上橋菜穂子のレビュー一覧

  • 狐笛のかなた

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    ファンタジーと分かって読み始めても、通勤電車の中でさえ、その景色が見えてくるくらい夢中になり、何度も自分がどの駅にいるのか分からなくなった。誰かを想う気持ちが強いとこんな事も起きるんだ、と悲しいのか嬉しいのかも分からなくなった。
    だけど、2人にとっては良かったんだな、と思えた。

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    2023年08月13日
  • 狐笛のかなた

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    おすすめされたため読んでみた。
    呪者の使い魔である霊狐の野火と、人の心の声が聞こえてしまう小夜が、2つの国の争いに巻き込まれながらも、憎しみからの自由を勝ち取る物語。
    この作品は児童書として有名らしいが、恨み合い無益な争いを続けることが悲劇を生んでしまうことを、大人である自分も学びを受けた。
    どこかノスタルジックな雰囲気もある作品。
    最後はとても心温まる締めくくりで、心地よい読後感を味わいました。

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    2023年07月12日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    「獣の奏者」を読んだのは何年も前のことになります。
    前作を再読してからにしようかとも思いましたが、
    audibleで聴き始めると
    あっという間にエリンたちの世界に舞い降りたような気分になりました。
    懐かしかった。
    エリンを取り巻く人たちの
    柔らかなひと時に触れられて本当によかった。

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    2023年05月24日
  • 命の意味 命のしるし

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    人も自然の一部であることをはっきり仰っていてハッとさせられた。近代社会の中では忘れてしまいがちな視点を取り戻させてくれる対談本だと思いました。

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    2023年05月20日
  • 獣の奏者 III探求編

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    2巻の終わりから11年が経ち、エリンが母になった後の話。
    闘蛇の謎の死の解明や、母からの手がかりをきっかけに知り得たカレンタ・ロウのこと。なぜ全ての闘蛇に特滋水を与えないのか。なぜ王租ジェは王獣規範を作ったのか。なぜ、なぜが沢山あり、全てを解明することは出来ませんでしたが物語の核心にかなり近付いたのではないでしょうか。

    本当はもっと余韻に浸りながらゆっくり感想を書きたいところですが続きが気になりすぎるのでここで失礼。ジェシカワイイネ

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    2023年05月18日
  • 鹿の王 3

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    さまざまな思惑が絡みついてくるヴァン。
    今回はその伏線の回収だった。
    物語が進むごとに、どんどん引き込まれてく。

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    2023年05月13日
  • 物語ること、生きること

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    面白かった。若い頃の思い上がりをそのまま話してくれて、いいのかな、誰かわからない相手にこんなに自分のこと話してくれて。スーパーマンじゃないバルサが生まれたのも納得した。

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    2023年04月23日
  • 守り人シリーズ電子版 3.夢の守り人

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    チャグムがゆめに閉じ込められてしまったりいつもバルサが活躍していたがこの本ではタンダが活躍していてナユグの事も沢山しれて色んなことがあきらかになってドキドキしました。

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    2023年04月20日
  • 鹿の王【全4冊 合本版】

    購入済み

    とかげのしっぽ

    人の生と死の概念について考えさせられる濃厚でいて、かつ異世界というファンタジー感、そして人々の思惑が織りなす絡み合った物語で読みごたえは抜群でした!
    鹿の王というタイトルから読み始め前は「もののけ姫」のイメージを漠然と持っていました。確かにそのイメージが間違っていたとは思いませんが、私が印象に残ったことは「病理学」についてです。流石にこのタイトルから想像することはできないでしょう!
    まだ病気が菌によるものでなく宗教的なものが深く絡んでいると多くの人々が思っている時代。少数派ではあるが、病気は菌という目に見えない小さな原因があるんだということが分かってきたという背景があります。そんな中で描かれる

    #切ない #エモい #深い

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    2023年04月16日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    エリンとイアルの馴れ初め
    エサル氏の恋の話

    などなど、外伝ならではの話が楽しい。
    エサル氏の話の結びが好き。
    色んなものを胸に抱いて、何事もなかったかのような顔をして過ごす。うーん、みんなきっとそうなのだよなぁ。

    本当に魅力的で心に残る大長編でした。

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    2023年04月10日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    上橋菜穂子先生、ここまでの物語をこの世に生み出してくれて、ありがとうございます(感涙)

    エリンの亡き母、ソヨンの想いが初めて文章として表された「綿毛」から始まるこの外伝は、全てが今までの物語の核となる部分ではない。
    けれどこの「獣の奏者」の世界で生きる人々にとって当たり前にそこにある思い出達を、
    上橋菜穂子先生が特別に覗かせて下さったような嬉しさを初めに感じた。
    今までの世界を読み進め、エリンと共に冒険をした読者に頂けたご褒美として、これ以上にいいものはないと思える。

    特に、「刹那」と「秘め事」で新たなエリンとエサル師の一面を知り、今まで感じることのなかった対極をなす2人の立場と生き方に、

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    2023年03月27日
  • 獣の奏者 III探求編

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    I、II巻で繰り広げられた、辛く重い世界ではあるがその世界をエリンだからこその力強さで歩き道を切り拓いていく物語から一変。
    大人になったエリンには、昔とは比べ物にならない程大切で、守るべきものができた。それは喜ばしい事である一方、以前のような生き方はできなくなってしまった。
    物語にあった虫食いを埋めるように、母の死、そして「大いなる災い」の謎を解くべく、しがらみの中を必死に生きるエリンと、そんなエリンの姿に心を痛めつつも一番理解しているイアル。
    懸命に家族の幸せを願う2人と、その息子ジェシの行先が最後には穏やかなものになる事を願って止まない。

    個人的にイアルが父親をしている描写が、とてもらし

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    2023年03月25日
  • 鹿の王 水底の橋

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    鹿の王1〜4を読み終わってから読んだ方が絶対に良い。東洋医学と西洋医学が上手く混ざっていて、どちらが優れている劣っているとかではなく、両者の良いところをちゃんと表現している。そこに政権争いの話が絡み、人間の欲望も表現していて濃密でした。

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    2023年03月05日
  • 守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

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    小学生の頃から何度も読んでいる大好きな本。数年ぶりにチャグム達に会いたくなって再読。はじめて読んだ時はチャグムよりも幼かったのに今ではバルサと十しか離れていない。時の流れる速さに驚いた。
    今回は、突然母と離されたり、父である帝に暗殺を企てられたり、よくわからん異界の生き物に卵を産み付けられたりと大変なチャグムの心情に着目して読んだ。チャグムが、バルサ達に感情をぶつける所でバルサとタンダはチャグムに安心を与える存在になれたんだなと実感できた。

    上橋菜穂子の作品を読むのは1年ぶりだが、文章の読みやすさですぐに話に入れた。バルサ達と共に旅をするのはやはり楽しい

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    2023年03月04日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    シリーズ4作品の後の、番外編。
    後日談ではなく、本編に書かれていなかった四つの時間が描かれている。
    ・エリンの赤ん坊時代
    ・イアルとエリンの恋と出産
    ・エサルの秘めた恋
    ・ジェシの幼少時代

    どのような生き方を選ぼうと、瞬間を切り取れば確かに幸福な時間がそこには存在していたのだ、ということがどの物語からも強く伝わってきた。

    このシリーズ、大のお気に入りになりました。おすすめ!

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    2023年02月20日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    3巻で「あの10年があって本当に良かった」って言ってたから、とても気になっていた。信じられないほど大きな重責を背負った二人の恋愛は必ずしも幸せだとは言い難いが、それでもお互いが大切で仕方がないのが良く伝わってきた。どんな恋愛小説よりも素敵。

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    2023年02月11日
  • 獣の奏者 III探求編

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    シリーズ3作目。
    2作目から11年の時が経ったところからスタート。
    エリンたちはカザルムで家庭を持ち平穏な生活を手に入れたはずだったけれど、それが脅かされ、抗いながらもやがて新たな決断をするところまで。

    エリンがソヨンの指笛をこっそり練習して吹けるようになっていたとはびっくり。闘蛇の繁殖の秘密を探っていく場面は興味深かった。王獣がリランの子でも発情しない不思議があとは気になる。

    エリンの子、ジェシがこの後大きくなって何かやってくれそうな予感。

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    2023年02月02日
  • 月の森に、カミよ眠れ

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    ネタバレ

    たつみや章の『月神の統べる森で』と混乱しちゃう。
    でも、縄文が舞台の『月神の~』とは違い、こちらは律令の世の中。
    それでも人はまだ神のそばで生きていた。

    九州の山間の小さな集落。
    男たちは狩りをして、女たちは稗や粟を作ったりどんぐりの粉で団子を作ったり。
    欲しいものは山が与えてくれる。
    神さまの場所さえ侵さなければ。

    しかし、時代は変わってしまった。
    男たちは朝貢(えだち)のため都で6年間暮らさなければならず、男手の足りない村は狩りをすることもままならず、どんなに工夫をしてもひもじさをこらえることはできなかった。
    そしてようやく帰ってきた男たちは、遅れた生活(全身の刺青、狩猟生活等)から抜

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    2023年01月23日
  • 獣の奏者 I闘蛇編

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    よかった

    大人が読んでも面白いファンタジー小説

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    2023年01月13日
  • 鹿の王 水底の橋

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    後半のまとめが少し駆け足な感じもしたが、本編に引き続き読み応えがあった。

    オタワル医学と清心教医術を二項対立的、盲目的に捉えていたホッサルが、様々な経験やミラルの影響で少しずつ考えを変えていく姿が心に残った。対立するより、認め合う・助け合うことで自らも成長できる。

    ミラルの芯の強さやしなやかさに胸を打たれた。

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    2022年12月21日