上橋菜穂子のレビュー一覧
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ネタバレ通勤時に読むため文庫版に切り替え。格段に読みやすくすいすい読めた。
バッタが出てきた瞬間の血の気の引く感じやばかった
ゴールデンカムイで蝗害の恐ろしさを知ってたから…??マシュウの父が見つかったとき服にもついてたみたいな表現を見て、史実で服さえ食らってくるバッタの恐ろしさが思い出された。
アイシャが自分の実行してることに対してなんでわかってくれないんだ、という考えから相手がわかってくれないってなんで思い込んでたんだろうと恥じ入るような気持ちになったシーン、すごく共感できるシーンだった。正しいことしてると信念を持って行動しているときほどこんな気持ちになるよね
アイシャがえらかったのは、そこからちゃんと相手とも対話しようとしたところ。相手のおじさんも大人だったね
「交渉するべきはまずは藩王だったんだ」と気づくシーンとか、新社会人のときの思い出にも通ずるところがある
政治的な動きもよく描写されてるなと感心しながら読んだ。そこまで複雑なことは書いてないんだけど、それでも現実社会にもありうる地政学や権力者のパワーバランス、帝国のリスクが落とし込まれてるなと思った。作者の方が世の中をどのように見ているのか気になった。
すごくいいところで終わったので続きが気になる
アイシャが困難を乗り越えてみんなと幸せを掴むことができる香君になれますように…… -
Posted by ブクログ
本編が個人的にちょっと消化不良な終わり方だったので、番外編どうかなーと不安を抱えながら読んだのですが、予想外に良かった…!
オタワル医術と清心教医術、ホッサルとミラルの身分違いの恋、どちらも本編で続きが気になっていたので、今回の話の中心となっていて嬉しい!
オタワル医術と清心教医術が完全に理解し合う日はまだまだ先、というかそんな日は訪れないのかもしれないけれど、ホッサルの言うように、無理に統合せず、お互いがお互いにとって思いがけなかった視点を持ち続けていたほうがいい、というのには同意。
オタワル医術と清心教医術、ホッサルやミラルが架け橋となってくれたらいいな。
ホッサルが意外とヘタレというか意気地なしで、同じ女性としてミラルに同情してしまうところはあったけれど、そんなホッサルのことも受け入れて上手くやっていけそうなくらい強くて懐が深くて、ミラルのかっこよさに痺れる。
こちらも明るい未来が見える終わり方で安心。
引き続き似たような名前の人物が多くて、あれ?この人はどんな人でどの立場の人だっけ?とちょこちょこ読み返したりもしましたが、本編より特殊な単語や国名が少なかったのでわりとすんなり読めました。
本編の主人公ヴァンについてや、あの疫病騒動についてなどは一切触れられていないので、本編が大好きな人は少し寂しいかもしれない。 -
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ヴァンとユナの久しぶりの再会、そしてついにホッサルとの邂逅!
ユナが拐われてからけっこうすぐ再会できると思っていたら、思ってたより時間がかかってヤキモキしていたのでホッとした。
久しぶりのユナ可愛い。
ヴァンとホッサルがこれからどういう関係になるのか気になる!
そして病の流行の理由も判明し、政治面のしがらみなども見えてきた。
今まで氏族を追いやり土地や生活を奪っている侵略者だと思っていた東乎瑠が実は政治や経済面を整えている一面があることも知り、東乎瑠も、氏族も、アカファもそれぞれの正義の元に動いているために事態が複雑になっているんだなと。
病の流行は止められるのか、薬は完成するのか、政治面のしがらみはどうなるのか、気になることがいっぱいです。
最終巻でどういう終わり方をするのか、すごく楽しみ! -
Posted by ブクログ
1巻より本格的に物語が動き出し、病は自然発生なのか?人為的なものなのか?
人為的なのだとしたら、一体誰がなんのために?と、謎が謎を呼ぶ展開に。
ファンタジーと医療に加えて、ミステリー要素っぽいのも加わってきた。
いまだに特殊な造語には慣れないのだけど、だんだん氏族同士の繋がりや力関係とか、地形などが把握できてきて、話に没頭できるようになってきた。
ただ、黒狼だったり山犬(オッサム)だったり、黒狼と山犬を掛け合わせた半仔(ロチャイ)だったり、きっと重要なんだろうけど似たような動物が多いのと、読み方の難しさも相まって正直雰囲気でふわっと読んでしまってるところもあります…笑
ヴァン&ユナも、ホッサル&マコウカンも、どうなっちゃうの?!というところで終わるので、引き続き3巻も読み進めます! -
Posted by ブクログ
うーん、特殊な読み方をする造語が多くて混乱する!笑
国同士の関係や相関図など、新しい言葉や人物が出てくるたびに一旦頭の中で整理してからでないと、読み進めていくうちにこんがらがってくる。
でも、剣や魔法が出てくる西洋風の王道ファンタジーも好きですが、こういう国や人の名前が漢字だったりする世界観も違った魅力があって良い。
冒険ものではなく、「黒狼病」という謎の疫病の流行が題材となっていて、主人公のヴァン視点と医術師のホッサル視点が切り替わりながら進むので、いつ2人が出会うのか、出会ったら敵対するのか手を組むのか、緊迫感もありつつ楽しみです。
ファンタジーで主人公が40代というのもなんかいい。
他の作品だと10代、20代がメインなことが多いと思うので。
大人なだけあって落ち着いていて、ユナの面倒を見ているときのヴァンが本当にお父さんみたい。
全4巻のうちの1巻目。
まだまだ物語の導入部分だろうし、今後どんなふうに話が進むのか全く展開が読めないけれど、ヴァンもユナも幸せであってくれたらいいな。 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白い。
初めて本格的なファンタジーを手に取った。それも、ファンタジーは私たちが暮らす世界とは、無縁のような世界であり、文字を読み、想像するのが難しいのでは無いかと考えていたため、なかなか手を出せずにいた。しかし、それは大きな間違いであって、本書はスラスラと世界が頭の中で作られる。主人公であるエリンの心情や、彼女が観る世界の情景が私にも共有されて、普段ならば体感し得ない経験を積ませてくれる。
エリンの素性は複雑で、明かされることも多いがまだまだ秘められたことも多い。それは彼女も同じように感じているため、読者である私とエリンの情報の格差はなく、その点も彼女に心を預ける手助けをしている。
個人的には、ジョウンとの別れがあっさりであったことが悲しかった。ただ、その形にも二人らしさを感じる。エリンはエリンで、ジョウンに対しての気持ちは並大抵のそれより大きいが、上手く伝える術を知らずに、それらは終わった後の涙に変えられる。ジョウンは、エリンに対して娘のような(実際に娘だと思う! )気持ちを抱き、彼女の未来を思うがために、あっさりとした別れを選択したのだと思う。こういう別れだからこそ、再び顔を合わせてほしいけど、そう上手くいくかわからないところも、二人の関係の尊さを表している。
中盤の琴造りに夢中になる描写って必要になるのかなと思っていた矢先の、この終わり方であったため(後から思えば奏者なんだから必要に決まってる)、とにかくワクワクさせられ、早く続きを読みたい気持ちでいっぱい。