上橋菜穂子のレビュー一覧

  • 香君3 遥かな道

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    まず感じたのは「香りって、こんなにも多くのことを伝えるのか」という驚きです。目に見えないけれど確かに存在する情報が、香りというかたちで伝わってくる世界。その繊細さと豊かさに圧倒されました。

    物語が進むにつれて、香りによって読み取れる情報が、単なる気配や感情だけではなく、植生の変化や土地そのものの異変をも示していることが明らかになっていきます。そしてその変化がじわじわと、人知れず恐怖を連れてくる展開が凄いです。

    一見すると小さな判断ミス、一つの思い込みや傲慢さが、やがて大きな破滅へとつながっていく。誰もが最初は「善意」で動いていたかもしれない。でも、知識への飢えや支配欲、目先の利益を優先する姿勢が、想像を超えた被害に結びついてしまう――その怖さが心に残りました。

    現実の問題とも深く結びついていて、地球温暖化による生態系の変化や、遺伝子組み換え作物の安全性とリスク。私たちが日々直面している課題に通じていて考えさせられることが多かったです。

    「気づいたときには手遅れ」なのか、最終巻が気になります。

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    2025年07月23日
  • 守り人シリーズ電子版 7.蒼路の旅人

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    ネタバレ

    お、面白い…!これまでなんとなく異国の少し古い時代を感じながら読んでいたけどここに来て私たちの世界と同じ歴史を感じた
    大きくて技術も優れていて、さらに国を大きくしようとする国が出てきて、
    チャグムと同じように鎖国を解かれた日本が感じたような衝撃があった(なんとなく国と国の技術力とか大きさは大体同じくらいかなと思ってたから)

    これから本当にどうなるんだろう
    続きを早く読みたい

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    2025年07月20日
  • 鹿の王 3

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    はやくユナの「おちゃん」が聞きたかった。

    この巻はサエやミラルなど、女性たちもチョコチョコ出てきて
    ヴァンとユナが会えない間の不安やソワソワ感を和らげてくれた。

    とはいえ、落ち着かない内容が続くので
    良い展開を求めて、ページを早く進めたくなる巻だった。

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    2025年06月30日
  • 香君4 遥かな道

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    「人にとっての利益だけを見てしまえば、万象が歪み、めぐりめぐって、人にもまた害が生じてしまう、そういう世界です」

    「私に出来るのは、掛値なしの、ありのままの私で、人々と向き合うことだけです」

    ファンタジーとは思えない現実味で迫ってくる物語が、本当に本当に最高。上橋菜穂子作品が改めて大好きだと自覚。
    上橋菜穂子作品を夢中で読み進められる感性を持ち続けられていることがとても嬉しい。感謝感謝。

    気候学者、自然地理学者など、専門家の意見も聞きながら執筆されたというのも納得。
    近い将来、こういう食糧危機が起きるのではないかと不安にもなるけれど、あらゆる立場の人が協力できれば、経験や知恵を出し合って解決していけるという希望も見せてくれる。

    読み終わった後、身の回りの世界が少し違って感じられる。

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    2025年06月29日
  • 香君3 遥かな道

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    「勝ちっぱなしの生き物は、多分、いないのではないかしら」
    「ある時、圧倒的に強くなっても、過剰になれば、どこかで歪みが生まれて自滅することもある」

    虫の話をしているんだけど、増えすぎた人間に対する示唆のように感じた。

    主人公のアイシャは、人が感じられない「香り」を感じられる力を持っていて、理屈よりも感覚や直感に突き動かされて生きている。
    対して、国を動かす人たちは理屈に囚われて本質を見失っているように見える。
    現代人は、もっと生き物としての感覚を大切にしても良いのかもしれないと考えさせられた。

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    2025年06月29日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    獣の奏者本編では語られる事のなかった部分が、詳細に描かれている。特にエリン以外の人の感情や心情は本編では想像するしかなかったから、イアルはこんな風に家族を思ってたんだな、とかエサル師なかなかやるなとか、この情報踏まえてまた本編再読したら楽しいだろうなと思った。

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    2025年06月29日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    このシリーズを読み終わってしまった……。
    ファンタジーなのに、これだけ情景が目に浮かぶのはすごいよなあ。

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    2025年06月26日
  • 香君3 遥かな道

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    バッタの描写がリアルすぎて読みながら肌がむず痒くなるほどだった。。
    ウマール帝国に範王国に新旧カシュガ家に香君に、、帝国の繁栄や自然との共生を目指して色々な思惑が複雑に絡み合う様を読みながら、改めてこの世界観を創り上げられた上橋先生に脱帽。
    現実社会でも通ずるテーマであるが故にアイシャたちがどんな決断をしてどんな結末が待っているか最終巻が楽しみ!

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    2025年06月21日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    比較的短い文章の中に葛藤や喜怒哀楽が詰まっていて、読んでいて苦しいくらいだった。
    恋愛の話が多かったけどそこも良かったし、何よりジェシの話が良かった。

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    2025年06月10日
  • 香君2 西から来た少女

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    人口問題、言語人類学、武装組織など、、ファンタジーなのに現実社会を連想する題材が織り込まれているので、臨場感がすごい。
    カタカナの固有名詞が多く出てくるが、どうやって名付けているのか気になった。ただランダムに付けているようには思えないリアルさ。

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    2025年06月01日
  • 命の意味 命のしるし

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    斎藤先生と上橋菜穂子さんの対談番組から、本にした児童書。
    お二人の大ファンなので、いいおっさんが読んでみた。やっぱいい、二人になると倍!
    素晴らしい!!

    斎藤先生の言葉から
    子供向けの本だと、生態系のピラミッドのてっぺんに人間が堂々と描かれてたりしますが、私はあの絵は間違っていると思う。ピラミッドのてっぺんどころか、もはやピラミッドから大きく外れてしまって、ピラミッドを丸ごと足蹴にして全部ぶっ壊すことができるくらい、人類は文明という強大な力を持つ「神」になってしまっている。それなのに自分たちがなにをしているのか気づきもせず、自覚もないまま、際限なく破壊を繰り返している。

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    2025年05月30日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    嗚咽が止まらなかった。最後苦しくて苦しくて仕方ないけど、4冊を通してたくさんのことを学ばせてもらった気がする。人生のバイブル。
    小学生の頃にアニメが大好きで小説を読んだけど、大人になって再読。感じ方がまた変わっていて、母になって読んだらまた違うと思う。

    上橋菜穂子さんの綴る物語は質感がしっかりとしていて、本当にその人生を生きている感覚がする。ファコの香ばしい香りや闘蛇の甘い香り、人の表情や感情が体験しているかのように感じられる。本当にその国や人物が歴史として存在したんじゃないかと錯覚してしまうような物語です。
    今も私の中には確実にエリン、イアル、ジェシ、エサル、ジョウン、その他の人々が生きていると感じる。それぞれの思いを持って生きていると信じられるような感覚がある。
    全てをかけて獣を自由にしたいと願い、愛するものと平和に暮らしたいと願って懸命に生きたエリンの思いは、日々を大切に生きようと思わせてくれました。

    こんな素敵な物語を残してくれて、上橋菜穂子さんには感謝の思いでいっぱいです。

    ・人は松明の火のように、少しずつ確実に何かを繋いでいく。その時は相手に伝わらないと思っていても、後々その言葉が生きてくることがある。伝えることに意味がある。
    ・掟や法則では測りきれない絆や愛が、獣の中にはあるということ(人間も獣の一部として)
    ・人は知って考えて考え抜くことが必要。分からないものを追い続けることが大切
    ・戦争はなくならないし、その果てに勝者も敗者もない
    ・なぜ言ってはいけないのか分かるようになるまで、言ってはいけないことがある

    ※ 余韻がすごいのでこのあとダラダラ続きます

    生き物の生態に無邪気に目を輝かせていた少女時代のエリンが懐かしい、、、色々なことを知ったからこそ考えられる、それが素敵なことであり残酷なことであるなあと。
    エンディングに関して、聡いエリンなら何が起こるか予測できていたはずでは?リランには音無し笛の耳栓をするべきだったのでは?もっと早くソヨンたちが忠告に来るべきで、そもそも霧の民の人々がもっと早く動くべきだったのでは?と納得がいきません笑
    なんとかイアル、エリン、ジェシで幸せに暮らして欲しかった、、、束の間でも愛する人と結ばれて生活できたことが唯一の救いですが。

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    2025年05月19日
  • 守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

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    面白かった!!
    ファンタジーなのに歴史物語のような、自分の知っている世界の神話や伝説のような…物語だった。
    登場人物たちがとてもいきいきとしている。
    チャグムの成長、バルサの心が解けてゆく過程、とても読み応えがあった。
    第三章の「サアナンの風とナージの翼」は手に汗握る臨場感がすごかった。
    他の守り人シリーズも読んでみたい。

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    2025年05月14日
  • 鹿の王 3

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    4部作のまさに起承転結の転。
    第7章 犬の王➡️ヴァン
    第8章 辺境の民たち➡️ヴァン
    第9章 イキミの光➡️ヴァンとホッサルが交わる

    色恋沙汰はあっさり

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    2025年05月11日
  • 守り人シリーズ電子版 4.虚空の旅人

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    チャグムが本当にたくましく賢くなっててかっこいい。政治の話、策略が本当に面白い…一作目の精霊の守り人と同じぐらい好きだな。
    チャグムにめちゃくちゃ惹かれる。
    闇の守り人に出てきたカンバルの王様がチラッと出てくるのもおもしろい。
    頼りないけど純粋だしこの王様に任せてみるかーってされてた王様がヨチヨチ歩きながら頑張って王様してるのを家臣達が見守ってるのおもしろい

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    2025年05月09日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    文句無しの星5つです。
    外伝で、ほんとにストーリーのつじつまが合うところと、そうだったんだ!って、わかるところとあって、ほんとに、細かい所まで物語が作られてるなと思いました。
    5冊読んでほんとに、皆さんにお勧めしたいです

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    2025年05月09日
  • 守り人シリーズ電子版 2.闇の守り人

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    ネタバレ

    ユグロの口のうまさが本当にすごい。そして、自分のことしか考えてない人の方が迷ったりせずハッキリと物事を言えるし進めるので周りの人は流されるんだろうなぁと思った。断定する人に人は騙されやすい。気をつけよう…。
    そして、最後のお別れ。驚いたのは、「辛かった。それでもバルサを育てて幸せだった」みたいなことを告げずに、バルサを守るために友を殺さなければいけないことへの憎しみが伝わって怒りながら育ての親を刺した後、バルサが哀しみと共に寒い中自分を包んで守ってくれたことを思い出し、ジグロが消えてゆくという…。いい意味で予定調和ではなく、ただひたすら、「憎んでいた、それでも守り抜いた」というジグロの現実を置いて終わったこと。「幸せだった」「愛していた」という甘いコーティングをしなかったこと。凄まじい作品。

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    2025年05月02日
  • 狐笛のかなた

    購入済み

    感動ストーリー

    今まで小説を読んで泣くことはなかったですが、ラストにかけてボロボロ泣きました…小夜と小春丸の友情、小夜と野火の友情、恋愛感情を超えた魂の繋がり、残酷な宿命に立ち向かう人々が本当に涙をそそってきました。自分にはありえない話なのにこんなに感情移入できたのが自分の中で新しい発見で好きな小説に入りました!

    #感動する #深い #泣ける

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    2025年04月28日
  • 守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

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    初めからラストまで一気読み、胸を打ちつける名作。精霊に卵を産みつけられ産み出すまで皇子を護衛する話。
    いつか自分が子どもを産む時はこの話を読みたい。
    12歳なのに世の中と折り合いをつけてどんどん大人になっていくチャグムの切なさと
    バルサの愛情深さ、タンダの優しさ、トロガイの飄々としたかっこいいおばあちゃんぶりが最高なんだよな…。主人公のバルサ、今年30になるんだ、私もそうだよ…。30歳になる今年読めて本当によかった

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    2025年04月25日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    ネタバレ

    学問と戦争の話だとも思った。基本的に好きなんだけど、ラストシーンが悲惨すぎて辛いし、そういう悲惨さに向かって展開する物語を読み進めていくのも辛かったので、元気な時に読んだ方がいい。明らかになったラストを見て、核戦争のこととかも意識してあるのかなあと思った。知識と教訓が受け継がれていても、後世の人間は毒性の薄い闘蛇を育成できないかと考えはじめそうなので、なんかそんなに明るいラストでもないような気はした。。

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    2025年04月18日