上橋菜穂子のレビュー一覧
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ネタバレ浮もみ なんだか切なくて涙が滲むような短編
ラフラ
アズノの心より機微について、最後まで付き添われてないからこそ想像こそ余地があり、思いを馳せてしまう物語だった。
読み解けているかわからないが、きっとアズノにとってターカヌとの勝負は金銭も、人の目も絡まない純粋で大切な勝負だったのだろう、というのが私の解釈だった
合っているかはわからない。ただ、わかったつもりでこうだ、と言ってしまうのも嫌だな。また読みたい。
流れゆくもの
バルサの初めての人殺しの話。重い。
あとがきも含めてとても好きだった。ため息をつくほど胸が切なくなる短編集。 -
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圧巻の描写力、ワクワクしてめくる手が止まらない経験は何時ぶりか。
ファンタジーに苦手意識があったが、上橋菜穂子さんの設定力、ありありとエリン達の暮らす様を読者に想像させる筆力に、その熱量に息付く間もなく読み切ってしまった。文章だけで、こんなに繊細な獣の息遣いや美しい野山や渓谷を、描ききれるものか、、、、。
10年も前にアニメ化までされた名作と聞いていたが、なるほどこれは売れるし、願わくばもっと若い時、今ほど娯楽もなく時間もたっぷりあった10代に出会いたかった作品。それでも心強く揺さぶられた。
続編があるとはいえ(まだ未読だが)、あとがきにもあった様に、潔いラストも文句のつけようがない。どう -
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大好きな短編集ですが、文庫版だけ1話増えていることは知らなかったです!
何度も読んだ作品ですが、なんだか最初の1話は見覚えがない気がして、手に取りました。上橋菜穂子さんの物語はいつも風景が鮮やかに思い浮かぶのですが、最初の1話だけはやはり知らない風景でした。
10年振りくらいに読み返したから忘れてたかなぁと思いながらも、続きを読み進め、惹きつけられて一気に後書きまで読み切ったとき、はじめて文庫版だけ1話追加されていたことを知りました。
幸せな驚きでした!私のようにハードカバーしか読んでいないファンもいるのではないでしょうか。文庫版も読み返してみることを強くオススメします。 -
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「自分が知り得たことを、多くの人に伝えておきたいのです。ーみんなが自分で判断できるように。自分の行動が何に繋がり、どんな結果をもたらすのか、想像できるように」
「知識さえあれば、辺境の農夫たちだって、自分たちの未来を、自分たちで救えたかもしれない。」
アイシャのこの言葉が現世でもとても大事だと感じた。自分たちの行く末を誰かに任せきりにせず、自分自身も得た知識を元に、時には周囲と相談しながら判断できる力を養うことが必要だな〜と。
久しぶりの上橋先生の作品は相も変わらず壮大な世界観、聡明かつ行動的な登場人物たち、対峙する強大な自然と盛り沢山でとても楽しめた!また時間を置いて読み返したいな。 -
Posted by ブクログ
まず感じたのは「香りって、こんなにも多くのことを伝えるのか」という驚きです。目に見えないけれど確かに存在する情報が、香りというかたちで伝わってくる世界。その繊細さと豊かさに圧倒されました。
物語が進むにつれて、香りによって読み取れる情報が、単なる気配や感情だけではなく、植生の変化や土地そのものの異変をも示していることが明らかになっていきます。そしてその変化がじわじわと、人知れず恐怖を連れてくる展開が凄いです。
一見すると小さな判断ミス、一つの思い込みや傲慢さが、やがて大きな破滅へとつながっていく。誰もが最初は「善意」で動いていたかもしれない。でも、知識への飢えや支配欲、目先の利益を優先する -
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上橋菜穂子の香君を読みました。
ヒロインのアイシャは嗅覚により植物の声が聞けたり周りの状況を把握したりする能力を持っています。
アイシャの住んでいるウマール帝国と周辺の同盟国はオアレ稲という穀物によって繁栄しています。
オアレ稲は遠い昔に香君がこの国にもたらしたのですが、香君の栽培の指示書ではなぜかオアレ稲を弱めるような肥料の与え方が指示されていました。
オアレ稲の収量を増やすために肥料の与え方を変えたことにより、このオアレ稲を食い尽くしてしまう害虫が発生してしまいます。
アイシャたちは穀物の全滅そして飢餓を防ぐためにその対策を模索していきます。