上橋菜穂子のレビュー一覧

  • 獣の奏者 I闘蛇編

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    ネタバレ

    林士平(SPY×FAMILY、チェンソーマンの編集者)が紹介。編集されている漫画に好きなものが多い。面白いと思うものが近いのか?と勝手な親近感。そんな親近感のある人が紹介する本。世界観と終わり方は著者の『鹿の王』に似ていた。

    以下、ネタバレ。お気に入りの箇所。

    「人は、獣は、この世に満ちるあらゆる生き物は、ほかの生き物を信じることができない。心のどこかに、常に、ほかの生き物に対する恐怖を抱えている。だから、己の生を消されぬよう、ほかの生き物を抑えるために様々な工夫を凝らし、様々な拘束の手段を生みだしてきたのだ。武力で、法で、戒律で、」

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    2024年06月08日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    ネタバレ

    『獣の奏者』闘蛇編〜完結編

    2023/07/23頃〜2024/05/10 1回目

    最初はなつかしい気持ちだった
    エリンの子供なのに大人びた姿、動物のことになると現れる子供らしい姿
    大人になってみるとどれも可愛らしい子どもの姿だった
    母を失うという壮絶な経験をしてもなお、禁忌とも呼べるそれを解き明かそうとしたエリンの姿は勇敢だったけれど、勇敢な人がひとりいたとて世の中は災いをその目で知るまで変わろうとしない。苦しかった。バスの中で嗚咽しそうだった。

    『獣の奏者』という話の中で一番鍵になるのは「母」だと思う。エリンは母を闘蛇に喰われ、イアルは母に売られ、ジェシも母をあの戦いで失う。
    惨いと思

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    2024年05月12日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    堂々の完結作。最後まで止まらない面白さだった。中弛みすることもなく素晴らしかった。またいつか絶対に読みたい。もっと悠々と考える時間を私も持ちたいと、人生を通して考える習慣をつけて豊かに生きたいと思った。

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    2024年05月07日
  • 守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人

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    ドラマが好きで、原作本をいつか読みたいと思っていた。やっと読めて満足。チャグムの成長がいいよね。そしてバルサがカッコいい。そういう人に私は成りたかった(無理)。

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    2024年05月04日
  • 鹿の王 水底の橋

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    ネタバレ

    鹿の王が良かったので、購入後しばらくとっておいたのだが、鹿の王のシリーズの続編は読みたいような(キャラクターが死ぬのではないかとハラハラするので)読みたくないような微妙な気分になる。

    前作のヴァンらは登場せずホッサル視点の物語だが、本作も命の物語なので、序盤から「死の迎え方」の描写があり重い。
    リウマチや血友病の病名を変えたものが出てきたり、還元論(オタワル医術)と全体論(清心教医術)の比較のように我々の世界とつながる部分も多い。
    オタワルは(ローマ時代と中世ヨーロッパの関係のように)科学技術が進んで合理的、近代的な考え方で思想面ではツオル帝国を優越しているように見えるが、ホッサルとミラルの

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    2024年04月13日
  • 鹿の王 4

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    感染症をテーマにした壮大なファンタジーの最終巻

    以下、4巻の公式あらすじ
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    上橋菜穂子の傑作長編、ついに完結!

    ついに生き残った男――ヴァンと対面したホッサルは、病のある秘密に気づく。一方、火馬の民のオーファンは故郷をとり戻すために最後の勝負をしかけていた。生命を巡る壮大な冒険小説、
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    一国を滅ぼす程に猛威を振るった伝染病が再び発症した経緯
    そして、病原菌の拡散とその治療薬の開発を巡る策謀

    ファンタジー設定ではあるものの、医療の設定はあくまで現実に即したもので
    国の政治や国家間の力関係、

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    2024年04月11日
  • 獣の奏者 II王獣編

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    著者は本来この王獣編で終わりのつもりだったらしいです。長い話が無理な方はこの2巻まで読んでみてもいいと思います。
    ファンタジーの世界の話ですが、内容は大人も子供も楽しめる、それぞれの年齢で違う楽しみ方ができる本でした。

    人間の醜さに立ち向かう女性エリンの人生の生き様に深く心に刺さるものがありました。静かにひたむきにそして力強く生きるエリン。
    過去の悲しい辛い経験で時に悩まされるエリンですが、それを乗り越えようとして生きる姿に感動しました。

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    2024年04月07日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    いよいよ最終巻。
    王獣と闘蛇の秘密をほとんど解き明かしたエリン。
    過去の大きな災は王獣と闘蛇の接触により起きた可能性が高いことがわかりつつも、いよいよ戦争が始まってしまう。
    その接触がやはりとんでもない現象を起こしてしまい、それを止めるためにエリンは決死の行動を起こす。
    最後は感動でウルウルしました。
    上橋菜穂子さんの作品はリアルな設定の上に人間感情の機微が描かれ、夢中になって読める本当に面白い作品ですね。

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    2024年04月06日
  • 獣の奏者 II王獣編

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    闘蛇編に比べて少し大人になったエリンの物語。

    エリンと周りの人々の心境の変化やリランとの関係性の変化が面白く、非常に読みごたえがありました。

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    2024年04月06日
  • 鹿の王 水底の橋

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    「私たちの武器は知識と想像力と忍耐力、そして他者を助けたいと思う気持ちです」あとがきより

    どの登場人物も素敵だった。

    私が中学生の頃にこの物語に出会っていたら医療従事者を目指していたと思う笑
    ミラルもホッサルも安房那候も本当にかっこいい…

    最後はとても心地よく、本当にシュダの花の香りがしてくるようでした。

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    2024年03月03日
  • 鹿の王 水底の橋

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    ネタバレ

    面白かった
    二つの異なる医学が反目しあいながらもそれぞれの真理にふれ、理解と疑念両方を持ちながら歩み寄る姿は、医療に携わる人たちも色々な矛盾を抱えながら努力しているということに、改めて気付かされたと思う。
    お医者さん、頑張れ!
    そして、この本は後書き、解説が秀逸。
    生き方について考えさせられるが、結局、前向きに楽しく人のために生きるのが一番、ってこと。

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    2024年03月01日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    ネタバレ

    登場人物達の人生が詳しく温かく描かれていた
    国の命運を背負う運命を負ったエリンと、夫のイアル、師のエサル…
    皆激動の人生を歩んできて、辛いことも多かっただろうけど、それでも自分の人生を良かったと思い、刹那であってもその瞬間の幸せを大切にしている人達だと感じた

    人の群れの中で生きていくことは苦労が多く簡単ではないけれど、彼らのように小さな幸せの欠片を拾い集め、周りの人や生きとし生けるもの全てに愛を注いで生きていきたいと思った

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    2024年02月25日
  • 鹿の王 4

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    映画見たあと全て読み返した。
    私がこの本で好きなのは、もちろんファンタジーなところもなんだけど、生きることと死ぬことの意味がそれぞれの文化圏で違うこと、魂のとらえかたが美しいこと、人という生き物は自然の一部でしかないこと、諦めずに生きようと闘いもがいていること、政治の難しさ、独りの無力さ、そういうものが全部綯い交ぜにされて出来ている世界だということ。

    噛みしめるみたいに読んだ。
    悪者は、どこにもいないんだよね。

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    2024年02月24日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    一貫して、獣はそして人はどう在るべきか、一つの考え方を示してくれる。そのメッセージを、これ程魅力的なストーリーに乗せられる作者にただ脱帽です。

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    2024年02月19日
  • 獣の奏者 III探求編

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    一貫して、獣はそして人はどう在るべきか、一つの考え方を示してくれる。そのメッセージを、これ程魅力的なストーリーに乗せられる作者にただ脱帽です。

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    2024年02月19日
  • 獣の奏者 II王獣編

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    一貫して、獣はそして人はどう在るべきか、一つの考え方を示してくれる。そのメッセージを、これ程魅力的なストーリーに乗せられる作者にただ脱帽です。

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    2024年02月19日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(3)

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    リランと心を通わせる事が出来た主人公だけれど待ち構えているのは予想もしなかった未来。運命の波に抗いながら主人公の立ち向かう姿には感動する。

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    2024年02月17日
  • 鹿の王 4

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    政治、民族、疫病、ナショナリズム、グローバリズム、戦争。。
    時代を超えても人間の根底に流れ続ける暗いテーマを見事に描ききる名著。出会えてよかった。

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    2024年02月06日
  • 獣の奏者 IV完結編

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    ネタバレ

    戦争はなくならない、というくだりがすごく重く響きました。
    エリンの一生って、、、ジェットコースターみたいだなぁ。。。

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    2024年01月31日
  • 獣の奏者 外伝 刹那

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    パズルのピースのように、空白の11年を埋める役割を持ったサイドストーリー❗

    上橋 菜穂子さんのあとがきにあるように、人生の半ばを過ぎた人が読むと、非常に感慨深い作品となっています♫

    個人的には、エリンの同棲・結婚生活を描いた『刹那』よりも、若かりしエサルの切ない恋模様を描いた『秘め事』の方が、興味深く読むことができました❗男性キャラクターは、ユアンよりもジョウンの方が好きです♫

    カバーデザインも非常に綺麗で、とても満足出来たシリーズ作品でした❗

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    2024年01月16日