つ労働者の需要が大幅に高まり、労働者の生産性に影響する教育、訓練、技能、健康などの改善が意識され、実施されるようになった。
土地が少数の地主に集中している地域では、地主たちは労働者が近隣の都市へ集団移動するのを食い止めるために、公的な普通教育制度の確立に反対した。
ヨーロッパの