柴田裕之のレビュー一覧
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ネタバレホモサピエンスの歴史を様々な観点から振り返って紐解いていく大ベストセラー。
比較的読みやすい文体ながら、文字数は多く専門的なワードも多い。
でも引き込まれる…自分の認識を破壊されたり、新しい視点に出会えたり。本を読むことの良さの一つとして、他の人の人生や考え方を取り入れられることがあると思うけど、この本はそれを体現しているように思う。この本を読めて良かった。
上巻では認知革命、農業革命、グローバル化がテーマ。
勉強になったポイントがたくさんありすぎるけど、なんとか付箋を貼っていたところを振り返ると、まず農業革命によってサピエンスは豊かになったのかという点。狩猟採集から作物を育てるという技術を手 -
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ネタバレ◆感謝祭の場面
険悪の仲である長男・ドナルドが次男・ジムと取っ組み合いになり、ついにドナルドはテーブルを持ち上げてジムに投げつける。母親の耳が手作りのお菓子の家を粉々に壊すシーンがせつない。
◆メアリー(小学5年生)
「自分の部屋で何時間も、クローゼットや机の引き出しを整理しては、やり直すことに没頭し、自分には多少なりとも物事を意のままにする力があると思おうとした」(P.220)
「まず、十二人も子供を儲けておいて、全員を理想的なアメリカ国民に育て上げられると考えること自体、自覚が欠けていると思います」(マーガレット P.404 )
「彼のことは、安全な港と呼びたいです」(ワイリーと結婚した -
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なぜヒトはこんなにも高い知力を有しているのか。なぜヒトの生態的地位は独立しているのか。なぜヒトが地球を支配しているのか。私は人間であることに疑問と罪悪感を覚えてきた。この本を読んで、サピエンスがどのように現生人類の地位を獲得したかを理解し、世界の見方が変わる感覚を味わった。ヒトという存在の歴史を知るのはとても興味深く、快感だった。もっと早くに読むべきだったとも思う。
サピエンスの脳の言語野にどのような突然変異が生じたのかよくわかっていないが、虚構を語るというのがこんなにも画期的であることに驚いた。また、サピエンスが史上最も危険な種としてたくさんの種を絶滅に追い込んだことに胸が苦しくなった。農業 -
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ネタバレサピエンス前史
第一部
安静時、脳は25%のエネルギーを消費する
250万年前 東アフリカにてホモ属が出現
200万年前 アフリカを出る
30万年前 火の利用。調理。チンパンジーが一日五時間の咀嚼。人間は一時間。長を短くしてそのコストで脳を大きく。
7万年前 中東に到達。
五万年前 デニソワ人、ネアンデルタール人との交雑の証拠となるDNA
3万年前 ネアンデルタール人絶滅。
7-3万年前 認知革命→言語の柔軟性、噂話説。150人の親密な集団の壁を虚構によって突破。想像を語り、虚構を共有する力。
4.5万年前 オーストラリアへ。大量絶滅。
1.8万年前 最終氷期が終わる。気温上昇、降雨増加。 -
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ネタバレ自由意志など存在せず、人間は単なる有機アルゴリズムであり解明可能というスタンスで科学は突き進む。
そうなのかもしれないけど、意識や心や思考(と呼ばれるもの)がどのように生じるか、完璧なメカニズムはまだまだ解明に時間がかかりそうだし、最後の1ピースが見つからずにやっぱり解明できないのかもしれない。
なんだか、ぜひそうあって欲しい。
でもその反面、データ至上主義の観点で世の中を解説されると妙に腑に落ちるところもある。
データは人間に理解しきれないアルゴリズムの境地にいよいよ到達しているが、このまま我々を押しのけて地球の中心になるのか?
本書では「すべてのモノのインターネット」に接続することで -
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前作に引き続き、ホモサピエンス特有の強みである「集団で見えないなにかを信じる力」の解説から始まったので、ああそうだったと思い出しながら楽しくすんなり読めた。
アニミズムから神の存在、ルネサンスと人権主義までどんどん人間の歴史の歩みが解き明かされていく。そして、現代のすべての秩序を宗教と言い切ってしまう。これは自分にとって新しい視座だった。
たしかに資本主義ですら、信者が圧倒的に多いから現状上手く回っているだけの宗教なのかも。
科学と宗教のライバル関係?奇妙な均衡?は、これからの時代どうなるのか。とんでもなく力を増していく科学に対して、新たな宗教が対抗してくるのか。
下巻が楽しみ。
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上巻よりも読みやすかった気がする。
科学研究と産業化、市場経済の発達と幸福について。無知を認めることによって、飛躍的に進歩したというのは面白かった。これまでは役に立たないことは意味がないとされてきたが、純粋に好奇心からくる知的探究も進歩につながることに気づいたことによって、人類にブレイクスルーが起こった。エネルギーに対する考え方には、少し疑問を感じた。確かにこれまで新たなエネルギーの生み出し方、使い方を開発してきたが、そのようなブレイクスルーが今後起こるという確証はないと思う。だからこそ、資源との向き合い方は慎重になるべきだと思う。この本の中で一番面白かったのは、幸福に対する考え方。自分の考 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ上巻を読み終えるのにかなり苦労したのですが、下巻は文庫を買って肌身離さず携帯していたので意外に早く読み終えることができました。
やはりかなり難しかったですが、一応、著者の主張を理解しながら結論に到達することができました。
以下ネタバレなので注意して下さい↓
上巻のレビューにも書いたとおり、下巻では「人間至上主義」にとって変わるものは何かを予想する、ってことになってたので、何が出てくるん!?と期待して読みました。な、な、な、なんと、本書での説によると・・・
科学が進歩すると、人間も他の生き物も、ただの「アルゴリズム」にすぎないことが分かってしまう。最終的には一部の人間が力を手に入れて、多くの人