柴田裕之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書会で読むことにした本でなければ、途中で挫折していたかも(笑)
苦労しただけに読み終わった後のクリア感は半端ない。作者が結論を明確に(敢えて)しないので、それぞれの具体例が最終的にどこに帰結するのか忍耐力が必要。
読み終わった後に「虚構」=物語の位置付けを咀嚼し直して、メタ認知。ようやく視界が広がってこの本の全体像を把握した。
ホモ・サピエンスは物語(虚構)を作ることで力を得てきた。(これは「サピエンス全史で著者が解き明かしてきたことだ。いわゆる「認知革命」である)国家、宗教、イデオロギー、貨幣経済等を作ることで集団の力を発揮し、人々はその物語に陶酔すらした。大きい物語であればあるほど、そ -
Posted by ブクログ
・感想
お金と時間の幸福路線をわかりやすくまとめた書籍。
2回目の読み直しだが参考になりました。
・Todo
★スマホ等テクノロジーの進化にともない、時間がどんどん間刻みになり、ストレスが溜まっている。
★お金を稼いだら裕福になると思いきや、その上の暮らしを永遠に求め続けるだけである。
★今日より明日のほうが時間があると思ってしまう。
★自分がどんなふうに時間を使っているかを観察し、ときめいた時間を継続。嫌な時間を捨てる。
★時間を節約できる買い物に投資する
★時間の捉え方を変える。
★なぜこれをやっているのかを問う。
★空っぽのゆとり時間を設ける。
★自分が時間に合わせ -
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Posted by ブクログ
序盤の「宗教的に考えません」って所でもう心を掴まれてたんだけど、形而上学的な考察が長くてって言うか終始それなんだけど中弛みがありはした。
ただ、やはり、死の考察はそれぞれがやるべきだけど「宗教がこういうからこう思う」で済ませる人を否定も出来ないなと改めて思った。
結局、この本の言ってる事を踏まえた上で抽象化すると、身近に例えると「人=細胞」かな。システムではあるんだけど、それを悪性や良性に分けたり、殺す意味や細胞の適齢を伸ばす意味、生まれ変わりとしての代謝、自浄作用などを自分の体内で起こってる事なんだけど俯瞰で見るとこういう言い方にもなるのかなとも思いながら。
ただ、私の死に対する恐怖は単 -
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Posted by ブクログ
一貫して読みやすく言いたいこともかなりクリアーになっていたと思います。つまり人類はようやく最近になって(大規模な)飢饉、疾病、戦争をなくすことに成功した。さて次は何を求めるのか、ということで著者があげているのが不死、幸福、神性の3つです。この3つのキーワードは多少誇張されているとは言え、方向性としては同意できました。つまり寿命をいかに伸ばすか、幸福度をいかに高めるか、そしてその2つを達成できればできるほど人類は神に近づく、という論調ですが、これが全世界に当てはまるかといわれるとNOという印象は持ちました。つまりここで書かれていることの多くは一神教の宗教が浸透している地域の未来予想図であり(キリ
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Posted by ブクログ
人類が世界の完全なる支配者に進化してきた過程を考察した前著「サピエンス全史」の続編。
まず、本編が著されてから6年後に書かれた冒頭の「文庫版への序文」で新型コロナ拡大とロシアの侵略戦争への危惧と克服を期して始まる。そして第1章で「この予測は予言というよりも現在の選択肢を考察する方便という色合いが濃い。この考察によって私たちの選択が変わりその結果予測が外れたなら考察した甲斐があったというものだ。予測を立ててもそれで何一つ変えられないとしたらどんな意味があるというのか。...歴史を学ぶ目的は私たちを押さえつける過去の手から逃れることにある。...歴史を学んでも何を選ぶべきか分からないだろうが少なく -
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Posted by ブクログ
死とは何か、死はなぜ悪いのか、人生の価値をいかにして測定するか、といった死にまつわる諸論点の哲学的説明を試みる本。
機会費用的な考えを応用した剥奪説に対してエピクロスやエピクロスの再解釈、ルクレーティウスをぶつけ、さらに反論を加えたあたりはなかなかエレガントだったように思う。
また著者の主張の本流ではないかもしれないが、カート・ヴォネガットの著作の一節から引用した考え方が素敵だった。
死に向き合おうとするときの適切な反応は、生への感謝であるという。起き上がることを許された我々「幸運な泥」たちは、多大なる幸福に浴している。
一つの論点に網羅的な可能性を提示し平易な言葉で十分な検討を加えてく -