上橋菜穂子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近、次々とアニメ化になった話題の人類学者且つファンタジー作家・上橋菜穂子さん。
彼女の描く物語の緻密な世界観と描写には定評があるが、その根拠となっているのが「ごはん」の描写。
架空の世界の出来事ではあるけれども、その世界・国々それぞれの地形、気候、歴史、文化、社会的・経済的背景などを説得力のある形で描写する。その一つが劇中の「ごはん」にあらわれてくる。
『守り人』シリーズにしろ『獣の奏者』にしろ『孤笛のかなた』にしろ、読んだ人はごはんの描写にまず魅かれるだろう。とりあえず、毎回登場人物たちがものすごく美味しそうに食べるのである。異国の食材を用いた、でもちょっと懐かしい感じもするその料理の数 -
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良かった! とにかく良かった!! 全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^; この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
3巻という膨大な物語の感想をこんなチャチなブログの1日の記録に書けるものではありません。 でもチャグムの成長も、バルサとタンダの結末も(ちょっぴり胸が痛いこともあるけれど)、トロガイの活躍も、シュガの立ち回りも全てが彼ららしい生き方で「うんうん、そうだよね。 ○○は絶対こうで -
Posted by ブクログ
良かった! とにかく良かった!! 全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^; この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
3巻という膨大な物語の感想をこんなチャチなブログの1日の記録に書けるものではありません。 でもチャグムの成長も、バルサとタンダの結末も(ちょっぴり胸が痛いこともあるけれど)、トロガイの活躍も、シュガの立ち回りも全てが彼ららしい生き方で「うんうん、そうだよね。 ○○は絶対こうで -
Posted by ブクログ
ホントにまぁ、このシリーズの著者、上橋さんとは何とすごい人なんでしょうか!! シリーズが進むにつれ小さな国の大きな世界(サグ & ナユグ)の物語から大きな世界の膨大な世界の物語にどんどん広げていくその手腕にまずは脱帽です。 これまでの作品はシリーズもの・・・・と言いつつも一話完結型の物語でしたが、今作は完結しきらずに To be continued..... という雰囲気たっぷりで著者は筆を置いています。 次への期待感を煽るだけ煽ってここで筆を置き、これに続く「天と地の守り人」が3巻編成。 そりゃあ、これだけ世界を広げちゃったら1冊ですべてをまとめることは不可能でしょう(笑)。
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いやはや、作を追うごとに「児童書」というリミッターが外れていくように感じるのは気のせいでしょうか? もちろんファンタジーというのが「子供向けの荒唐無稽のお話」という分類では決してないことは、よ~くわかっているんですよ。 でも、第1作の「精霊の守り人」を書かれた際の著者と出版社の会話のようなものを見る限りにおいては、それでもこのシリーズの出発点はやはり「児童書」というカテゴリーにあったはずなんですよね(笑) つい最近発見したこちらのサイトにも書いてあります。
この物語の草稿を担当の編集者さんに見せたとき、「あのね、児童文学って、子どもが主人公に心を乗せていける物語なのよ。子どものお -
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チャグムは新ヨゴ皇国の皇太子という立場にありながら、父に疎まれ、宮廷では孤立しがち。
頼りのシュガは星読み博士で教育係ですが、国のために働くには、チャグムだけに荷担するようなそぶりを見せるわけにはいかなくなっていきます。
南方の大国・タルシュ帝国の脅威が迫り、サンガル王国から救援の依頼が。
罠と知りつつも、かって訪問した縁もあって、救援に行きたいと望んだチャグム。
捕虜になり、タルシュ帝国の圧倒的な力を見せつけられます。
チャグムを護送するタルシュの密偵・ヒュウゴはタルシュに征服されて衰退したヨゴ皇国の出身。チャグムには見所があると感じるヒュウゴ。
舟の上で、次第に心通わせる二人ですが…
バル -
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Posted by ブクログ
ああ面白かった。こんなに本に没頭したのは久しぶりです!
この本を手に入れた当初は、国の行く末が中心の話であることと、バルサが出てこないことが理由で三分の一ほど読んだ所で放置していました。
ところがもう一度最初から読み返してみたら、もう止まりません。一晩で読破しました。
今回のお話は国と国との駆け引きという重厚で複雑な物語なので、守人シリーズのような幻想的で不思議な世界観は、あまり前面へ出ていません。
しかし、だからこそ、このシリーズの綿密に組まれた勢力図や国の特色などの設定が、蒼路の旅人で十分力を発揮していると思います。
しかも、相変わらず丁寧で優しさを感じる文章で心地よいです。もちろん食