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Posted by ブクログ
読み終わってしまった… ひとつの物語に幕が下りた。
喪失感がすごい… そしてその圧倒的なスケールから齎されるインパクトは暫く消えることはなさそう。
最後にきっとヴァンたちは再会できたと信じてる。
この仕事をしていて、医術師のように病気に魅了されるといったことはあまり経験はないが、それでも病は奥深いなと感じることがある。
ちょっと変わった患者と関わると、病がこのような人となりにさせるのかこのような人となりだから病に罹ってしまうのかと考えることがある。
この感覚は現実であろうとファンタジーの中であろうと感じるものなんだと思うととても面白く感じる。
良い作品だった…
感染症は怖いぞ!! 耐性菌ヤバい!!
Posted by ブクログ
圧巻。
ファンタジーであり、心をえぐるような現代の問題とも直面する。
戦争、移民、差別、宗教、倫理観。作品に描き出された世界は、いまの社会を投影しているかのようだ。こうした現代社会に通じる世界観を意識せずにはいられない一方で、気がつけば、そんな第三者的な思考を放り出して、世界に没入し、主人公たちとともに「生きる」とはどういうことなのか、一心に問い続けている。
なかでも、第10章「人の中の森」が印象的だった。そこで静かにかわされる二人の対話は、「生きる」とはどういうことなのか、ひとつの答えが示されていたように思う。
「生まれて来るすべては、そのとき一回しか生まれない個性をもった命」
上橋菜穂子さんの作品は、「守り人」シリーズと『獣の奏者』を読んだことがある。カテゴリーとしては児童文学に分類されるらしいけれど、その枠組みはあまり意味をなさない。年齢ではなく、生きることに引っかかりを覚えた人が手に取る作品だと思う。
Posted by ブクログ
最終巻。半日で読み終えてしまった。
国によって異なる医療の在り方があって、文化や暮らしがあって、その中で自分たちの暮らしを手放さざるを得なくなった人々。
全ては思い通りにはいかないし、最善だと考えて行動していても、それが個人の死によって成り立っていては意味がないのでは、と思う。
だけどその中でも人が人を想う気持ちがきらきら光って希望のように思える、そんなお話でした。
素晴らしかった、超現実的なファンタジーだったなぁ。
微生物によって支えられている身体は、国や土地そのもので、人と自然は繋がっていることを改めて感じました。
血縁も、一緒に暮らすことでできる絆も、今隣にいてくれる愛猫の尊さも、全てひっくるめて大切だ。
なんだかいい大晦日。
Posted by ブクログ
あと10ページは書いてほしかった。
ユナとヴァンの再会まで見たかったし、みんなで「群れ」となって生きていく所を見ていたかった。
この後どうなるの!?という作品は、先を想像する楽しみがあるが、想像力の乏しい私はわかりやすいハッピーエンドの方が受け入れやすい。
「なぜ?」の答えが詰まった1冊だった。
ヴァンはまだしもユナの生き残った理由というのが因果というか、生かされた子だったんだなと思った。
「鹿の王」という言葉が、色んなことを含んでいるんだなと感じた。
方や英雄という人もいれば、愚かだと言う人もいて、考え方によってはどちらにもなってしまう描写が面白かった。
長い長い話の中で、これはヴァンの物語だったんだなと最後の最後に思った。
Posted by ブクログ
幾多の危機を掻い潜りながら生き延びるか、志半ばにして命を落とすのか。物語の最終章は登場してきた個々の人々、集団、民族、派閥、そして国が、どうなって行くのかを見極めて行くような展開だったが、結局勝ち残った人というのはいないのか、いや全ての人々が己の意思を貫こうとしながら生きる姿を描いたというところで終わりとなったのか。疑問符ばかりの感想にはなってしまうが、永遠に続く人間と病、ウイルス、細菌といったものとの戦いに終わりはないということなのだろう。
冒険アドベンチャーの様相すらあって先を急ぎたくなる第一巻からだんだんと重いテーマがあることに気付かされ、最終章では終わりなき戦いを現代にも重ね合わせて考えるようになった。決してハッピーエンドではないが、残された人々を見ながら満たされた気分になって読み終えた。
文庫本あとがきには作者上橋菜穂子さん個人生活の激変についても書かれている。ストーリーとは別物だが、そうした話もみんな繋がりがあるようにも思えてきて、またしみじみと感じた。時間をおいてまた読もうと思う。
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小説・文芸
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