柴田裕之のレビュー一覧

  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    下巻はAI中心であった。それは上巻のローマやキリスト教やスターリンの歴史と対応していた。中国14億がAIのデータベースとなることでAIが発展していったら日本もその傘下になるのかもしれないと思われる。現に中国はAI政策を主導している。大学生にも下巻は読みがいがあるであろう。

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    2025年08月16日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    歴史を踏まえながら、現在の経済について書かれている本

    現在の資本主義経済は明日の生活の安全があるからこそ成り立つことがわかった。
    また、将来の安全が確保されているから他人を信用できる余裕を持つことができることがわかった。

    経済を支えてるのはホモサピエンスが得た見てないものを信用する力が根本にあると感じた。

    最後の「私たちは何を望んでいるのか」は自分が何をしたいのか考える良い言葉だと感じた。

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    2025年08月11日
  • 大惨事(カタストロフィ)の人類史

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    歴史的な大惨事(カタストロフィ)は予測不能である。これが本書の要点だろう。ほとんどの惨事は正規分布しておらず、ランダムもしくは冪乗分布している。
    もちろん、ある程度予測できる出来事(灰色のサイ)もある。また、予想を超えた惨事(ブラックスワン)がある。そして、手のつけられない大惨事(ドラゴンキング)・・。これらを予測することは不可能だ。そしてこれらの災害は、「天災」とも「人災」とも区別がつかず、重層的に絡み合っていることが多い。所謂複雑系であり、完全に防ぐことはもとよりできない。
    人類の歴史は、まさにカタストロフィの歴史であったわけだが、我々の未来はどのような展望を描くのか。当然の帰結として、予

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    2025年08月04日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    あまりにもおもしろく、そしてあまりにもおそろしい——。
    本書は「情報」についての人類史を、上下巻にわたって深く考察している。
    上巻では主にこれまでの歴史を、下巻ではこれからのAIについての考察が述べられている。
    読み進めるうちに、手塚治虫の『火の鳥 未来編』が強く脳裏をよぎった。
    AIがこれから加速度的に進歩していくことで、人類が制御できないおそろしい未来を想像せずにはいられなかった。
    現在、国家の分断や陰謀論など、情報の氾濫により、私たちはAIのアルゴリズムによって何が正しく、何が間違っているのかの判断すら難しくなってきている。
    この状況がさらに進むことで、個人のあらゆるデータを掌握

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    2025年08月01日
  • NEXUS 情報の人類史 下 AI革命

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    アラインメント問題
    ペーパークリップ
    AIによる量刑と説明責任
    ブラックボックス
    統計的世界観を人間は認識できるのか?

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    2025年07月31日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    下巻は宗教、資本主義、科学革命、そして未来の話。
    拡大するパイという資本主義のマジック。資本主義の出現まではパイの大きさは変わらず、誰かが富んだ分、誰かが貧しくなる。キリスト教の教えとしても、金持ちが神の国に入ることは難しいとしていて、余った富は慈善事業に回すような文化だった。信用とは今日と明日のパイの大きさの差。パイが拡大することで信用が生まれ、経済が回りだす。貨幣や資本主義経済というサピエンスが造り出したシステムのすごさを感じる。
    そしてコロンブスの話も印象的。歴史の教科書ではコロンブスがスペイン女王の援助を得て西回り航路を開拓したと記載されているが、その時代のことを考えると、援助を得るの

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    2025年07月27日
  • サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法

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    よかった。
    タイトルにあるように、仕事と人生をより良くするために、瞑想(とそれに類するもの)を活用することを勧める話。
    仕事で成果を出すために必要なことも、プライベートで友人、家族、恋人などと良い関係を作っていくために必要なことも、根本は同じで、練習することで後天的に身につけられるものであるというのが、なんだか不思議な感覚。多分この本に書かれた練習や瞑想を続けた人だけが身をもって体感できるものなのだろうと思う。
    自分と関わる人たちが、より幸せになれるように、少しずつこの本に書かれたことを実践してみようと思った。

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    2025年07月26日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    統合失調症。

    自分にとっては、犯罪者が逮捕された後に「統合失調症のため不起訴となり…」といった文脈で耳にすことが多い言葉だ。

    よく分かってないのに、何となく近寄りがたいものだという印象。

    どうやら、統合失調症が発症するかどうかは、遺伝だけで決められるわけではないようだ。
    発症を誘発するトリガーとなるもの、それが生育環境だそうだ。

    ノンフィクション作品であり筆致に派手さはないが、その分ノンフィクションの持つ力のようなものを感じた。

    450頁近くの大部であり、読み切るにはそれなりエネルギーが必要だが、読んでよかったと思える一冊でした。

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    2025年07月25日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    ホモサピエンスの歴史を様々な観点から振り返って紐解いていく大ベストセラー。
    比較的読みやすい文体ながら、文字数は多く専門的なワードも多い。
    でも引き込まれる…自分の認識を破壊されたり、新しい視点に出会えたり。本を読むことの良さの一つとして、他の人の人生や考え方を取り入れられることがあると思うけど、この本はそれを体現しているように思う。この本を読めて良かった。
    上巻では認知革命、農業革命、グローバル化がテーマ。
    勉強になったポイントがたくさんありすぎるけど、なんとか付箋を貼っていたところを振り返ると、まず農業革命によってサピエンスは豊かになったのかという点。狩猟採集から作物を育てるという技術を手

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    2025年07月23日
  • 統合失調症の一族 遺伝か、環境か

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    ◆感謝祭の場面
    険悪の仲である長男・ドナルドが次男・ジムと取っ組み合いになり、ついにドナルドはテーブルを持ち上げてジムに投げつける。母親の耳が手作りのお菓子の家を粉々に壊すシーンがせつない。

    ◆メアリー(小学5年生)
    「自分の部屋で何時間も、クローゼットや机の引き出しを整理しては、やり直すことに没頭し、自分には多少なりとも物事を意のままにする力があると思おうとした」(P.220)
    「まず、十二人も子供を儲けておいて、全員を理想的なアメリカ国民に育て上げられると考えること自体、自覚が欠けていると思います」(マーガレット P.404 )
    「彼のことは、安全な港と呼びたいです」(ワイリーと結婚した

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    2025年07月17日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    なぜヒトはこんなにも高い知力を有しているのか。なぜヒトの生態的地位は独立しているのか。なぜヒトが地球を支配しているのか。私は人間であることに疑問と罪悪感を覚えてきた。この本を読んで、サピエンスがどのように現生人類の地位を獲得したかを理解し、世界の見方が変わる感覚を味わった。ヒトという存在の歴史を知るのはとても興味深く、快感だった。もっと早くに読むべきだったとも思う。
    サピエンスの脳の言語野にどのような突然変異が生じたのかよくわかっていないが、虚構を語るというのがこんなにも画期的であることに驚いた。また、サピエンスが史上最も危険な種としてたくさんの種を絶滅に追い込んだことに胸が苦しくなった。農業

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    2025年07月14日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    欧米人が作った資本主義社会が経済の基本になっているが、いつまでも成長するとは限らない。ルールを守らないやり方が出てくれば、何か新しい社会の仕組みの考え方が出てくるのか。

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    2025年07月13日
  • サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福

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    人間の進化の歴史を踏まえながら現代の社会について考えてある本。
    個人的に人間が現代の文化を手に入れるのに以下の2点が重要と感じた。
    1. 伝聞を信じられること。
    2. 文字ができたこと。

    上記の内容を会得したことで、情報を効率よく伝えることができ、知識やノウハウを広めることができたと思う。
    技術が進歩しても人間の基本的思想は紀元前から変わらないことがわかった。
    自分たちはまだまだ、動物であると思う。

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    2025年07月07日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    サピエンス前史

    第一部
    安静時、脳は25%のエネルギーを消費する

    250万年前 東アフリカにてホモ属が出現
    200万年前 アフリカを出る
    30万年前 火の利用。調理。チンパンジーが一日五時間の咀嚼。人間は一時間。長を短くしてそのコストで脳を大きく。
    7万年前 中東に到達。
    五万年前 デニソワ人、ネアンデルタール人との交雑の証拠となるDNA
    3万年前 ネアンデルタール人絶滅。
    7-3万年前 認知革命→言語の柔軟性、噂話説。150人の親密な集団の壁を虚構によって突破。想像を語り、虚構を共有する力。
    4.5万年前 オーストラリアへ。大量絶滅。
    1.8万年前 最終氷期が終わる。気温上昇、降雨増加。

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    2025年07月03日
  • ホモ・デウス 下 テクノロジーとサピエンスの未来

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    自由意志など存在せず、人間は単なる有機アルゴリズムであり解明可能というスタンスで科学は突き進む。
    そうなのかもしれないけど、意識や心や思考(と呼ばれるもの)がどのように生じるか、完璧なメカニズムはまだまだ解明に時間がかかりそうだし、最後の1ピースが見つからずにやっぱり解明できないのかもしれない。

    なんだか、ぜひそうあって欲しい。

    でもその反面、データ至上主義の観点で世の中を解説されると妙に腑に落ちるところもある。
    データは人間に理解しきれないアルゴリズムの境地にいよいよ到達しているが、このまま我々を押しのけて地球の中心になるのか?

    本書では「すべてのモノのインターネット」に接続することで

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    2025年06月13日
  • ホモ・デウス 上 テクノロジーとサピエンスの未来

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    前作に引き続き、ホモサピエンス特有の強みである「集団で見えないなにかを信じる力」の解説から始まったので、ああそうだったと思い出しながら楽しくすんなり読めた。

    アニミズムから神の存在、ルネサンスと人権主義までどんどん人間の歴史の歩みが解き明かされていく。そして、現代のすべての秩序を宗教と言い切ってしまう。これは自分にとって新しい視座だった。
    たしかに資本主義ですら、信者が圧倒的に多いから現状上手く回っているだけの宗教なのかも。

    科学と宗教のライバル関係?奇妙な均衡?は、これからの時代どうなるのか。とんでもなく力を増していく科学に対して、新たな宗教が対抗してくるのか。
    下巻が楽しみ。

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    2025年06月12日
  • ホモ・デウス 下 テクノロジーとサピエンスの未来

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    かなりおもしろかった。
    特に人間の人格は本当に分割不可能か、人間に自由意志はあるか、などの項目。テッドチャン「息吹」を彷彿とさせる。
    「歴史を学ぶのは過去から解放されるためだ」と言うように、膨大な歴史の知識を元にした人類への眼差しは、まるで宇宙人が人類を研究している本のようにも感じられ、SF的な感覚があった。

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    2025年06月11日
  • サピエンス全史 下 文明の構造と人類の幸福

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    7万年前の認識革命、約1万年前に始まったとされる農業革命、約500万年前の科学革命。
    宗教、帝国主義や資本主義、人々は何かを軸に共通幻想に基づく相互信頼をベースとして突き進み、地球に影響力を及ぼす迄に至った。
    そして、いずれ想像もできない新たなタイプの存在が出現してくるのも必然であり、AIなどここ10年の加速度的な変化が気になる動きとのこと。
    壮大な俯瞰視点でサピエンスを捉えた思考力がすごい。

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    2025年06月03日
  • 21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考

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    今の時代に目を向けた作品
    改めてこれまでの著者の作品と同じ、一貫性のある姿勢(生化学的アルゴリズムなど)を持ちつつ、「物語」という観点に焦点を当てている
    これを読んで自分は何をするのか、テーマが広範で難しい。

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    2025年03月30日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    合理的な楽観主義により、未来は不確実だけど、なんだかんだ何とかなるという本。人間は文化・文明を築いたが、同じように道具を使うチンパンジーはなぜ文明を作れないのかから始まり、ヒトの可能性を信じよう!って内容。私も楽観的合理主義なので共感したのです。

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    2025年03月22日