柴田裕之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
独裁者の実態が赤裸々に、そしてロジカルに理解できた。
彼らは挑戦者になりうるエリート達に、自分を支持するメリットを感じるほどには良い目を見させながら、しかしそのうちの誰かが自分を脅かすほどの影響力を持たないようにバランスをとり、そして自分に逆らうことのリスクを思い知らせるために恐怖を与え、しかし絶望により団結して歯向かってこない程度に安定を与えないといけない。
さらに軍もまた厄介で、他国や国内の反対勢力に対抗するために強力である必要はあるが、その力が自分に向かわないように複数の組織を打ち立てて牽制し合わせなければならない。
市民の反乱もまた足をすくわれるリスクとなる。特に市民に銃を向けて -
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Posted by ブクログ
情報が増えれば真実や知恵が増えるわけではなく、情報ネットワークは真実だけでなく虚構や誤りによっても秩序を形成する。ゆえに、人類がAI時代の強力な情報ネットワークを生き延びるには、自らの可謬性を認め、強力な自己修正メカニズムを備えた制度を構築し続けなければならない。以上が主要な主張。
ただ、コンピュータや情報ネットワークに、認識論的な意味での『可謬性』を帰属させられるのか?の疑問がずっと残る本でもあった。例えばFacebookの推薦アルゴリズムが「エンゲージメント最大化」を目的としていて、ロヒンギャへのヘイトを大量に推薦したとして、アルゴリズムは間違えたのか?とは言えない。
目的関数に対しては -
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Posted by ブクログ
今年の初めにこの1年間に読破すると決めた3つの本のうちの1つ。やっと読み終わった。上巻を読んでからもだいぶ経ってしまった。
上巻もだけどすごい読み応えがある。
点と点が線になっていくような、俯瞰的に人類の歩んできた道を知ることができて、とにかくめちゃめちゃ面白い。
これはホモ•サピエンスとして必読の書でしょう。
ホモ•サピエンスの推測される未来について「未来のテクノロジーの持つ真の可能性は、感情や欲望も含めて、ホモ•サピエンスそのものを変える」と警鐘されている。
AIの台頭によって、ホモ・サピエンスの最大の特徴でもあった物語を作り出す力さえ、AIに乗っ取られてしまう可能性がある。
ホモ• -
Posted by ブクログ
まぁ面白かった。今までの価値観が一掃された。こんな本は読んだことがなかった。
科学革命から幸福についての話に入ってからがかなり興味深かった。取るに足らない存在だったサピエンスがここまでー神に近い存在まで文明を発展させたが、それは幸福に繋がっているのか。その視点が全ての人類史において不足している、というのは至言
神話も文化も企業も国家もジェンダーも宗教も現代の幸福の基準も全ては虚構だということ点を知れて、かなり気が楽になった。
予測不可能で変化が早い現代においては今考えていることや悩んでいることも全て無意味になるようなシンギュラリティが訪れうる、という点は目からウロコもの
著者頭良すぎる、N -
Posted by ブクログ
本書の要点は、以下のとおり。
●孤独感を感じるのは、社会的生物であり「群居せざるを得ない」種である人類が進化の過程で獲得した機能であり、痛みや冷たさを感じるのと同様に生存に必要な機能である
●孤独感を感じると過度に警戒的になって複雑な関係性を制御する実行制御力が大きく損なわれることとなる。原初の社会では、孤立した際に周囲のもの全てに脅威を感じて警戒モードに入ることは生存確率を高める結果を生んだであろうが、現代の複雑な社会ではそれがマイナスのループを生んでますます孤立し孤独感を強める結果になりかねない。
●さらに、現代社会の設計思想が人類の本質に最適化されておらず、コミュニティは弱体化し、人々は -
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文章はとても読みやすい、がしかし、とても長かった。
偶発性と収束性、収束的に見えるが偶発的なのが現実。
ヘンリー・ルイス・スティムソン陸軍長官が京都都ホテルに泊まっていなければ今の京都は存在しない。
一方で悲劇的な長崎の例もある。
これは偶然以外の何者でもない。
映画『スライディング・ドア』を例に、偶然の巡り合わせの重要性に触れている。
カオス理論の様にわずかな調整、違いだけでも予測不可能になりうる。天気予報ですら2週間先は予測不可能。決定論とは食べ合わせが普通に考えても悪い。
大腸菌の例では、人間は神のようにポーズボタンや、巻き戻しもできる。そんな中でも偶発的に新たな長期進化実験はとて -
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Posted by ブクログ
人類が、どのように進化し、どのように社会や国を構成してきたのか、その背景がよく分かった。
地球史や生物学史的に見れば、サピエンスが社会や国を構成し始めたのはほんの最近のことで、生物学的な進化がそれに追いついていないという話はとても興味深い。
それは、生物学的な追いつきもそうだが、近年の社会の急激な変容に対して思考が追いつかない(多様性の尊重、パワハラ、セクハラなど)のも似たようなことが起こっているように感じた。
農耕革命の文脈では、それまでの狩猟採集生活から、労働の負担や階級の創出、疫病のリスクが生まれたという観点はとても面白い。
生活を豊かに、食糧を楽に安定的に確保するために畑を耕し作物 -
Posted by ブクログ
人類は情報を必ずしも真実として扱うのではなく、秩序を立てる、あるいは維持するために活用してきた。例えば、貨幣、国家、宗教など。これらについて著者は「共同主観的現実」と呼び、水は水素分子と酸素分子からできているといった事実と区別している。そしてこの共同主観的現実を形作る能力がホモ・サピエンスを地球上で優位な種となる原動力となったと指摘している。著者は、この「共同主観的現実」が人間ではなく AIが形作るという、今まで人類が経験したことのない時代がいまや今やすぐそこに来ているという。
ここで著者は、自己修正メカニズムという考えを提示する。例えば、聖書や共産主義、全体主義などは自己修正メカニズムがな -
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Posted by ブクログ
ネタバレ社会に出てから、XだからYであると行った一次関数的な要因と結果の関係性が過度に強調されすぎていることに違和感を感じていた。
単純明快で理解しやすい構図が好きではない。そこまで世の中は単純化できないのに人間が理解しやすいように整理されすぎている自己啓発本に対する嫌悪感もこの違和感に起因していたと思う
だからといってあまりにも決定論すぎる考えもいかがなものかと思い自分が抱いているこのモヤモヤの解決に一歩近づけたらと思って手に取った。
冒頭はあらゆる事象から「ランダム性」をとき、私たちがコントロールできると信じている事柄が本来はどれだけコントロールができないことであるかということを論じていた。
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