上橋菜穂子のレビュー一覧
-
-
購入済み
2巻。
ジョウンとエリンの穏やかな日々。原作で後の波乱万丈なエリンの人生を知っているので、この幸せそうな日々にほっこりします。そんな日々の中でも後に役立ち必要になってく知識をエリンは蓄えていくのですが、そんなエリンを導くジョウンがカッコイイです(見た目は髭面のオッサンなのですが、そこも個人的には好みだったりします(笑))。私の好みは置いておいて、ちゃんとした?ヒーロー・イアルも巻末に登場します。エリンと彼との出逢いはまだ先ですが、彼の方の人生も目が離せないですね。
-
購入済み
1巻。
原作がとても大好きな作品。漫画版も気になったので読んでみました。獣を戦いの道具にしたり権力の象徴にしている世界の物語。そんな『人に慣れないけれど、人に利用されている獣たち』。"闘蛇"は龍みたいな獣で"王獣"は翼の生えたライオン?てなイメージかなぁと原作を読んだ時に思っていましたが、漫画版だと想像でなく絵で見られるので嬉しいですね♪。そんな獣たちと密接にかかわる事になる主人公・エリンは、大好きな母親と死に別れ住んでいた場所から離れるという悲しい出発です。そして流れ着いた先で保護者・師となるジョウンと出逢います。個人的にジョウンがとても好きだったので、イメー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ守り人シリーズ、最終章の最終巻!終わりの終わりです。
ついに帰ってきた新ヨゴ皇国、バルサとチャグム、それぞれの目的と役目を果たすわけだけど、どっかで交わるのかと思ったら交わらない!!逆にそれがリアルでよい。そしてスケールのでかさがすごいね!こんな国と国との大激戦まで出てくるようになるとは、精霊の守り人を読んでいたときは想像もしなかった。
最後はもちろん大団円なわけだが、チャグムはもちろんのこと、バルサも落ち着くべきところに落ち着いた感じでよかったね。エピローグで、チャグムが遊びに来る話でも書いてくれないかなぁ。いや、それは想像で補うべきですね。
二人とともに精神は守り人世界に行ってきた身として -
Posted by ブクログ
守り人シリーズ最終章の、中巻。カンバル王国編。
精霊の守り人以来の、バルサとチャグムの二人の主人公が一緒に旅する物語。というか、実は精霊とこの天と地の中巻だけだよね。
なんといってもホイ(捨て荷)のエピソードが秀逸。
途中でこの話が出てきたときは、なんでここにこの話が必要なんだろうかと訝しんだが、あとで出てきたときはめちゃくちゃ納得!!チャグムの、実は持っていた皇太子としてのプライドとの葛藤が、ホイの話で見事に辻褄があって、震えました。
しかしこの二人、先にも書いたが、これまでのシリーズで互いに常に想い合いながら話が進んできたのに、ここでともにバルサの故郷を旅しながら、また分かれ、最終章ではま -
Posted by ブクログ
旅人シリーズは前の虚空の旅人のときもそうだったが、完全解決できないシチュエーションでどうやって切り抜けるかというところが描かれていて、とても人間味があるというか、大人向けな物語だと思う。
今回はこれまで以上に、というか最終的に解決していないのは初めてじゃないかと思う展開で、チャグムの苦悩にこちらも悩まされた。
しかしこういった壮大なハイファンタージというのは、最初のほうは不思議な体験や経験を通して主人公自身の成長が描かれていくのだが、物語が進んでいくにつれて、他国との争いなど、国と国との政治力学みたいな話が出てくるものが多い気がする。漫画だが、「マギ」や「ワールドトリガー」などを思い出した。そ -
Posted by ブクログ
シリーズはじめての上下巻、の下巻。思わず一気読みしてしまった。
最後まではらはらどきどき。虚空の旅人が、必ずしも完全に解決して終わったわけではないので、今回も必ずしもハッピーエンドではないだろうという予感が働き、どっちに転ぶのだろうかと思っていたが、やはりという面も、そうはいってもという面もあった(笑)
しかし異世界の干渉力、はんぱないな!各国の神話・伝説は国によって異なるのは当然だとしても、それぞれ異世界からの干渉が強すぎる。まぁもちろんそういう世界観であり、だからこそのハイファンタジーなのだけれども、これだけの突出した力があれば、世界を制覇してしまいそうだ。
うーん、この壮大な世界観をどう -
Posted by ブクログ
やめられないとまらない守り人シリーズ。
しかし、巻を追うごとに、これは本当に児童文学なのだろうかと思う。この「神の守り人」なぞは、あのトロッコ問題のような話であり、正解がない道を歩いていく感じ。
精霊の守り人と同じように、思わぬ運命を背負ってしまったこどもをバルサが守っていく話なのに、精霊の守り人が「最初は敵だったものたちと味方になって強大な敵から庇護者を守り抜く」的なわかりやすい話だったのに比べて、この話は最初から庇護者を守ることが果たして正解なのか分からない状態で進んでいく。敵対する側も、単に敵になったり味方になったりするのではなく、それぞれの正義で動いていく。
虚空の旅人のときもそうだっ -
-
Posted by ブクログ
なつかしのハイファンタジー(というジャンルがあることは最近知った。完全に空想の世界だとハイファンタジーで、現実世界とリンクしているとローファンタジーなんだね)。
大人になって読むものではないと自分を縛っていたが、上橋さんの「物語ること、いきること」を読んでひさびさに手にとった。
いやぁ、やっぱいいな、ファンタジー。個人的には日本の中世古代的なファンタジー(空色勾玉とか、もののけ姫とか)のほうが好きだけど、守り人シリーズもよい。ファンタジーの何がいいかって、完全に物語に入り込んで、一緒に冒険できるところだよね。ときに手に汗握り、ときに大自然で爽快な風を浴びる、こどものときよりむしろ、毎日の通勤 -
ネタバレ 購入済み
人と野生の生き物との絆に感動
本当によく練られていて
何度も何度も読み返しています。
異世界での話ですが、リアリティがあって、王政や政治も絡むシリアス感もあり、中身が濃い!
そしてやはり絆が素晴らしい! -
購入済み
表現力豊かな作品
2015年本屋大賞作品と言うことで紙の本で読んだのですが、読み直したくて購入。
かなり広大な地域にわたる場面展開、沢山の種族の登場人物に病原菌という難しいテーマも読ませ切る文章力、表現力が素晴らしいです。
長編ですが先が気になって仕方ない。
物語の世界に完全に引き込まれる、読み応えのある作品です。