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ホモ・サピエンスが文明を築き、世界を制覇したのはなぜか? 人類の誕生から狩猟採集、農業革命を経て歴史の統一まで描く、巨大な物語。世界的ベストセラーついに文庫化!
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Posted by ブクログ
1. 認知革命と「虚構」が作った世界 本書の根幹にあるのは、「人類がなぜこれほどまでに世界を支配できたのか」という問いへの答えだ。著者のハラリ氏は、その要因を「認知革命」による「虚構(フィクション)を信じる力」だと断じている。 サピエンスは、国家、法律、人権、そして貨幣といった、物理的には存在...続きを読むしない「概念」を共有することで、見知らぬ人同士が何万人、何億人と協力することを可能にした。 特に貨幣についての「最も効率的な相互信頼の制度」という定義は面白い。誰もがその紙切れに価値があると信じ込むことで、大規模な経済活動が成立している。裏を返せば、私たちが日々一喜一憂している社会の仕組みの多くは、共通の「思い込み」の上に成り立っているということだ。 2. 農業革命は「史上最大の詐欺」か 1万2000年前に起きた農業革命を、著者は「史上最大の詐欺」と呼ぶ。 狩猟採集時代、人間は多様な食物を摂取し、自由な時間を謳歌していた。しかし農業を始めたことで、特定の作物(小麦や米など)の奴隷となり、不作のリスクや重労働、そして階級格差に縛られるようになったという。 生物学的な「種の繁栄(人口増)」には成功したが、個人の「幸福」という観点で見れば、むしろ生活の質は低下したのではないか、という指摘は鋭い。現代の私たちが感じているストレスや生きづらさの根源が、急激すぎる生活様式の変化に遺伝子が追いついていない「タイムラグ」にあると考えると、妙に腑に落ちるものがある。 3. 歴史の非情な側面 サピエンスが勢力を広げる過程で、多くの大型動物や、ネアンデルタール人のような「兄弟種」が絶滅に追い込まれた事実についても、淡々と、しかしドラスティックに描かれている。 著者は倫理的な批判をするのではなく、生物学や歴史の視点から、サピエンスがいかに「危険な存在」であったかを警鐘として鳴らしている。環境破壊や核の脅威を抱える現代において、この性質は変わっていないのだと思い知らされる。 4. 冗長な具体例がもたらす説得力 本書は決して薄い本ではないが、その厚さは「具体例の豊富さ」に由来している。この具体例が非常にユーモラスで、かつ思考を揺さぶってくる。 例えば、イタリア料理に欠かせないトマトがメキシコ原産で、ヨーロッパに伝わったのはわずか400年前だという話。カエサルはトマトスパゲティを食べたことがなかったし、ブッダは唐辛子を知らなかった。 私たちが「伝統」や「当たり前」だと思っている文化も、実はごく最近のグローバル化によって作られた「共同主観」に過ぎない。こうしたエピソードの積み重ねが、難解な概念を血肉化させてくれる。 5. 総評:歴史を「美化しない」視点 読み終えて感じるのは、ある種の解放感だ。 社会にある格差やルール、絶対的だと思っていた正義も、歴史の文脈で見れば移ろいゆく「虚構」の一つ。そう認識することで、今のシステムに過剰に適応しようとする肩の力が少し抜ける気がする。「人権」も「平等」も、生物学的な事実ではなく、協力のために発明された強力な「虚構」なのだ。 ドラスティックに歴史を切り取る筆致は、塩野七生さんの著作を読んだ時の感覚に近い。人間の物語を美化せず、本質をありのままに提示する姿勢には、強い説得力がある。 ⇓好きな一節(第2章 虚構が協力を可能にした P40)⇓ 虚構のおかげで、私たちは単に物事を想像するだけでなく、「集団」でそうできるようになった。聖書の天地創造の物語やオーストラリア先住民の夢の物語、近代国家の国民主義の神話のような共通の神話を私たちは紡ぎ出すことができる。そのような神話は、大勢で柔軟に協力するという空前の能力をサピエンスに与える。アリやミツバチも大勢で一緒に働けるか、彼らのやり方は融通が効かず近親者としかうまくいかない。オオカミやチンパンジーはアリよりもはるかに柔軟な形で力を合わせるが、少数のごく親密な個体とでなければダメだ。ところがサピエンスは、無数の赤の他人と著しく柔軟な形で協力ができる。だからこそ、サスペンスが世界を支配し、アリは私たちの残り物を食べ、チンパンジーは動物園や研究室に閉じ込められているのだ。 ⇓好きな一節(第9部 統一へ向かう世界 P210)⇓ 私たちは相変わらず「純正」の文化ということをしきりに口にするが、独自に発展し、外部の影響を免れた古代の地元の伝統から成るものを指して、「純正」というのなら、地上には純粋な文化は1つとして残っていない。過去数世紀の間に、すべての文化は、グローバルな影響の洪水で、ほとんど原型を留めていないほどまで変化してしまったからだ。 このグローバル化のうちでも、特に興味深いのが「エスニック」料理だ。私たちにはこんな思い込みがある。イタリアのレストランではトマトソーススパゲティーが食べられて当然だ。ポーランド料理とアイルランド料理の店ではジャガイモがたっぷり出てくる。アルゼンチン料理の店では何種類もビフテキ、インド料理店では、ほとんどの料理に辛い唐辛子が入ってる。スイス風のカフェのハイライトは、ホイップクリームの載った濃厚なココアだろう。 だが、これらの飲食物は皆、もともとこれらの国のものではない。トマトと唐辛子とココアはどれもメキシコ原産で、ヨーロッパとアジアに伝わったのは、スペイン人がメキシコを征服した後に過ぎない。ユリウス・カエサルとダンテ・アレギエーリは、トマトにまみれたスパゲティーをフォークに絡めたことが1度もなかった。(実のところフォークさえ、まだ発明されていなかった)ウィリアム・テルはチョコレートを味わったことがなく、ブッダは唐辛子で食べ物に辛みを加えたりしなかった。じゃがいもがポーランドとアイランドに伝わったのはわずか400年前だ。1492年にアルゼンチンに入ったのはラバのステーキだけだった。
❝それに引き換え、人類はあっという間に頂点に上り詰めたので、生態系は順応する暇がなかった。そのうえ、人類自身も順応しそこなった。❞ 人類の進化の歴史、そしてこれからの進歩について、新しい視点をもらえた1冊。
私たち人類は、人類が地球上で最も賢い霊長類であり、地球を支配していると思い込んでいる。 その認識は間違ってはいないが、人類が地球の覇者になったのは地球の歴史ではほんの最近のこと。それまでの狩猟採集民と呼ばれていた時代は、他の動物とほとんど変わらず、特別な動物ではなかった。 では、なぜ人類は突如として...続きを読む地球の覇者になったのか。人類とほとんどDNAが一緒と言われているチンパンジーと人類を隔てるものはなにか。 ホモサピエンスの壮大な歴史をもとに、この偉大な謎に迫るのが本書の目的。 人類の大きな転換期となったのは①認知革命②農業革命。 ①認知革命とは、何らかの理由で脳に突然変異が起き、それまでの認知能力より大きく進化した。つまり賢くなった。 その大きな特徴は、現実に存在するもの(木や川やライオンなど)以外について話し合うことが出来るようになったこと。 それは、神や神話、伝説であったり、死者の霊であった。古代の人々はこれら虚構の話を通じて繋がり見知らぬ人同士でも協力することができた。 つまり、人類は他の動物では比較にならないほど、血縁や種族を超えて膨大な数の人数が協力することができたため、他の動物を征服し、地球の覇者となることができたと言える。 そして、この虚構の力は現代ではより一層強くなっている。 国家、法律、法人、お金、資本主義、どれも現実には存在しないのに、存在していると思い込んでいるものをもとに現代社会は成り立っている。虚構を共有できることが人類を地球の覇者にし、人類をここまで発展させたといえる。 ②農業革命は、言うまでもなくそれまでの狩猟採集のライフスタイルを捨て、農耕、家畜により生計を立てるようになったこと。突然急激な変化が起こったわけではなく、徐々にゆっくりと何世代もかけて狩猟採集から農耕へと変化した。それまでは移動が当たり前の生活だったが、人々は家を建てて定住し、やがて大きな村へと発展した。 人々は密集して生活するようになり、また家畜から様々な伝染病が発生したことから、農業革命以降は病気による死亡率が上昇する。そして、少数の食物に依存することで餓えによる死亡も増えることになる。 また、富の蓄積が可能となったことから貧富の差も顕著になる。食料自給率が上がったことにより人口が爆発的に増えたという利益は享受できたが、その反面これらデメリットも同時について回った。 私たち人類は、死なないように安全に生活できるように、そして便利で快適な暮らしが実現できるように様々なイノーベーションを繰り返してきたが、その裏にはいつも相反するデメリットがついて回ってきた。 例えばIT革命により、それまで郵便でやりとりしていたことがメールやチャットで出来るようになった。 時間や手間が短縮された分だけ、私たちは余暇をたっぷりと享受できているか。答えはNOだ。レスポンスが迅速になったことで全てのスピードが上がり、それについていくことを強いられている。 そして、人々の暮らしはますます豊かになっている。全自動洗濯機、お掃除ロボット、ハイテクなスマホタブレット、海外旅行。これらは現代では持っていて当たり前のものである。そのために、私たちは家族との時間、ゆっくり余暇を楽しむ時間を犠牲にして懸命に働いている。 人類の様々なイノーベーションは、人類全体で見ると確かに表向きの成功をもたらしたが、それは個人の多大な苦しみと密接に繋がっていた。 そして、人類のあらゆる革命はその繰り返しであるといえる。
翻訳本としては読みやすい。 堀江さんの著書に上がった本というのが手に取ったきっかけ。 まだこれは上巻ですが、ヒトが生きているというあらゆる「なぜ?」に客観的に答える内容で、究極の第三者目線といった印象。ボロボロになるまで読み潰す類いの本です。歴史・科学・考古学に至るまで、あまねく網羅した内容で、下巻...続きを読むがどこまでどのくらい細かく表現されているかが楽しみ。 屁理屈な人には特におすすめ(笑)いい本だと思います。
人類の歴史をマクロな視点で捉えた一冊で、読み応えがありました。 印象的だったのは、狩猟採集民の生活に対する見方が覆された点です。農業革命以前の人類は不安定で貧しいイメージがありましたが、食の多様性や労働時間の短さという観点から見ると、むしろ現代人より高い満足度を持っていた可能性があるという指摘は、「...続きを読む進歩」や「豊かさ」の意味を改めて考えさせられました。 また、人類の勢力拡大が生態系に多大な影響を与えてきたという視点も、現代の環境問題を考えるうえで重要な示唆を含んでいます。 本書でとりわけ興味深かったのが、「共通の虚構」という概念です。貨幣・国家・宗教といった社会の根幹をなすものが、突き詰めれば「皆が信じることで成立するフィクション」であるという論点は、社会の構造を根本から問い直すような知的な刺激がありました。 下巻も引き続き楽しみに読み進めたいと思います。
人類がどのようにして現在の文明を築き、地球上で圧倒的な存在になったのかを、人類史という長い時間軸から読み解いた一冊。狩猟採集社会から農業社会への転換、宗教や国家の成立など、人類社会の形成過程が大きな視点で描かれている。 本書で特に印象に残ったのは、人類が「虚構(フィクション)」を共有する能力によっ...続きを読むて大規模な社会を形成してきたという指摘である。国家、宗教、法律、企業といった制度は自然に存在するものではなく、人間が共通して信じる物語によって成り立っている。こうした共通の認識があるからこそ、人類は大規模な協力関係を築くことができたという視点は非常に興味深かった。 また、農業革命が必ずしも人類の幸福を高めたわけではないという議論も印象的だった。文明の発展は必ずしも人間の生活を豊かにしたわけではなく、むしろ新たな制約や課題を生み出してきた可能性があるという視点は、人類史を改めて考えさせられる内容だった。 下巻では科学革命以降の社会や資本主義の成立が扱われるため、より現代社会に近いテーマが展開されていく。本書はその前提となる人類史の大きな流れを理解するための一冊として非常に面白かった。
やっと読み終わった。まだ上巻。かなり読み応えがあります。 まずは、ホモサピエンスがどのようにして他の人類を押しのけて生き残れたのか、どんな点でホモサピエンスは他の生物から独立して、生物学的制限から解き放たれて、歴史を刻むことができるようになったのか、順を追って丁寧に書かれています。 第一に重要な...続きを読むのが、突然変異によって唯一人類の中でホモサピエンスにのみもたらされた認知革命。 これによって言語という意思疎通の方法を獲得し、さらに虚構の世界を築けるようになった。このホモサピエンスにしかない能力を活かして、同一の神話や物語を共有することで、大きな集団を形成し、維持することが可能となった。 次に農業革命が起こり、人々は定住し、人口が増え、次第に王国がうまれていく。 「我が家」を持つようになったことで、周囲の人間との間に物理的にも心理的にも壁ができ、ホモサピエンスは自己中心的になっていった。 農業をするようになったことで未来の予定を立てたり、先のことを考えることが増えて不安が増した。 交易を通して少しずつそれぞれの文化が影響を受け合い、世界が統一化していく流れの中で、世界を一つにまとめる役割を果たしたのが、貨幣、帝国、宗教の誕生であった。 興味深かった点 •人類はあっという間に頂点に上り詰めたので、生態系は順応する暇がなかった。多数の死傷者を出す戦争から生態系の大惨事に至るまで、歴史上の多くの災難は、このあまりに性急な飛躍の産物なのだ。 •人類全体としては、今日のほうが古代の集団よりもはるかに多くを知っている。だが個人のレベルでは、古代の狩猟採集民は、知識と気のの点で歴史上最も優れていた。 •農業革命は史上最大の詐欺だった。 ・私たちが小麦を栽培化したのではなく、小麦が私たちを家畜化した。
2026年、4冊目です。 話題作だが、直ぐには読めていなかった。 2年ぐらいすると文庫版が出るのでそれを読むことになるケースが多い。別に、文庫版を待っているわけでは無いけど、, 全体的に、シニカル、ニヒリズムという感覚が、第一印象です。
評判になっているだけあり、学びも多い。 ただし、既存の個別の各論的な記載についてはすでに各書で詳細に触れられているトピックでもあるため、真新しさはそんなにない(国家、宗教、貨幣等の性質)。社会科学系の本を多読していると、どこかで読んだことあるような内容が多い。 それらの概念を整理して一つのストーリー...続きを読むにしたというところが本書の最大の魅力と考える。 あと、複雑な概念などがそれほど登場することもなく、平易な表現となっているため、単純に読みやすい。
ホモサピエンスだけなぜ生き残ったのか、大型動物の絶滅、残酷な家畜化、小麦や米に支配されているなど、地球誕生から農業革命の途中まではロマンに溢れた興味深い話が多かった。 貨幣経済や帝国主義以降は読んでいて疲れる歴史の羅列。 上巻前半だけでも学びが多かったので、評価は星5
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