柴田裕之のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
植物状態と診断され、見かけからは全く反応がないように見えるひとに、意識がある場合があるという事実に、驚いた。これまでは、専門医師が診断しているので、植物状態イコールその時点で意思を持たず、かつ、将来も回復は困難なものと思い込んでいた。
植物状態と診断されても、見た目には何の反応も示さなくとも、意思がある場合があることは、当事者やその家族にとってはものすごく重要な事実だ。医療やケアの仕方も変える必要がある。
また、著者も言われている通りだと思うが、人間は一人では今の我々のような人間にはなれない。他者との関係が自分であり、他者もまた同じである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレネット等の台頭により、単位増加に伴う限界費用がゼロに近づき、あらゆるものの価値観が変わろうとしていることを幅広く深く紹介した本。3年前ではありながら名著。
<メモ>
・スマートシティ文脈のIoT。構造的健全性を評価し、修理を判断。自動車や歩行者の最適化を図る。駐車スペースを知らせる。交通情報。保険料率の適正設定。照明の最適調整。ごみ収集ルート最適化。
・IoTは地球の生態系管理の向上のため。急速に自然環境に適用されつつある。
・セキュリテイシステムの高度化。
・第三次産業革命では、IoTにより、生物圏の複雑な構成の中へ人類が自らを再統合し、地球上の生態系を危うくすることなく、劇的に生産性をあ -
Posted by ブクログ
なんとなく気になっていた「限界費用ゼロ社会」、詳しく読んで納得。今後の社会の変化の基礎となる、前提条件を学んだ気がする。限界費用ゼロということは希少性を生み出すことができなくなるわけで、購入=所有では利益が出せなくなる。シェアリングエコノミーの勃興はこれがベースになっていると考えると腹落ちする。著者は、エネルギーさえコストゼロに近づくと予想していてその先端がドイツであると評価。日本は建設コスト・維持コスト・管理コストが高い原発にこだわっていて両者の差は広がるだろうと予言している。一方、西洋では当たり前の「共有地の悲劇」が起こらない数少ない地域が日本であるとして期待もしている。
-
Posted by ブクログ
まず読み切った自分褒めたい 笑
人類は交換と専門化によって発見や発明を繰り返して進化してきた。今、世界的な社会問題としてある貧困や人口爆発、地球温暖化だって、乗り越えられるはず。
このことを大量のデータや過去の前例を踏まえて理論的に説明した「合理的楽観主義」の本。
読み終わって思ったのは、社会全体が変わっていくことを恐れてはいけないということ。状況は変わっていくのに自分たちが変わらなければ当然自分たちが苦しくなっていく。その変化に対応する、むしろ、その変化を自分で引き起こすくらいの気持ちと力が求められてる気がした。
少なくとも、今の自分の周りの人たちは安定を求める人が多い。きっとその価値 -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレシェアリングエコノミーの話をこえた未来予測に非常に感銘を受けた。
これまでの第1次、2次産業革命の社会の変容と合わせての現在起こりつつある第3次産業(社会)革命ととらえるアプローチが斬新かつ面白かった。
これらの革命は決して、産業にとどらず社会自体をかえていく、第3次革命がたどり着くところが、1次革命以前のコモンズ(共有地)と言う。ただし、規模はインターネットを基盤とする世界規模の。
そこには、資本主義の次に来る、協働社会。語られている事象をとらえれば、確かにこのまま資本主義が続くというより協働社会の実現を感じずにはいられない。
その原動力は、物欲より共感を重視するミレニアル世代。
ミレニアル -
Posted by ブクログ
【子供の為にできる事5つ】
*どう育って欲しいか手本を子供の人生で重要な人物が手本を自ら示す事。大きな影響を与える。
→ストレス、欲求不満、情動への対処法。自分が成し遂げた事を評価するときの基準。他人の気持ちに対する共感、感受性。態度、目標、価値観。躾の戦略、規律の欠如など全て
*子供との約束を守る事
→欲求充足の先延ばしを厭わないようにする為
*幼いうちから「自分には選択肢があってそれぞれの選択肢には結果が伴うのだ」と学ぶ手助けをする事が大事。
ご褒美を上手く利用すれば適切な選択肢を促せる。
*「良い選択→良い結果、悪い選択→悪い結果」を幼いうちに認識するのを手伝う事。
*楽しいけれ -
Posted by ブクログ
分業は、交換という性向のおかげで達成された。
交換→分業→専門化→革新→時間の節約→生活の多様化→豊かになる。
資産市場は、投機、群集心理、不合理な楽観主義、独占や超過利潤、などで相場が上下する。
合理的な楽観主義。危機を脱却できる。
国内で格差が拡大しても、世界で見れば格差は縮小している。統計のパラドックス。
健康面、教育面では確実である。
ソローの自給自足は、現代では成り立たない。
労働の分割ではなく労働の掛け合わせ
物々交換の開始
交換は発明された=犬は交換しない。
男女による分業。
捕食者が獲物を獲り尽す前に、捕食者が激減する。
人類は、他の代替のお捕食物を開拓することで、 -
Posted by ブクログ
サブタイトルにある「愛と共感の神経経済学」に惹かれ購入。社会や個人が幸福で繁栄の道をたどるのか、広い意味で貧しいままなのかを決めるのは、資源の有無や技術力、軍事力ではなく、互恵関係や信頼性だという。個人的経験に照らして考えても、不幸や出来事に見舞われている状況を見ると、それが映画であっても涙するし、一緒に成功を祝える仲間たちとは一生付き合いたいと思える。昨今求められるリーダー像もこう言った考え方に立脚しているものが多いのは、みな、薄々感じていたり求めていたりするからなのだろう。信頼性を構築するのに手っ取り早く実践できるのは、嬉しい時も悲しい時もハグ。フリーハグってなんじゃと思っていたけど、こう
-
Posted by ブクログ
自分をいかにコントロールできるか。「ありのままで」自分の本能に身をゆだねてしまうとどうなるか。今回の本は、マシュマロを使って「自制心」とその後の人生」について書かれた本だ。
その場で自分のほしいものを手に入れてその場の快楽(この実験では1個のマシュマロ)を手にするか、それとも先延ばしして後に得られるもっといい快楽(ここでは2倍のマシュマロ)を手に入れるか。我慢できた園児たちの人生を追ってみると、「肥満指数が低く、自尊心が強く、目標を効果的に追及し、欲求不満やストレスにうまく対処できた」というように、いい方向の人生を歩んでいる。
意志の力に関して、生まれ持ったものなので、どうにもならな