上橋菜穂子のレビュー一覧
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購入済み
獣の奏者
子供の頃、アニメ版を見ていたのでいつか本も読んでみたいと思いながらなかなか読めずにいましたが、5冊合本版の電子書籍があると知り、即購入しました!
子供の頃に理解出来なかった事が理解できたり、
違う捉え方ができたりと、楽しく読ませていただきました。
中々また読みたい!と思える本に出会ったことはありませんが、獣の奏者は定期的に読み返したいです -
ネタバレ 購入済み
なんとなく読んでしまう小説です
上橋菜穂子さんの作品に慣れている方であれば面白く感じると思います。
主人公であるヴァンの虚無と悲哀から始まり、身内となりえる人たちとの交流。
そしてヴァンが各地をさすらう根幹となる、黒狼熱という病魔がどうして生じたのか…
誰も望んでいなかったのに、侵略と支配の歴史が人々に変革を求め、病魔が生まれてしまう偶然と必然。
タイトルの鹿の王も、分かりやすいヒロイズムに対してのアンチテーゼを問いかけている印象です。
物語の面白さという意味では、私は「精霊の守り人」や「獣の奏者」の方が好きです。
なので、上橋さんの作品に慣れていない方には本小説はあまりお勧め出来ないです。
ただ、その辺の表現 -
Posted by ブクログ
蓑虫の雌の生態は、悲劇なのだろうか・・・。女性である上橋さんはふと考える。昆虫が4億年かけて選択したかたちが、あの生態なのだと考えたら?上橋さんにそう語りかける津田先生は優しい。
患者の看取りを重ねてきた津田先生と、向こう側とこちら側を考える上橋さん。なぜ人は死を恐れ、受け入れ難いのか。
答えのない会話を、往復書簡という形で応酬する。
それは対談よりも、もう少し考える時間がある。そして、相手の文章を何度も読み返して返事をかける。
それでも話が噛み合わなかったり、お互いの興味に流れたりして一貫性がないことも多かった。
それでも、ここには考える種が多く残っている。ラインをつけて、後からもう一度読ん -
Posted by ブクログ
『守り人』シリーズや『鹿の王』の作者として知られる上橋菜穂子さんと、聖路加国際病院の医師である津田篤太郎さんとの往復書簡。上橋菜穂子ファンとしては、物語の背景となる作者の思想を知ることができる貴重な本です。
タイトルに「生と死を巡る対話」とあるように、人間の生と死や身体について、文学、医学はもちろん、生物学、文化人類学、社会学といった多様な視点から、二人が自由に語っています。織りなされる二人の対話の中から、ふと心に残る文章やフレーズが出てきて、自分の死生観が改めて問い直されるのを感じました。
特に、「人の心は生きたいと願う一方で、身体は時が来れば崩壊するよう促してくる。生まれた瞬間から、私 -
Posted by ブクログ
2015年1月、上橋菜穂子さんの母親の肺ガン罹病がわかります。その後の数ヶ月間は、娘はありとあらゆる手立てを尽くしてかけがえなのない生命を救おうとしますが、80代の身体とは思えないほど進行は速く、半年ほどして彼女は絶望の縁に立ちます。その時に出会った漢方医学の津田医師との、お互い看護と治療をしながら、母親の最期を看取りながらの往復書簡の内容です。
テーマは必然「生と死を巡る対話」となりますが、お互いの教養の広さと深さを知った上での対話は、人類学から生物学を踏まえた哲学的思考、或いは古典音楽からAIの話題まで縦横に語られます。
わたしも、父親の死を看取ることで、その時は少したいへんでしたがそ -
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「精霊の守り人」の作者、上橋菜穂子さんが語る、どうやって作品を生み出しているのかと、どうやって作家になったのか。
繰り返し尋ねられては断り続けてきた彼女がアンサーとして出した一冊。
研究者にもなれない、作家にもなれない、と涙が止まらなかった日々や、研究者としてオーストラリアをひたすらハンドルを握り走り続けた日々とその時の思いを、率直に語ってくれています。
「子どものころ、時を忘れて物語にのめりこんだように、私はいまも、物語を生きるように、自分の人生を生きているような気がします。」p171
簡単な道などない。一歩踏み出した先に、次の道が開ける。
「古くてあたらしい仕事」を読んだ時と似た読後感。そ -
Posted by ブクログ
NHK対談番組「Switch」の内容に往復書簡等を加筆して本にしました。斎藤慶輔さんは釧路湿原野生動物保護センターの獣医師でオオワシやシマフクロウなどの治療・保護をしてきた人。上橋菜穂子さんの「獣の奏者」の監修をしたことが奇縁で対談に至りました。
上橋菜穂子さんについては、あと1-2冊読めばコンプリートになります。それほど寡作なのです。彼女の新居の書棚がチラリと出てくるけど、専門書関係だけで700冊ぐらいあるらしい。彼女の書くのはファンタジーですが、なんでもアリではない、「特に、命あるものの生き死にに関わることで、うそは絶対に書きたくない」と決意しています。最新作の「鹿の王」で大部分を占める -
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1990年から約10年間、上橋菜穂子は小説を書きながら、同時にオーストラリアの西部の町を訪ねて定期的に文化人類学のフィールドワークを行っていた。アボリジニ先住民族の調査である。
私は今、戸惑っている。彼女の仕事を純粋に文化人類学の成果として学ぶべきなのか。彼女の小説にどのように影響しているのか分析するべきなのか。とりあえず、この一文はその両方の立場をとる曖昧なものになるだろう。
一つの文化体系に、強力な文化体系が押し寄せた時に、その文化はどのような変容を起こすのか。例えば縄文文化に弥生文化が押し寄せたとき、どうなったのか。弥生文化体系は、イギリス西洋文化よりは遥かに弱かったはずだ。しかし似 -
Posted by ブクログ
守り人シリーズ3冊目。
トロガイ師の過去に迫ります。
最初名前が出て来た時に男性だと思っていた自分が懐かしい。
チャグムやシュガ、帝の隠密部隊も登場し、一作目好きな方には嬉しかったと思う。
花や花の守り人を主軸にしつつ、裏テーマは恋愛だと思っている。
個人的にはバルサとタンダの恋愛(?)の行方がとても気になる!!
バルサがより自覚したって事で進展あるのかな?
そしてバルサの『ガキの頃は不幸を呪っていたけれど、幸福を認める気になったのはこんな年になってからだ』ってセリフがささる!
あんなに強くて格好良いバルサも色々な人や戦いを経て、情緒面でまだ成長(?)していくんだなぁ…って。バルサ可愛