柴田裕之のレビュー一覧
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ネタバレうちも機能不全家庭で私が不調になって大変な思いしたので、傷が疼いた。ここまで酷くないけど。
長男がおかしくなってしまった理由はなんとなくわかるような…おかしくなって苦しんでるのは辛かった。親のせいだよこれは。
昔とはいえ大金持ちでもないのに12人も子供をもうけるのはもうその時点で酷い。この場合は違うみたいだけど、今だったら多産DVを疑う案件。
姉妹が公表したがった気持ちもわかる。
同じ境遇だった姉妹の家族への関わり方が違うけど、私は姉と同じ。自分の平穏を守るために親とは距離を置いている。接すると精神状態が崩れる。もう二度と人生を壊されたくない。 -
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映画「悪は存在しない」の主人公のセリフをずっと思い出していた。すべてはバランス次第だというセリフ。漫画「チ。」の理不尽も。真実/秩序、科学/宗教、革新/保守、すべてそれぞれに正義があるんだよな、それがどれだけ醜悪に見えても。
誰もが、何もかもを、AIに聞ける今日において、バランスをとってくれるものは一体なんなんだろう。
メモ
・情報ネットワークは、真実と秩序のバランスを取ろうとする綱渡り
・情報テクノロジーの速度と効率を増すだけでは世の中は必ずしもより良い場所にはならない
・社会を一つにまとめている高貴な嘘
・秩序は虚構を通していた方が維持しやすい
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Posted by ブクログ
【概要】
「死」を題材に哲学する本。
初見ではわかりにくい概念・考え方も身近な例や思考実験を使って解説してくれるので、哲学に親しみがない読者にも優しい。
本書の前半では「死とは何か」「『私が死ぬ』とはどういうことか」を考えるために、「『私』とは何か」と「『死』とは何か」について徹底的に検証を重ねていく。
後半では、前半での結論を前提として「死は悪いのか」「悪いとして、どのような場合に悪いのか」「自殺は悪いのか」といった内容について考察を重ねていく。
【感想】
科学的な書籍ではなく、徹頭徹尾哲学的な本。
上述のように、著者の思考の道筋が入念に文章にしたためられているため、哲学的な考え方の入門書としても良書であるように感じた。
説明が丁寧な分、文章量は多いが難解な文章ではないので読みにくくはない。
一方で、本書で結論づけられている「シェリー先生の見解」については全面的に同意できるかというとそこは少し微妙な面があった。
理由として、以下のような展開がいくつか見られた点が挙げられる。
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1. 「結局重要なのは○○は××であるかという点である」とことん深くまで追求する
2. 「正直、それはわからない。私は○○だと思うし、読者の多くもそうだと思う」といった形での結論づけをサラッとしてしまう
3. それを前提に後続の議論を続ける
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ただ、現実的には、どこかのタイミングでこういった「感想」に依拠してしまうのは避けられないことだとは思うし、それを明示的に述べているのでやはり本書は哲学の本として良書だと感じている。
本書を読んでいると、「哲学をするのは時間と精神力を使う、贅沢な趣味なんだなぁ...」と感じた。
忙しなく活動する現代人としては新鮮な時間だった。
時間に余裕のある時に読んでみるのが良いかもしれない。 -
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●学びと感想(上下巻)
Nexus=繋がりは、情報は人々を結びつける物語であって、物語なのだから全てが真実とは限らない。有害なものがある。真実は不快、不穏、複雑で広まりにくく、広がりにくい。単純なもの、わかりやすいものであれば、真実でなくても広がりやすい。むしろ有害なものこそ人々を結びつけやすいかもしれない。
AIの進化は凄まじい。個人レベルでも便利に使っている一方、怖さも同時に感じるため、頼りすぎたり、色んな意味で思考停止になって支配されたりしないよう、常に気をつけていないといけない。このような状態を世界に当てはめて考える。
* 世界は、米国・中国などを中心とする異なるデジタル圏に分裂し、「シリコンのカーテン」(デジタル上の境界)が下りる可能性がある。同じ人類なのに、共有する現実そのものがなくなる可能性。
→共通の「スター」が現在居なくなりつつあることを思い出した
* 強国が他国のデータを吸い上げる「データ植民地主義」も起こりうる。
* 国ごとに異なるAIと情報空間が形成されれば、人類は同じ現実を共有できなくなり、身体や文化のあり方まで分断される可能性がある。
* 技術の行方は必然ではなく、どのような制度・規則・価値観を組み込むかという人間の選択に左右される。
* AI開発では、速さだけを競わず、失敗を発見して修正できる速度に抑える必要がある。
* 民主主義を守る鍵は、情報を完全に自由にすることではなく、権力を分散し、誤りを認め、修正できる制度を維持すること。
* 人類最大の問題は「情報不足」ではない。強力な情報ネットワークを作りながら、それを賢く制御できていないことにある
●本概要
『サピエンス全史』を超える衝撃――
知の巨人、6年ぶりの書き下ろし超大作
「ネクサス」(NEXUS)とは?
――「つながり」「結びつき」「絆」「中心」「中枢」などの意
人間ならざる知能を前に
人間の「絆」(ネットワーク)を守れるか?
AIの真の新しさとは何か?
それは、自ら決定を下したり、新しい考えを生み出したりすることができるようになった史上初のテクノロジーだという点にある。
私たちは、ついに「人間のものとは異質の知能」(エイリアン・インテリジェンス)と対峙することになったのだ。
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憎悪の拡散、常時オンの監視、ブラックボックスの中で下される決定……。
AIが社会の分断を加速させ、ついには全人類から力を奪い、人間と人間以外という究極の分断を生み出すのを防ぐことはできるのか?
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今こそ、過去の歴史に学ぶときだ――
古代ローマの政争や、近世の魔女狩り、ナポレオンの生涯などから得られる教訓を通じて、知の巨人が「AI革命」の射程を明らかにする。
情報により発展を遂げた人類は、情報により没落する宿命なのか。本書のAI論は、混迷する世界で民主主義を守るための羅針盤になるだろう。
――斎藤幸平氏(経済思想家・『人新世の「資本論」』著者)
その深い洞察は、私たちが著書『PLURALITY』で提唱する多元的な共創の原理とも響き合い、進化するデジタル時代で人々を導く羅針盤となる。
――オードリー・タン氏(台湾・初代デジタル発展相)
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ネタバレ以下読書中のメモからAIに纏めってもらった内容。
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『サピエンス全史 上』まとめ
ホモ・サピエンスはなぜ生き残ったのか
約7万年前まで、地球にはホモ・サピエンスだけではなく、ネアンデルタール人をはじめとする複数の人類種が存在していた。
サピエンスが彼らと交雑したのか(交雑説)、あるいは完全に置き換えたのか(交代説)は現在も議論が続いている。
しかし結果として生き残ったのはホモ・サピエンスだけだった。
その最大の理由は身体能力ではなく、「認知革命」によって獲得した高度な言語能力だったと著者は考える。
言語によって事実だけではなく、存在しないものまで語れるようになったことが、人類の歴史を大きく変えた。
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虚構を共有する能力
人間は150人程度までなら、お互いを直接知ることで集団を維持できる。
しかし、それ以上の規模になると限界が訪れる。
この限界を突破したのが「虚構(フィクション)」だった。
神、国家、会社、お金、人権、法律などは自然界には存在しない。
それでも、多くの人が同じ物語を信じることで、見知らぬ人同士でも協力できるようになった。
つまり、人類最大の武器は「想像上の現実」を共有できる能力だった。
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犬という最初の協力者
人類が最初に家畜化した動物は犬だった。
狩猟民族の時代、人間と犬は互いに利益を得ながら共生し、人類の狩猟能力や生活を支えた。
異なる種同士で協力関係を築けたことも、サピエンスの特徴だった。
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狩猟採集民はどんな生活だったのか
狩猟採集時代については資料が少なく、実際の生活はほとんど推測でしかない。
当時の人類も現代と同じように、多様な性格や文化を持っていたと考えられる。
「原始人」という一つのイメージでは語れない。
また、この時代は農耕社会よりも健康で自由だった可能性も示されている。
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サピエンスは生態系を変えた
人類がオーストラリア大陸へ到達すると、それまで存在していた大型哺乳類の多くが短期間で絶滅した。
同様の現象はアメリカ大陸などでも起こる。
著者は、サピエンスは環境に適応しただけではなく、環境そのものを破壊しながら勢力を広げた存在だったと指摘する。
人類は産業革命以前から、生物大量絶滅の原因になっていた。
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農業革命は「史上最大の詐欺」
約1万2000年前、人類は農業を始めた。
穀物を大量生産できるようになり、人口は爆発的に増加した。
しかし一人ひとりの生活は豊かになったわけではない。
* 労働時間は増えた
* 食生活は単調になった
* 栄養状態は悪化した
* 感染症が増えた
* 財産格差が生まれた
つまり、「人類は小麦を栽培した」のではなく、「小麦が人類を家畜化した」と著者は表現する。
人口は増えたが、幸福になったとは限らなかった。
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想像上の秩序
現代社会は法律や国家によって成り立っている。
しかしそれらは自然界に存在するものではなく、人間が作った「想像上の秩序」である。
人権も平等も、お金も国家も、みんなが信じることで初めて機能する。
また、人間は生まれつき能力も環境も異なる。
それでも社会は「みんな平等である」という理念を共有することで成り立っている。
重要なのは、それが真実だからではなく、「多くの人が信じている」という事実である。
さらに歴史上では、多くの支配者が宗教や神話を利用してヒエラルキーを正当化してきた。
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貨幣という究極の共通言語
共同体が広がると、物々交換では限界が生まれた。
そこで誕生したのが貨幣だった。
貨幣に価値があるのは、紙や金属そのものではなく、「みんなが価値を信じている」からである。
つまり貨幣も巨大な虚構の一つである。
貨幣が普及したことで、宗教や文化の違う人同士でも簡単に協力できるようになった。
著者は、
「信頼こそ、あらゆる貨幣を生み出す原材料である」
と述べる。
一方で、人は相手そのものではなく、相手の持つお金を信用するようになる。
その結果、人間関係は効率化される反面、非人間的にもなり得る。
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帝国は世界を一つにした
歴史は小さな共同体が大きな共同体へ統合される歴史でもある。
都市国家は王国になり、王国は帝国になった。
帝国は暴力によって拡大した側面を持つ一方で、
* 共通の法律
* 共通の言語
* 共通の文化
* 共通の経済圏
を作り上げ、人類をより大きな共同体へ統合していった。
その延長線上にあるのが現在のグローバル化である。
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上巻を貫くテーマ
上巻を通して著者が伝えたいのは、
ホモ・サピエンスが地球を支配した理由は、筋力でも知能の高さそのものでもなく、「虚構を共同で信じられる能力」にあったということだ。
宗教、国家、企業、法律、人権、貨幣など、人類社会を支えるものの多くは自然界には存在しない。しかし、それらを何百万人、何十億人もの人間が共有して信じることで、大規模な協力が可能になり、文明が築かれた。
『サピエンス全史』上巻は、人類の歴史を「認知革命」「農業革命」「虚構」という3つの視点から捉え直し、私たちが当たり前だと思っている社会そのものが、人類の共同幻想によって成り立っていることを示した一冊である。 -
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ネタバレ人類と他との違いは、虚構を扱えるかどうかという考え方が面白かった。現代の人間社会において法人という、個人とは異なる存在は虚構を扱えるが故に成り立っているなど。
進化の結果、産まれてすぐ立ち上がったり、生後まもなく自分で餌をとって食べる生き物もいる中で、人類はより未熟な状態で産まれ、大人達の庇護がなければ生きていけない状態であり、社会的な環境前提で成り立っている。
烏滸がましくも、ホモ・サピエンス(賢い人間)という名称をつけられている、人間が滅ぼした可能性の高い絶滅種がある〜等、著者は皮肉屋なところがあり、そこが面白い。
単純に数だけで見れば人類の次に多いのは家畜としての牛、豚、羊、鶏らしいが、人類以下は繁栄という意味では成功したともいえるが、自由のない残酷な飼育をされている面もあり、昨今のビーガン活動に繋がるような話もあった。
旅行などで新たな経験を得ることや、次々と出てくる様々な商品の大量消費活動など、大概の欲求はその時代の秩序から生まれる。それらは集団による共同思想によるため、自分一人がそこから脱したところで特に意味もない。
世界史にハマっている時にこの本を読んだらとても面白いと思う。そういう時に改めて読み直したい。 -
Posted by ブクログ
現代人が直面している21の重要な問いを、テクノロジー、政治、グローバル、真実、レジリエンス(適応力)の5つのテーマに分けて考察しています。
重要なポイントを凝縮して要約します。
本書を貫く3つの大テーマ
本書の膨大な思考は、大きく分けると以下の3つの危機と課題に集約されます。
1. テクノロジーの二重の脅威(AIとバイオテクノロジー)
情報技術(AI)とバイオテクノロジー(生命工学)の融合により、人間の心や体が「ハッキング」される時代が到来します。
「無用者階級」の出現: AIが人間の能力を上回り、単に搾取されるだけでなく、経済的・社会的に「まったく必要とされない人々」が大量に生まれるリスク。
データの独占: データを制する者が、人間の感情や意思決定、さらには進化の方向性まで支配する「デジタル独裁主義」への警戒。
2. グローバルな課題と「政治の機能不全」
現代の最重要課題(核戦争、気候変動、テクノロジーによる破壊)はどれも地球規模(グローバル)の課題です。しかし、世界は今、一国主義やナショナリズムへと逆行しており、人類が協力して解決策を見出すことが難しくなっています。
3. 「物語(虚構)」の崩壊
人類はこれまで、宗教、自由主義、共産主義といった「共通の物語」を信じることで団結してきました。しかし、20世紀を支えた「自由主義の物語」が現代の格差やテクノロジーの進化についていけなくなり、人々は次に何を信じるべきか迷走し、フェイクニュースや幻滅が広がっています。
私たちはどう生きるべきか?(ハラリ氏の結論)
変化が激しく、何が真実かわからない21世紀を生き抜くために、ハラリ氏は最後に2つの具体的な処方箋を提示します。
1. 教育の変革(4つのC)
今の子供たちが大人になる頃には、学校で習った知識の多くが役に立たなくなっています。本当に必要なのは、情報を選別する能力と、変化に対応し続ける「心のゆとり(レジリエンス)」です。
2. 自己観察(瞑想)
AIやアルゴリズムが「あなた以上に、あなたの好みのプロファイル」を把握し、感情を操作しようとしてくる時代です。アルゴリズムに自分を乗っ取られないためには、「自分とは何か」を自分自身で深く理解しておくことが最大の防御になります。ハラリ氏自身、毎日のヴィパッサナー瞑想によってこの明晰な思考を保っていると明かしています。 -
Posted by ブクログ
数ページにわたる謝辞が胸に残った。苦難だらけ、トラウマだらけの一家の歴史を、それでも臆せず語った当事者の方々に、作者も言及するとおりまずはリスペクトを贈りたい。自身は精神病を発現しなかった末の姉妹たち(本書の取材の中心にいるため、他の兄たちよりその心情にリーチしやすい)の、トラウマと向き合う、サヴァイヴの物語としてだけでも、とても読み応えがある。
しかしそれだけでなく、一家の年代記と同時に語られる、統合失調症に対する医学の向き合い方の変遷もとても興味深かった。そのため、最終的に前者のサヴァイヴァーと後者の研究が合流し、一家(とその他多くの家族)をサンプルとして研究が大きく前進するくだりには胸が熱くなった。