上橋菜穂子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ林士平(SPY×FAMILY、チェンソーマンの編集者)が紹介。編集されている漫画に好きなものが多い。面白いと思うものが近いのか?と勝手な親近感。そんな親近感のある人が紹介する本。世界観と終わり方は著者の『鹿の王』に似ていた。
以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。
「人は、獣は、この世に満ちるあらゆる生き物は、ほかの生き物を信じることができない。心のどこかに、常に、ほかの生き物に対する恐怖を抱えている。だから、己の生を消されぬよう、ほかの生き物を抑えるために様々な工夫を凝らし、様々な拘束の手段を生みだしてきたのだ。武力で、法で、戒律で、」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『獣の奏者』闘蛇編〜完結編
2023/07/23頃〜2024/05/10 1回目
最初はなつかしい気持ちだった
エリンの子供なのに大人びた姿、動物のことになると現れる子供らしい姿
大人になってみるとどれも可愛らしい子どもの姿だった
母を失うという壮絶な経験をしてもなお、禁忌とも呼べるそれを解き明かそうとしたエリンの姿は勇敢だったけれど、勇敢な人がひとりいたとて世の中は災いをその目で知るまで変わろうとしない。苦しかった。バスの中で嗚咽しそうだった。
『獣の奏者』という話の中で一番鍵になるのは「母」だと思う。エリンは母を闘蛇に喰われ、イアルは母に売られ、ジェシも母をあの戦いで失う。
惨いと思 -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ鹿の王が良かったので、購入後しばらくとっておいたのだが、鹿の王のシリーズの続編は読みたいような(キャラクターが死ぬのではないかとハラハラするので)読みたくないような微妙な気分になる。
前作のヴァンらは登場せずホッサル視点の物語だが、本作も命の物語なので、序盤から「死の迎え方」の描写があり重い。
リウマチや血友病の病名を変えたものが出てきたり、還元論(オタワル医術)と全体論(清心教医術)の比較のように我々の世界とつながる部分も多い。
オタワルは(ローマ時代と中世ヨーロッパの関係のように)科学技術が進んで合理的、近代的な考え方で思想面ではツオル帝国を優越しているように見えるが、ホッサルとミラルの -
Posted by ブクログ
感染症をテーマにした壮大なファンタジーの最終巻
以下、4巻の公式あらすじ
-------------------------
上橋菜穂子の傑作長編、ついに完結!
ついに生き残った男――ヴァンと対面したホッサルは、病のある秘密に気づく。一方、火馬の民のオーファンは故郷をとり戻すために最後の勝負をしかけていた。生命を巡る壮大な冒険小説、
-------------------------
一国を滅ぼす程に猛威を振るった伝染病が再び発症した経緯
そして、病原菌の拡散とその治療薬の開発を巡る策謀
ファンタジー設定ではあるものの、医療の設定はあくまで現実に即したもので
国の政治や国家間の力関係、 -
-
-
-
-
-
-
-
-
-