上橋菜穂子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人と王獣。本来結ばれないはずだった絆をエリンが結んでしまったことでこんな哀しい展開を迎えるなんて…
獣のことを、リランのことを、知りたくて知りたくて走り続けて、いつか野に解き放ってあげたくて試行錯誤してきたはずなのに、その結果戦の武器にせざるを得なくなるなんて、本当に人間はなんて醜く愚かで哀れなんだろうかと心底思う…
でもエリンが言っていたように「人は殺し合いをすることで均衡を保とうとする獣」であるなら、それが人を人たらしめる所以なんだろうなとも思う。
戦争は良くないと言いつつも、時が経てばまた争いの火種が生まれて同じことを繰り返す。
自分たち人間が醜く愚かな生き物だってわかってるから、そうじ -
Posted by ブクログ
めっちゃおもしろかった。
サラサラサラ〜っと読めた。
気づいたらもう残りわずかで。
『精霊の守り人』もおもしろかったけど、その数倍おもしろかった。
死んだジグロ(ヒョウル)と冒頭から槍で舞うシーンが好き。
ヒョウルの正体はその冒頭から分かってはいたけど、『山の王』や『最後の扉』が気になり過ぎて最後まで飽きなかった!
ヒョウルの存在意義がすごいよくできてる。
国を守るため、また世代交代というか、きちんと弔われることもいい。
『オコジョを駆る狩人』、や『牧童』という不思議な存在にもわくわくしたし、洞窟の中の深い川や儀式などの神秘的なところも印象的。 -
Posted by ブクログ
上橋菜穂子の守り人シリーズは とても好きな話しです。
随分と久しぶりに 読みました。
若い時のバルサとジグロ
若い時の私には わからなかったジグロの愛情
無骨な武人だったジグロ 若い娘に 優しい言葉なんかかけられなかったんでしょうね。
サリの娘 エオナは ジグロの娘かもしれません。
もし そうだったら ジグロにも娘がいたんだ!
よかったなあ!
そして物語の最後には バルサにも 帰るところ
タンダの家が あります。
自分をわかってくれる人が待っていてくれる
というのは 幸せですね。
戦い 怪我 策略のシーンが続く中 穏やかな終わり方が あったかい気持ちになります。
上橋さんの書く食べ物も 美味し -
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Posted by ブクログ
ネタバレアニメにもなった超有名ファンタジーを今更手に取る笑
魔法だのドラゴンだのが出るキラキラド派手なファンタジーもいいけどこういう落ち着いた自然豊かな世界観のファンタジーの方が好き。
エリンの母ソヨンが処刑されてしまうということ以外知らないからこれから始まる冒険が楽しみで読みながら心踊る✨
1巻ではいよいよ学校に入ったけど、ジョウンとの別れが寂しいなぁ……もう少しジョウンと蜂飼いしながら自然について学んでいき、絆を深めていくシーンが欲しかったし何ならずっと一緒にいて欲しかったけどそれじゃお話にならないもんね…仕方ない(;_;)
続きが楽しみ! -
Posted by ブクログ
ネタバレ浮もみ なんだか切なくて涙が滲むような短編
ラフラ
アズノの心より機微について、最後まで付き添われてないからこそ想像こそ余地があり、思いを馳せてしまう物語だった。
読み解けているかわからないが、きっとアズノにとってターカヌとの勝負は金銭も、人の目も絡まない純粋で大切な勝負だったのだろう、というのが私の解釈だった
合っているかはわからない。ただ、わかったつもりでこうだ、と言ってしまうのも嫌だな。また読みたい。
流れゆくもの
バルサの初めての人殺しの話。重い。
あとがきも含めてとても好きだった。ため息をつくほど胸が切なくなる短編集。 -
Posted by ブクログ
圧巻の描写力、ワクワクしてめくる手が止まらない経験は何時ぶりか。
ファンタジーに苦手意識があったが、上橋菜穂子さんの設定力、ありありとエリン達の暮らす様を読者に想像させる筆力に、その熱量に息付く間もなく読み切ってしまった。文章だけで、こんなに繊細な獣の息遣いや美しい野山や渓谷を、描ききれるものか、、、、。
10年も前にアニメ化までされた名作と聞いていたが、なるほどこれは売れるし、願わくばもっと若い時、今ほど娯楽もなく時間もたっぷりあった10代に出会いたかった作品。それでも心強く揺さぶられた。
続編があるとはいえ(まだ未読だが)、あとがきにもあった様に、潔いラストも文句のつけようがない。どう