上橋菜穂子のレビュー一覧
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ああ〜面白かった!3日かけてじっくり読んだけど、上橋さんがIIまでで一旦完結させたのがよくわかった。一旦完結させたものを深掘りして、エリンや国の成り立ちや歴史について裏付けをなされた感じがまたもう…!新たに生まれたジェシも、再び描かれたイアルやセイミヤがまたいい!イアルがなぜエリンと結ばれたのかがとてもよくわかって似たもの同士なのだなぁと感心。IVも早く読みたい!
p.428 野にあるものを、野にあるようにと願いつづけてきたこと。
愛しい人と添い遂げ、我が子とともに生きたいと願ったこと。
(そのすべてを、わたしは、覚悟のうえで背負ったのだ)ならば、どんな状況が訪れたとしても、道を探しつづけ -
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再読
巨大なファンタジー群を持つ上橋さんには珍しく独立した和風ファンタジー。
けれどいかにも上橋さんらしい、大きな存在(国家間の争いとか)に翻弄される主人公たちが、なにを選び、どう生きていくかを描いた物語。
ラノベ脳的には途中、小夜と野火と小春丸との三角関係になるのかなと思うのだけどそんなことはなく(^^)、
これは小夜と野火の純愛物語なのだ。
自分を捨ててでも相手を助けたい。その想いは、終始物語の底に佇む暗い死のイメージの中でひと光の輝きを放っている。
ラストがまたいかにも上橋さんらしい。
手放しのハッピーエンドでもなく、かと言ってバッドエンドでもない。
幸せの中にある彼女らを見る時、 -
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感染症をテーマにした壮大なファンタジー
以下、3巻の公式あらすじ
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全てを諦めた男と、救いをもとめる医師。二人の運命が交わる激動の第3巻!
攫われたユナを追い、火馬の民の族長・オーファンのもとに辿り着いたヴァン。オーファンは移住民に奪われた故郷を取り返すという妄執に囚われていた。一方、岩塩鉱で生き残った男を追うホッサルは……!?
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これまでの登場人物達が交差したり
それぞれの思惑や、意図、更なる目的などが入り混じって、より一層面白くなってきた
全部の感想は最終巻を読んでから -
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ネタバレ 無料版購入済み
エリンは獣医学部へと進学し…
エリンとジョウンの過去が交錯し、ジョウンの教育者としての能力の高さが判明しますね。教え子にはなまじ公平に接していたので出来の悪い息子持ちの高級官僚に疎んじられ……まぁ学校組織とかには如何にもありそうなエピソードは、原作者の経験とも関連していたのかもしれません。
エリンは勉強し続けて亡き母のようにもなりたいとの思いが強くなり、王獣の面倒をみるべく、寄宿舎付きの学校へと入りますね。
良質な作品ですね。TVアニメは配信されていないようですが、見てみたくなりますし、原作も然りですね。 -
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王獣がカッコよくてイイですし…
やはりだんだんと作品世界が広がりますね。ミツバチの生態等は現実世界とさほど差がないようです。主人公、とても好奇心旺盛で聡明っぽいですね。
巻末には原作者とまんが担当者の対談等も再録されているのが良いです。
王国の警備兵や、王族その他も出てきますし、森の中で遭遇する王獣も良いですね。
良質で丁寧な作品ですね。 -
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東洋風ファンタジーの幕開けで
龍のいる世界で、霧の民、その他、水田に恵まれている中央の国と、そことは異なる辺境よりの土地と。良い舞台ですね。
原作者の作品も未読なのですが、丁寧な作画に惹き込まれますね。主人公の女の子も過酷な運命に翻弄されそうで、母は命を賭してでも守るべきものは守ったらしいのですが、詳細はまだ見えませんね。
もう少し読み進めば一定、見えてくるのでしょうね。 -
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人類学者の卵だった著者がオーストラリアに滞在し、街に住むアボリジニとイメージのなかのアボリジニのギャップにショックを受けながら、友情を通して〈理想の先住民〉ではない隣人としての姿を少しずつ知っていく過程を綴った体験記。
管啓次郎の『本は読めないものだから心配するな』で紹介されていたので手に取ったのだけど、本当にいい本だった。文章は優しくとても読みやすく書かれていながら、オーストラリアに限らずありとあらゆる文化において他者を尊重するとはどういうことなのか、考えるヒントをくれる一冊だと思う。
文化人類学というものがそもそも西洋のアカデミズムに拠っているという問題がある。先住民に〈野生〉の理想を -
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ネタバレ前作「炎路を行く者」に収録されている「十五の我には」で、サダン・タラムという人たちが出てきて、「はて、こんな人たち、今まで出てきたっけな?」と思っていたら、本作で出てきた。
あとがきによると、本作を書き始めたものの行き詰って、本作の一部として「十五の我には」が先に出来上がったそうな。
毎度のことながら、上橋さんの頭の中はどうなっているのか。あれやこれやと辻褄が合わなくならないほど、世界観が完成しているのかと、ため息が出る思いだった。
タルシュとの戦後、タンダと向かった草市で偶然にもサダン・タラムを助けることになり、さらにそのまま旅を護衛することとなったバルサは、20年前ジグロとともにサダン -
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ネタバレバルサがジグロと共に、追手から逃れて暮らしていた頃が描かれている短編集。
タイトルのとおり、村や家族から疎まれたり、離れてしまったりした流れ者が描かれる。
タンダの親戚のおじちゃんオンザ、老女賭事師のアズノ、年老いた護衛士スマル・・・
これは児童文学の域を超えている。私だって、正確に読み取れたかどうか(読書に「正確さ」もないとは思うけれど)自信がない。「ん?」と立ち止まって、上橋さんの意図をくみ取ろうとしたこと数回。
人間の良い面も悪い面も上橋さんの手にかかってしまえば、フラットに描かれ、一度しか登場していない人物も人間としての温度を持ったひとりの人となり、読者の心に住み着いてしまう。