上橋菜穂子のレビュー一覧
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原作が26年前の連載だったと知り、その色褪せない瑞々しさと完成度に驚かされた。まるで上質なアニメーションを観ているかのような、ファンタジー作品だ。
何より魅了されたのは、生命が満ち溢れるその圧倒的な世界観。生物たちが多様な形で、複雑かつ密接に繋がり合って生きている様が美しく描かれている。
人は誰しも、一見バラバラに見える物事の中に「関係性」を求めてしまうし、何かが繋がっているのではないかと想像を巡らせたくなる生き物だ。本作は、そうした「繋がりを求める人間の本能や空想」の器として、これ以上ないほど見事な生態系とドラマを提示してくれる。自然の循環や世界の構造美に触れた時のような、深い心地よさと没入 -
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ネタバレ非常に完成度の高い上質な物語で、とても楽しめました。少し長くなりますが、個人的に感じたことを書いてみたいと思います。
エリンは「獣ノ医術師」となる道を歩むようになりますが、彼女はなぜその選択をしたのでしょうか。母が闘蛇衆であったからでしょうか、それとも幼少期に見た野生の王獣の雄大さ神々しさに心惹かれたからでしょうか。どちらも違います。エリンは「この世に生きるものが、なぜ、このように在るのかを、知りたい」から、「獣について学ぶことは、きっと、自分が知りたいと思っていることにつながっているはずである」から、カザルム学舎の門を叩くこととなるのです。もちろん、その願いの根底には母ソヨンの死の影響があ -
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私は気に入った作家を見つけたら、その著作の8割以上を読むことを自分に課すという性癖がある。少年時、宮沢賢治、吉川英治全集を読み通したことで身についた読み方である。全体を読むことで、判ることが沢山ある。宮部みゆき、加藤周一、丸山眞男、本多勝一、藤沢周平の様に達成しているのもあれば、東野圭吾、あさのあつこ、重松清の様にその創作スピードに追いつけずに断念した作家もある。小野不由美、高野秀行、森見登美彦、伊坂幸太郎、北方謙三、若竹七海の様に道半ばの作家もいる。
上橋菜穂子は、この本でおそらくコンプリート出来たのではないか?
いや、学術論文はチェック出来て無いので、全集が出たならば遺漏は沢山あるだろう -
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ネタバレ通勤時に読むため文庫版に切り替え。格段に読みやすくすいすい読めた。
バッタが出てきた瞬間の血の気の引く感じやばかった
ゴールデンカムイで蝗害の恐ろしさを知ってたから…??マシュウの父が見つかったとき服にもついてたみたいな表現を見て、史実で服さえ食らってくるバッタの恐ろしさが思い出された。
アイシャが自分の実行してることに対してなんでわかってくれないんだ、という考えから相手がわかってくれないってなんで思い込んでたんだろうと恥じ入るような気持ちになったシーン、すごく共感できるシーンだった。正しいことしてると信念を持って行動しているときほどこんな気持ちになるよね
アイシャがえらかったのは、そこか -
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本編が個人的にちょっと消化不良な終わり方だったので、番外編どうかなーと不安を抱えながら読んだのですが、予想外に良かった…!
オタワル医術と清心教医術、ホッサルとミラルの身分違いの恋、どちらも本編で続きが気になっていたので、今回の話の中心となっていて嬉しい!
オタワル医術と清心教医術が完全に理解し合う日はまだまだ先、というかそんな日は訪れないのかもしれないけれど、ホッサルの言うように、無理に統合せず、お互いがお互いにとって思いがけなかった視点を持ち続けていたほうがいい、というのには同意。
オタワル医術と清心教医術、ホッサルやミラルが架け橋となってくれたらいいな。
ホッサルが意外とヘタレという